まるで裏稼業の騎士様にでろっでろに甘やかされる話

新条 カイ

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結婚式準備

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 ラクシュ様が、魔石をペンダントにする為の図案を頼んでくると言って、居なくなって…本当に、10分、20分程で戻って来たわ。そして…

「では、ネルア。お風呂、入りましょう」

 何故?

「走って汗もかきましたしね」

 それでどうしてわたくしも、になるのでしょうか。

「どうせなら、一緒に居たいので。もっといえば、色々されたいです」

 えぇと。

「身体洗ったり、頭洗ったり」

 いえ、それは…

「はずかしがっているネルアは、イイですね…さあ、行きましょう」

 なんとか逃げられないかと色々としてみたけれど、抱き上げられてしまえば、もうどうしようもなくて…そりゃ、何度か…その、した後に一緒にお風呂に入ったわよ。でも、わたくしはくたくたで、ラクシュ様に…面倒見て貰うだけだったもの。それはそれで恥ずかしいけれど…

「どうせなので、ちゃんとした洗い方、教えておきますね」

 なにがどう、どうせなのか分からないわよ!その、ソレの洗い方とか、知りたくなかったわ…ただ、ラクシュ様は、身体を洗っている間、わたくしが恥ずかしがったり躊躇していると、それがいいという割に…その、ね。ソコが反応する事がなくて。
 身体を洗って、しっかりシャンプーまでさせられて…お風呂を上がる、という時になって、そうなったわね。

「流石にもう、我慢の限界ですね…さ、早くベッドへ行きましょうね」

 ここでされたくないでしょう?と言われて、思わずこくこくと頷いてしまったわよ。おおざっぱに身体を拭いて、すぐにベッドルームへと連れていかれたわ。

「結婚式に、立てないなんて事にはしたくありませんので…今のうちに、満足する位、させてくださいね」

 と、ラクシュ様のを入れられて、ゆるく揺すられながらそんな事を言われても、答えられないわよ。


 翌朝。けだるい身体だけれど、何とか起きられる位で、しぶしぶベッドから出たわよ。馬車を使って、王宮へと行ったわよ。ラクシュ様に、満面の笑みで迎えられたわ…朝から心臓に悪いわ。

「今日は無理かと思ったのですが、良かったです」
「ん?何、機嫌良いなとは思ったが、また抱きつぶすとこだったの」
「そうですね。昨夜はネルアがとても可愛かったので、張り切ってしまいまして」

 だからそういう話題を恥ずかしげもなく暴露しないで貰いたいのだけれど。

「そういえば、今更なんだが…住居、どうしようか」

 心の中で文句を言っていると、ルーヴェリア様に言われて、何が?と思う。

「お前も式が終わったら子供仕込むだろ。で、俺もそうだとすると…流石に王宮とお前の家だと手間だろう?それに、いくら結婚してるとはいえ、お前が宮殿のネルア嬢の部屋に行くのは何か…言われるかも」
「言われますかね」
「お前、この間の褒章の時の事忘れたか?まああれは唯知らなかったか知ろうとしなかった馬鹿だが」
「あー…確かに宮殿だと何か言われる可能性ありますね」

 男子禁制だものね。一応、結婚した男性なら、妻である妃の部屋に行くのは良いみたいだけれど、それでも入口の兵士が部屋まで送るそうで。それに、王太子様のお妃様もそろそろ宮殿に来る、という事になったらしい。

「そうなるとその為の兵を揃える必要があるし、かといって邸宅を構えるのも警備の点から、お前が許可しないだろうし」
「当然ですね」
「だろ?そうしたら、いっそお前の邸宅に住んだらどうかと思って」

 何が、いっそなんですかね!?
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