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家へ引っ越してから
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朝、目が覚めてはっとした。昨日の夜、アルコール度数の高いチョコレートボンボンを食べさせられて、普通のチョコが食べたいと言った後から記憶がない…!
「あの、レイ、昨夜…」
「ブランデー入りのチョコを召し上がられたそうで。お加減はいかがですか?」
「…ちょっと頭が痛いかしらね」
酷くはないけど、なんだか頭が重い様な、痛い様な。それを伝えれば、水を渡された。その水を飲み干すといくらかすっきりしたわ。
「お傍にいた訳ではございませんので詳細はわかりませんが…少なくとも、暴れたり泣いたりといった事はございませんでしたよ」
「それならいいのだけれど」
以前と同じように寝てしまっただけならそれでいいわ。何か変な事を言っていないかは心配だけれど。
そうして、朝食の席で会ったラクシュ様はいつもと同じ様子なので良かったわ。昨日とは違って、本当にいつも通りだったわよ。
そんなこんなで…ジョセフィーヌ様は外出できないけれど、ルーヴェリア様へお菓子を差し入れする所から、お弁当も作る様になって、それをわたくしが詰所へ持って行って食堂で一緒に食べたり、メイドに持って行って貰ってジョセフィーヌ様とわたくしは庭園でそれを食べたり、という日々を過ごしていた。
修道院に行ったり、ラクシュ様のフルート演奏を聞かせて貰ったりしたけれど…修道院は、流石王都と言うべきなのか、教育がしっかりしていてきちんと挨拶もされたし、勉強も見させていただいたけれど…この世界、成人が15だからかしらね。結構早い年齢で計算位は出来るようになっていて、10歳位からは職業訓練を重点的にしているのだとか。
お菓子を差し入れしたから、それを頬張る姿は子供で、ちょっとほっとしてしまったのは秘密よ。ただ、読み聞かせしたとしても喜んでもらえるか不安になって院長先生にも聞いてみたら、大人でも楽しめるからと言われてプレッシャーを感じてしまったわよ。結果として意外と楽しんでもらえて様だったからよかったわ。
フルート演奏は…ラクシュ様の見た目からは想像できないけれど、力強くもあるし、優しい音色でもあるという表現しかできないわ。だって、演奏会も行かないし…日本でも聞くのは流行りの曲ばかりだし。でも、なんだか聞いていると落ち着く感じがして、ちょっと新発見だったわね。
「そろそろジョセフィーヌ嬢の外出も出来るようになりますし、以前言っていた観劇、見に行きましょう」
と、ある日そう言われて、確かに言われていたわね。と思い出す。観劇の会場が護衛するのに問題ないか、だったかしらね。
「演目が、ルーヴェリア様がジョセフィーヌ嬢を助けて恋に落ちるという内容なので…当人達が見る事を考えると少々愉快ではあるのですが」
くすくすと笑ってそう言うラクシュ様だけれど…愉快って言ったわよ、この人。
「現場を見ていた私からすると、どれ位綺麗に改変されているかが気になる所です」
「…改変、ですか」
「そうですね。ありのままですと少々お話としては面白くないといいますか、綺麗でないといいますか」
ネタバレ、して欲しいですか?と、楽しそうに言うラクシュ様だけれど。
「見てから、考えますわ」
「そうですね。そうしましょう。どんな具合に仕上がっているのかわかりませんしね」
からかいのネタになると、もっといいのですが。と言って、まだ笑うラクシュ様。本当に、こうしているとただの男友達を相手に楽しんでいるみたいだわ。主として接する時とのギャップがありすぎるわね。
「あの、レイ、昨夜…」
「ブランデー入りのチョコを召し上がられたそうで。お加減はいかがですか?」
「…ちょっと頭が痛いかしらね」
酷くはないけど、なんだか頭が重い様な、痛い様な。それを伝えれば、水を渡された。その水を飲み干すといくらかすっきりしたわ。
「お傍にいた訳ではございませんので詳細はわかりませんが…少なくとも、暴れたり泣いたりといった事はございませんでしたよ」
「それならいいのだけれど」
以前と同じように寝てしまっただけならそれでいいわ。何か変な事を言っていないかは心配だけれど。
そうして、朝食の席で会ったラクシュ様はいつもと同じ様子なので良かったわ。昨日とは違って、本当にいつも通りだったわよ。
そんなこんなで…ジョセフィーヌ様は外出できないけれど、ルーヴェリア様へお菓子を差し入れする所から、お弁当も作る様になって、それをわたくしが詰所へ持って行って食堂で一緒に食べたり、メイドに持って行って貰ってジョセフィーヌ様とわたくしは庭園でそれを食べたり、という日々を過ごしていた。
修道院に行ったり、ラクシュ様のフルート演奏を聞かせて貰ったりしたけれど…修道院は、流石王都と言うべきなのか、教育がしっかりしていてきちんと挨拶もされたし、勉強も見させていただいたけれど…この世界、成人が15だからかしらね。結構早い年齢で計算位は出来るようになっていて、10歳位からは職業訓練を重点的にしているのだとか。
お菓子を差し入れしたから、それを頬張る姿は子供で、ちょっとほっとしてしまったのは秘密よ。ただ、読み聞かせしたとしても喜んでもらえるか不安になって院長先生にも聞いてみたら、大人でも楽しめるからと言われてプレッシャーを感じてしまったわよ。結果として意外と楽しんでもらえて様だったからよかったわ。
フルート演奏は…ラクシュ様の見た目からは想像できないけれど、力強くもあるし、優しい音色でもあるという表現しかできないわ。だって、演奏会も行かないし…日本でも聞くのは流行りの曲ばかりだし。でも、なんだか聞いていると落ち着く感じがして、ちょっと新発見だったわね。
「そろそろジョセフィーヌ嬢の外出も出来るようになりますし、以前言っていた観劇、見に行きましょう」
と、ある日そう言われて、確かに言われていたわね。と思い出す。観劇の会場が護衛するのに問題ないか、だったかしらね。
「演目が、ルーヴェリア様がジョセフィーヌ嬢を助けて恋に落ちるという内容なので…当人達が見る事を考えると少々愉快ではあるのですが」
くすくすと笑ってそう言うラクシュ様だけれど…愉快って言ったわよ、この人。
「現場を見ていた私からすると、どれ位綺麗に改変されているかが気になる所です」
「…改変、ですか」
「そうですね。ありのままですと少々お話としては面白くないといいますか、綺麗でないといいますか」
ネタバレ、して欲しいですか?と、楽しそうに言うラクシュ様だけれど。
「見てから、考えますわ」
「そうですね。そうしましょう。どんな具合に仕上がっているのかわかりませんしね」
からかいのネタになると、もっといいのですが。と言って、まだ笑うラクシュ様。本当に、こうしているとただの男友達を相手に楽しんでいるみたいだわ。主として接する時とのギャップがありすぎるわね。
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