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魔女狩りの日
相談3
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「分かった……私も力を尽くすよ。私もフェスターのことは大事に思ってる。しかし命を捨てる気はない、私はまだ死にたくないし、私が死ねば食べていけなくなる連中もいるからね。悪いが玉砕をする気はないよ、あくまで勝てる算段がつかないと戦わない」
「うん、それで?」
「エレノアと戦うには絶対的に戦力が足りないんだ。だからまずは戦闘員を確保するところから始めよう。だが雑魚をいくら集めても仕様がないし、ある程度強いやつはエレノアの怖さを知ってるから雇えないだろう。そこで1人……心あたりがあるんだ」
「心当たり?」
「ああ、ものすごく強くて頼りになる女性だ。名前はローズ、『深緑の女王』と呼ばれている。彼女と彼女の軍団がいれば、なんとかなるかもしれない」
「そんな人が……すぐに連絡をとってよ!」
「まぁ落ち着いてくれ。私はその女性と友人というわけではないんだ、それに私は……」
「私は?」
「い、いやなんでもない。とにかく協力を要請しても『はい、わかりました。すぐにそちらに行きます』とは言ってくれないだろうな。少し気難しい人なんだ」
「じゃ、じゃあどうすればいいの?」
「彼女はフェスターと懇意にしていた。彼の名前を出せば協力してくれるかもしれない、伝書鴉も届かない場所だから、直接出向いて話すしかないけどね」
「その女性が助太刀してくれればエレノアに勝てるのか?」
「可能性がある程度だな。そこで君たちに提案だ。もし君たちが彼女を説得し、力を貸してくれるという話になれば、私もフェスター救出に力を貸す。もしダメなら私も手は貸さない。リスクが大きすぎるからな。非情だと思うかもしれないが分かってほしい」
「……分かった。マギーにも事情はあるもんね。でも絶対説得するよ!その人がいるのはどこ?」
「『リプリー』という山や森に囲まれた地区があるんだ。そこにいるよ」
マギーは地図を見せて、リプリーがどこにあるのかテンたちに説明する。
場所を把握したテンたちは、改めて気を引き締めた。
「私はエレノアの位置や彼女についての情報を調べ、傭兵をありったけ雇っておく。彼女を説得したらまた地下街に戻ってきてくれ」
「分かった、必ず戻ってくるよ」
「……気をつけるんだよ。女王もその配下も排他的で気性が荒い。彼女たちに会ったらまずフェスターの名前を出すんだ。もじもじしてたら殺されるぞ」
「そんなに怖い人なんですか?」
「間違いなくね。とにかくフェスターの名前を出すんだ、そうすれば話は聞いてくれる。絶対だぞ?」
マギーに念を押されまくった4人は、よく分からないながらも頷いた。
「うん、それで?」
「エレノアと戦うには絶対的に戦力が足りないんだ。だからまずは戦闘員を確保するところから始めよう。だが雑魚をいくら集めても仕様がないし、ある程度強いやつはエレノアの怖さを知ってるから雇えないだろう。そこで1人……心あたりがあるんだ」
「心当たり?」
「ああ、ものすごく強くて頼りになる女性だ。名前はローズ、『深緑の女王』と呼ばれている。彼女と彼女の軍団がいれば、なんとかなるかもしれない」
「そんな人が……すぐに連絡をとってよ!」
「まぁ落ち着いてくれ。私はその女性と友人というわけではないんだ、それに私は……」
「私は?」
「い、いやなんでもない。とにかく協力を要請しても『はい、わかりました。すぐにそちらに行きます』とは言ってくれないだろうな。少し気難しい人なんだ」
「じゃ、じゃあどうすればいいの?」
「彼女はフェスターと懇意にしていた。彼の名前を出せば協力してくれるかもしれない、伝書鴉も届かない場所だから、直接出向いて話すしかないけどね」
「その女性が助太刀してくれればエレノアに勝てるのか?」
「可能性がある程度だな。そこで君たちに提案だ。もし君たちが彼女を説得し、力を貸してくれるという話になれば、私もフェスター救出に力を貸す。もしダメなら私も手は貸さない。リスクが大きすぎるからな。非情だと思うかもしれないが分かってほしい」
「……分かった。マギーにも事情はあるもんね。でも絶対説得するよ!その人がいるのはどこ?」
「『リプリー』という山や森に囲まれた地区があるんだ。そこにいるよ」
マギーは地図を見せて、リプリーがどこにあるのかテンたちに説明する。
場所を把握したテンたちは、改めて気を引き締めた。
「私はエレノアの位置や彼女についての情報を調べ、傭兵をありったけ雇っておく。彼女を説得したらまた地下街に戻ってきてくれ」
「分かった、必ず戻ってくるよ」
「……気をつけるんだよ。女王もその配下も排他的で気性が荒い。彼女たちに会ったらまずフェスターの名前を出すんだ。もじもじしてたら殺されるぞ」
「そんなに怖い人なんですか?」
「間違いなくね。とにかくフェスターの名前を出すんだ、そうすれば話は聞いてくれる。絶対だぞ?」
マギーに念を押されまくった4人は、よく分からないながらも頷いた。
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