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結婚後のその後に

鬼畜…ヤンデレ…闇…かもしれない眼鏡バージョン

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◆◇◆注意書き◆◇◆

 こちらは鬼畜…いや、ヤンデレ…闇、かも?な、眼鏡バージョンのその後の生活を書いたものです。ぬるめのダークな日常をお楽しみください。

◆◇◆◇◆◇勇者視点◇◆◇◆◇◆

 結婚式が済んで、そのまま部屋へと連れていかれて、初夜、を迎えた。恥ずかしいし、嫌だと思ったけど、イケメンだし、地位もあって安心していい暮らしができるとも言ってたし、いいかなと考えてた。
 さんざん優しくされて愛されて、気を失ってしまったけど…目を開けたら、世界が一変していた。
「…?」
 最初は、夜だから暗いのかなと思ったんだけど、天井が…というか、部屋の壁紙が、黒い。ベッドも、家具も…全体的に黒いから、暗いと思った訳だ。
 でも、気を失ってる間に運ばれたのかなと身体を起こして…ちゃり、という鎖の音に気が付いた。
「え!?首輪?鎖?なんで…」
「それはもちろんあなたを逃がさないためですよ」
「え…」
 黒い服を着て、黒い椅子に座っていたローランドさんに声を掛けられてびっくりした。色に同化してたよ、この人…
 というか、逃がさないって何よ!
「逃げないわよ。こんな、首輪なんて、ペット扱いは嫌!」
「…どうでしょうね、さんざん結婚式までの間に逃げようとしてましたよね」
「!」
「私が気が付いていないとでも思ってましたか?大丈夫ですよ。怒って等いませんから…その鎖、長さも十分ありますからね。日常生活には支障ありません」
「でも、こんなの、人権侵害よ!」
「人権、ふむ…それは、あなたの世界での事ですよね?この世界では、そういったモノはありませんし…双方同意の上なら構わないのですよ…」
「なっ…同意なんて、」
「しましたよ。私に飼われてもいいかという問いに、先ほど」
 そんなの記憶にない!だから無効だと言えば、しょうがないですね。なんて言って…ローランドさんはポケットから小さな石を取り出すと、小さく歌う。
 すると…信じられない事に、言ってた。初夜の最中に…というか、なんていうものをのこしてるのよ!

「だから、ね…ここでずっと、かごのなかの鳥でいなさい。大丈夫…ちゃあんと幸せにしてさしあげますよ…」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ローランド視点◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 聖女を、地下深くにある私の研究施設の一つへと縛り付けた。そこは、窓はもちろん…出入口さえない場所だ。そこに入るには私の魔法陣を使って入らなければならず、その魔法陣も認証コードがある為に、私しかつかえないもの。
 だから、本当なら首輪も鎖もいらないモノ。
 けれど、その事実を聖女が知ってしてしまったら、その心がどうなるかわからない。だから、わざわざ内装をいじってドアがあるようにもした。鎖があるから、あとちょっとで届くという距離に。まあ、たとえ手が届いたとして…開いたとして、鎖があるのだから逃げられませんけど。

「だから、ね…ここでずっと、かごのなかの鳥でいなさい。大丈夫…ちゃあんと幸せにしてさしあげますよ…」

 そう、その心が壊れないでいられるのならば、ずっと、ね。
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