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出会い再会
8.アプローチのすすめ
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-悠真視点-
それからというもの一条は時間があればまさるにアプローチをし続けたがまさるはどこ吹く風で全然相手にしなかった。それが一ヶ月程続くと一条は泣きそうな顔をしながら俺に相談してきた、近くのカフェに入りコーヒーを頼みながら変装した一条の話を聞く
「何故、まさるは振り向いてくれないんだ……」
俺はコーヒーを飲みながら一つの仮説を一条に言った
「匂いじゃね?」
「は?」
一条は顔を顰めて何を言っているんだと言いたげな顔をした
「お前についてる他のΩの匂いが嫌なんじゃね~の」
「まさるは嫉妬してくれているのか!」
一条の顔が花開くが俺は即座に否定した
「いや、違うな」
一条は不貞腐れた顔をし
「じゃあ、なんだ?」
「本能的に嫌だろ?他のΩの匂いがついてるαなんざ」
一条は固まるが俺は続けて言う
「お前が夜遊びし過ぎた結果がこれだぜ?自業自得だろ」
一条が反論する
「まさるに会ってからはしてない!」
「会ってからはなんだろ、それまではやってたってことだからたっぷり匂いがついてるんじゃねぇの」
「うっっ」
一条が唸る
「まぁ俺には匂いに関しては関係ない話だし、知らねぇよ」
「どうすればまさるに振り向いてもらえるんだ!教えてくれ~!佐久間~」
「知るかよ、自業自得だろ?俺は嫌だねΩ癖の悪い奴をまさるの結婚相手にしたくない、あと佐久間呼ぶな、俺は今古谷だ」
一条が俺に縋りつく
「お願いだ~!教えてくれ!まさるの好みを~!」
(目立つ行動は止めて欲しいのだが……仕方ない協力するか)
俺は一条の腕を離した
「わかった、教えるから離れろ。俺が千夜に怒られる!お仕置されたらお前のせいだからな!」
一条は俺から離れて席に戻ると真剣な表情でこちらを見てきた。俺はため息を吐くと一条を見ながら
「まさるの好みは……」
「好みは?」
「頼れる大人だ」
「……頼れる大人、どうやってなるんだ?」
「こう、あ~……どんな時でも冷静だとか?」
「いつでもまさるが甘えれるとかか?」
「それもあるな、どんなのが頼れる大人なんだ?」
俺と一条は二人して悩みながら意見交換していると
「ねぇ?二人してなんで見つめ合ってるんですか?」
俺の背後から声が聞こえた、俺が振り返るとそこには千夜がいた。千夜は俺の隣に座るとメニュー表を開きパフェを頼んだ、その間を俺達は静かに見ていた。千夜は俺達に向き直ると黒い笑顔のまま同じ質問をしてきた
「で、どうして見つめ合っていたの?ねぇ?ねぇ?ねぇ?え、なに浮気?違うよね?……悠真?」
俺は首振り人形の様に首を横に振った、それを見た千夜は黒い笑顔から華やかな笑顔に戻る。それを見て俺はホッと息をつく、千夜に今さっきまでの状況を伝えると千夜は一条にまだ諦めてなかったのかと言いたそうな顔を向けた
「いい加減諦めたら?」
千夜が言うと一条は
「諦められるか!あんな良いお嫁さん!」
千夜が汚物を見る様な目を一条に向ける
「うわ、お前気持ち悪ッもうそこまで妄想してんのかよ」
敬語が抜ける程気色悪かった様だ、俺は引いた顔をしながらも一条に苦言を呈した
「一条、お前は我慢を覚えろ、いいか
?」
一条は不思議そうに俺の苦言を聞いていた
「わかった、我慢だな」
それを聞いて安心した後俺は千夜の方を向くと千夜は未だに一条を汚物を見る様な目だ、だがそのような目をしながらも一条の話は聞くようだった。
「さぁ!ここからが本題だな。これからどうやってまさるを振り向かせるかだな!これが一番の難所だぜ?どうするか」
「そこですよね~どうしましょうか?」
「押せ押せ作戦はどうだ?」
一条が期待した目で俺達を見るが二人して即座に
「「絶対にやるな」」
そう言った、一条は悔しそうに「何故だ」そう言ってきたが俺達は二人して首を振る
「ダメに決まってるだろ、それで上手くいってるならもうお前の恋は実ってる」
「そうですよ、貴方馬鹿なんですか?あぁ元々馬鹿でしたね」
「なっ!違うわ!」
「今その話は関係ない!それと一条!お前はまさるにとって頼れる大人になれ」
「いけるのか?それで」
俺は頷く
「だってまさるは俺には甘えてるぜ」
一条の目が驚愕に染まる、暫くすると嫉妬の目でこちらを見てくる
「ほらな、それがダメなんだよ。すぐに感情を表に出すの」
「うぐっ」
その後俺達は数時間ほど話し込んである作戦を実行することにした
それからというもの一条は時間があればまさるにアプローチをし続けたがまさるはどこ吹く風で全然相手にしなかった。それが一ヶ月程続くと一条は泣きそうな顔をしながら俺に相談してきた、近くのカフェに入りコーヒーを頼みながら変装した一条の話を聞く
「何故、まさるは振り向いてくれないんだ……」
俺はコーヒーを飲みながら一つの仮説を一条に言った
「匂いじゃね?」
「は?」
一条は顔を顰めて何を言っているんだと言いたげな顔をした
「お前についてる他のΩの匂いが嫌なんじゃね~の」
「まさるは嫉妬してくれているのか!」
一条の顔が花開くが俺は即座に否定した
「いや、違うな」
一条は不貞腐れた顔をし
「じゃあ、なんだ?」
「本能的に嫌だろ?他のΩの匂いがついてるαなんざ」
一条は固まるが俺は続けて言う
「お前が夜遊びし過ぎた結果がこれだぜ?自業自得だろ」
一条が反論する
「まさるに会ってからはしてない!」
「会ってからはなんだろ、それまではやってたってことだからたっぷり匂いがついてるんじゃねぇの」
「うっっ」
一条が唸る
「まぁ俺には匂いに関しては関係ない話だし、知らねぇよ」
「どうすればまさるに振り向いてもらえるんだ!教えてくれ~!佐久間~」
「知るかよ、自業自得だろ?俺は嫌だねΩ癖の悪い奴をまさるの結婚相手にしたくない、あと佐久間呼ぶな、俺は今古谷だ」
一条が俺に縋りつく
「お願いだ~!教えてくれ!まさるの好みを~!」
(目立つ行動は止めて欲しいのだが……仕方ない協力するか)
俺は一条の腕を離した
「わかった、教えるから離れろ。俺が千夜に怒られる!お仕置されたらお前のせいだからな!」
一条は俺から離れて席に戻ると真剣な表情でこちらを見てきた。俺はため息を吐くと一条を見ながら
「まさるの好みは……」
「好みは?」
「頼れる大人だ」
「……頼れる大人、どうやってなるんだ?」
「こう、あ~……どんな時でも冷静だとか?」
「いつでもまさるが甘えれるとかか?」
「それもあるな、どんなのが頼れる大人なんだ?」
俺と一条は二人して悩みながら意見交換していると
「ねぇ?二人してなんで見つめ合ってるんですか?」
俺の背後から声が聞こえた、俺が振り返るとそこには千夜がいた。千夜は俺の隣に座るとメニュー表を開きパフェを頼んだ、その間を俺達は静かに見ていた。千夜は俺達に向き直ると黒い笑顔のまま同じ質問をしてきた
「で、どうして見つめ合っていたの?ねぇ?ねぇ?ねぇ?え、なに浮気?違うよね?……悠真?」
俺は首振り人形の様に首を横に振った、それを見た千夜は黒い笑顔から華やかな笑顔に戻る。それを見て俺はホッと息をつく、千夜に今さっきまでの状況を伝えると千夜は一条にまだ諦めてなかったのかと言いたそうな顔を向けた
「いい加減諦めたら?」
千夜が言うと一条は
「諦められるか!あんな良いお嫁さん!」
千夜が汚物を見る様な目を一条に向ける
「うわ、お前気持ち悪ッもうそこまで妄想してんのかよ」
敬語が抜ける程気色悪かった様だ、俺は引いた顔をしながらも一条に苦言を呈した
「一条、お前は我慢を覚えろ、いいか
?」
一条は不思議そうに俺の苦言を聞いていた
「わかった、我慢だな」
それを聞いて安心した後俺は千夜の方を向くと千夜は未だに一条を汚物を見る様な目だ、だがそのような目をしながらも一条の話は聞くようだった。
「さぁ!ここからが本題だな。これからどうやってまさるを振り向かせるかだな!これが一番の難所だぜ?どうするか」
「そこですよね~どうしましょうか?」
「押せ押せ作戦はどうだ?」
一条が期待した目で俺達を見るが二人して即座に
「「絶対にやるな」」
そう言った、一条は悔しそうに「何故だ」そう言ってきたが俺達は二人して首を振る
「ダメに決まってるだろ、それで上手くいってるならもうお前の恋は実ってる」
「そうですよ、貴方馬鹿なんですか?あぁ元々馬鹿でしたね」
「なっ!違うわ!」
「今その話は関係ない!それと一条!お前はまさるにとって頼れる大人になれ」
「いけるのか?それで」
俺は頷く
「だってまさるは俺には甘えてるぜ」
一条の目が驚愕に染まる、暫くすると嫉妬の目でこちらを見てくる
「ほらな、それがダメなんだよ。すぐに感情を表に出すの」
「うぐっ」
その後俺達は数時間ほど話し込んである作戦を実行することにした
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