テイマーのんびり生活！スライムと始めるVRMMOスローライフ

第6章：新たな冒険の始まり

第47話 冬の訪れと、村の守護の役割

秋の収穫祭からしばらく経ち、村には冬の気配が近づいていた。空気が冷たく澄み渡り、牧場の周りには冬特有の静かな空気が漂い始めている。ある日、ヨウのもとに村の長老から手紙が届き、村の守護者としての新たな役割について話があるとのことだった。

ヨウは仲間たちと一緒に長老の家を訪れると、長老は温かい笑顔で迎えてくれた。囲炉裏で火を焚きながら、村の守護について語り始めた。

「ヨウ、冬になると村の周りで霜が強まり、古くから“凍てつく風”が吹くようになる。これを防ぐために、毎年村では“霜除けの灯”を立てて、村を守ってきたんだ。君と仲間たちにその灯を守ってほしい」

長老の言葉に、ヨウは真剣な表情で頷いた。仲間たちもそれぞれに力強く応え、村を守る決意を新たにしているようだった。

「みんな、冬の守りのために力を合わせよう。星霜の精霊とセレスの力もきっと役立つはずだ」

「ぷにっ！」「ふわっ！」「もこっ！」「もふっ！」「ぽよん！」「ふにゃん！」「ぴょん！」「ぴっ！」「チュン！」

翌日、ヨウと仲間たちは村の北、東、西、南の四方向に“霜除けの灯”を立てるため、それぞれの場所に向かった。灯を灯す場所は、特に風が強く吹き込みやすいところにあり、昔から村を守るために重要な場所とされていた。

まず、村の北に到着すると、ヨウは星霜の精霊に頼んで灯に星の光を注ぎ込んでもらった。精霊の光が灯を包み込むと、霜除けの灯は冷たい風にも負けない温かな輝きを放ち始めた。

次に東、西、南の場所にも灯を立て、星霜の精霊の光とセレスの癒しの羽根で霜除けの灯を強化していく。ふわりが風を送り、ぷには灯の周りを跳ね回り、温かな空気を感じながら仲間たちは協力して灯を守っていった。

夜になると、四方に立てた霜除けの灯が青白く輝き、村全体を静かに守っているように見えた。村の周りには冷たい風が吹いていたが、霜除けの灯が放つ光のおかげで、村は暖かく穏やかに包まれている。

ヨウと仲間たちは村の中央に集まり、星霜の精霊とセレスの力で守られている村を見渡しながら、これからの冬を共に守り抜く決意を新たにした。

「みんな、これで冬も安心して過ごせるよ。星霜の精霊とセレス、君たちのおかげだよ」

「ぷにっ」「ふわっ」「もこっ」「もふっ」「ぽよん」「ふにゃん」「ぴょん」「ぴっ」「チュン！」

仲間たちはそれぞれに誇らしげな声で応え、ヨウに寄り添って静かに夜空を見上げた。彼らの未来が星の加護と共に、温かな絆で守られていることを感じていた。

その夜、ヨウは星空の下で静かに語りかけるように仲間たちと過ごし、村と仲間たちへの感謝の気持ちを胸に抱いた。彼らの思いが届くように、夜空には星々が美しく瞬いていた。