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魔女狩りの日

相談1

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「やぁテン!久しぶりだね!ネックレスは持ってきてくれたかい?」

地下街のマギーの屋敷、その応接室にテンたち4人はいた。
彼女たちの顔は暗い。

「どうした元気がないな?それよりそちらの彼女はどちら様かな?フェスターの娘か?」

マギーはオスカーを見て言った。
そしてクスクスと笑う。

「分かってるよ、ただのジョークだ。また新しい仲間が増えたんだね、いいことじゃないか。それでフェスターはどこかな?」

フェスターの名を聞き、テンたちにあの時の記憶が蘇る。

「……本当にどうしたんだ?」
「フェスターが……攫われた」
「なんだって?彼が攫われた?冗談はよしてくれ」
「本当なんです……ここに来る途中、館が襲われて……」

マギーは信じられないといった感じで目を丸くする。
そして顎に手を当て、眼光を鋭くした。

「そうか……まずは君たちが無事でよかった。襲ってきたやつに心当たりはあるかい?」
「いやまったくないはずだ。テンは知ってるか?」
「ううん……見たことない、でもすごく強かった」
「何人に襲われた?」
「1人だ、体格のいい女で桁外れのパワーを持っていた」
「人間じゃないのか?」
「どうでしょう……特に変わった特徴はないように見えました」
「ふーむ。強すぎる人間か人間に似た亜人か……まあいい。問題はどうして、なんのためにフェスターを攫ったのか……」

マギーは思案を巡らせた。
コーヒーをひと口飲み、頭をフル回転させる。

「普通に考えれば怨恨だ、彼は恨みも買ってきたからな」
「たぶんあの女の人がフェスターを恨んでいたわけじゃないと思う。『依頼』って言ってたから」
「人を雇って襲わせたのか」
「あと…フェスターが『エレノア』って呟いてた。もしかしてその人が……」
「エレノアだって?」

マギーは聞き返し、テンは頷く。
彼は目頭を指で押さえて、大きく息を吐いた。

「エレノアか……だがなぜ……」
「知ってるのマギー?」

マギーは苦虫を噛み潰したような表情をしていた。
そして面白くない情報を、テンたちに話す。

「……知ってるよ。裏の世界じゃ有名人だ、きっと私よりもね。もちろん善人じゃない、裏の人間ですら関わりたくない狂人だ」
「具体的にどんな悪事を働いたんだ?」
「彼女は私と違って、利益では動かない。だからこそ厄介なんだ。彼女にとって1番大事なのは好奇心……そして好奇心を満たすために数多くの人々を殺した」
「好奇心で殺すというのは?」
「実験だよ、彼女は魔女でね。長い時間を生き、それに見合う知識を持っている。我々からしたら十分すぎるほどの知恵だ、だが彼女は満足できないのだろう。今も身を潜めて自身の魔力を使い、人の命を弄んでいる」
「……魔女?」

テンは思い出した、過去にフェスターが話してくれたことを……
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