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第1章:異世界転生!辺境伯家の発明少年
第8話「新しい発想と、はじめての商会訪問」
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エルヴィンが「旋風の鍬」を完成させてから、早くも数か月が経った。その間、彼は「魔道具」の製作や改良に取り組み、少しずつ技術を磨いていた。前世で培った発想や知識を、少しずつこの世界での道具作りに落とし込んでいくことを試みている。
周りの大人たちは、「魔道具を作り出す5歳の子供」ということで、エルヴィンに一種の天才性を見ているが、同時にまだ幼い子供だとも認識している。エルヴィン自身もそれを意識していて、表向きは無邪気に見えるよう振る舞いながら、時折「前世の知識やアイデアをどう活用するか」と考えていた。
そんなある日、エルヴィンは家族から「王都見学」の許可を得ることができた。父カールが王都での貴族会議に出席するにあたり、彼も見学のために同行することになったのだ。
「エルヴィン、お前ももうそろそろ見分を広げるべき頃だ。王都にはいろいろな魔道具や商会がある。自分の目で見て、経験を積むといい」
父カールは、少し厳格ながらも誇らしげにエルヴィンに言葉をかけた。エルヴィンもその言葉に胸を躍らせ、初めての「王都訪問」に期待を膨らませた。
エルヴィンが馬車で王都に到着すると、その広さと賑わいに圧倒された。石畳の道には人々が行き交い、商人たちが活気よく声を張り上げている。露店には様々な商品が並び、町人や貴族、冒険者のような風貌の者たちが行き交っている。
「わあ……こんなに賑やかな場所、初めてだ」
エルヴィンの隣には、護衛としてシュトラウス家に仕える近衛兵のエドガーが控えていた。エドガーはシュトラウス家の中でも腕利きの剣士であり、忠実で冷静な性格だ。王都のような大都市への出向には、エルヴィンを守るために、最低限の護衛が必要だった。
「坊ちゃま、どうぞこちらへ。人混みが多いですので、離れないようにお願いいたします」
「うん、分かってるよ、エドガー」
エルヴィンは元気よく返事をし、エドガーのそばを離れないように歩きながら、周囲の景色を眺めていた。彼の目に映るのは、今まで見たことのないような魔道具や機械的な装置の数々——前世でエンジニアだった彼の心が、まるで冒険に出る子供のようにわくわくしていた。
そんな時、エルヴィンはある商会の前で足を止めた。その商会は「ガレット商会」という大きな看板を掲げており、魔道具や日用品を幅広く取り扱っているようだった。ショーウィンドウには、見たことのない様々な魔道具が並んでいる。
「すごい……あれが噂に聞いた王都の商会か」
「坊ちゃま、こちらのガレット商会は、王都でも有数の大商会でございます。魔道具や貴金属、さらには工芸品まで取り扱っております」
エドガーが丁寧に説明してくれる。エルヴィンはしばらく迷っていたが、「自分の作った魔道具を見てもらうなら、こういう商会がいいのかもしれない」と思い、勇気を出して入ってみることにした。
商会の中に入ると、整然と並べられた商品とともに、落ち着いた雰囲気が広がっていた。奥のカウンターには、初老の商人がにこやかに微笑みを浮かべて立っている。
「いらっしゃいませ、お坊ちゃま。ようこそ、ガレット商会へ」
エルヴィンは少し緊張しながらも、礼儀正しく挨拶をした。
「はじめまして。シュトラウス辺境伯家のエルヴィンと申します。お店を見せていただきたく、参りました」
「これはこれは、辺境伯家のご子息ですか。ようこそお越しくださいました。私はこの店の支配人、ガレットと申します」
ガレットはにこやかに頭を下げ、エルヴィンを奥の椅子に案内した。エルヴィンが座ると、ガレットは親しみを込めて、彼の目の前にいくつかの魔道具を並べて見せた。
「こちらは当店で取り扱っている最新の魔道具でございます。たとえば、この『冷気の宝玉』は、暑い時に冷たい空気を放出するもので、商会の定番商品です」
エルヴィンはその説明を聞きながら、興味津々で宝玉を手に取った。宝玉に触れると、冷たい空気が指先に伝わり、確かに温度を下げる効果が感じられる。
「これって、冷房装置みたいなものかな……」
エルヴィンは心の中でそう呟き、前世でエンジニアとして扱っていた機械の冷却装置と似ていることに気づいた。「この世界でも、似たような発想で道具が作られているんだ」と、彼は感心した。
「他にもございますよ。こちらは『浄水の杯』と申しまして、どんな水でも安全に飲めるようにする魔道具です。小さな旅に出る際にも役立ちます」
ガレットが次々に商品を見せてくれるたびに、エルヴィンの頭の中ではさまざまなアイデアが浮かんでいた。前世の知識を応用して、この世界の魔道具を改良したり、まったく新しい道具を作ったりすることができるのではないか——そんな思いが彼の胸に湧き上がってくる。
「支配人さん、こういう魔道具って、どうやって開発してるんですか?」
エルヴィンが思い切って質問すると、ガレットは少し驚いたような表情を浮かべたが、すぐに笑顔で答えてくれた。
「魔道具の開発は、専門の職人たちが行っています。ですが、試作品の段階では、しばしば貴族や冒険者からのフィードバックも参考にして改良が加えられるのです」
「なるほど……自分で作った魔道具も、こうして人の意見を取り入れるともっと便利になるのか」
エルヴィンは深く頷き、さらに考えを巡らせた。自分の作った魔道具を、実際に使ってもらって評価を聞くことで、さらに改良を加えることができる——それこそが、道具作りの醍醐味だと感じた。
「坊ちゃま、もしよろしければ、何か見せていただけるものはございますか?シュトラウス家のご子息の作られた魔道具、ぜひ拝見したいものです」
ガレットが興味津々に尋ねてきた。エルヴィンは少し緊張しながらも、持参していた「光のランタン」を取り出した。
「これは……『光のランタン』といって、僕が作ったんです。魔力鉱を使って長時間光を保つことができるんだ」
エルヴィンが説明すると、ガレットはそのランタンを興味深そうに眺め、レバーを引いて光を灯してみた。
「素晴らしい……この年齢で、ここまで精巧な魔道具を作られるとは。これはきっと、シュトラウス家の誇りでしょうな」
ガレットの称賛に、エルヴィンは少し顔を赤らめながらも嬉しそうに微笑んだ。こうして初めて他人に自分の魔道具を評価され、さらに実際に使ってもらうことができたのは、彼にとって大きな一歩だった。
その日の帰り道、エルヴィンは護衛のエドガーと共に王都の街並みを歩きながら、今日の経験を振り返っていた。
「エドガー、僕、もっとたくさんの魔道具を作りたいって思ったよ。商会で見た道具もすごかったけど、僕も負けないくらい便利な道具を作れるようになりたい」
エドガーは微笑みを浮かべ、エルヴィンに優しく答えた。
「坊ちゃまなら、きっと成し遂げられます。お父上も、坊ちゃまの成長を楽しみにしておられることでしょう。何かお困りのことがあれば、いつでもお力添えさせていただきます」
エルヴィンはエドガーの言葉に感謝しながら、前世でのエンジニアとしての経験や知識をもっと活かして、この世界で人々の役に立つ魔道具を作りたいと決意を新たにした。
こうして、王都訪問で得た刺激と経験が、エルヴィンの中で新たな情熱を燃え上がらせるきっかけとなった。
周りの大人たちは、「魔道具を作り出す5歳の子供」ということで、エルヴィンに一種の天才性を見ているが、同時にまだ幼い子供だとも認識している。エルヴィン自身もそれを意識していて、表向きは無邪気に見えるよう振る舞いながら、時折「前世の知識やアイデアをどう活用するか」と考えていた。
そんなある日、エルヴィンは家族から「王都見学」の許可を得ることができた。父カールが王都での貴族会議に出席するにあたり、彼も見学のために同行することになったのだ。
「エルヴィン、お前ももうそろそろ見分を広げるべき頃だ。王都にはいろいろな魔道具や商会がある。自分の目で見て、経験を積むといい」
父カールは、少し厳格ながらも誇らしげにエルヴィンに言葉をかけた。エルヴィンもその言葉に胸を躍らせ、初めての「王都訪問」に期待を膨らませた。
エルヴィンが馬車で王都に到着すると、その広さと賑わいに圧倒された。石畳の道には人々が行き交い、商人たちが活気よく声を張り上げている。露店には様々な商品が並び、町人や貴族、冒険者のような風貌の者たちが行き交っている。
「わあ……こんなに賑やかな場所、初めてだ」
エルヴィンの隣には、護衛としてシュトラウス家に仕える近衛兵のエドガーが控えていた。エドガーはシュトラウス家の中でも腕利きの剣士であり、忠実で冷静な性格だ。王都のような大都市への出向には、エルヴィンを守るために、最低限の護衛が必要だった。
「坊ちゃま、どうぞこちらへ。人混みが多いですので、離れないようにお願いいたします」
「うん、分かってるよ、エドガー」
エルヴィンは元気よく返事をし、エドガーのそばを離れないように歩きながら、周囲の景色を眺めていた。彼の目に映るのは、今まで見たことのないような魔道具や機械的な装置の数々——前世でエンジニアだった彼の心が、まるで冒険に出る子供のようにわくわくしていた。
そんな時、エルヴィンはある商会の前で足を止めた。その商会は「ガレット商会」という大きな看板を掲げており、魔道具や日用品を幅広く取り扱っているようだった。ショーウィンドウには、見たことのない様々な魔道具が並んでいる。
「すごい……あれが噂に聞いた王都の商会か」
「坊ちゃま、こちらのガレット商会は、王都でも有数の大商会でございます。魔道具や貴金属、さらには工芸品まで取り扱っております」
エドガーが丁寧に説明してくれる。エルヴィンはしばらく迷っていたが、「自分の作った魔道具を見てもらうなら、こういう商会がいいのかもしれない」と思い、勇気を出して入ってみることにした。
商会の中に入ると、整然と並べられた商品とともに、落ち着いた雰囲気が広がっていた。奥のカウンターには、初老の商人がにこやかに微笑みを浮かべて立っている。
「いらっしゃいませ、お坊ちゃま。ようこそ、ガレット商会へ」
エルヴィンは少し緊張しながらも、礼儀正しく挨拶をした。
「はじめまして。シュトラウス辺境伯家のエルヴィンと申します。お店を見せていただきたく、参りました」
「これはこれは、辺境伯家のご子息ですか。ようこそお越しくださいました。私はこの店の支配人、ガレットと申します」
ガレットはにこやかに頭を下げ、エルヴィンを奥の椅子に案内した。エルヴィンが座ると、ガレットは親しみを込めて、彼の目の前にいくつかの魔道具を並べて見せた。
「こちらは当店で取り扱っている最新の魔道具でございます。たとえば、この『冷気の宝玉』は、暑い時に冷たい空気を放出するもので、商会の定番商品です」
エルヴィンはその説明を聞きながら、興味津々で宝玉を手に取った。宝玉に触れると、冷たい空気が指先に伝わり、確かに温度を下げる効果が感じられる。
「これって、冷房装置みたいなものかな……」
エルヴィンは心の中でそう呟き、前世でエンジニアとして扱っていた機械の冷却装置と似ていることに気づいた。「この世界でも、似たような発想で道具が作られているんだ」と、彼は感心した。
「他にもございますよ。こちらは『浄水の杯』と申しまして、どんな水でも安全に飲めるようにする魔道具です。小さな旅に出る際にも役立ちます」
ガレットが次々に商品を見せてくれるたびに、エルヴィンの頭の中ではさまざまなアイデアが浮かんでいた。前世の知識を応用して、この世界の魔道具を改良したり、まったく新しい道具を作ったりすることができるのではないか——そんな思いが彼の胸に湧き上がってくる。
「支配人さん、こういう魔道具って、どうやって開発してるんですか?」
エルヴィンが思い切って質問すると、ガレットは少し驚いたような表情を浮かべたが、すぐに笑顔で答えてくれた。
「魔道具の開発は、専門の職人たちが行っています。ですが、試作品の段階では、しばしば貴族や冒険者からのフィードバックも参考にして改良が加えられるのです」
「なるほど……自分で作った魔道具も、こうして人の意見を取り入れるともっと便利になるのか」
エルヴィンは深く頷き、さらに考えを巡らせた。自分の作った魔道具を、実際に使ってもらって評価を聞くことで、さらに改良を加えることができる——それこそが、道具作りの醍醐味だと感じた。
「坊ちゃま、もしよろしければ、何か見せていただけるものはございますか?シュトラウス家のご子息の作られた魔道具、ぜひ拝見したいものです」
ガレットが興味津々に尋ねてきた。エルヴィンは少し緊張しながらも、持参していた「光のランタン」を取り出した。
「これは……『光のランタン』といって、僕が作ったんです。魔力鉱を使って長時間光を保つことができるんだ」
エルヴィンが説明すると、ガレットはそのランタンを興味深そうに眺め、レバーを引いて光を灯してみた。
「素晴らしい……この年齢で、ここまで精巧な魔道具を作られるとは。これはきっと、シュトラウス家の誇りでしょうな」
ガレットの称賛に、エルヴィンは少し顔を赤らめながらも嬉しそうに微笑んだ。こうして初めて他人に自分の魔道具を評価され、さらに実際に使ってもらうことができたのは、彼にとって大きな一歩だった。
その日の帰り道、エルヴィンは護衛のエドガーと共に王都の街並みを歩きながら、今日の経験を振り返っていた。
「エドガー、僕、もっとたくさんの魔道具を作りたいって思ったよ。商会で見た道具もすごかったけど、僕も負けないくらい便利な道具を作れるようになりたい」
エドガーは微笑みを浮かべ、エルヴィンに優しく答えた。
「坊ちゃまなら、きっと成し遂げられます。お父上も、坊ちゃまの成長を楽しみにしておられることでしょう。何かお困りのことがあれば、いつでもお力添えさせていただきます」
エルヴィンはエドガーの言葉に感謝しながら、前世でのエンジニアとしての経験や知識をもっと活かして、この世界で人々の役に立つ魔道具を作りたいと決意を新たにした。
こうして、王都訪問で得た刺激と経験が、エルヴィンの中で新たな情熱を燃え上がらせるきっかけとなった。
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