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流星「ハァっ…ハッ…ハァッ…」
物陰に隠れ荒々しく呼吸を繰り返す。
追っては来ないみたい…
流星「っ!!イテテ……」
先程アールによって受けた傷はところどころ深いところもあるみたいだ。
流星「もう…何がどうなってんのさ……」
目が覚めて目の前の屋敷に入ってみれば紅の身体をしたアールと名乗る少年に襲われ。
プリメラ様だの、来世だの。
一体何の話をしている?
─────いったい何が起きてる?
あの時、アールから逃げる時、岩に紛れてそのまま階段の上へと向かった。そしてしばらく走り、ちょうどいい物陰に身を潜めることが出来た。
流星(これからどうする?とりあえず皆を探さないと……!!)
すると廊下の向こうからふわふわとした何かが向かってくる。
流星は身を潜めて様子を伺う。
それはまっすぐ流星の所へとやってきた。
流星の周りをクルクル回ると服の端をつんつんと引っ張っては、離れていった。
ーーーーーなんだ?、これは?人魂?
するとまた戻ってきて何かを訴えているような…
流星「ついて、こいってことか?」
流星は立ち上がり周りに人の気配がないことを確認すると人魂に導かれるがまま歩いた。
時折こちらの様子を伺いながら、前を進んでいく人魂について行く。
床はところどころ穴が空いていて下手したらそのまま落ちてしまいそうだ。
左右に、部屋がありその部屋の殆どは扉が破壊されていたり、腐っていたりと。冗談でも最近まで使っていたとは言えない。
人魂はとある部屋の前で止まった。その部屋だけ蔦が扉にびっしりと生えており。何者の侵入も拒んでいるかのようだ。
流星「この部屋を開けろって?」
人魂は縦に頷いた。
先程と同じように右手を飾し、沢山生えていた蔦を燃やしていく。
ドアノブに手をかけ中へと入る。
そこはたくさんのものでぎっしりと詰まり埃っぽい物置だった。
流星「ゲホッ…ゴホッなんだし…ここ」
人魂は倒れた本棚のところで止まり、ポンポンと本棚に体当たりしてる。
流星「次は何しろって?掃除か?」
先程人魂が示していた本棚を避けてみる。
するとそこは地下に繋がる頑丈そうな扉があった。
流星「ここに用があるの?」
人魂がその扉の周りをぐるぐると回る。
早くしろとか急かすかのように。
流星「わかったわかった今開けるし!」
その重い扉を開き、現れたハシゴに足をかけて降りる。
するとまたもやそこは物置のようにたくさんのものが散らかった場所だった。
机の上に置いてある装飾品は誇りを被っていたり蜘蛛の巣がはられていたりと明らかに物置だ。
人魂は奥の方へと進んでいった。
流星「あ!まてし!!」
流星も後を追っていくと布を被せられた大きな四角い物の前で人魂は止まった。
その被せられた布をとると
────そこにあるのは、鏡だった。
流星「鏡?」
人魂は流星の横をスっと通り鏡の中にきえていってしまった。
流星「ぁ、おい!まてし!!」
その鏡は人魂が入ると水面のように波を打ち始めた。
流星「なんだったんださっきの人魂。この鏡に帰りたかっただけか………………………え?」
ふと、鏡に写りこんでる自分に目を向けると、そこにある違和感に気づいた。
流星は左右と目の色が異なることがコンプレックスで左目に眼帯をしている。それなのに鏡に映る自分は眼帯をしていなかった。
それによく見ていると自分が今着ている洋服と鏡に移る洋服も違う。
流星「な、んだこれ…どうなって……?」
?「君は流星だね」
流星「!!!」
鏡の中の自分が喋り始めた。
?「僕をここまでつれてきてくれてありがとう。僕だけではここは通れないんだ。生きた人間じゃないと入れないからね。」
流星「ォ、オマエ誰、何で流星の真似事してんだし……!!」
?「ハハ!いや、真似事はしてないんだよ。驚かせてしまってごめんね。まず自己紹介をしようか。僕の名前はジェルフ·パルシア·マグレッド。パルシアって呼んでくれよ。」
流星「ぱるしあ?何で鏡の中にいるんだ?」
パルシア「あぁ、それはね僕は死者だからだよ。魂だけこの鏡の中に閉じ込められてるんだ。」
流星「けどさっき人魂出歩いてたし!」
パルシア「あれは僕の魂のかけらだよ。あれがないと僕はここにこうして現れることは出来ないんだ。それにかけらは君にしか見えないんだ。」
流星「何で流星にしか見えないの?」
パルシア「だって僕は君の前世だから。」
その答えに流星は絶句した。
目の前のパルシアと名乗る少年は、自分の前世と名乗った。
流星「…何言ってんの?流星は作られたアンドロイドだし!!」
物陰に隠れ荒々しく呼吸を繰り返す。
追っては来ないみたい…
流星「っ!!イテテ……」
先程アールによって受けた傷はところどころ深いところもあるみたいだ。
流星「もう…何がどうなってんのさ……」
目が覚めて目の前の屋敷に入ってみれば紅の身体をしたアールと名乗る少年に襲われ。
プリメラ様だの、来世だの。
一体何の話をしている?
─────いったい何が起きてる?
あの時、アールから逃げる時、岩に紛れてそのまま階段の上へと向かった。そしてしばらく走り、ちょうどいい物陰に身を潜めることが出来た。
流星(これからどうする?とりあえず皆を探さないと……!!)
すると廊下の向こうからふわふわとした何かが向かってくる。
流星は身を潜めて様子を伺う。
それはまっすぐ流星の所へとやってきた。
流星の周りをクルクル回ると服の端をつんつんと引っ張っては、離れていった。
ーーーーーなんだ?、これは?人魂?
するとまた戻ってきて何かを訴えているような…
流星「ついて、こいってことか?」
流星は立ち上がり周りに人の気配がないことを確認すると人魂に導かれるがまま歩いた。
時折こちらの様子を伺いながら、前を進んでいく人魂について行く。
床はところどころ穴が空いていて下手したらそのまま落ちてしまいそうだ。
左右に、部屋がありその部屋の殆どは扉が破壊されていたり、腐っていたりと。冗談でも最近まで使っていたとは言えない。
人魂はとある部屋の前で止まった。その部屋だけ蔦が扉にびっしりと生えており。何者の侵入も拒んでいるかのようだ。
流星「この部屋を開けろって?」
人魂は縦に頷いた。
先程と同じように右手を飾し、沢山生えていた蔦を燃やしていく。
ドアノブに手をかけ中へと入る。
そこはたくさんのものでぎっしりと詰まり埃っぽい物置だった。
流星「ゲホッ…ゴホッなんだし…ここ」
人魂は倒れた本棚のところで止まり、ポンポンと本棚に体当たりしてる。
流星「次は何しろって?掃除か?」
先程人魂が示していた本棚を避けてみる。
するとそこは地下に繋がる頑丈そうな扉があった。
流星「ここに用があるの?」
人魂がその扉の周りをぐるぐると回る。
早くしろとか急かすかのように。
流星「わかったわかった今開けるし!」
その重い扉を開き、現れたハシゴに足をかけて降りる。
するとまたもやそこは物置のようにたくさんのものが散らかった場所だった。
机の上に置いてある装飾品は誇りを被っていたり蜘蛛の巣がはられていたりと明らかに物置だ。
人魂は奥の方へと進んでいった。
流星「あ!まてし!!」
流星も後を追っていくと布を被せられた大きな四角い物の前で人魂は止まった。
その被せられた布をとると
────そこにあるのは、鏡だった。
流星「鏡?」
人魂は流星の横をスっと通り鏡の中にきえていってしまった。
流星「ぁ、おい!まてし!!」
その鏡は人魂が入ると水面のように波を打ち始めた。
流星「なんだったんださっきの人魂。この鏡に帰りたかっただけか………………………え?」
ふと、鏡に写りこんでる自分に目を向けると、そこにある違和感に気づいた。
流星は左右と目の色が異なることがコンプレックスで左目に眼帯をしている。それなのに鏡に映る自分は眼帯をしていなかった。
それによく見ていると自分が今着ている洋服と鏡に移る洋服も違う。
流星「な、んだこれ…どうなって……?」
?「君は流星だね」
流星「!!!」
鏡の中の自分が喋り始めた。
?「僕をここまでつれてきてくれてありがとう。僕だけではここは通れないんだ。生きた人間じゃないと入れないからね。」
流星「ォ、オマエ誰、何で流星の真似事してんだし……!!」
?「ハハ!いや、真似事はしてないんだよ。驚かせてしまってごめんね。まず自己紹介をしようか。僕の名前はジェルフ·パルシア·マグレッド。パルシアって呼んでくれよ。」
流星「ぱるしあ?何で鏡の中にいるんだ?」
パルシア「あぁ、それはね僕は死者だからだよ。魂だけこの鏡の中に閉じ込められてるんだ。」
流星「けどさっき人魂出歩いてたし!」
パルシア「あれは僕の魂のかけらだよ。あれがないと僕はここにこうして現れることは出来ないんだ。それにかけらは君にしか見えないんだ。」
流星「何で流星にしか見えないの?」
パルシア「だって僕は君の前世だから。」
その答えに流星は絶句した。
目の前のパルシアと名乗る少年は、自分の前世と名乗った。
流星「…何言ってんの?流星は作られたアンドロイドだし!!」
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