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しおりを挟む町に入り
私はキョロキョロ見渡しながら
ヨルを見た。
「レィーミ、どうだ?この町は!」
「……人が多い気持ち悪い、ギルドに早く行って」
ヨルは、その言葉を聞くと溜め息ついて
私の頭を胸の方に寄せ、歩くスピードをあげた。
フサフサ気持ちいい……
アニマルセラピー。
……そういえば、なんでヨルは吐き気しないのだろう?
……不思議だわ~。
「着いたぞ、中に入るがまぁ、そこそこ多い
気分が悪くなったら言えよ?」
そこには、茶色いドアの三階建ての建物があった。
結構大きい。
「うん……わかった。」
レィーミの返事を聞き
そっと、ドアを開けた。
ギィィ~ッ!
ガヤガヤガヤ
……色とりどりっと言うか。
うるさいと言うか。
「おう!ヨル!その子どうしたんだ?ヨルの嫁かー?(笑)」
「ゾルリックさん、違いますよ!!そ、それよりもピンセットと消毒液準備してください!」
ヨルは、顔を赤くしながらも
BARカウンターにいるゾルリックさん?
に訴えて薬を頼んでる。
ハッハッハッて大笑いで、薬をカウンター
の上に乗せた。
それを見てヨルは、私をカウンターの椅子に座らせて足をヨルが持ち上げた。
レィーミは、咄嗟に着ていた白いワンピースの
裾を抑えた。
「あ、す、すまない。これから
木を抜くから、痛いと思うが我慢しろよ!」
ゾルリックさんは、その様子を見て
青ざめた。
「ど、どうしたらそんな事になるんだ!?
何の木に登ったんだ!?」
私は、首を傾けながらヨルを見た。
ヨルは、私が言いたい事を察してでも、
手を止めずにゾルリックさんに応えた。
「イバラマツに登ってたんだよ」
「い、イバラマツ!?あの幹が、棘のようになる!?」
もしかして、危険な木だったのかな?(笑)
なんも感じなかった(笑)
「さて、これで最後の棘だ……後は回復魔法かければ後は残らないだろ!」
そう言いヨルが、回復魔法をかければ
白い光が足を包んで消えた。
足の傷も綺麗に無くなった!!
「((,,꒪꒫꒪,,))おぉ、ヨル立っても大丈夫?」
コクリ
ヨルが頷いて、私の足をおろしてくれた。
そっと、足を床について。
辺りを見渡した。……あ、あれ?
「よ、ヨルなんでこんなにも男の獣人?が多いの?」
「ん?知らないのか?女なんてこの世界に
3割ぐらいしかいないぞ?」
……3割、ん!?だから、旦那さん5人……?
一妻多夫の獣人世界だったの忘れてたぁ
あぁあぁぁぁ!!
アーッ、単細胞にないたい!!出来れば
知能がない奴に!!
レィーミが頭を抱えて下を向いていたら。
ヨルが、レィーミの頭に手を置き優しく撫でてくれた。
レィーミは、思考を停止しヨルを見た。
「レィーミ、女だよな?」
「うん、女だよ」
それを聞いた周りの男が、眼を光らせた。
……ギラギラギラと見られてる。
聞き耳もされてる様な。
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