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家へ引っ越してから
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そんなこんなで…簡単な絞り出しクッキーを焼いたわ。といっても、ジョセフィーヌ様はプレーンな物以外にも、ココアパウダーを入れてチョコ味にしたり、飾りで砂糖漬けのチェリーを乗せて可愛らしくしていたわ。
ラクシュ様に言ってみたけれど、チェリーを10個乗せた物だけは作っただけに終わったわ。アレンジはまた今度、という事らしい。
製造過程は、といえば…
「はい、ではバターを混ぜて行きましょう。最初は少し硬いので…はいどうぞ」
と、ボウルに入れたバターを、ラクシュ様がちょいちょいと混ぜて柔らかくされた物を渡され、砂糖を入れてすり混ぜる、と。なんだか料理番組みたい。料理番組はどちらかといえば、これをこうして…完成がこれ。次にこれとこれを足して、はい、これ。っていう感じだから、やってることが逆といえば逆だけれど。
「…あなた、監視目的という事、忘れてませんか」
「忘れてませんよ。出来上がった物でもわかりますし、そもそも、ソレが気づかない事などあってはなりませんから」
そうなのよね。ラクシュ様、わたくしにつきっきりで、ジョセフィーヌ様の方見てない様なのよね。ジョセフィーヌ様がそう指摘してくるけれど…確かにルーヴェリア様のお妃様に付く筆頭護衛騎士官であれば、護衛の意味からもしっかりしているのでしょうね。
「私を理由にしたのかしら」
「んーそう言われるとそうですね。でもひどくないですか?ある意味蜜月ですよ。…なのにしっかりお仕事してるんですから、これ位いいじゃないですか」
蜜月という言葉に、思わず手の動きが一瞬止まる、というか挙動がおかしくなったというか。それに気づいたのか、ふ、と吐息で笑われたのがわかる。すごく恥ずかしい…
というかお仕事というけれど…ラクシュ様、ルーヴェリア様をお守りする事が存在意義っぽい事をおっしゃっていたような気がしますが。
「ん、いいですね。では卵入れていきますので、そのまま混ぜていてください」
「はい」
何気にレイもアシスタントとして動いているのよね。溶き卵をラクシュ様の目の前へ置いているし。
わたくしがラクシュ様にサポートされながら混ぜている間にも、粉をふるいにかけてるし。
「パーティーの時も思ったけど、本当にいい性格してますよね」
「お褒めの言葉として受け取っておきます」
「褒めてませんわよ」
「私、貶されてもどうにも思いませんし。あ、ネルアは別ですよ?貴女に貶されたら…ん、どうなるんでしょうね」
いや、そんな可愛らしく首を傾げて聞かれましても。でも…貶した結果が怖い事になりそうなので、どうなるんでしょうね。と、オウム返しをして返答を避ける。
そんな事をしている間にも綺麗に混ざったので、小麦粉が投入される。へらを渡されて、
「練らない様に混ぜるんですが…やった事ありますか?」
「ええ。大丈夫ですわ」
うん、それは出来る。そうしてやっていくけれど…
「…この量ですと、余り量が出来ないと思いますがいいのですか?」
そう、実際に絞り出してみないと分からないけれど…お皿に平置きして一枚分…二枚分まで出来るかどうかという位では。
「私が食べるだけですので、問題ありません」
そういう返答が返ってきて、思わず心の中で、ええ…と、言ってましたよ。
「わたくしも食べてみたいですし、レイや他の皆さまにも…」
「今日はある意味お試しです。上手く行ったらこれからも作っていただければいいのです」
ね?と言われて、はい。と大人しく返事するしかなかった。
ラクシュ様に言ってみたけれど、チェリーを10個乗せた物だけは作っただけに終わったわ。アレンジはまた今度、という事らしい。
製造過程は、といえば…
「はい、ではバターを混ぜて行きましょう。最初は少し硬いので…はいどうぞ」
と、ボウルに入れたバターを、ラクシュ様がちょいちょいと混ぜて柔らかくされた物を渡され、砂糖を入れてすり混ぜる、と。なんだか料理番組みたい。料理番組はどちらかといえば、これをこうして…完成がこれ。次にこれとこれを足して、はい、これ。っていう感じだから、やってることが逆といえば逆だけれど。
「…あなた、監視目的という事、忘れてませんか」
「忘れてませんよ。出来上がった物でもわかりますし、そもそも、ソレが気づかない事などあってはなりませんから」
そうなのよね。ラクシュ様、わたくしにつきっきりで、ジョセフィーヌ様の方見てない様なのよね。ジョセフィーヌ様がそう指摘してくるけれど…確かにルーヴェリア様のお妃様に付く筆頭護衛騎士官であれば、護衛の意味からもしっかりしているのでしょうね。
「私を理由にしたのかしら」
「んーそう言われるとそうですね。でもひどくないですか?ある意味蜜月ですよ。…なのにしっかりお仕事してるんですから、これ位いいじゃないですか」
蜜月という言葉に、思わず手の動きが一瞬止まる、というか挙動がおかしくなったというか。それに気づいたのか、ふ、と吐息で笑われたのがわかる。すごく恥ずかしい…
というかお仕事というけれど…ラクシュ様、ルーヴェリア様をお守りする事が存在意義っぽい事をおっしゃっていたような気がしますが。
「ん、いいですね。では卵入れていきますので、そのまま混ぜていてください」
「はい」
何気にレイもアシスタントとして動いているのよね。溶き卵をラクシュ様の目の前へ置いているし。
わたくしがラクシュ様にサポートされながら混ぜている間にも、粉をふるいにかけてるし。
「パーティーの時も思ったけど、本当にいい性格してますよね」
「お褒めの言葉として受け取っておきます」
「褒めてませんわよ」
「私、貶されてもどうにも思いませんし。あ、ネルアは別ですよ?貴女に貶されたら…ん、どうなるんでしょうね」
いや、そんな可愛らしく首を傾げて聞かれましても。でも…貶した結果が怖い事になりそうなので、どうなるんでしょうね。と、オウム返しをして返答を避ける。
そんな事をしている間にも綺麗に混ざったので、小麦粉が投入される。へらを渡されて、
「練らない様に混ぜるんですが…やった事ありますか?」
「ええ。大丈夫ですわ」
うん、それは出来る。そうしてやっていくけれど…
「…この量ですと、余り量が出来ないと思いますがいいのですか?」
そう、実際に絞り出してみないと分からないけれど…お皿に平置きして一枚分…二枚分まで出来るかどうかという位では。
「私が食べるだけですので、問題ありません」
そういう返答が返ってきて、思わず心の中で、ええ…と、言ってましたよ。
「わたくしも食べてみたいですし、レイや他の皆さまにも…」
「今日はある意味お試しです。上手く行ったらこれからも作っていただければいいのです」
ね?と言われて、はい。と大人しく返事するしかなかった。
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