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第三章:そんなこんなで生活がはじまりましたが

考えなかったわけではないけれど

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 …朝…

 差し込む強い光に、茫然としてしまう。起き上がらなければと思うものの、身体がいう事をきかない。それというのも…昨夜、あの男にさんざんされたからだ。



「主が発情すると、奉仕するようにできてるんだよ」

 にやりと悪だくみをする子供のように笑うイケメン…けれど、内容があまりにもあまりすぎて、は?と、間の抜けたことしか思いつかなかった。そんな思考は置いてけぼりで、身体が勝手に動いて…男の、その、アレに手を伸ばすから、混乱して脳内で叫んでいたが。

「待て。まだ何もするな」

 そう、男が言うと、手が止まって、ほっとした。
 というか、私の体なのに、私のいう事を聞かないで、男のいう事は聞くってなによ、おかしくない!?いや、わかってるよ、わかってるけど!この男がこの身体を作った創造主で、主でご主人様てのは!でもだからってさあ!

「まあ、仮にも妻で居てもらう訳で、結婚式をしたらいずれは、とは思ってたんだが…まあ、お前も経験がない訳でもないみたいだし、問題はないだろう?」

 そんな私の心の葛藤というか、文句というか、それらが分かってるだろう男はにやにやと楽しそうに笑うだけで、そんな事をのたまった。
 問題おおありですけど!?まだ出会って…そんなに経ってないのに…というか、そういう雰囲気も何もなかったのに!ある意味このまま白い結婚かと思ってましたが!?

「雰囲気ね…そういうのがお好みって訳か。いいぜ?そういう風にしてやっても」

 は?

「ほら…いつまでもそんなところに座ってるな。服を脱いで、ベッドに上がれ」

 え、ちょ…何いってるのこの人!あ、や、やだ…身体が勝手に動く…!
 心と思考が拒否していても、勝手に身体が動いて、一糸まとわぬ姿になるなりベッドに横になってしまう。

「お前の言う雰囲気っていうのは、こうか?---大丈夫、やさしくする」

 そういって、ふわりと優しく唇にキスされて、茫然とした。なんだこの王子様は…っ!いや、本当に王子様でしたわ。
 って、いやそうじゃなくて、あ、ちょ…舌、舌…!


 とまあ、そんなこんなで…なんかもう、そりゃもう何度も何度もされましたよいろいろと!
 始終優しい男を演じたあの男は…終わった後も、添い寝までしてくれましたよ!身体は魔法で綺麗にされましたけどね!!!
 目が覚めたらいませんでしたけれども。
 まあ、途中でちょいちょい擬態が解けるのか、ホムンクルスの身体は丈夫でいいな、とか、まだまだイけるのか、なら付き合え。とか言いやがりましたけど!
 拒否したとしても聞いてくれませんでしたけど!!!!!!!!!
 聞こえないなぁ。なんて、絶対嘘だ!すんごく楽しそうに悪そうに笑ってやがった!!!!!!!!
 なんなのあの精力バカは!信じられない!ホムンクルスの身体は起きてた、けど、私の精神が先に摩耗して、ちょいちょい記憶ないですよ!

 …そんなこんなで、あーもう、妻ってそっちの意味でもか…と、強制的に理解させられたのだった。
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