M属性 ~嗚呼、あなたに踏まれたい~

高谷正弘

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第五章 プールヴァ帝国

百六十四夜 前哨戦

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「こっ皇太子直属のカエルレウス騎士団は、騎士をふくめた騎兵300に……従士4200! 四方に散っている帝国騎士団を集結すれば、数万を……下るまいっ」
 倉庫の荷物を支えに上半身を起こし、震える脚でついに立ち上がる。
 双方の瞳だけが、変わらず光を放っていた――。


「アニーの言葉に、たじろいだのは事実だ……」
 オブリが教会の倉庫に灯った光を思い出す。
 1000の騎士団に二の足を踏み、一矢報いる事もできずにいた。だがそれすら旅団規模レベルであり、直属の騎士団は4倍以上と聞いて思考停止におちいる。
 魔獣に挑むネズミの方が、まだマシではないのか。
 噛み痕も残せず意識を向けさせる事もできず、潰されるのがオチ。そんな抵抗レジスタンスに意味があるんだろうか。
 集った仲間の目には絶望が浮かんでいた。
 肉親を失った怒りが、友と交した長き想いが、仲間を救えなかった悔しさが――握りしめた拳から力が抜けていく。
 だがそれ以上に、目の前にいる少女に戦慄したのだ。
「アニーは全て知っていて・・・・・・・、あの皇太子に牙をむいたのか……っ」
 それはどれほどの覚悟だったか。
 震える膝に力が入り、胸に立ち向かう熱さが宿る。小さく若い少女が、どれほど勇気をもたらしてくれたか。
「アニムム皇女殿下……いやアニーは俺たちの、掛け替えのない御旗だ!」
 旅の間もそれはいっさい変わらない。
 生真面目すぎる頑固さも、時折見せる年相応の表情も、瞳の奥に宿った決意も、眠れずに濡らしていた頬の光も……。
 時を同じくすると共に、俺たちは魔獣と戦う気概を共有していった。
「っ皇太子の騎士団グリフォンに立ち向かうため、次は必ずと力を蓄え準備を整えてきた……その瞬間のためにやってきたんだ!」
 手が届かないはずねえ、それが――。
 修道服の袖口に隠し持った短剣が、その重さをしめして踊る。
「それが……っこんな――」
 見上げたグリフォンよりも、さらに大きくはるかに危険な生物。
 天を覆う漆黒の影を前に、オブリは己の小ささを目の当たりにした。腹の底から絶望感が沸き上がってくる。
 培ってきた兵士としての勘が、攻撃よりも防御を選択――。

「――っざけんな!」
 身構えようとする筋肉をきしませ、袖口の短剣を握りしめた。高みから見下ろす影に突き立てろと、身体の内から怒りが鼓舞する。
『なあオブリ――! 賭けは俺たちの、勝ちだな――~!』
 ロクスの笑い声が、まだ耳に残っていた。
 凄惨な友の死が、まだ目に焼きついている。
「こんな機会がまたとあるか! 俺たちは……っ俺は――…」
 一太刀浴びせれば、その後どうなろうと知ったことか。
 恐怖に打ち勝てるのは殺意だけか。死神が振り上げる鎌に臆せもせず、突進して短剣を抜き放ち――。
「…――長っ! 隊長・・、どうしますかい――っ!」
「う……っ?」
 ペンナが囲まれ孤立していた。どうにかボールはキープしていたが、ステッラとミラは壁に阻まれて近寄れない。
 仲間の叫び声に、世界は休耕地のグラウンドへと戻る。
「――ダメだ寄せ手が足りねえ、中盤に戻せ! 誰か――~…インベル頼む!」
「そうしてくれ、ヘイよ――!」
 オブリが指示を飛ばすと、ペンナはこれ幸いとパスを出した。
「突出しすぎたな、敵の守備を揺らす……」
 受けたインベルが左サイドまでフィールドを横断していく。敵の目の前を通り、守備を混乱させようとしたのだ。
 しかしルーシーとヴァレリーは感心して眺め、スルーしたので当てが外れる。
「凄いねえお母さん、ずっとボールを蹴ってるよ――!」
「お仕事の合間に、ずいぶんと練習されたんでしょうねえ」
「……っ!?」
 思わず聞えてしまった母娘の楽しそうなお喋り。
 別段O属性ヴァレリーの「声」だからではないだろうが。この突っ込みにインベルは本来の仕事にんむを思い出し、痛んだ胸を押さえた。
「俺たち……こと、やってる……暇は……」
 精神を混乱させたインベルへ、中盤の3人が集まってくる。

「あっいたいた~♥ 大人しいから逃げちゃったのかとおもった~♥」
 三人組から犬のマスクが離れ、オブリの前を平然と横切った。
 必死の覚悟を嘲笑われてなお、硬直した意識は短剣を抜けない。フードで表情を隠していなければ、蒼白の顔を怪訝に思われただろう。
あっちこっちにと遊ばれてるねえ、アタシらの出番はまだかぃ?」
「あの妙なボールが来たら、向こうへ蹴り返すて言うとったが」
「なンだい難しいンだか簡単なンだかわかりゃしない。もっと兵科ポジションを構成すれば、団体戦トゥルネイっぽくなるンじゃないかねェ‬」
 コウモリマスクが教鞭でフィールドを指し、ペストマスクがそつなく答える。
 わざとらしいほどノンビリとした2人の会話。オブリは固くなった筋肉を叩き、背を向けてやっとその場から離れられた。
「……悪いなロクス、サイコロはまだ止まってねえみたいだ。
 勝負を焦って、賭けを放棄しちまうところだった。
 独りで暴れてスッキリするなら、はなっからそうしてる。仲間を集ってるのは、敵の巨大さが分かってるからじゃねえか。
 憂さ晴らしだとアニーを諭しておいて、何をしてるんだ俺は……」
 ――まだ早い。
 後ろ髪を引かれながらも、オブリは握りしめた短剣を放す。盗み見ずとも背後の気配に、尋常ではない戦力差を感じていた。
「確かに三人組やつらはは、神をも恐れそうにねえな」
 レジスタンスの中心となるアニーには、戦術的な思考を持って欲しかった。
 だがそれは拮抗した兵力でのみ生きる、いわば凡人の画策。そんな駆け引きなど笑い飛ばしてしまう者たちの存在。
 騎士団が尖兵に思えるほどの私兵がいる。
 悔しいが因果伯こんなやつらに抵抗できるのは、お嬢くらいか――。
「本当に隊長は色々と、考えなきゃいけねえことが多い……嫌んなるぜまったく」
 カーニスと視線があい、オブリはどうにか苦笑できた。


「あの男はなしてか、こっちを睨んどったみたいやが」
「だねェ……とても修道士の気配じゃなかった、ありゃァ兵士だ」
 ボヌスーがあらぬ方に目をやりながら、離れていく男を値踏みする。
 ドルミートは教鞭をあごにつけて笑い、当り前のように言い当てた。
「とは言っても自尊心プライドがお高い騎士じゃない、せいぜい衛兵さ。一騎駆けはせず、仲間を守るあまり攻め手にかく性格だねェ。
 戦場に出たことがあるからこそ恐怖を知ってる。
 ゆえに踏み出す一歩を迷っちまう。何も知らない生娘おぼこに剣を振り回される方が、よっぽど面倒ってもンさァ。
 他にもちらほらと、異質なのがまじってるねェ。
 こンな見晴らしのいい休耕地で、罠ってわけでもなさそうだけど。
 たまさかアタシらに恨みを持ってる輩か。フッ……つけ狙われる覚えが多くて、見当も‬つきゃあしない」
 何が起ころうと問題なく対処できる。
 因果伯としての経歴か、いっさいの懸念を感じてはいなかった。だがこの戦いを仕組んだ少年の意図がつかめない。
 何をたくらんでるのか話に乗ってはみたが、言葉の裏がようとして知れないのだ。
「まさか本当に、『さっかあ』に興じるためってわけじゃ……ないだろうしねェ」
 なンだかそれっぽくて嫌ンなるけどさァ。
「……蟻を這わしときましょうけ?」
 ボヌスーの背中がザワリと波打ち、蟻の脚が赤き影を揺らす。
「そこまでするこたァないよ。ここはボウヤに免じて放っておきな、なにかありゃ貸しにできるし――なによりさァ!」
 またもや勝手に離れていった、トゥバーに目をやる。
 ボールを取りあい戦ってはいたが、今はそれすらも許せた。教鞭で口元を隠し、胸から発した笑い声が低く暗く漂う。
「トゥバーったら危険な竜ボウヤを、見事に手懐けてるじゃないかっ! 上手くいきゃあアタシらで飼い慣らせるってもンさァ、見直したよぅ――~!!
 真なる神の名ダーマヤ安全に息をするサールスピロー雷の剣フルメンテールム、まだ他にもあるって話だ。
 魔獣が生みし呪物、善良をボーナ失うハゥ……っ。
 いつまでも皇太子の手下をやってるつもりはないよぉ。アタシら3人で、世界を手に入れるのさ――。
 なンのかンの言って『三悪党」の一員だ! あの娘もやるときゃやるねェ!!」
 ドルミートがここぞとばかりに夢を語り高笑いする。
「トンちゃんがそこまで考えて、行動しとるがやろうか?」
 ボヌスーは喉まで出かかった言葉を呑みこんだ。


 ☆


「アニー嬢、無理をせず歩いてください」
 カーニスがよろけながら走る少女に、見ていられず助言した。
 いつもの活発さを目の当たりにしているからこそ、どうにも不憫でならない。
「……襲撃してきた敵に、『調子が悪いから明日にしてくれ』と言うつもりか?」
「オブリなら言うでしょうなあ、『病人を相手にイキがれるたあカッコイイねェ、育てた親の名を教えてくれよ』――なんて、怒らせれば主導権を握れると」
「っ……口喧嘩じゃないんだぞ!」
 怒鳴ってはみたが確かに言いそうで、アニーは眉根を寄せる。
 吐く息すら熱く、本調子でないのは少女こそ分かっていた。参加を見合わすよう説得されたが応じず、無理矢理承諾させている。
あいつ・・・が参加すると、オルロックから聞いたんだ……っ」
 足手まといなのは承知しているが、どうしても逃げ出す訳にはいかなかった。
「大切な試合だってんなら、体調に気をつけとくべきでしょう」
 自陣地の守備にいて、話が聞こえたソルスが突っ込みを入れる。
 子供っぽい批判だと分かっているのだろう、視線を合わせず口を尖らせていた。
「ソルス殿、今さら言っても仕方なかろう。町で盛り上がってるのは知ってたが、突然決まった試合でござるぞ?」
「ふんっ……ワシはその娘に言ってんだ、気が抜けてるのは誰かって」
 グラウィスが半ば睨みつけて苦言するも、ソルスの発露は止まらない。
 八つ当たりを少女に向ける息苦しさと、せめてもの愚痴。
「あっあの不可思議な『力』がなきゃ、剣を使えない腕力もないただの娘だろ! 全部ワシらに任せて、大人しく寝てればいいんだ……っ!」
 そうだワシらだけで・・・・・・やってやる――。
「ソルス殿っ!?」
「ソルスっ――やめろ!!」
 それはこの試合だけの話ではない、レジスタンスに集った全員に向けていた。
 グラウィスが怒りのあまり振り返る。カーニスは仲間の確執に気がついたかと、アニーの表情をうかがう。
「まったくだな」
 しかし少女は激高もせず、素直に認めて苦笑した。

「まるで自分の身体じゃ、ないみたいだ……」
 高熱で視界が揺れ、走るだけで吐き気がし、身体がだるく力が入らない。
 どうにか肉体強化を維持に巡らせているが、これ以上打つ手がない。朦朧として意識が保てず、精神維持が困難だった。
 重体で肉体強化が使えなかったトゥバ―と同様、「カルマ」が啓きがたいのだ。
 だけど――。
「あっいたいた~♥ 大人しいから逃げちゃったのかとおもった~♥」
 犬のマスクが手を振り、友達をみつけたように走ってくる。
「だけど……っそれだけだ」
 たかが「カルマ」を啓けないだけだ、死神に手が届く好機に比べれば――それがどれほどの痛手だというのか。
 犬のマスクに焦点が合い、それで十分と歯が軋む。
「みろっそれだけだ……っ!」
 目標を真っ直ぐを見据えたその瞳に、強い意志だけが輝いていた。
「さあ――~遊ぼっか♥ アニ―・・・♥」
「……雌雄を決するぞ! トンちゃん・・・・・!」
 笑みを浮かべた2人の間に、幾重も閃光が轟く。
 カーニスが手を伸ばし止める間もあらば、呼吸すら合わせて駆けた。インベルが目の端にアニーを見定め、キープしていたボールをパスする。
「おいインベルっ……お前まで!」
「……すまない、つい」
 体調不良はあれど、誰よりもサッカーに打ち込んでいた少女へ。

「ゴールまでは遠い、そして混合チームはサッカーに手馴れてる……っ」
 左サイドでボールをキープしたアニーが、見回して汗を落とす。
 中央にオブリ、右サイドにペンナ、ステッラとミラはゴール前。強引にクロスでロングパスしようにも裏がない。
 そして縦パスはすでに封じられてる――。
「ちっ……オブリは何をしてるんだ!」
 立ち止まって動かないオブリに、思わず愚痴がもれた。
「へえ~うまいねアニ―♥ 帝都でもやってたの~?」
 ――トゥバーがインベルとの間に入り、威嚇プレスしていたのだ。
 いつものプレートアーマーは着てない。漆黒のマントの下に、青紫を基調にしたシュールコーが見えた。
 重荷がないせいか信じられない早さと、無尽のスタミナで動き続けている。
「なっなんだこの娘はっ! こっこれでは――」
「アニー嬢と同格……いや、速度が段違いだ!」
 アニーのもとへ戻ろうとしたグラウィスの足が止まった。
 カーニスも手出しできず躊躇する。漆黒のマントが残像を起こし、アニーの周囲に黒煙となってまとわりつく。
「これではとても、吾輩たちの出番はない……っ」
 離れていてどうにか視認できる、レベル違いの戦い。
「トゥバーをどうにかしなきゃ、どの道勝ち目はない!」
 アニ―もスクリーンに徹していたが剥せない、バスしようにも隙間がない。
 トゥバーはボールよりも早く、中途半端に足元からも離せないのだ。積み重ねた技術でどうにかボールを保持してるだけ。
 無暗に蹴ればインターセプトされるのは目に見えている。
「ボールを取っちゃえばいいんだよね~♥ かんたんかんた~ん♥」
「ふざけるなっ! サッカーはもっと奥が深いんだ!」
 アニーの視界を埋め尽くす影、犬のマスクから尖った歯が覗く。
 中盤は6名もいるはずのに心許ない。勢いに押されズルズルと下がり、取られるのは時間の問題だった。
「アニーさん!」
「――っあがれ!」
 守備のヨークスが見かねてボールを受けに来る。
 アニーがその声に反応すると、トゥバーの視線が一瞬だけ巨漢に向く。その隙を見逃さず逆を取り、横に・・パスした。
「ひゃ~っ♥」
 トゥバーを股抜きし、アイコンタクトしたカーニスへ。
 一瞬の交差だったが、練習につき合い意思は統合している。ボールは受けたが、キープはせずすかさずアニ―へリターン。
 アニーはトゥバーを交わしフリーとなり、壁パスを受けてインベルへ――。
「えっ!? ……ああ!」
 しかし分かっていたかのようにトゥバーがカットする。
 足元は初心者でおぼつかないが、何度か弾いてどうにか収めた。
「誰にパスしても、きっとアニーに戻るとおもったんだ~♥ み~んな女王さまが好っきだよね~♥」

「っ返せ――っ!」
「やだこわ~い♥ はいルーちんパ~ス♥」
「えっ……ええ――~っ!?」
 突如名を呼ばれ、ルーシーに向かってボールが飛んでくる。
 母娘で楽しそうにしている姿に、誰もが存在をスルーしていた。2人だけが試合から浮いていたのだ。
「このバカっ! てめえ何考え……驚いたあもう、本当に困った娘なんだから~」
 ルーシーは母の手前、どうにか怒りを抑える。
 頭の上を越えていったボールを追いかけ、タッチライン際で止めた。振り向くと両チームの中盤が、血相を変え集まってくる。
「ルーシー皆さんが取りに来てますよ! ええっとゴール、ボールを敵陣地にある杭の間に通すと1点ゴールよ――っ!」
「わわわ……っはい――!」
 母が笑ってせかすので、娘はとにかくボールを蹴った。
 皆簡単そうに蹴っているのに、ボールは重く硬く思うように飛ばない。それでもふわりと弧を描いたボールが、運よくゴール方向へ飛んでいく。
 杭の近くにいた、守備のソルスとポエッタが反応し身構える。
「よしワシが取る、前に落とすから蹴るのは頼む!」
「おおおっし、じじじ自分に任せてよ!」
 ソルスが大事を取って胸トラップしようと、落下地点まで走っていく。
 だがそこには見て分からないほどの、盛り上がった土と下に隠れた石があった。
「うわっ!? ……っととぉ」
 踏んで倒れそうになりよろけると、首を埋めるほどの衝撃が続く。
 それが飛んで来たサッカーボールだと気がつく間もあれば、スローモーションで杭に向かい大きくバウンドしている。
「えっ……えええ? ちょ、待て――よ……っ!」
 上部に張った紐に触れることもなく、ボールは杭の間に吸い込まれていった。
 自殺点オウンゴール――。

「混合チームの得点で――すっ!!」
 審判が混合チームのゴールを認め、センターマークを指す。
「なんだおい、あんなゆっくりしたシュートが入っちゃったよ!」
「えっ今のは修道士が、自分で押しこんでねえか?」
「へえ相手のゴールになるんだ! 1点もうけたなあ――~!」
 サッカーの試合でゴールは華か。
 思わぬ結果に疑問の声もあったが、観客は拍手と声援で大いに沸く。
「はいっ……ちゃったあ……」
「ルーシー凄――い! ほらゴールしたわ、1点取った――っ!」
 混合チームの誰もが笑いながら集まって来た。
 ヴァレリーはルーシーを何度も抱きしめ、人目もはばからず笑う。修道女の声を始めて聞く者もいただろう。
「よかったね――ルーシー! よかった――!」
「お母さん……」
 比べて修道士チームは、喧騒の中で沈んでいる。
 ポエッタが今のは仕方がないと、ソルスの肩を叩く。修道服を着ていても商人に見える男は、汗を落とし息を荒げていた。
「ワ……シが……」
 ワシのせいで、負け――。
 妙にはっきりと、自分の鼓動だけが耳に響く。
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