テイマーのんびり生活！スライムと始めるVRMMOスローライフ【更新停止中】

第7章：春を迎える準備

第55話 牧場に訪れた初めての収穫

春の暖かな陽射しが牧場を包み、ヨウと仲間たちが手入れをしてきた畑にも小さな芽が顔を出し始めた。数日ごとに水をやり、見守り続けたおかげで、甘いイチゴと栄養豊富な人参が順調に育ってきている。

「みんな、見てごらん！ついに芽が出たよ！」

「ぷにっ！」「ふわっ！」「もこっ！」「もふっ！」「ぽよん！」「ふにゃん！」「ぴょん！」「ぴっ！」「チュン！」「きゅんっ！」

仲間たちは一斉に嬉しそうな声を上げ、ヨウの周りを元気に飛び回りながら、小さな芽に期待の眼差しを向けている。特にぷには、大好きなイチゴが育つことが楽しみで、畑の周りを跳ねながら待ちきれない様子だ。

数日が過ぎると、畑のイチゴが鮮やかな赤色に染まり始め、隣の人参も土から頭をのぞかせていた。ヨウは仲間たちと共に、初めての収穫を迎える準備を整え、みんなで喜びを分かち合った。

「よし、今日は初めての収穫だ。みんなで一緒に収穫して、村の人たちにも分けてあげよう！」

仲間たちはそれぞれ張り切って畑に集まり、セレスは青白い癒しの羽をふわりと揺らして、畑の空気をさらに清々しくしてくれている。ユキも冷気で鮮度を保ち、収穫したイチゴと人参が新鮮なままで運べるようにサポートしてくれた。

ヨウはひとつひとつのイチゴと人参を丁寧に収穫し、仲間たちと一緒に収穫かごに詰めていく。ぷには赤いイチゴを嬉しそうに眺めながら、「ぷにぷにっ！」と跳ね回っており、ふわりは風で収穫した野菜を軽やかに運んでいる。ムームーも暖かな炎で畑を守りながら、仲間たちと楽しい時間を過ごしていた。

「みんな、この収穫は僕たちが一緒に作り上げた成果だよ。たくさんできたから、村の人たちにもきっと喜んでもらえるはずだ！」

「ぷにっ！」「ふわっ！」「もこっ！」「もふっ！」「ぽよん！」「ふにゃん！」「ぴょん！」「ぴっ！」「チュン！」「きゅんっ！」

仲間たちは一斉に声を合わせ、牧場全体に響き渡る喜びの声で、初めての収穫の達成感を共有していた。

収穫した野菜と果物を持って村に行くと、村人たちはヨウたちが育てた新鮮な作物に歓声を上げ、感謝の気持ちを伝えてくれた。子供たちは特にイチゴに興味津々で、ぷにと一緒においしそうに頬張っている姿にヨウは温かな気持ちになった。

「ヨウさん、こんなに美味しいイチゴをありがとう。春の恵みを分けてもらえて、みんな大喜びです！」

村人たちの笑顔に包まれながら、ヨウと仲間たちは自分たちの牧場が村に役立っていることを感じ、心からの満足感を味わっていた。

その夜、牧場で収穫の喜びを語り合いながら、ヨウと仲間たちは再び星空を見上げた。これからも牧場での生活を大切にし、村との絆を深めていく決意を新たにした。

「みんな、これからも一緒に牧場を支えていこう。こうしてみんなの力が集まれば、これからも楽しい日々が続くはずだ」

「ぷにっ」「ふわっ」「もこっ」「もふっ」「ぽよん」「ふにゃん」「ぴょん」「ぴっ」「チュン」「きゅんっ！」

仲間たちはそれぞれの声で応え、夜空の星々が穏やかに瞬く中、春の初収穫の達成感と新しい絆が深まるのを感じながら、彼らは静かに夜を過ごした。