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終話:結婚式をして、それから
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扉の前につくと、少しして教会の鐘が鳴る。遠くからも遅れて聞こえてきたから、国中の鐘がなっているのでしょう。
それが合図という、事前の説明通りにドアを押し開けて、そのままバルコニーへと出る。そのままドアを支えて集まった民衆の方へと向くと…目の前に広がるのはすごい人、人、人。まるで大人気グループのコンサートとか…いえ、それよりもすごいかもしれないわね。
と、その人垣に圧倒されていると、まずは王太子様とそのお妃様達が出ると、大歓声が巻き起こる。お祝いの言葉はもちろんだけれど、万歳まで始まって、凄いわ…その歓声に応える様に、王太子様達は手を振って、所定の位置まで行く。あ。王様とお后様の隣なのね。
次に、ルーヴェリア様とお妃様達。こちらも王太子様と変わらない歓声が巻き起こる。第二王子様だし、と心配したのだけれど、王族だから差はないのかしらね。ルーヴェリア様は、スタンフォード様の隣ね。
皆さまがドアから出たので、わたくしたちが支えていたドアを閉めて、そのドアを背にする様に立てばいい、という事だったので、ラクシュ様と並んで立つ。こうしてみると…バルコニーの端に男性、中央に女性、と言うような配置ね。男性、というか王族の皆さまが中央でなくていいのかしらとは思うのだけれど、これでいいらしい。
特に、スピーチをするでもなく、ただ手を振る皆さま。スピーチとかしないのかしらと思っていると、王太子様が魔術を使ったらしく、火の鳥が空中に舞う。すごく幻想的だけれど、驚いたわたくしにラクシュ様がそっと、わたくしたちの結婚式で見せてくれたものと原理は同じ、と教えてくださったわね。ただ、視線がルーヴェリア様を見てましたわ。そのルーヴェリア様は、首の後ろをさすってましたが。
「結婚式の時とは違って、魔力量も多いですし、きっと首がちりちりするんでしょうねえ」
ラクシュ様はそういって、くすくすと笑う。その感覚は分からないけれど、大変ね。
その鳥は、王太子様の力量を示す物でもあるらしく、一層歓声が大きくなったわ。その歓声を背に、王様お后様から下がるらしく、またわたくしとラクシュ様でドアを支えます。
さて。下がったら下がったで、すぐさまパーティー会場へと向かうらしい。そうは言っても、わたくしは参加できないのだけれどね。何故って、警備の問題からよ。
パーティーでは貴族に詰め寄られたりする可能性もあるし、そんな状況でラクシュ様が御守りする対象が、二人に増えると大変という事らしいわ。わたくしとしても、パーティーは慣れていないからいいのよ。少し、華やかな場所を見てみたいとは思ったけれど。
「ルーヴェリア様は、最初に壇上で挨拶をしたら下がりますので…それほど時間はかかりませんから」
と、ラクシュ様は言う。貴族が集まってのパーティーだけれど、安全性はもちろん、ルーヴェリア様には貴族との舌戦は無理、という理由らしい。いいの、それで。
「そういうのは王太子様がしっかりなさってくださいますし、いいんですよ。魔物狩りをした功績もありますしね」
だからといって…と、考えていると、にこり、と笑うラクシュ様。
「万が一、我が君を貴族に貶されようものなら、私、キれてヤってしまいますし」
もしかして、ルーヴェリア様がさっさと下がるのは、ラクシュ様がそうしないようにという対策なのでは。と、思ってしまったけれど…当たってそうで怖いわ。
それが合図という、事前の説明通りにドアを押し開けて、そのままバルコニーへと出る。そのままドアを支えて集まった民衆の方へと向くと…目の前に広がるのはすごい人、人、人。まるで大人気グループのコンサートとか…いえ、それよりもすごいかもしれないわね。
と、その人垣に圧倒されていると、まずは王太子様とそのお妃様達が出ると、大歓声が巻き起こる。お祝いの言葉はもちろんだけれど、万歳まで始まって、凄いわ…その歓声に応える様に、王太子様達は手を振って、所定の位置まで行く。あ。王様とお后様の隣なのね。
次に、ルーヴェリア様とお妃様達。こちらも王太子様と変わらない歓声が巻き起こる。第二王子様だし、と心配したのだけれど、王族だから差はないのかしらね。ルーヴェリア様は、スタンフォード様の隣ね。
皆さまがドアから出たので、わたくしたちが支えていたドアを閉めて、そのドアを背にする様に立てばいい、という事だったので、ラクシュ様と並んで立つ。こうしてみると…バルコニーの端に男性、中央に女性、と言うような配置ね。男性、というか王族の皆さまが中央でなくていいのかしらとは思うのだけれど、これでいいらしい。
特に、スピーチをするでもなく、ただ手を振る皆さま。スピーチとかしないのかしらと思っていると、王太子様が魔術を使ったらしく、火の鳥が空中に舞う。すごく幻想的だけれど、驚いたわたくしにラクシュ様がそっと、わたくしたちの結婚式で見せてくれたものと原理は同じ、と教えてくださったわね。ただ、視線がルーヴェリア様を見てましたわ。そのルーヴェリア様は、首の後ろをさすってましたが。
「結婚式の時とは違って、魔力量も多いですし、きっと首がちりちりするんでしょうねえ」
ラクシュ様はそういって、くすくすと笑う。その感覚は分からないけれど、大変ね。
その鳥は、王太子様の力量を示す物でもあるらしく、一層歓声が大きくなったわ。その歓声を背に、王様お后様から下がるらしく、またわたくしとラクシュ様でドアを支えます。
さて。下がったら下がったで、すぐさまパーティー会場へと向かうらしい。そうは言っても、わたくしは参加できないのだけれどね。何故って、警備の問題からよ。
パーティーでは貴族に詰め寄られたりする可能性もあるし、そんな状況でラクシュ様が御守りする対象が、二人に増えると大変という事らしいわ。わたくしとしても、パーティーは慣れていないからいいのよ。少し、華やかな場所を見てみたいとは思ったけれど。
「ルーヴェリア様は、最初に壇上で挨拶をしたら下がりますので…それほど時間はかかりませんから」
と、ラクシュ様は言う。貴族が集まってのパーティーだけれど、安全性はもちろん、ルーヴェリア様には貴族との舌戦は無理、という理由らしい。いいの、それで。
「そういうのは王太子様がしっかりなさってくださいますし、いいんですよ。魔物狩りをした功績もありますしね」
だからといって…と、考えていると、にこり、と笑うラクシュ様。
「万が一、我が君を貴族に貶されようものなら、私、キれてヤってしまいますし」
もしかして、ルーヴェリア様がさっさと下がるのは、ラクシュ様がそうしないようにという対策なのでは。と、思ってしまったけれど…当たってそうで怖いわ。
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