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第五幕:呪いと奇跡
5-5:強欲な愛
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カミル=バイスト。それがコルの本名だった。
バイスト家というのは、ポラートで活躍していた呪い師の家系であったという。だが、戦がはじまる前に両親や親類一同、カミル――コルを除いて王族への暗殺未遂、その容疑をかけられ、処刑されたらしい。
ポラート王族の暗殺未遂は、ベルカスター側がやったことだ。別の呪い師を使い、バイスト家に疑いをかけるようにしたのも、また。
唯一、ベルカスターの知人の家に残され、無事だったコルは呪いの力を毛嫌いされ、娼館に売られたという。名を変え、泥水を啜るようにして生きて残ったのは、ポラートとベルカスターへの怒りと恨み、すなわち復讐心だ。
二国間を争わせ、互いに疲弊させたところで、王族関係者を呪いで殺そうとしていた。それがコルが手記で残した事実であるという。
「……凄惨だね。私を殺そうとしたのも、ベルカスターが関与していたからか」
館の執務室で報告書を読み上げるエンファニオの声に、シュトリカは茶を飲む手を止め、うなだれた。対面するソファには、眠りから目覚めたディーンがいる。傀儡の呪いは完全に消えることがなくなったが、今のところ、こちらに危害を加える様子はない。
「傀儡の呪いを使い、リーバ家に息子として入ったのでしょうな。それに自分もかかったとは、一生の不覚。シュトリカ嬢の命までもを危険に晒すとは……」
悔しさで顔を歪めるディーンは、珍しく落ち着きがなかった。自らの失態は、補佐役から降りることで責任としたらしいが、エンファニオが拒んだとシュトリカは聞いている。真面目な彼のことだ、ここにいるのがふさわしくないと思っているのだろう。
喉を潰され、単なる老人と化したコルは即座に王都へ連行された。その後、どうなったのかはわからない。しかし、悲しむ顔を作ったエンファニオを見ればなんとなく理解した。多分、死罪になったのだろうと。
「明日、王都に向かったら、速やかに議会でポラートとの和解を決議する。主流派の貴族や外交官は、もう動いているのだろう? ディーン」
「は。ポラート側からもすでに外交官は来ているはず。あとは陛下が戻られるだけかと」
「うん。数日はシュトリカ、君はカイルヴェン伯爵の元にいるといい。広い部屋に慣れておくようにね。一応、王宮で用意される部屋は、伯爵のところより広いから」
「……はい」
冗談めかした言葉は、気を遣ってくれているものだとわかる。エンファニオの優しさに、軽く微笑んで目を伏せた。
「それでは陛下。自分は出立の準備をしておくため、これにて失礼する」
「頼んだよ、ディーン。責任は働いて返してほしい」
「……寛大なお言葉に甘えさせて頂く。では」
ディーンが茶を飲み干し、部屋から退室していく。扉が閉まったのを見計らったところで、シュトリカは小さくため息をつき瞼を開いた。膝に置いた手を見つめる。
自分とエンファニオは、これから新しい道を二人で歩いて行く。コルという人間を犠牲にして。シュトリカにはわからない。呪い師という生き方を選んだ彼は、老人になってもその憎しみを消し去ることが叶わなかったのか。
だとすると、ただ生き長らえさせるより、処刑された方がコルにとって幸せだったのかもしれない。残酷な考え方だけれど。もし自分が同じ立場だったらと思うと、少なくともそちらの方がいい――
「また何を考えている、シュトリカ」
「えっ……」
気付けばエンファニオ……いや、アーベが自分の横に座っていたものだから、驚いた。いつの間に変わったのか、と目を瞬かせる。シュトリカを見る瞳に宿る光は冷たいが、最初のときより幾分か和らいで見えた。
「ア、アーベ様……一体いつから?」
「お前が何か、難しいことを考えていたときからだな。あいつに頼んで表に出てきた」
「そうだったんですね。……そんなにわたし、わかりやすい顔をしてるんでしょうか……」
「しているな。最初に出会ったときより、よっぽどわかりやすくていいが」
髪を梳いてくるアーベからは、やはり呪いの波動は感じられなかった。頼んだ、という言葉に、ちょっとおかしくなってくすりと笑う。
「どうした?」
「いえ……エンファニオ様とアーベ様が、こんなに仲良くなるなんて最初、思ってもいませんでしたから……つい」
「別に仲良くなったわけじゃあない。元々の性格の一部が、人格になって現れたのが俺だ。それをあいつが認めたからな。譲歩してやってるだけだ」
「不都合とかはないんですか?」
「お前を抱くとき、どちらが出るかでいつも揉める」
「も、もうっ」
明け透けのない言い方に、顔が熱くなった。不敵な笑みを浮かべ、アーベがその頬に触れてくる。
「最近はあいつにばかり抱かせていたからな。初夜のときは覚悟しろ」
「しょ、初夜って……どっちも陛下じゃないですか……」
「俺似か、あいつ似かの子供を、どちらが先にお前が産むか。今から楽しみで仕方ない」
アーベが慈しむように、ドレスの上から腹を撫でてきたものだから、シュトリカは微笑を浮かべた。
「どちら似でも、わたしにとっては宝物になります」
「やっと笑ったな」
「え?」
「どんな顔でもいいが、お前の笑顔は格別だ。コルのことだろう、考えていたのは」
「……はい。わたしがコルを、酷い目に遭わせたと思ってしまって」
「お前は今まで、花枯らしで多くの人間を救ってきた。もちろん、そうではないこともしてきただろうが。コルを救えなかったとも思っているようだが、それは違う。あれは元より、誰かに救われることを拒んでいた類いの輩だ」
「どうして……そう思うんですか?」
シュトリカが尋ねれば、アーベは珍しく迷うような素振りを見せた後、口を開いた。
「流刑にしようと、最初エンファニオは提案した。それを望まなかったのは、俺とコルだ」
「アーベ様も……?」
「王都に行く前のあいつには、老人ながら殺意がまだあった。万が一、喉が回復すれば、それこそ今度は確実に、俺やお前を殺しに来るだろう。それはごめんだ」
アーベの言い分に、何も言えなくなる。確かにそうだろう。戦争を起こすことが叶わなかったコルが生きていたなら、狂気のまま、自分たちを狙うことは想像に容易い。
「それと、これは冷たいようだが……和睦の道を進むのに、ポラート出身の呪い師が躍動していたことを知られるのも厄介だ、というのも理由にある。恩赦を与えたとしても、どのみち自害を選ぶほどにはあいつの憎しみは、大きかったはずだ」
「そう、ですね……」
シュトリカは説明に納得しつつ、アーベを見つめた。
今の会話で、エンファニオは慈愛に溢れた聡明な王で、アーベは冷酷な野性味ある王、といった印象を受けた。同じ人間なのに、こうも明白に違うのはやはり、呪いの力もあるからなのか。今となってはわからない。
だが、不思議とアーベに嫌悪を感じない自分がいる。やはりエンファニオ――二人合わせて一人の人間だからだろう。優しさと冷たさ、二つの顔があっても、愛しい相手には変わらなかった。
「アーベ様も、いつもわたしを気にかけてくれますね」
「当然だ。お前が俺を、最初に認めた女だからだからな。エンファニオは少し、心の機微に疎い。優しすぎるし、甘いし、舐められる原因になるのはそういうところだ」
「でも、そんなエンファニオ様も、アーベ様なんでしょう?」
「俺が甘いのはお前にだけだ、シュトリカ。お前の前にしか出ないと決めた」
「エンファニオ様もそう言ってましたけど……どうしてですか?」
「今更呪い師のことを持ち出し、呪いを解かれても面倒だ。俺も消えるのはいやだしな。お前とこんな風に話せなくなるのは、辛い」
「アーベ様……」
苦笑され、胸がときめいた。エンファニオに惹かれると同時に、アーベにも惹かれるだなんて、随分と貪欲な心を持ってしまったものだ。
でもきっと、それがもう一人の自分の顔なのだろう。二人からの愛を貪る強欲な自分。強固な存在として存在する、裏の顔があると理解すれば、自然と笑みが深まった。
「シュトリカ?」
「いえ……わ、わたしもお二人とお話し、したいです」
「……本当にお前は可愛いな。やはり俺たちの目は間違っていなかった。生涯の伴侶はお前だけでいい」
その言葉が嬉しくて、照れてしまいながらも顔が緩む。思いが同じという事実が幸せで堪らず、腹の上に置かれた手へ手を重ねた。
「あ、愛してます、エンファニオ様。アーベ様……こんな気持ちになるの、はじめてです」
「俺も含めてくれるとはな。お前はもう、俺のことが怖くないのか」
「アーベ様の情熱的なところも……エンファニオ様の優しいところも、わたし、どっちもほしいです……よ、欲張りですよね」
「俺たちの前では貪欲で丁度いい。そのくらいの愛を持ってくれているなら安心した」
アーベが唇をつり上げ、頬や頭上に口付けを落としてくれる。肩に頭を預けたシュトリカは、口付けの熱さに甘い痺れを感じながら、静かに目を閉じた。愛する二人と、幸せを分かち合える喜びを胸に。
バイスト家というのは、ポラートで活躍していた呪い師の家系であったという。だが、戦がはじまる前に両親や親類一同、カミル――コルを除いて王族への暗殺未遂、その容疑をかけられ、処刑されたらしい。
ポラート王族の暗殺未遂は、ベルカスター側がやったことだ。別の呪い師を使い、バイスト家に疑いをかけるようにしたのも、また。
唯一、ベルカスターの知人の家に残され、無事だったコルは呪いの力を毛嫌いされ、娼館に売られたという。名を変え、泥水を啜るようにして生きて残ったのは、ポラートとベルカスターへの怒りと恨み、すなわち復讐心だ。
二国間を争わせ、互いに疲弊させたところで、王族関係者を呪いで殺そうとしていた。それがコルが手記で残した事実であるという。
「……凄惨だね。私を殺そうとしたのも、ベルカスターが関与していたからか」
館の執務室で報告書を読み上げるエンファニオの声に、シュトリカは茶を飲む手を止め、うなだれた。対面するソファには、眠りから目覚めたディーンがいる。傀儡の呪いは完全に消えることがなくなったが、今のところ、こちらに危害を加える様子はない。
「傀儡の呪いを使い、リーバ家に息子として入ったのでしょうな。それに自分もかかったとは、一生の不覚。シュトリカ嬢の命までもを危険に晒すとは……」
悔しさで顔を歪めるディーンは、珍しく落ち着きがなかった。自らの失態は、補佐役から降りることで責任としたらしいが、エンファニオが拒んだとシュトリカは聞いている。真面目な彼のことだ、ここにいるのがふさわしくないと思っているのだろう。
喉を潰され、単なる老人と化したコルは即座に王都へ連行された。その後、どうなったのかはわからない。しかし、悲しむ顔を作ったエンファニオを見ればなんとなく理解した。多分、死罪になったのだろうと。
「明日、王都に向かったら、速やかに議会でポラートとの和解を決議する。主流派の貴族や外交官は、もう動いているのだろう? ディーン」
「は。ポラート側からもすでに外交官は来ているはず。あとは陛下が戻られるだけかと」
「うん。数日はシュトリカ、君はカイルヴェン伯爵の元にいるといい。広い部屋に慣れておくようにね。一応、王宮で用意される部屋は、伯爵のところより広いから」
「……はい」
冗談めかした言葉は、気を遣ってくれているものだとわかる。エンファニオの優しさに、軽く微笑んで目を伏せた。
「それでは陛下。自分は出立の準備をしておくため、これにて失礼する」
「頼んだよ、ディーン。責任は働いて返してほしい」
「……寛大なお言葉に甘えさせて頂く。では」
ディーンが茶を飲み干し、部屋から退室していく。扉が閉まったのを見計らったところで、シュトリカは小さくため息をつき瞼を開いた。膝に置いた手を見つめる。
自分とエンファニオは、これから新しい道を二人で歩いて行く。コルという人間を犠牲にして。シュトリカにはわからない。呪い師という生き方を選んだ彼は、老人になってもその憎しみを消し去ることが叶わなかったのか。
だとすると、ただ生き長らえさせるより、処刑された方がコルにとって幸せだったのかもしれない。残酷な考え方だけれど。もし自分が同じ立場だったらと思うと、少なくともそちらの方がいい――
「また何を考えている、シュトリカ」
「えっ……」
気付けばエンファニオ……いや、アーベが自分の横に座っていたものだから、驚いた。いつの間に変わったのか、と目を瞬かせる。シュトリカを見る瞳に宿る光は冷たいが、最初のときより幾分か和らいで見えた。
「ア、アーベ様……一体いつから?」
「お前が何か、難しいことを考えていたときからだな。あいつに頼んで表に出てきた」
「そうだったんですね。……そんなにわたし、わかりやすい顔をしてるんでしょうか……」
「しているな。最初に出会ったときより、よっぽどわかりやすくていいが」
髪を梳いてくるアーベからは、やはり呪いの波動は感じられなかった。頼んだ、という言葉に、ちょっとおかしくなってくすりと笑う。
「どうした?」
「いえ……エンファニオ様とアーベ様が、こんなに仲良くなるなんて最初、思ってもいませんでしたから……つい」
「別に仲良くなったわけじゃあない。元々の性格の一部が、人格になって現れたのが俺だ。それをあいつが認めたからな。譲歩してやってるだけだ」
「不都合とかはないんですか?」
「お前を抱くとき、どちらが出るかでいつも揉める」
「も、もうっ」
明け透けのない言い方に、顔が熱くなった。不敵な笑みを浮かべ、アーベがその頬に触れてくる。
「最近はあいつにばかり抱かせていたからな。初夜のときは覚悟しろ」
「しょ、初夜って……どっちも陛下じゃないですか……」
「俺似か、あいつ似かの子供を、どちらが先にお前が産むか。今から楽しみで仕方ない」
アーベが慈しむように、ドレスの上から腹を撫でてきたものだから、シュトリカは微笑を浮かべた。
「どちら似でも、わたしにとっては宝物になります」
「やっと笑ったな」
「え?」
「どんな顔でもいいが、お前の笑顔は格別だ。コルのことだろう、考えていたのは」
「……はい。わたしがコルを、酷い目に遭わせたと思ってしまって」
「お前は今まで、花枯らしで多くの人間を救ってきた。もちろん、そうではないこともしてきただろうが。コルを救えなかったとも思っているようだが、それは違う。あれは元より、誰かに救われることを拒んでいた類いの輩だ」
「どうして……そう思うんですか?」
シュトリカが尋ねれば、アーベは珍しく迷うような素振りを見せた後、口を開いた。
「流刑にしようと、最初エンファニオは提案した。それを望まなかったのは、俺とコルだ」
「アーベ様も……?」
「王都に行く前のあいつには、老人ながら殺意がまだあった。万が一、喉が回復すれば、それこそ今度は確実に、俺やお前を殺しに来るだろう。それはごめんだ」
アーベの言い分に、何も言えなくなる。確かにそうだろう。戦争を起こすことが叶わなかったコルが生きていたなら、狂気のまま、自分たちを狙うことは想像に容易い。
「それと、これは冷たいようだが……和睦の道を進むのに、ポラート出身の呪い師が躍動していたことを知られるのも厄介だ、というのも理由にある。恩赦を与えたとしても、どのみち自害を選ぶほどにはあいつの憎しみは、大きかったはずだ」
「そう、ですね……」
シュトリカは説明に納得しつつ、アーベを見つめた。
今の会話で、エンファニオは慈愛に溢れた聡明な王で、アーベは冷酷な野性味ある王、といった印象を受けた。同じ人間なのに、こうも明白に違うのはやはり、呪いの力もあるからなのか。今となってはわからない。
だが、不思議とアーベに嫌悪を感じない自分がいる。やはりエンファニオ――二人合わせて一人の人間だからだろう。優しさと冷たさ、二つの顔があっても、愛しい相手には変わらなかった。
「アーベ様も、いつもわたしを気にかけてくれますね」
「当然だ。お前が俺を、最初に認めた女だからだからな。エンファニオは少し、心の機微に疎い。優しすぎるし、甘いし、舐められる原因になるのはそういうところだ」
「でも、そんなエンファニオ様も、アーベ様なんでしょう?」
「俺が甘いのはお前にだけだ、シュトリカ。お前の前にしか出ないと決めた」
「エンファニオ様もそう言ってましたけど……どうしてですか?」
「今更呪い師のことを持ち出し、呪いを解かれても面倒だ。俺も消えるのはいやだしな。お前とこんな風に話せなくなるのは、辛い」
「アーベ様……」
苦笑され、胸がときめいた。エンファニオに惹かれると同時に、アーベにも惹かれるだなんて、随分と貪欲な心を持ってしまったものだ。
でもきっと、それがもう一人の自分の顔なのだろう。二人からの愛を貪る強欲な自分。強固な存在として存在する、裏の顔があると理解すれば、自然と笑みが深まった。
「シュトリカ?」
「いえ……わ、わたしもお二人とお話し、したいです」
「……本当にお前は可愛いな。やはり俺たちの目は間違っていなかった。生涯の伴侶はお前だけでいい」
その言葉が嬉しくて、照れてしまいながらも顔が緩む。思いが同じという事実が幸せで堪らず、腹の上に置かれた手へ手を重ねた。
「あ、愛してます、エンファニオ様。アーベ様……こんな気持ちになるの、はじめてです」
「俺も含めてくれるとはな。お前はもう、俺のことが怖くないのか」
「アーベ様の情熱的なところも……エンファニオ様の優しいところも、わたし、どっちもほしいです……よ、欲張りですよね」
「俺たちの前では貪欲で丁度いい。そのくらいの愛を持ってくれているなら安心した」
アーベが唇をつり上げ、頬や頭上に口付けを落としてくれる。肩に頭を預けたシュトリカは、口付けの熱さに甘い痺れを感じながら、静かに目を閉じた。愛する二人と、幸せを分かち合える喜びを胸に。
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