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結婚式準備

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 妊娠中にたくさんすると安定するというか、安産になるというか…その話題が出て、茫然としていると、ルーヴェリア様が困った様に呟く。

「ただなぁ、剣術に違いがあると困るかもな。おそらく王都の騎士に教わるだろうし」
「たしかに。あーもう、思い出すとイライラするわ」
「あー…遮音てしてあるのか?」

 ファミーユ様が愚痴をこぼすと、ルーヴェリア様がレイに聞く。全種という事でしたので。とレイが返すと、それならいいか。とルーヴェリア様がおっしゃる。

「誰とやったのか知らんが…一族のやつだったら、正面からいったら駄目だぞ」

 一族。なるほど、それで音が聞こえない様にという事なのね。だって、一般人の振りをしている人が結構いるみたいなのだもの。ただ、街の警邏をする為に編成された騎士。あれは、本当にルーヴェリア様には知らせていなかったそうで。城の騎士に関しては…そもそも、ラクシュ様の本家であるスフィン家が担っていたようなものだものね。

「そうなのですか?」
「どうやって負けたんだ?」
「どうって…」

 ルーヴェリア様に聞かれて、レイピアで突きを入れたら手甲で払われて、逆に剣で首に付きつけられてしまった、と。

「手甲かぁ…なら、一族のではないかもな。影響を受けて変わったりするやつもいるし。一族はなぁ…よけて背後に回られたり、振りかぶった剣の鍔かちあげて、剣飛ばされたりな」
「え?」
「足払われたりもするしな。曲芸師だぞあれ。しかも的確に急所ついてくるしなぁ」

 良い鍛錬になると言って笑う。城で日常的に過ごしていても、通りがかりに攻撃されたり、待ち伏せされたりしたそうで。

「襲撃者をワザと処理せずに俺の所まで来させたりな…大抵あいつが処理してたが」

 …わざとって。それでお怪我や、本当に命を落としてしまったらどうするつもりなのかしら。

「そこら辺はちゃんとその襲撃者の力量とか、獲物とかで判断されていたし、もちろんちゃんと見られていたしな。それにほら、傷一つなく生きてるし?」

 確かにそうですが…だからと言ってその方法が良いとは言えないわよ。
 その教育方針というか、身の安全対策というか。それらの話に気を取られていて、ファミーユ様の事が置いてけぼりになってしまいましたわ。

「あの、そもそもとしてルーヴェリア様。王族の方にお教えする剣術という物はないのですか?」
「剣術というよりは、俺の場合どうやって身を守るか、を重点的にされたからな。あとはまあ騎士学校で習った位か」
「じゃあ、もし子供達に教えるとなったら、騎士学校で教えてる剣術になるんですか」
「おそらくは。あー城で使えるやつもいるんじゃないか」

 後であいつに聞こう。とおっしゃる。王太子様も、スタンフォード様も、高魔力持ちだから剣術は習っていないのだという。剣を振る位なら、魔術で対処した方が早いそうで。得意を伸ばす方式のようですね。
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