テイマーのんびり生活！スライムと始めるVRMMOスローライフ【更新停止中】

第5章：新たな日常とさらなる冒険

第35話 牧場での初めての朝と、ミナの秘密の力

夜の森で出会ったミナが新しい仲間となり、ヨウの牧場はさらに賑やかになった。次の朝、ヨウは牧場で仲間たちと一緒に目覚め、ミナがどんな風に牧場での生活に馴染んでいくのかを楽しみにしていた。

「おはよう、ミナ。昨晩はよく眠れたかな？」

「ぴょん！」

ミナはヨウに小さく跳ねながら返事をし、嬉しそうに仲間たちの周りをくるくると駆け回り始めた。彼女の動きには、どこか月の光を思わせる滑らかな優雅さがあり、仲間たちも興味津々でミナに寄り添っている。

朝食を済ませた後、ヨウはふとミナの不思議な力について思い出した。森で出会ったときから、ミナは月光のような淡い光を纏っていた。彼女には他の仲間とは違う特別な力があるのではないかと考え、少し試してみることにした。

「ミナ、君には月の光のような力が宿っているように感じるんだ。少し特訓をしてみないか？」

「ぴょん！」

ミナは嬉しそうにヨウに頷き、他の仲間たちもそれぞれワクワクしながら見守っている。

ヨウは牧場の一角に移動し、ミナに簡単な動作から試すように伝えた。すると、ミナの体が淡い光を放ち始め、地面に小さな光の紋様が浮かび上がった。

「すごいな、ミナ！その光、まるで月の模様みたいだ」

新スキル：月影の舞
効果：夜や暗がりでミナが仲間たちに月の光の加護を与え、疲労を癒すと同時に一時的に防御力を上昇させる

ミナはヨウの言葉を聞き、さらに嬉しそうに小さく跳ねながら光の輪を作り、仲間たちにその力を分け与えた。ふわりはその光に優雅に舞い、シャボンは体を虹色に輝かせて光の輪の中を浮かんでいる。ニャルもヨウの膝にすり寄りながら、ミナの力に癒されるように身を任せていた。

「ミナ、すごい力だな。これでみんなも夜の冒険や森の探索でさらに安心できるよ」

「ぴょん！」

ミナは誇らしげに跳ねて、他の仲間たちと一緒に楽しそうに輪を作って踊っている。ヨウはミナの力が仲間たちを支え、さらに強固な絆を生み出していることに感動し、心の中で感謝の気持ちを抱いた。

その日の午後、ヨウは村の人々にもミナの力を見てもらおうと、牧場に招待した。村の子供たちは、ミナが作り出す淡い光の輪に目を輝かせ、楽しそうに輪の中で踊り始める。ぷにもミナの周りで跳ね、シャボンは虹色の光で子供たちを楽しませている。

村の人々はミナの力に感心し、星の夜がもたらした奇跡のような出会いに改めて驚きと喜びを感じている様子だった。ヨウはこうして仲間たちと共に過ごす日々が、村に温かなつながりと喜びをもたらしていることを感じ、胸が温かくなった。

夜が更けると、ヨウは再び牧場で星空を見上げながら、仲間たちに語りかけた。

「みんな、これからもこうして平和な日々を守っていこう。ミナも仲間に加わって、僕たちはどんどん強くなっている気がするよ」

「ぷにっ」「ふわっ」「もこっ」「もふっ」「ぽよん」「ふにゃん」「ぴょん！」

七匹の仲間たちはそれぞれの声で応え、ヨウに寄り添いながら夜空を見上げていた。星々が優しく輝き、彼らの未来を静かに照らしているようだった。ヨウはこの平和な日常を大切に守り続け、仲間たちと共に新しい発見と冒険に向かって歩んでいこうと心に誓った。