4 / 38
第1章 商業都市『ベレンツィア』聖カルメア教会 初任務 編
3.ドラコーンの森のアイリス
しおりを挟む
「――ところで、飢えて迷える仔羊、アイリス。
君、ドラコーンの森から来たって言ったよね?ドラコーンの森の部族っていうと、君…『アミリア族』なのかい?――じつは君に出会った時から、そうかなって思っていたんだ」
エルは、アイリスのピンク色の髪と瞳を交互に見遣った。
アイリスは、サイドテールに束ねた髪を両手で掴んだ。
「へ、変な色だよね!……森の外の人からは、珍しそうに見られるんだ」
「ううん。とっても綺麗な、夕日の色だね!」
「~~っ!」
エルがアイリスのピンク色の髪を撫でて、にこっと微笑み掛けると、アイリスの頬もピンク色に染まった。
エルは、再びリアードの毛並みを撫でながら、話を続けた。
「『ドラコーンの民と神々の共生』という書物を読んだことがあるよ。
――ドラコーンの森のアミリア族は…、すべての生き物は神の化身であるという、独自の自然信仰をもっていて、この世のすべての生き物の言葉を理解できる民族だ――って記されていた。
アイリス、君もそうなの?」
「わっ私たちは、すべての生き物の言葉というか…――生き物たちと、心がつながっていて、お互いに分かり合うことができるの。
それは、私たちが森で生きていくために、生き物たちの力を借りて、そして、生き物たちが人間の世界と均衡を保って生きていくために、生き物たちにも私たちの力を貸して、築き上げてきた絆なんだ」
そう言うと、アイリスはしゃがんで、リアードの背中を撫でた。
すると、先ほどまでそっぽを向いていたリアードが、アイリスの顔をチラッと見て、撫でる手をペロペロと舐めた。
「――エル……この子、お腹すいているみたい」
「こら、リア!さっきおやつ食べたばっかりだろ。夕飯まで我慢しなさ~い!
――ドラコーンの森というと、ここから250キロの距離があるよね?4日間は歩かないとここへは辿り着かない。
それに、アミリア族が、森の外に出てくるのは、部族長たちの集団出稼ぎのときだけだって、書物には記されていたよ。
アイリスはまだ小さな女の子なのに……何故、一人でここに?」
エルがアイリスの瞳を覗き込むと、そのピンクの瞳に涙が溜まって、ぽろぽろと雫が零れ落ち、エルをギョッとさせた。
「うっ、うぇ~ん」
おろおろするエルに構うことなく、アイリスは涙を両手で拭いながら、商業都市『ベレンツィア』に辿り着いた経緯を話し始めた。
◆
ドラコーンの森では、冬季になると、食物となる獣も作物も手に入らない時期が続き、森の民らは保存している食物で冬季を乗り越えることとなる。
この時期、狩りや農作業ができない部族の男たちは、森の魔獣ら――ドラゴンやグリフィン、ケンタウルスなどを引き連れて、都市へ集団出稼ぎの旅に出る。魔獣らは労働力を人間のために活かし、アミリア族は魔獣らが正当な対価を得られるように、都市の人間との交渉役を担う、という形で相互共存している。
アイリスの父――ドリドルンは、この年、先代からアミリア族の部族長を継承したばかりであったが、出稼ぎの一団を率いて旅立つことになっていた。
アイリスは、旅立つ前日の夜、身支度をする父を、柱の陰から覗いていた。アイリスに気が付いた父は、アイリスを傍らへと呼び付けた。
「アイリス、春が来るまで、森の皆のことを頼んだぞ。お前は次期アミリア族の部族長だ。
――これは、私が先代のじじ様から受け継いだ、部族に伝わる『ドラコーンの秘石』だ。お前に預けよう。きっとお前と皆を守ってくれるだろう」
そう言い、父は、ドラゴンの紋章の刻まれた、深い紅色の『ドラコーンの秘石』をアイリスの首に掛けた。
翌朝、父と部族の男たち、森の魔獣らは、森の外――都市へと旅立った。
――しかし、それから冬が過ぎ春が来ても、一団の誰一人として、ドラコーンの森へ戻ってくることはなかった。
◆
「――残った森の人たちは皆、盗賊にでも攫われて、どこかへ売り飛ばされてしまったんじゃないかって心配している…。ドラゴンやグリフィンなんかの毛皮や牙は、コレクターたちにとって希少な価値があるし、アミリア族自体も、その能力を利用しようと、悪いことを企む連中から狙われているから…」
「それでアイリスは、旅に出たお父さんや皆を探すために、ベレンツィアまで来たんだね」
「…それに旅立つ前に、お父さんから聞いていたことがあったの。
『アイリス、お父さんはベレンツィアの『聖カルメア教会』に、古い友人がいてね。私が部族長を継いだことを便りで知らせたところ、その知人が、今年の私たちの働き口を用意してくれたよ』
って、嬉しそうに話してくれたの」
それを聞いて、エルは目を大きく見開いて、リアードを見遣った。
先ほどまでつまらなそうに地面に伏せていたリアードも、耳をピンと立ててエルと目を合わせた。
「――聖カルメア教会……。アイリスのお父さんたちは、聖カルメア教会に行ったんだね。そして姿を消してしまった……」
エルは顎に手を当てて、しばらく黙り込んだ。――どうしたものかと考え込んでいる。
なかなか決心がつかないでいるエルのマントの裾を、リアードが銜えてぐいぐいと引っ張った。
「――アイリス。いなくなってしまったドラコーンの仲間たちと、僕らの初任務。
……どうやら、無関係ではなさそうだよ」
真摯な顔を向けるエル――左手で胸元のロザリオを包み込んで目を閉じた。
「『我が名は神の史徒、エル。――我、所望する書は≪ソロモンの鍵≫。――汝、ここにページを開け、≪ブック≫!』」
――エルが唱えると、ロザリオからぱぁっ…と星屑のような光が広がった。
その光は徐々に集まり、一冊の本の形を成した。キラキラと輝く半透明の本がエルの手に収まった。
アイリスはそっと本に手を伸ばしてみたが、スルッと通り抜けてしまう。
――エルの手の中で、本は自らページをパラパラとめくらせた後、あるページを示したところで、ピタッと止まった。
エルは右手で魔法の杖を掲げ、――杖先で空中にペンタクルを描いた。
「『生命の源、恵みの雨、≪レイン≫!』」
――すると、晴れて綺麗な夕日が出ていた空から、大粒の雨が降ってきた。
広場に集っていた人々は、急いで露店を撤収させたり、走って帰路についたり、予報外の雨に大慌てである。
お天気雨によって空に架かった美しい虹を背に、エルはアイリスへ手を差し伸べた。
「――アイリス!僕らがここで出会ったのは、神の導きかもしれないよ。さあ、僕らについてきて――冒険の始まりさ!」
君、ドラコーンの森から来たって言ったよね?ドラコーンの森の部族っていうと、君…『アミリア族』なのかい?――じつは君に出会った時から、そうかなって思っていたんだ」
エルは、アイリスのピンク色の髪と瞳を交互に見遣った。
アイリスは、サイドテールに束ねた髪を両手で掴んだ。
「へ、変な色だよね!……森の外の人からは、珍しそうに見られるんだ」
「ううん。とっても綺麗な、夕日の色だね!」
「~~っ!」
エルがアイリスのピンク色の髪を撫でて、にこっと微笑み掛けると、アイリスの頬もピンク色に染まった。
エルは、再びリアードの毛並みを撫でながら、話を続けた。
「『ドラコーンの民と神々の共生』という書物を読んだことがあるよ。
――ドラコーンの森のアミリア族は…、すべての生き物は神の化身であるという、独自の自然信仰をもっていて、この世のすべての生き物の言葉を理解できる民族だ――って記されていた。
アイリス、君もそうなの?」
「わっ私たちは、すべての生き物の言葉というか…――生き物たちと、心がつながっていて、お互いに分かり合うことができるの。
それは、私たちが森で生きていくために、生き物たちの力を借りて、そして、生き物たちが人間の世界と均衡を保って生きていくために、生き物たちにも私たちの力を貸して、築き上げてきた絆なんだ」
そう言うと、アイリスはしゃがんで、リアードの背中を撫でた。
すると、先ほどまでそっぽを向いていたリアードが、アイリスの顔をチラッと見て、撫でる手をペロペロと舐めた。
「――エル……この子、お腹すいているみたい」
「こら、リア!さっきおやつ食べたばっかりだろ。夕飯まで我慢しなさ~い!
――ドラコーンの森というと、ここから250キロの距離があるよね?4日間は歩かないとここへは辿り着かない。
それに、アミリア族が、森の外に出てくるのは、部族長たちの集団出稼ぎのときだけだって、書物には記されていたよ。
アイリスはまだ小さな女の子なのに……何故、一人でここに?」
エルがアイリスの瞳を覗き込むと、そのピンクの瞳に涙が溜まって、ぽろぽろと雫が零れ落ち、エルをギョッとさせた。
「うっ、うぇ~ん」
おろおろするエルに構うことなく、アイリスは涙を両手で拭いながら、商業都市『ベレンツィア』に辿り着いた経緯を話し始めた。
◆
ドラコーンの森では、冬季になると、食物となる獣も作物も手に入らない時期が続き、森の民らは保存している食物で冬季を乗り越えることとなる。
この時期、狩りや農作業ができない部族の男たちは、森の魔獣ら――ドラゴンやグリフィン、ケンタウルスなどを引き連れて、都市へ集団出稼ぎの旅に出る。魔獣らは労働力を人間のために活かし、アミリア族は魔獣らが正当な対価を得られるように、都市の人間との交渉役を担う、という形で相互共存している。
アイリスの父――ドリドルンは、この年、先代からアミリア族の部族長を継承したばかりであったが、出稼ぎの一団を率いて旅立つことになっていた。
アイリスは、旅立つ前日の夜、身支度をする父を、柱の陰から覗いていた。アイリスに気が付いた父は、アイリスを傍らへと呼び付けた。
「アイリス、春が来るまで、森の皆のことを頼んだぞ。お前は次期アミリア族の部族長だ。
――これは、私が先代のじじ様から受け継いだ、部族に伝わる『ドラコーンの秘石』だ。お前に預けよう。きっとお前と皆を守ってくれるだろう」
そう言い、父は、ドラゴンの紋章の刻まれた、深い紅色の『ドラコーンの秘石』をアイリスの首に掛けた。
翌朝、父と部族の男たち、森の魔獣らは、森の外――都市へと旅立った。
――しかし、それから冬が過ぎ春が来ても、一団の誰一人として、ドラコーンの森へ戻ってくることはなかった。
◆
「――残った森の人たちは皆、盗賊にでも攫われて、どこかへ売り飛ばされてしまったんじゃないかって心配している…。ドラゴンやグリフィンなんかの毛皮や牙は、コレクターたちにとって希少な価値があるし、アミリア族自体も、その能力を利用しようと、悪いことを企む連中から狙われているから…」
「それでアイリスは、旅に出たお父さんや皆を探すために、ベレンツィアまで来たんだね」
「…それに旅立つ前に、お父さんから聞いていたことがあったの。
『アイリス、お父さんはベレンツィアの『聖カルメア教会』に、古い友人がいてね。私が部族長を継いだことを便りで知らせたところ、その知人が、今年の私たちの働き口を用意してくれたよ』
って、嬉しそうに話してくれたの」
それを聞いて、エルは目を大きく見開いて、リアードを見遣った。
先ほどまでつまらなそうに地面に伏せていたリアードも、耳をピンと立ててエルと目を合わせた。
「――聖カルメア教会……。アイリスのお父さんたちは、聖カルメア教会に行ったんだね。そして姿を消してしまった……」
エルは顎に手を当てて、しばらく黙り込んだ。――どうしたものかと考え込んでいる。
なかなか決心がつかないでいるエルのマントの裾を、リアードが銜えてぐいぐいと引っ張った。
「――アイリス。いなくなってしまったドラコーンの仲間たちと、僕らの初任務。
……どうやら、無関係ではなさそうだよ」
真摯な顔を向けるエル――左手で胸元のロザリオを包み込んで目を閉じた。
「『我が名は神の史徒、エル。――我、所望する書は≪ソロモンの鍵≫。――汝、ここにページを開け、≪ブック≫!』」
――エルが唱えると、ロザリオからぱぁっ…と星屑のような光が広がった。
その光は徐々に集まり、一冊の本の形を成した。キラキラと輝く半透明の本がエルの手に収まった。
アイリスはそっと本に手を伸ばしてみたが、スルッと通り抜けてしまう。
――エルの手の中で、本は自らページをパラパラとめくらせた後、あるページを示したところで、ピタッと止まった。
エルは右手で魔法の杖を掲げ、――杖先で空中にペンタクルを描いた。
「『生命の源、恵みの雨、≪レイン≫!』」
――すると、晴れて綺麗な夕日が出ていた空から、大粒の雨が降ってきた。
広場に集っていた人々は、急いで露店を撤収させたり、走って帰路についたり、予報外の雨に大慌てである。
お天気雨によって空に架かった美しい虹を背に、エルはアイリスへ手を差し伸べた。
「――アイリス!僕らがここで出会ったのは、神の導きかもしれないよ。さあ、僕らについてきて――冒険の始まりさ!」
10
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/chara_novel.png?id=8b2153dfd89d29eccb9a)
闇に堕つとも君を愛す
咲屋安希
キャラ文芸
『とらわれの華は恋にひらく』の第三部、最終話です。
正体不明の敵『滅亡の魔物』に御乙神一族は追い詰められていき、とうとう半数にまで数を減らしてしまった。若き宗主、御乙神輝は生き残った者達を集め、最後の作戦を伝え準備に入る。
千早は明に、御乙神一族への恨みを捨て輝に協力してほしいと頼む。未来は莫大な力を持つ神刀・星覇の使い手である明の、心ひとつにかかっていると先代宗主・輝明も遺書に書き残していた。
けれど明は了承しない。けれど内心では、愛する母親を殺された恨みと、自分を親身になって育ててくれた御乙神一族の人々への親愛に板ばさみになり苦悩していた。
そして明は千早を突き放す。それは千早を大切に思うゆえの行動だったが、明に想いを寄せる千早は傷つく。
そんな二人の様子に気付き、輝はある決断を下す。理屈としては正しい行動だったが、輝にとっては、つらく苦しい決断だった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
愚か者の話をしよう
鈴宮(すずみや)
恋愛
シェイマスは、婚約者であるエーファを心から愛している。けれど、控えめな性格のエーファは、聖女ミランダがシェイマスにちょっかいを掛けても、穏やかに微笑むばかり。
そんな彼女の反応に物足りなさを感じつつも、シェイマスはエーファとの幸せな未来を夢見ていた。
けれどある日、シェイマスは父親である国王から「エーファとの婚約は破棄する」と告げられて――――?
鎮魂の絵師
霞花怜
キャラ文芸
絵師・栄松斎長喜は、蔦屋重三郎が営む耕書堂に居住する絵師だ。ある春の日に、斎藤十郎兵衛と名乗る男が連れてきた「喜乃」という名の少女とで出会う。五歳の娘とは思えぬ美貌を持ちながら、周囲の人間に異常な敵愾心を抱く喜乃に興味を引かれる。耕書堂に居住で丁稚を始めた喜乃に懐かれ、共に過ごすようになる。長喜の真似をして絵を描き始めた喜乃に、自分の師匠である鳥山石燕を紹介する長喜。石燕の暮らす吾柳庵には、二人の妖怪が居住し、石燕の世話をしていた。妖怪とも仲良くなり、石燕の指導の下、絵の才覚を現していく喜乃。「絵師にはしてやれねぇ」という蔦重の真意がわからぬまま、喜乃を見守り続ける。ある日、喜乃にずっとついて回る黒い影に気が付いて、嫌な予感を覚える長喜。どう考えても訳ありな身の上である喜乃を気に掛ける長喜に「深入りするな」と忠言する京伝。様々な人々に囲まれながらも、どこか独りぼっちな喜乃を長喜は放っておけなかった。娘を育てるような気持で喜乃に接する長喜だが、師匠の石燕もまた、孫に接するように喜乃に接する。そんなある日、石燕から「俺の似絵を描いてくれ」と頼まれる。長喜が書いた似絵は、魂を冥府に誘う道標になる。それを知る石燕からの依頼であった。
【カクヨム・小説家になろう・アルファポリスに同作品掲載中】
※各話の最後に小噺を載せているのはアルファポリスさんだけです。(カクヨムは第1章だけ載ってますが需要ないのでやめました)
聖女を騙った少女は、二度目の生を自由に生きる
夕立悠理
恋愛
ある日、聖女として異世界に召喚された美香。その国は、魔物と戦っているらしく、兵士たちを励まして欲しいと頼まれた。しかし、徐々に戦況もよくなってきたところで、魔法の力をもった本物の『聖女』様が現れてしまい、美香は、聖女を騙った罪で、処刑される。
しかし、ギロチンの刃が落とされた瞬間、時間が巻き戻り、美香が召喚された時に戻り、美香は二度目の生を得る。美香は今度は魔物の元へ行き、自由に生きることにすると、かつては敵だったはずの魔王に溺愛される。
しかし、なぜか、美香を見捨てたはずの護衛も執着してきて――。
※小説家になろう様にも投稿しています
※感想をいただけると、とても嬉しいです
※著作権は放棄してません
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?
氷雨そら
恋愛
結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。
そしておそらく旦那様は理解した。
私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。
――――でも、それだって理由はある。
前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。
しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。
「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。
そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。
お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!
かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。
小説家になろうにも掲載しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
双子の姉妹は無双仕様
satomi
ファンタジー
双子の姉妹であるルカ=フォレストとルリ=フォレストは文武両道というか他の人の2~3倍なんでもできる。周りはその事実を知らずに彼女たちを貶めようと画策するが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる