まるで裏稼業の騎士様にでろっでろに甘やかされる話

終話：結婚式をして、それから

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　邸宅へと戻ってきましたが…ラクシュ様は、ルーヴェリア様の準備を整えた後で、少しだけ、といってわたくしの部屋へと来たわね。まだ寝る時間には早いから、部屋にいたのよ。

「女性の準備は時間が掛かる物なので、少しだけ抱きしめていいですか」

　言いながら、ソファに座ったわたくしを抱きしめて来ましたけれど。嫌ではないのでいいですが。

「…閨は、無防備になりますのでね…それに、そういう時にこそ、襲撃者が来ますので、しばらくの間はルーヴェリア様のお傍に付くのでこちらに来られません」

　そう言って謝られるけれど、それはそれでゆっくり休めるからいい、とは、ラクシュ様には言えないけれど。

「大丈夫ですわ。ですが、余り無理をなさらないでくださいね」
「それは問題ありませんので」

　そうですか。

「ただ…ネルア不足になりそうで」
「そう言われましても」
「ですのでね、昼とか、こうしてもいいですか？」

　こう、というのは…抱きしめられるという事よね。これくらいなら、まあ…人目に付かない所であれば。流石に街中とかそういう所では遠慮したい。

「出来る事なら、今もエッチしたいのですが」

　い、今？

「突っ込んで出して終わる一方的な事はしたくないので」
「………」
「ネルアを気持ちよくして、啼かせて、欲しいと強請らせたいので」

　ね、強請るとか、そんなのしませんわよ。

「なので…今は、我慢します」

　キスだけ。と言って、ちゅ、と軽くキスされたわよ…そっと離されて、ラクシュ様はすっごく残念そうな顔をして出ていきました。もう、なんなの…


　それから一週間。王太子様とルーヴェリア様の結婚という事で、お祝いムードというか…王都の街の商店も、賑わいを見せていたから、領地でお世話になったメイドや修道院の人たちと街を見て回ったり、お土産を一緒に選んだりした。
　時々…ラクシュ様に夜中起こされて、エッチされたりしたわよ。一応こちらの都合も考えていてくれたらしく、お出かけの日はひどくされなかったけれど、昼間眠くなってしまうから、文句は言ったわよ。ただ…ごれでも我慢していると言われると、ね。我慢しないラクシュ様に良い様にされたらどうなるかなんて想像すると怖いもの。
　先に、わたくしの両親と、領地のメイドや修道院の人達が、馬車で領地へと出発した。何人か、わたくしについているメイドが、領地での式やパーティー用の衣服を積んだ馬車と一緒についていったわ。

「と、いう事で、しましょう」

　なにがどう、という事で、なんでしょうかね。

「あらかた不安の目は摘んでおきましたし、私が王都にいない間でも、問題ないようにしましたし…我慢も限界なので」
「…こんな、手足を縛り付けなくてもよいのでは」
「縛り付ける、というと語弊がありますよ。ほら、ここ、かわいらしくリボンにしてますでしょう？花もつけてますし…きつく縛ってはいませんよ？」

　ベッドルームのソファでくつろいでいたわたくし。そこへ来たラクシュ様だけれど、何故か、わたくしは手足を縛られていたのよ。最初は、飾り付けると言って、リボンを巻いているなとは思ったけれど、ある時急に、手首をひとまとめにされていたし、足も。

「プレゼントを包装するみたいで、楽しいですね、これ」
「外していただけませんか」
「いいですよ？ただ、ベッドの上で、ね？」

　抵抗した覚えは…ないのに、どうしてこんな事をされたのかしら。ラクシュ様はそう言って、手足を縛られて動けないわたくしを抱き上げてベッドへとそっと降ろされた。

「うん。いっそ、リボンでネグリジェというのもいいかもしれませんね」

　良くないわよ！？何を馬鹿な事を言っているの。

「様々なリボンで飾り立てましょうね…」

　うっとりとした顔でそんな事言われても、嫌よ！？