4 / 243
1.ミナミのタスマニアデビル②
しおりを挟む ユースティティアがテレビ受信機器メーカーの不正を摘発してから一週間後、有栖は奉日本の店に訪れた。
「いらっしゃいませ、有栖さん」
「どうも――って、何か違いますね、店内」
開口一番に有栖がそう言ったのは店内に今まであった器具の一部がなかったからだ。
「ちょっと色々あって別のところにあるんですよ。なので、一部のメニューが提供できないんです。あぁ、ランチは大丈夫ですよ」
「そうですか。なら、問題ないです」
有栖はご機嫌そうに笑顔を見せるとカウンター席に座る。
「色々ってのは聞いても問題ないですか? 厄介な問題ならユースティティアとして対応しますよ」
「いえいえ、そこまで大事じゃないですよ。この店のコーヒーが好きな常連客からの要望に応えるだけです」
「へぇ、聞いても良いですか?」
「もちろん。今度――」
奉日本は有栖の方へと微笑みながら、話す。
「サイバーフェスというイベントでキッチンカーで出店することになったんですよ」
「いらっしゃいませ、有栖さん」
「どうも――って、何か違いますね、店内」
開口一番に有栖がそう言ったのは店内に今まであった器具の一部がなかったからだ。
「ちょっと色々あって別のところにあるんですよ。なので、一部のメニューが提供できないんです。あぁ、ランチは大丈夫ですよ」
「そうですか。なら、問題ないです」
有栖はご機嫌そうに笑顔を見せるとカウンター席に座る。
「色々ってのは聞いても問題ないですか? 厄介な問題ならユースティティアとして対応しますよ」
「いえいえ、そこまで大事じゃないですよ。この店のコーヒーが好きな常連客からの要望に応えるだけです」
「へぇ、聞いても良いですか?」
「もちろん。今度――」
奉日本は有栖の方へと微笑みながら、話す。
「サイバーフェスというイベントでキッチンカーで出店することになったんですよ」
33
お気に入りに追加
363
あなたにおすすめの小説


アルファな俺が最推しを救う話〜どうして俺が受けなんだ?!〜
車不
BL
5歳の誕生日に階段から落ちて頭を打った主人公は、自身がオメガバースの世界を舞台にしたBLゲームに転生したことに気づく。「よりにもよってレオンハルトに転生なんて…悪役じゃねぇか!!待てよ、もしかしたらゲームで死んだ最推しの異母兄を助けられるかもしれない…」これは第二の性により人々の人生や生活が左右される世界に疑問を持った主人公が、最推しの死を阻止するために奮闘する物語である。

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!
ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。
「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」
なんだか義兄の様子がおかしいのですが…?
このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ!
ファンタジーラブコメBLです。
平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡
【登場人物】
攻→ヴィルヘルム
完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが…
受→レイナード
和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる