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わたしのご主人様は魔物使いの義子です

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「ねえ、義母かあさま、淫魔って知ってる? 夢魔とも言うんだけど」

 暗い塔の最上階――獣脂のランプが薄明かりを作る広間にフィリネはいた。持ってきた食事は床にぶちまけられていて、熟れた桃が潰れててらてらと輝いている。
 
「知らないわ、パスルゥ……それよりいい子だからお離しなさい。この植物を退けて」

「僕をいい子って言ってくれるんだ。あは、やっぱり今までの女とは違うね、義母さま」

 フィリネは義理の息子であるパスルゥを見つめ、長い金髪の頭を振った。朱色のドレスに包まれた四肢、それらはどこからか現れた植物の蔦によって拘束されている状態だ。身動きもとれず、エメラルドとも讃えられる緑の瞳を潤ませることしかできない。

 一方のパスルゥはというと、切り揃えられた銀の短髪を指でいじりながら、その白い頬を紅潮させていた。紫の双眸に宿るのは、欲情。十四歳とは思えない淫猥な目付きにフィリネは怯える。

「淫魔っていうのはね、性交して、女の人や男の人を気持ちよくさせちゃう魔物のこと。僕と仲がいいんだ。その植物も僕の友達。僕の言うことしか聞かない」

「……どうしてこんな真似をするの? わたしはあなたと仲良くなりたいだけなのに……」

「うん、僕も義母さまともーっと仲良くなりたいな。父様が連れてきた女は全員気に入らなかったけど、義母さまは綺麗だし優しいし、魔物に殺させるのはやめておいてあげるね」

「レスト様が、あなたのお父様が今まで何回もご結婚なさっていたのは、まさか」

「僕が殺すから、だよ。だって気に食わないんだもん。魔物と仲良くできるからって、みんな凄い態度取ってくるんだから」

 パスルゥは微笑む。天使と言ってもいい美少年の笑みは、フィリネの目には無邪気すぎて残酷にも見えた。

 レスト=ハーティア。子爵でありながら『不幸なる騎士』の異名を持つ蛮族殺しの男。パスルゥの実父であり、数ヶ月前にフィリネの夫となった彼は、今は屋敷を留守にしている。北国に出征がかかったのだ。ハーティア家にいる使用人や執事は全員男性で、フィリネが嫁いだときも、侍女は最低限にせよと念を押されてしまっていた。

 フィリネたちがいるのは三階建ての小さな塔。レストからは立ち入りを禁じられていたが、息子、パスルゥがそこにいることを使用人の噂話から聞き、フィリネは内緒で食事を運んでいったりしていた。無論、他の侍女たちにもわからないように余りもの程度を、だが。最初は警戒していたパスルゥも一週間で慣れてくれたのか、フィリネを義母と認めたようだ。

 なのに、現在フィリネは招かれた最上階でパスルゥに囚われている。植物の蔦はぬめり気があって掴むことにためらいがあるし、時折うなじや頬を撫でさすり、気持ちが悪い。

「お、お願いよ、パスルゥ。これは気持ちが悪いの。わたしが何か悪いことをしたなら謝るから……」

「気持ち悪い? そんなことはなくなると思うよ、義母さま……それにしても義母さまって胸もお尻も大きいね」

「きゃっ」

 蔦が突然、舐めるように首筋を撫でてきた。とろりとした粘液が開いたデコルテに垂れた――瞬間、ドレスの一部に穴が開く。

「な、何っ?」

「心配しないで、義母さま。義母さまの裸を見たいなって思ってるだけ。肌には影響がないから、その粘液」

「裸って……パスルゥ、やめて! わたしたちは親子なのよ? 肌を見せ合うだなんて……」

「僕には素敵な淑女だとしか思えないなあ。さあ、みんな。邪魔な服、全部溶かしちゃってよ」

 パスルゥの笑い声と共にくちゃくちゃと音を立て、蔦がうごめく。垂れ下がったレースやフリルが黄緑の液体によって溶かされ、次第に全身を覆うドレスまで魔の手が伸びた。

 フィリネは抵抗するも、手首と足首は太い蔦でがっちりと固定されてしまっている。大の字に囚われたまま、ただ自分が裸体を晒していくことに恐怖するしかない。

 服のつなぎ目が溶かされ、ドレスが落ちる。下着とコルセット姿となった。夏ということもあるのか寒くはないが、恥ずかしくてフィリネは数粒の涙をこぼす。

「やめて……これ以上、だめ……」

「うわあ、僕と同じくらい白い肌だね。そんなに震えなくても大丈夫だよ。これからいいことをしてあげるから」

「いやっ!」

 体を隠すコルセット、そして秘部を覆う下着が蔦によって剥ぎ取られ、完全な裸体になる。細い手足に見合わない大きな乳房、丸い尻。身を覆うのはもう、股間にある金髪の和毛しかない。パチパチ、と興奮した様子でパスルゥが拍手してくる。

「すっごく綺麗だよ、義母さま! あんな男が贈ったドレスなんて着ないで正解」

「見ないで……パスルゥ、お願いだからこれ以上わたしを辱めないで……」

 フィリネは懇願し、顔を背ける。義理の息子に近付いた自分が悪いというのだろうか。魔物を操ると噂され、実際にそうだった妖しい少年。それでもその力を個性として受け入れ、実の息子として接しようと思っていたのに――

 しばらく一人、別館で過ごす、と使用人たちに告げてしまったことを悔やんだ。実家に手紙を書く習慣もない。助けは期待できなかった。

「ふふっ、義母さまの体はどんな味がするかな?」

「あ、っ」

 パスルゥが無遠慮に乳房へ顔を埋めてきた。妖しげな手つきでクニクニと乳頭を摘まみ、片方の尖りを舌で舐め上げてくる。膨らみを押し潰されれば、羞恥の中で快楽が背筋を駆け上った。

「んっ……」

「ここ、コリコリされて気持ちいいよね? 義母さま。甘い香りがするなあ。乳首、もっと舐めてあげる」

「や、ぁ……ッ」

 ぴちゃっ、くちゃっと舌先でねぶられ、吸われ、歯で軽く甘噛みされる。そのたびに敏感な体は悦楽を拾い上げ、指先や肩が跳ね上がった。乱暴にせず乳暈を指の腹で撫で、擦り上げてくる手つきは優しい。どこで習ったのかとぼやける思考の中で疑問に思う。

「美味しい。義母さまの胸、凄く甘くて……柔らかい。淫魔のお姉さんも胸は大きいけど、ここまで触り心地はよくないな」

「だめ……パスルゥ……、離れ、て」

「これからだよ。もっともっと気持ちよくしてあげる、義母さま。みんな、義母さまの体を優しく撫でてあげてね」

「ひ……!」

 ぬるりとした蔦が裸体の上を這い回る。全身を舌で舐め回されているような感覚に鳥肌が立った。

 太股、尻、それだけではなく唇まで大小様々な蔦に蹂躙される。弱い背筋をくすぐられ、全身がぴくぴくとうごめいてしまう。その間にもパスルゥは乳首を責めるのをやめない。官能の渦が、確実にフィリネを蝕みはじめていた。

「あっ、あっ……だめ、いやぁ……っ」

「乳首ビンビンに立ってる。足をもじもじさせてどうしたの? 下もいじって欲しいのかなあ。だめとかいやとか、嘘ばっか」

「こ、こんなの……あ、ふぁんっ」

「みんな、義母さまを持ち上げて。足を広げさせてよ。大切な部分もちゃんと可愛がってあげなくちゃ」

「いや! 見ないでパスルゥ!」

 静止の声も無意味に響くだけだ。蔦が動いた。宙づりになる格好で、膝を折ったまま秘路をパスルゥへと見せつける格好をとらされてしまう。こうなれば股間のくさむらも意味をなさない。蔦は全身を優しく包み、地面から足が離れても辛くはなかった。しかし、そんなことより恥ずかしさが上回る。

「わ、義母さま、もう蜜が垂れてるよ。感じやすいんだね。いやらしく光ってる」

「いっ、言わないで……」

「クリトリスがひくひくしてるよ。もっとして欲しいくせに。ほら」

「ひああんっ!」

 愛芯を無遠慮に爪弾かれ、背筋をのけ反らせた。パスルゥはそのまま肥大した淫芽をクリクリと摘まみ、蜜路から溢れる愛液をまぶしながら指の腹で擦り上げてくる。雷に打たれたような快感がフィリネを襲い、小刻みに全身をひくつかせることしかできなかった。

 自由になった乳房にはぬめり気を帯びた蔦が這い、乳頭を刺激してとどまることを知らない。愛芽と乳首を両方で弄ばれ、激しい快感に呼気が荒くなる。

「義母さまの愛液、美味しそう。舐めてあげるね。こういうのもちゃんと淫魔のお姉さんに習ったんだ」

「あ、ふぁああっ!」

 ぴちゃ、くちゅ、とわざとらしい音を立て、パスルゥが淫肉へしゃぶりついてくる。長い舌で淫芯をつつかれ、ちゅうっと吸われるつど、伝わる淫楽の激しさにフィリネは目を見開いた。

「だめだめだめ、来ちゃう、わたし……っ、来ちゃうからぁ!」

「違うよ義母さま、そういうときはイく、だよ。言ってみて?」

「ひ――あ、来る、あああっ……来ちゃうぅっ……!」

 法悦に達そうとした刹那、蔦とパスルゥの動きが止まった。パスルゥが陰部から顔を離し、怒ったような様子で頬を膨らませる。

「イく、だってば。躾けなきゃだめかな。義母さま、イくって言うまでおしおきするからね」

「そ、そんな……」

 もう少しで絶頂に達せたのに、とフィリネは思った。思った瞬間、自信の罪深さに怯えた。義理、血の繋がっていない息子に言い様にされ、恥辱の限りを尽くされているのに、夫のことを忘れるだなんて。

 しかし、夫であるレストとの交わりでは、ほとんど痛みしか感じなかった。それに比べてパスルゥは女の悦びを心得ているようだ。このままでは間違いなく、呑まれる。パスルゥが与えてくる肉悦に。それが恐ろしい。震える唇を開き、頭を振る。

「これ以上……だめ……だめよ、パスルゥ。まだ戻れるわ。だから」

「イきそうだったのに? 体中が赤く火照ってるよ、義母さま。僕の友達みんなで可愛がってあげるから覚悟してね」

 パスルゥはにっこりと笑むと、震えるフィリネをよそに指を鳴らした。部屋奥の暗闇、そこから何か姿を現すものがある。不定形状の、薄水色のものだ。ぶよぶよした体には顔も手足もなく、一見ただのゼリーのようにフィリネには思えた。

「これはスライムって言うんだ。いろんなところに潜り込める体を持ってる」

 椅子に座ったパスルゥの前で、蔦による拘束が解かれ、フィリネはゆっくりと冷たい石畳に尻を突かされる。ほっとしたのも一瞬だった。その不定形状のものが飛びかかってきたからだ。

「きゃああっ!」

 悲鳴がまた、谺する。それでも窓すらないここでは無意味だった。

 スライムという存在はこれまた力が強く、長く伸ばした体の一部でフィリネの両足を持ち上げる。後ろの窄まりや蜜口まで晒され、フィリネは必死に手で押し返そうと試みた。だがスライムは細い軟体を無数に広げ、腕を床へ貼り付けてしまう。

「お尻の穴も綺麗な桃色だね、義母さま。スライム君、義母さまの知らない快楽を教えてあげて」

「ひっ――!」

 パスルゥの言葉どおり、スライムが尻穴をぺちゃりとくすぐってきた。知らない感触に怖気を覚え、フィリネの毛穴から汗が噴き出す。それでもスライムには容赦がなく、ぬるぬるとした柔らかい体を後孔へ、静かに突き入れてくる。得も言われぬ感覚と違和感に、フィリネは顔を捩らせた。

 刹那、ふるりと揺れた胸に蔦が襲いかかってくる。外気に晒され、また先程までの快楽でツンと立った乳頭をくすぐられた。それだけではない。首筋や淫芽を擦り上げ、大きなものは口に侵入しようと唇をこじ開けてくる。苦しくて、フィリネはつい口を開いてしまった。甘い粘液を嚥下してしまい、むせる。

「ん、んっ……」

「触手の粘液には催淫作用ももたらす効果があるんだ。今飲んだよね? これから義母さまがどうなっていくのか楽しみだなあ」

 楽しげなパスルゥの声にも、フィリネは何も答えられない。体中が熱く、全身から伝わる快感が倍増していることに気付いて呼吸が荒くなる。

 スライムの抽送がはじまった。

 ぬちゅ、ぐちゅ、ちゅぽっ、と尻穴をほじくられ、襞を掻き回される感触に気味が悪い、と感じたのは束の間だ。すぐにそれは官能となってフィリネを襲いはじめる。蔦は相変わらずイボのある部分で肉芽を擦り上げてきていた。それらの快楽といったら、この世のものとは思えぬ心地よさだ。

「んっ、んっ、ふ、おっ……♡」

「あ、いい声。そろそろ僕のも舐めてもらおうかな。ふふっ、義母さまったら蕩けた顔してるよ。いやらしいなあ」

 ぼんやりとした視界の中で、パスルゥが服を無造作に脱いだのが見えた。裸体の股間にあるのは夫のレストにも劣らぬ陽根で、細身の体とあいまってか、異様な様子を醸し出している。

 パスルゥがフィリネに近付くと、口の中に入っていた蔦が退いた。フィリネは惚けたようにパスルゥを見上げる。

「義母さま、可愛い。すっごく綺麗で可愛い」

「んっ♡ や、あ、ん……♡」

「僕の舐めてくれるよね? 上手く舐められたらちゃんと入れて、中にたっぷり出してあげるから」

 音を立てて額や頬、唇へキスをしてくるパスルゥの言葉に、もう何も考えられなかった。ただ、男が欲しい。それが例え義理の息子のものでも。

 蔦やスライムは、フィリネがイキそうになっているのを見計らい、動きを止めては再び時間をおいて責め立ててくる。ひくつく淫路からは愛蜜がしとどに溢れ、床に染みを作っていた。

 体も心も淫欲に支配され、フィリネはうっとりとパスルゥの肉竿に口付けする。塩辛い先走りの液、それらを舐めて静かに頭を沈めていく。

「ふっ♡ ふぅ……っ♡ んくっ♡」

「あー……気持ちいい。上手だよ、義母さま。ご褒美に一回イかせてあげるね。みんな、もっと激しくしていいよ!」

「んんん――っ♡♡♡」

 尻をいじめるスライムの激しい抜き差し、そして愛芽をぐりぐりと潰すように蔦でいたぶられた瞬間、フィリネは絶頂に達した。ぷしっ、と潮を撒き散らしながら。

「あは、義母さまったら潮まで吹いちゃったんだ。ねえ、もうおま○こに僕のおち○ぽ欲しいんじゃない?」

 絶頂の余韻に浸るフィリネには、パスルゥの言う台詞がわからなかった。そんな言葉、言ったことも聞いたこともない。だが、頭を上下させ、必死に頬肉で肉楔を愛撫しながらもまだ足りない、と太股を摺り合わせてしまう。

 それを見てだろう、パスルゥはクスクス笑いながら頭を撫でてきた。

「『わたしの大切なおま○こに、パスルゥのおち○ぽ下さい』っていやらしくおねだりして?」

「ふぅっ……♡ ん、んむっ♡」

「『ザーメン中出しして、孕ませて下さい』って言ってごらんよ。僕たち、すっごく相性いいと思うよ」

 多分、パスルゥが出した単語はとても恥ずかしい言葉なのだろう。フィリネは頭の片隅で理解した。口にするにはまだためらいがある。それでも体中は熱を帯びて、フィリネ自身は気付いていないが愛芯は擦られ続けたためにより赤く、肥大化している。隘路から溢れる愛液も流れやむことを知らない。

「正直になったらもっと、もーっと気持ちよくなれるよ、義母さま」

「ふぁ……♡」

「ね? 股を広げて、僕に見せながら言ってみようよ」

 フィリネの頭にはもう、悦楽とパスルゥのことしか頭になかった。優しく愛らしい笑顔に胸がときめく。一度肉槍を口から離して、頭頂などにキスをしてくれるパスルゥに小さく頷いた。

 抵抗しないと悟ったのか、手や体からスライム、そして蔦が離れていく。フィリネは惚けたまま、ただ小首を傾げて自ら媚肉を広げてみせた。

「わ、わたしの大切なおま○こに……パスルゥ、入れて?」

「何が欲しいの? 義母さま」

「パスルゥの……その、おっきなおち○ぽ……おま○こに欲しいの……ッ♡」

「よく言えたね、義母さま。おねだりの仕方もすっごく可愛い。いいよ、義母さまのおま○この中にこれ、入れてあげるから」

 パスルゥが舌舐めずりをし、フィリネの体に覆い被さった。ふくよかな胸を弄びながら、片手で自身を蜜路の入口へと当てる。

「いくよ、義母さま。たくさん喘いでね」

「ん、んぁあああああぁぁっ♡♡♡」

 ずん、と大きな怒張が隘路の襞を掻き分け、フィリネの奥まで一気に入ってきた。突かれたことのない子宮口の入口付近まで、一度に。しかし蔦の粘液のおかげか、痛みがフィリネを苛むことはない。むしろ、逆だ。今まで感じたことのない最高の法悦に目を見開き、甘く淫靡に叫ぶ。

 ずちゅ、ぐちゅっ、と抜き差しされるつど、頭の中に閃光が走った。そのたびに淫路は引き締まり、肉竿をしごく。男の精を求め、浅ましく。

「んぉぉぉ♡ いいっ♡ パスルゥのおち○ぽっ……いいのぉぉぉぉっ♡ もっと擦って♡ んふぅっ♡」

「義母さま、凄くいいよ、気持ちいい! 襞が絡みついてくる。きつきつおま○こ最高だよ……っ」

「あふっ♡ 嬉しい♡ もっとおち○ぽでいじめてっ。ひぁぁあ、あふ、くぅぅんっ♡」

 気付けばフィリネはパスルゥの腰へ足を絡ませていた。もっと深く、より奥へ淫棒を導くために。白い肌同士が絡み合う様は淫靡と言ってもいいだろう。フィリネの顔は蕩けきり、すでに理性がない。ただ与えられる快楽を貪るだけのけだもの――雌の顔をしていた。

 パスルゥはまだ余裕があったが、極上の肉襞の中、溶けていくような感覚に吐息を漏らしっぱなしだ。

「義母さまの中、すっごくいい……やっぱり相性いいよ、僕たち」

「くあ♡ あんっ♡ いい、のぉ……っ♡ わたし、もっ、気持ちいいっ♡ こんなのはじめてぇ!!」

「ここだよね? このコリコリした部分。子宮降りてきてるよ。僕の赤ちゃん孕みたいって言ってる」

「ええ、ええっ♡ パスルゥの赤ちゃん、産むわ……♡ だから一杯ちょうだい……っ」

「本当に? 僕の赤ちゃん産んでくれる? 僕の大切な奥さんになってくれるかな?」

「なるっ……! もういいの、レスト様よりいいの♡ パスルゥの方が好きぃっ♡」

「じゃあ、『おち○ぽザーメンたくさん中出しして』って言ってみて」

「出してっ出して♡ おち○ぽザーメンたくさん、子宮にかけてぇ! 何度も中出ししてぇぇぇ♡♡♡」

 淫らなおねだりに興奮したのか、パンパンパン、と打擲音が激しくなる。愛蜜を吸い、膨張した淫棒は奥へと進み、すっかり解けた弱点を抉るように突き続けた。

「一度出すよ、義母さま……ううん、フィリネ、僕のものになれっ」

「イクっ♡ わたしもだめ、またイくの♡♡ 息子に中出しされてイクぅぅぅぅっ♡♡♡」

「くぁぁぁっ!」

 びゅくっ、びゅるるるるるるっ、と凄まじい量の精液がフィリネの子宮を容赦なく汚した。

「あひっ……♡ あ、ああんぁぁあああああっ♡♡♡」

 最高の肉悦に涎と涙を垂らし、フィリネは絶頂した。ひくひくと体を痙攣させ、陶酔した表情のままで。残滓まで欲を中に注いだパスルゥは一度、まだ固く反り返る男根を淫路から抜いた。

「気持ちよかったよ、義母さま……フィリネ。でもまだこれからだからね。出し足りないや、僕」

 静かに二人の交尾を見守っていた蔦とスライムが、うごめく。動くこともままならないフィリネの体に絡みつき、四つん這いの格好をとらせた。

「あぅん……♡」

 二つに分かれ、イボが見える蔦は胸へとしゃぶりつく。スライムは肉棒の形を取り、体の下に潜りこんで愛芽をくすぐってきていた。フィリネは思わず、いや、もう理性などどこにもないのだろうが、無意識のうちに体中へまとわりつく魔物たちへ頬擦りする。

「もう、僕の友達は怖くないの?」

「ええ……パスルゥ、みんなあなたのお友達だもの……怖いはずがないわ……」

「……やっぱりフィリネ、義母さまは僕の特別だね。色んな友達をこれから紹介してあげるよ。今日は二人と僕とで楽しもう」

 パスルゥの言葉に嬉しくなって、返事の代わりに形の良い尻をくねらせた。四つん這いになった自分の背後に、パスルゥが駆け寄ってくる。

「入れて、パスルゥ……♡ また欲しいの、足りないの……っ」

「いいよ。今度はお尻の方に入れてあげるね。ほら、自分で広げてみせて?」

「はい……」

 足を広げ、フィリネは自らの手で後孔を広げた。スライムの細い体であれだけの快感だったのだ。パスルゥの肉槍なら、どれだけの悦楽が得られるのか――期待に胸が膨らむ。

 パスルゥは尻付近をしっかりと持ち、淫根をゆっくりフィリネの窄まりへと沈めていった。それと同時に、スライムが濡れきった蜜路へと滑り込んでくる。

「んぁあああ――っ♡ りょ、うほ、っ……」

「こっちはまだ使ってなかったんだよね? ふふ、こっちの穴も可愛がってあげるから」

「すご、ぃのぉ♡ スライムおち○ぽっ……パスルゥの、おち○ぽ……ッ♡♡ 両方、掻き回してぇぇっ♡♡♡」

 ぐっちゅ、ぐちゅ、ぬちゅりと淫猥な音が響く。パスルゥの巨根は無遠慮に尻の穴を陵辱しているし、膣に入ったスライムは肉芽と共に媚肉全体へ食らいついていた。

「んぉ♡ おおんっ、ふぁあぁぁんっ♡ イクイクイクイクっ♡ わたし、イッちゃうのぉ♡♡♡」

「イッてもいいよ、やめないから。フィリネのお尻も最高だ。スライムおち○ぽ、意外と固いよね? 気持ちいいんじゃない?」

「いいっ♡ でもぉ……っ……ザーメン欲しいのっ♡ 子宮にパスルゥのザーメン、かけて欲しいわ……っ♡」

「本当に可愛いなあ、フィリネは。じゃあスライム君と交代しようか」

「ぉおおおぉぉっ♡♡♡」

 スライムとパスルゥが離れた。しかし束の間のことで、すぐに二者は穴を交代し、穿ちはじめる。

「んあ♡ あぁぁっ♡ これ、これぇぇぇっ♡♡♡」

「ああ、綺麗だよ、フィリネ。僕の義母さま。ずっと可愛がってあげるからね。奥まで突いてあげる」

「ふぁあああぁぁっ♡♡ 奥、奥ぅっ♡ ゴリゴリされてッ……あひぃぃっ♡」

「またたっぷり種付けしてあげるよ。僕の赤ちゃんを、ハーティア家の跡継ぎを産むんだ」

「産む……っ♡ わたし、パスルゥの赤ちゃん産むわっ♡♡ だからまたいっぱい出してぇぇぇぇっ♡♡♡」

 ぐちゃ、ねちゃっ、ずりゅんっ。

 愛液と蔦の液体、そしてスライムと体中から粘着質な音を立てながら、それ以上に甘く淫猥な叫びを上げるフィリネには、もう自我がなかった。あるのは肉欲を貪ろうとする雌としての悦びだけ。パスルゥからもたらされる凄まじい絶頂を欲するだけの、肉の器と成り果てた。

「イクっ♡ わたし、また飛んじゃうっ♡♡ イかせて、パスルゥっ♡」

「いいよ、ああ、フィリネ……僕もまた一杯出してあげる。種付けザーメンでイケっ!」

「ひ、あぁぁぁぁぁっ♡ あひぃぃぃぃっ♡♡♡」

 再びパスルゥは、先程と劣らぬ量の精子を義母であるフィリネの中に吐き出した。「イク~~~っ♡」とけだもののように悶えたフィリネは、熱い精液で子宮をたっぷりに満たされてまた、エクスタシーの坩堝に叩きこまれた。

 がくりと失神したフィリネの体を、蔦が捕らえる。パスルゥは尻を突きだしたままのフィリネの淫路に肉竿を行き来させ、残った精子の一滴までもを奥へと送りこんだ。

 すっかり気を失い、肩で息をしているフィリネの顔を覗きこみ、その薄い唇にキスをする。陶酔しきった顔で、肌に張りついた金髪を取ってやった。

「義母さまはもう、僕のものだよ。これからも一杯一杯楽しもうね」

 フィリネが少し呻き、その長い睫を震わせる。開いた目――エメラルドと謳われた瞳はただ淫悦に染まり、仄暗い悦びに満ちていた。

  ※ ※ ※

「ようやく気に入った女が現れたか、息子よ」

「なんだ、父様。帰ってきてたんだ」

 「あん、あ、あんっ♡」とフィリネの艶やかな喘ぎが谺する塔の中。そこにパスルゥと父、レストはいた。

 相変わらず仄暗い塔の部屋、そこの中心では淫紋を腹に宿され、感度を倍増されたフィリネが触手に塗れている。

 フィリネは裸体で、しかし部屋の入口に来た夫を見ることはない。人が来たことにも気付いていない様子だ。じゅぽじゅぽといやらしい音を立て、同じく裸体のパスルゥ、その淫竿を口いっぱいに頬張っている。

「今回の遠征でもお前の魔物によって救われた。感謝している」

「礼を言うのはこっちだよ、父様。とっても素敵な女性をもらってきてくれてありがとう」

「子はできそうか」

「うん、凄く相性がいいんだ、僕たち。ね、フィリネ……義母さま」

「ふぁい……♡ ご主人様……パスルゥ……♡」

 名を呼ばれたことがわかったのか、フィリネはパスルゥの淫棒を舌で愛撫しながら頷く。その腹は少し、大きい。それを見てか、レストは目を冷たくすがめた。

「我がハーティア家の跡継ぎが無事生まれれば、儂はそれでいい。フィリネとは旨くやっているとも実家には告げている。侍女たちは金を与えて追い出した」

「殺さなくていいの?」

「必要とあればそうするだろう。醜聞が広がるようなら、お前の魔物の出番だ」

「わかったよ。父様はまた出征があるんだよね? 護衛に何人か、友達を連れて行っていいよ」

「随分と気をよくしておるな」

「当然。だってこんな綺麗で淫らな人を僕の奥さんにできたんだもん」

「好きにしろ。儂は女に興味はない」

「はいはい。名誉と戦いだけが父様の生きる意味だもんね……淫魔のお姉さん、っと違った、僕の母様に会わなくていいの?」

「いらん。……そろそろ召使いたちを変えようと思っている。別館は好きに使うといい」

「そうさせてもらおうかな。義母さま、今度は館で一杯愛し合おうね」

「ええ……パスルゥ……」

 パスルゥが金髪を撫でると、心から嬉しそうにフィリネは微笑む。二人をよそに、レストはマントを翻して塔から出ていった。

「父様は家の存続。僕はフィリネ、君みたいな奥さんが欲しかった。利害の一致ってやつだね」

 クスクスと笑うパスルゥの肉槍から口を離し、フィリネは小首を傾げる。もう知性すらない、それでも美しい顔に、パスルゥは笑みを深めた。

「愛してるよ、僕だけの義母さま」

 頬を撫でられて、うっとりと目を閉じるフィリネはどこの、どんな女性より幸せそうだった。


  【完】
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