テイマーのんびり生活！スライムと始めるVRMMOスローライフ

第12章：星花が結ぶ縁

第90話 星花の光が届く新天地

ヨウと仲間たちは、星花の加護を届けるために再び新たな地を目指して旅を続けていた。彼らが次にたどり着いたのは、霧に包まれた山岳地帯の村。ここでは、星花にまつわる伝説が伝えられており、村人たちは「星の光が山を越え、遠くまで届くとき、その地に守りがもたらされる」と信じていた。

村の長老がヨウたちを歓迎し、村の中央にある石碑を指し示した。

「この石碑は、遠い昔、星の加護がこの地を守っていたことを記したものです。しかし近年は霧が濃くなり、星の光が村に届かなくなってしまいました」

ヨウは長老の話に耳を傾け、仲間たちと共に星花の加護をこの地にも届けたいと願いを込めて、山岳地帯の頂上に向かうことを決めた。霧の中に包まれた村と山頂を繋ぎ、再び星花の光がこの地に届くことを祈りながら、ヨウと仲間たちは山を登り始めた。

霧の中を歩き続けると、彼らの目の前には古い石畳が姿を現し、まるで星花の光が道を示すかのように進むべき道が見えてきた。仲間たちは慎重に足を進め、リュカが星花を手に祈りを捧げながら歩んでいた。

「この地にも星花の力が届けば、村の人々も安らぎを取り戻せるはず」

リュカがそう言うと、ヨウも頷き、仲間たちと共に山頂へと向かう意志を一層固めた。

ようやく山頂にたどり着くと、霧が静かに晴れ始め、夜空が少しずつ姿を見せていた。ヨウは星花を掲げ、山頂から広がる景色を眺めながら静かに祈りを捧げた。すると、星花の光が徐々に広がり、霧に包まれた村へと優しく降り注ぎ始めた。

その時、星霜の精霊が現れ、静かに語りかけた。

「ヨウ、この星花の光がこの地にも届き、村を包み込むことができた。この加護を守り続けることで、村は再び星花の守りの下に安らぎを得られるだろう」

ヨウと仲間たちは精霊の言葉に感謝し、星花の光が遠くの地にも届くことを願った。そして、星霜の精霊が微笑みを浮かべると、夜空に輝く星々がまるで彼らを祝福するかのようにきらめき始めた。

村に戻ったヨウたちは、星花の加護がこの地に届いたことを伝え、村人たちと共に祈りの儀式を行った。村の人々は感動の表情で、星花の光に感謝し、これからもその加護が村を守り続けるようにと静かに祈りを捧げていた。

「ヨウさん、星花が私たちを守り、遠い昔のようにこの地に安らぎをもたらしてくれたのですね」

村人たちの言葉に、ヨウは微笑み、これからも星花の光が多くの人々に届くように旅を続ける決意を新たにした。リュカや仲間たちも、星花がもたらす守りの力が村を包んでいるのを感じ、これからもさらに星花の加護を広げていくことを誓った。

こうして、ヨウと仲間たちは星花の加護をさらに広げ、安らぎと守りをもたらすため、次の地へと旅を続けていった。星花の光が遠くまで届き、多くの人々に希望をもたらす未来を信じて、ヨウの物語はさらなる冒険と出会いへと続いていくのだった。