転生特典：錬金術師スキルを習得しました！【更新停止中】

第1章：異世界転生

第7話 はじめての街

「ようやく着いた……！」

優馬とコハクは、旅の末に辿り着いた町の門をくぐり、広がる風景を目にして驚嘆していた。そこは「エルクヴィル」という名の大きな商業都市で、王都の手前に位置し、冒険者たちが頻繁に集まる場所だ。町の中には様々な露店が並び、人々の賑やかな声が響いている。まるでお祭りのような賑わいに、優馬は少しだけ気持ちが浮き立った。

「すごいな、これが異世界の町か……。見たこともない食材や道具がたくさんある」

彼の目は、異世界特有の品々であふれる市場に釘付けだった。色鮮やかな果実や、見たこともない形状の武器、錬金術に使えそうな素材もちらほらと見かける。コハクも優馬の隣を歩きながら、時折クンクンと鼻を鳴らし、あたりを興味深げに見回している。

「まずは宿を確保して、それから……ギルドに行ってみるか」

優馬はそう決め、近くの宿に足を運んだ。宿の受付には親切そうな女性がいて、彼がコハクを連れていることに驚きながらも歓迎してくれた。コハクのフワフワとした毛並みを見て「まあ、なんて可愛い狼さんなの」と、女性が笑顔を向けてくれたことに優馬は少しホッとした。

「お部屋は二階になります。夕食もご用意できますので、何かご希望があればお知らせくださいね」

「ありがとう。ちょうど旅の疲れを癒したいところだったんだ。コハクと一緒にゆっくり休ませてもらいます」

部屋でしばらく休んだ後、優馬は早速冒険者ギルドに向かうことにした。