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仲間として…
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宿に戻るとみんな食堂にいて、ぼくを見ると一様にほっとした顔をしてくれた。
「は、早く席に着きなさいよ!オードブルは先に食べちゃったからね!」
ラフレシアが、照れ隠しだろうけどあからさまに虚勢を張っているのがおかしかった。
「ご主人さま、これなかなかおいしいよ」
「ネクロ、もうあのとき契約は解消したんだよ。ぼくはご主人さまじゃない」
「だけど…」
ネクロはいい子だ。だからなおさら召使みたいな扱いはしたくないんだよ。それはミローネだって同じだ。
「だけど、それじゃあんたについて行く根拠がなくなる。ネクロはそう言いたいのよ」
ミローネがそう反論した。確かにそうだ。ぼくが必要としなければ、彼女たちに存在理由がなくなってしまうのだ。
「それは…みんながついて来てくれるのは嬉しいし、楽しいけれど…」
「あーなに煮え切らないこと言ってんのかしら!」
煮え切らないのがニートなんです!
「あたしたちが勝手について行くって決めた。だからあんたにその責任はないわ。でも、ついて行くにしろ、あたしたちにはもとの立場しかない。あんたに召喚され、使役される身分…。それ以外にいまのあたしたちに、その存在できる理由がないのよ!いまあんたに否定されちゃったら、あたしたちは本当に、もとの永遠の暗闇に戻される。まあそれが偶然あんたに呼び出され、ここにこうしているわけだけど、考えりゃあそれも奇跡みたいな確率なのね」
奇跡…か。そうだよな。こいつらと出会ったことこそ、奇跡なんだ。ミローネにそんなこと言わせるぼくっていったいどんだけ傲慢なんだ。
「ねえデリア…あたしは…この子たちと同じで…」
「わかってるよラフレシア。そうさ、ずっとわかっていたんだ」
ぼくは三人に改めて頭を下げた。
「ぼくはなんにも能のない、ただの男だけど、もしよかったら…ぼくの仲間になってくれませんか?」
仲間…それは同等で友人で先輩で後輩でもありときに喧嘩もするけど信頼しあえる…家族、なんだ。
「それって契約は?」
「ないです。あくまできみの自由意志ってことで」
「それがあなたの意思?」
「そうです、ミローネ」
「何ものにも縛られない関係…そしてあなたの意思はわたしの意思…ねえ、それってあたしと同じってことよ?」
「同じ?」
「人間として、すべての精霊界に棲む精霊たちを統べるってこと」
「いやそれは…」
めんどくさそうだ。そいつはニートの本質から大きく外れている。断固拒否だ!
「まあ、邪魔にならないし、いいんじゃない。ねえネクロ」
「ああ、そうだな。あたしもそれを言いたかった。すべての死霊はおまえにひれ伏す。死んだ神や悪魔、魔王だってな。死んでるから」
おまえメチャクチャな設定やめろ!あとでめんどくさくなるから!
「し、死んだ神や死んだ魔王って…そういうシュールなのは要らないかな」
「そうか…まあ暗いやつらだからな。正解かもしれない」
正解なんか!じゃあ勧めるなよこんちくしょう!
「よかったね、みんな仲間になってくれて」
「ありがとうラフレシア…きみのおかげだよ」
「ううん、デリア。あたし何もしてないよ…」
「ラフレシア…」
「イチャイチャしてるところ悪いんだけど、あたしは仲間なんかになんかならないよ」
「リヴァ?」
そうだよな。現世で最強の生物…ドラゴンがぼくの、このみじめったらしい無気力ニートの仲間なんかに…なるわけないか。
「あたしはデリアパパとラフレシアママの子供。それはもう特別なんだから」
「ちょっと、あとから来てずいぶんいいポジションとってんじゃない!なにそれ。最強の竜だからってなめんじゃないわよ!」
「そうだ。生意気だぞ。死霊けしかけるぞ」
「やってごらんなさいよ!ここでパパとママ以外消し飛ばしたってかまわないのよ?」
かまうわ!やめろ!
「もう、そういうのやめて。みんな仲間。ぼくの子だからってそれは例外じゃありません」
「んもー、パパがそう言うんじゃ仕方ないわね」
「ふーんだ。ざまあ」
「なによ。べーだ」
「うっちょんばらき」
ネクロが意味わからん返しをしたが気にしないでおこう。とりあえず丸く…いや丸くない…けど収まった。
「ところでさ、さっき凄いこと聞いたんだけど」
「すごいこと?」
ラフレシアがここの客をたぶん脅して聞きだしたんだろうけど…。
「ええ。ここにいる人たちは、死なないんだって」
「何だって!それってどういうこと?」
「静かに。ここじゃどうやら生死に関する話題はご法度みたい。みんな異常に嫌がるわ」
「よくそんなんで聞きださせたね」
「あたしのこの格好よ」
ラフレシアはまだ甲冑姿だった。甲冑騎士…少女とはいえ、騎士は権威の象徴でもある。どれだけの威圧があるだろうか。いや、それに絶対こいつ剣も抜いてるはずだ。
「ま、まあそうだね。きみの暴力的に美しく強く凛々しい姿ならいちころだね」
揶揄、という言葉が頭に浮かんだ。そこはごっくんと飲み込んだ。
「暴力的な美しさか…デリアわかってるじゃない。あんた幸せものよ!」
「え?なんで」
「うっさい!いいから聞け!ここじゃ、死んでも、次の日の朝には生き返る。いえ、まるで死んだことがないみたいに普通に、平然としてるって」
「で、でもそれ、死ぬ経験の記憶は、あるよね?刺されて死んだり、病気で苦しんで死んだり…ちょっと思い出すだけでいたたまれないけど」
「だからみんなあんな顔になってんのよ」
そうか…死こそ希望…死ぬことでこの町から出られる…それも断ち切られる。死んでも出られない…いや、そもそも死なせてくれない…なんて残酷なんだ!
ここは未来もない、まして終りもない永遠の牢獄なんだ。ここに住む人は、確かに事象は変化し、違うことをいくらでもできる。昨日と違うことをしてもいい。それは記憶に残る。思いは蓄積される。経験もだ。だが、物象は毎朝もとに戻る。どんなに立派なものを作っても次の日にはもとの資材に戻る。これは拷問だ…救いはない。それが記憶に残るだけに、虚しさはどんだけだろう。
「そいつはなんか…残酷な話だな…」
「意味わかんないよ」
「明日はさ、今日の繰り返しでしかないんだ。未来なんかないんだ。この町にいる限り、ね」
「それ…どういうこと?」
まあ早いはなしループ量子重力理論だけどね。時間と空間、つまり時空にそれ以上の分割不可能な最小単位が存在するということだ。ぼくらは運悪くそこに入りこんじゃったんだな。問題は、この現象を引き起こしてるってのが何かってことだ。あ、いや、誰かってこともあるか…。とにかくその原因を探らないと、ぼくらは表に出られない。この現象の牢獄で…。死にもせず、ただ毎日復活してくる食料を食べ、薪で火を焚き、枯れることのない水を飲む。それは、何もしなくても、苦労しなくても…あくせく働かなくても…。
あれ?それって…いいことなんじゃないのかな?それって素晴らしくないかな?それこそニートのぼくの求めている生き方なんじゃないかな?い、いや、それはニートそのものだ!そうだ、ここは…ニートパラダイスだったんだ!
ぼくはいま気がついた。ここは第二の天国…いや、それ以上の…真のニート天国なんだってことに…。
「おおデリア!見つけたぜ。お前の探してたやつをな!」
オッサンが息巻いて食堂に飛び込んできた。なんか解決する方法がありそうな顔してる。もういいんだよ!もうこのままにしてもいいんだよ!これこそぼくの望む世界なのに、オッサンはほんと、余計なことをしてくれるねっ!
「は、早く席に着きなさいよ!オードブルは先に食べちゃったからね!」
ラフレシアが、照れ隠しだろうけどあからさまに虚勢を張っているのがおかしかった。
「ご主人さま、これなかなかおいしいよ」
「ネクロ、もうあのとき契約は解消したんだよ。ぼくはご主人さまじゃない」
「だけど…」
ネクロはいい子だ。だからなおさら召使みたいな扱いはしたくないんだよ。それはミローネだって同じだ。
「だけど、それじゃあんたについて行く根拠がなくなる。ネクロはそう言いたいのよ」
ミローネがそう反論した。確かにそうだ。ぼくが必要としなければ、彼女たちに存在理由がなくなってしまうのだ。
「それは…みんながついて来てくれるのは嬉しいし、楽しいけれど…」
「あーなに煮え切らないこと言ってんのかしら!」
煮え切らないのがニートなんです!
「あたしたちが勝手について行くって決めた。だからあんたにその責任はないわ。でも、ついて行くにしろ、あたしたちにはもとの立場しかない。あんたに召喚され、使役される身分…。それ以外にいまのあたしたちに、その存在できる理由がないのよ!いまあんたに否定されちゃったら、あたしたちは本当に、もとの永遠の暗闇に戻される。まあそれが偶然あんたに呼び出され、ここにこうしているわけだけど、考えりゃあそれも奇跡みたいな確率なのね」
奇跡…か。そうだよな。こいつらと出会ったことこそ、奇跡なんだ。ミローネにそんなこと言わせるぼくっていったいどんだけ傲慢なんだ。
「ねえデリア…あたしは…この子たちと同じで…」
「わかってるよラフレシア。そうさ、ずっとわかっていたんだ」
ぼくは三人に改めて頭を下げた。
「ぼくはなんにも能のない、ただの男だけど、もしよかったら…ぼくの仲間になってくれませんか?」
仲間…それは同等で友人で先輩で後輩でもありときに喧嘩もするけど信頼しあえる…家族、なんだ。
「それって契約は?」
「ないです。あくまできみの自由意志ってことで」
「それがあなたの意思?」
「そうです、ミローネ」
「何ものにも縛られない関係…そしてあなたの意思はわたしの意思…ねえ、それってあたしと同じってことよ?」
「同じ?」
「人間として、すべての精霊界に棲む精霊たちを統べるってこと」
「いやそれは…」
めんどくさそうだ。そいつはニートの本質から大きく外れている。断固拒否だ!
「まあ、邪魔にならないし、いいんじゃない。ねえネクロ」
「ああ、そうだな。あたしもそれを言いたかった。すべての死霊はおまえにひれ伏す。死んだ神や悪魔、魔王だってな。死んでるから」
おまえメチャクチャな設定やめろ!あとでめんどくさくなるから!
「し、死んだ神や死んだ魔王って…そういうシュールなのは要らないかな」
「そうか…まあ暗いやつらだからな。正解かもしれない」
正解なんか!じゃあ勧めるなよこんちくしょう!
「よかったね、みんな仲間になってくれて」
「ありがとうラフレシア…きみのおかげだよ」
「ううん、デリア。あたし何もしてないよ…」
「ラフレシア…」
「イチャイチャしてるところ悪いんだけど、あたしは仲間なんかになんかならないよ」
「リヴァ?」
そうだよな。現世で最強の生物…ドラゴンがぼくの、このみじめったらしい無気力ニートの仲間なんかに…なるわけないか。
「あたしはデリアパパとラフレシアママの子供。それはもう特別なんだから」
「ちょっと、あとから来てずいぶんいいポジションとってんじゃない!なにそれ。最強の竜だからってなめんじゃないわよ!」
「そうだ。生意気だぞ。死霊けしかけるぞ」
「やってごらんなさいよ!ここでパパとママ以外消し飛ばしたってかまわないのよ?」
かまうわ!やめろ!
「もう、そういうのやめて。みんな仲間。ぼくの子だからってそれは例外じゃありません」
「んもー、パパがそう言うんじゃ仕方ないわね」
「ふーんだ。ざまあ」
「なによ。べーだ」
「うっちょんばらき」
ネクロが意味わからん返しをしたが気にしないでおこう。とりあえず丸く…いや丸くない…けど収まった。
「ところでさ、さっき凄いこと聞いたんだけど」
「すごいこと?」
ラフレシアがここの客をたぶん脅して聞きだしたんだろうけど…。
「ええ。ここにいる人たちは、死なないんだって」
「何だって!それってどういうこと?」
「静かに。ここじゃどうやら生死に関する話題はご法度みたい。みんな異常に嫌がるわ」
「よくそんなんで聞きださせたね」
「あたしのこの格好よ」
ラフレシアはまだ甲冑姿だった。甲冑騎士…少女とはいえ、騎士は権威の象徴でもある。どれだけの威圧があるだろうか。いや、それに絶対こいつ剣も抜いてるはずだ。
「ま、まあそうだね。きみの暴力的に美しく強く凛々しい姿ならいちころだね」
揶揄、という言葉が頭に浮かんだ。そこはごっくんと飲み込んだ。
「暴力的な美しさか…デリアわかってるじゃない。あんた幸せものよ!」
「え?なんで」
「うっさい!いいから聞け!ここじゃ、死んでも、次の日の朝には生き返る。いえ、まるで死んだことがないみたいに普通に、平然としてるって」
「で、でもそれ、死ぬ経験の記憶は、あるよね?刺されて死んだり、病気で苦しんで死んだり…ちょっと思い出すだけでいたたまれないけど」
「だからみんなあんな顔になってんのよ」
そうか…死こそ希望…死ぬことでこの町から出られる…それも断ち切られる。死んでも出られない…いや、そもそも死なせてくれない…なんて残酷なんだ!
ここは未来もない、まして終りもない永遠の牢獄なんだ。ここに住む人は、確かに事象は変化し、違うことをいくらでもできる。昨日と違うことをしてもいい。それは記憶に残る。思いは蓄積される。経験もだ。だが、物象は毎朝もとに戻る。どんなに立派なものを作っても次の日にはもとの資材に戻る。これは拷問だ…救いはない。それが記憶に残るだけに、虚しさはどんだけだろう。
「そいつはなんか…残酷な話だな…」
「意味わかんないよ」
「明日はさ、今日の繰り返しでしかないんだ。未来なんかないんだ。この町にいる限り、ね」
「それ…どういうこと?」
まあ早いはなしループ量子重力理論だけどね。時間と空間、つまり時空にそれ以上の分割不可能な最小単位が存在するということだ。ぼくらは運悪くそこに入りこんじゃったんだな。問題は、この現象を引き起こしてるってのが何かってことだ。あ、いや、誰かってこともあるか…。とにかくその原因を探らないと、ぼくらは表に出られない。この現象の牢獄で…。死にもせず、ただ毎日復活してくる食料を食べ、薪で火を焚き、枯れることのない水を飲む。それは、何もしなくても、苦労しなくても…あくせく働かなくても…。
あれ?それって…いいことなんじゃないのかな?それって素晴らしくないかな?それこそニートのぼくの求めている生き方なんじゃないかな?い、いや、それはニートそのものだ!そうだ、ここは…ニートパラダイスだったんだ!
ぼくはいま気がついた。ここは第二の天国…いや、それ以上の…真のニート天国なんだってことに…。
「おおデリア!見つけたぜ。お前の探してたやつをな!」
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