174 / 182
第174話 伝説の英雄だからじゃない。娘が信頼しているから
しおりを挟む
「もうっ! 父様も母様も、あまりタクト様を困らせないでください! こんなことをしている場合ではないのです!」
フィリアは王と王妃からスマホを取り上げた。おれに返してくれる。
「ありがとう、フィリアさん。好奇心旺盛なご両親なんだね……」
「お恥ずかしながら」
ショウ王は苦笑しつつ頭をかいた。
「いや申し訳ない。おれもソフィアも、新技術には目がなくって」
「それを知っていながら、フィリアは見せてくれなかったのです。それで、つい……」
「こうなると思ったから、お見せしなかったのですっ。それに、その、プライベートなものも、色々入っていましたので……」
ちょっとばかり頬を染めつつ、ちらりとおれに目を向けるフィリアである。
ん? もしかして、なにか恥ずかしい写真とか撮られてた?
いや、気になるけれど、置いておこう。
「ご興味があるなら、今度、新品をお持ちしますよ。もちろん最新型を」
「ほ、本当かい!? 嬉しいな。じゃあ使う用、分解用、実験用、予備用で4つ欲しい!」
「わたしの分もお願いいたします。計8つになるでしょうか」
王妃様も常用・分解・実験・予備用が欲しいのか……。
最新型を8つとなると、100万円超えるんだけど……。いや、それも置いておこう。
「今回の件を無事に収めることができれば、そう難しいことではありません。そのためには……」
話を本題に戻すと、ショウ王は真面目な顔になって頷いた。
「わかってる。まずアルミエスが、ふたつの世界をほんの少し融合させて、今ある迷宮を永続させるんだね?」
「はい。その影響で、同じように世界同士を繋ぐ迷宮が、世界のあちこちに出現するとのことです。それを知った上で、アルミエスに実行を頼みました」
「勝手なことをしてくれたね」
ショウ王はおれをまっすぐに睨みつけた。おれは目を逸らさない。たとえ、誰に反対されようが、こちらにだって守りたいものがある。
厳しいことを言われたり、罪に問われるのは覚悟の上だ。だが、巻き込んだ以上は、こちらの思惑に乗るしかないはずだ。異世界からの侵略があれば、国を守るために戦わねばならないのは間違いないのだから。
罵倒のひとつも飛んでくるかと思ったが、しかし、ショウ王は軽く微笑んだ。
「……と言いたいところだけど、世界を変えるなんて、べつに誰の許しが必要なことでもないからなぁ」
王は、王妃と顔を見合わせて頷き合う。
「わたしたちも、自分たちの発明した物で、大なり小なり世界を変えてきてしまいました。そのどれもが、きっかけは、物を作ることで幸せを作ろうとしたことなのです。あなたの行いも、誰かの幸せを守るためのことならば、わたしたちのしてきたことと違いなんてありません」
「むしろ、あなたには世界を変える資格があると思うよ、『破滅を払う者』。魔王に、吸血鬼始祖、竜王、悪魔たち、さらに合成生物を操る秘密結社。そのすべてから、この世界を守ってくれた。魔法学の基礎を築き、おれたちの発明の基盤も生み出してくれた。今ある世界は、あなたが作ってくれたようなものなんだ。だから、必要があるなら、また世界を変えたっていいんじゃないかな」
「ありがとうございます、ショウ王」
「そう畏まらないで欲しいな。おれももとは一介の冒険者だし、ソフィアだって職人の出なんだ。むしろ、伝説の英雄にタメ口きいてて、こっちのほうが失礼だったりするかも」
「そんなことないですよ。というか、おれたちにできなかった、魔王アルミエスとの和解を成し遂げている時点で、あなたも伝説級の英雄かと」
「ありがとう。照れるなぁ。……あっ、でも今回の世界融合の件、アルミエスがやったってことは、黙っててね? あの人、ただでさえ履歴がヤバくて警戒されてるから、また大きいことをやらかしたって知られたら面倒なことになっちゃう」
まあ、元とはいえ魔王だからな……。
「もちろん、秘密にしますよ」
「はい。秘密、ですね」
フィリアも唇に人差し指を立てて、微笑む。
「うん。それで……そちらの世界の迷宮のある島に、他国が侵攻してきているって話だけれど……。あなたたちの国の軍は動けないんだって?」
これには丈二が答える。
通訳はロザリンデだ。今までの会話も、ロザリンデが丈二に伝えていた。
「はい。その国は核兵器という非常に強力な武器を保有しており、理念によってそれを持たない我が国には、その使用を抑止できるだけの力がありません。下手に軍が動けば、どうなるかわからないのです」
「そこでおれたちの国の出番、ということかい?」
「はい。迷宮を攻めるということは、この国――メイクリエ王国への侵攻にもなります。貴国が防衛戦をおこなうには、充分すぎる理由です」
「まだ国交もない日本国のために、軍を動かして欲しいわけなんだね。迷宮が消えてしまえば、こちらはそんなリスクを犯す必要もなかったのだけれど……」
「そのことは、大変申し訳なく思っております」
「いいさ。それが外交だものね。それに、迷宮が消えてしまえば、スマホも手に入らない」
「ただ、私たちも、かけるご迷惑は最小限にしたいと考えております。メイクリエ王国には、侵攻への批判と、防衛の意志を表明していただきたく思います」
「その上で、メイクリエの防衛戦力に、おれを任命してください。とある禁呪の使用許可と共に。そうすれば、メイクリエ軍は動かなくてもいい」
おれが最後に付け加えると、ショウ王は少し考えてから、「なるほど」と言った。
「侵略国が持つ核兵器に匹敵する魔法を、あなたは使えるんだね?」
「ええ、元素破壊魔法です。抑止力として機能させられれば、侵攻を中断させることもできるはずです」
「……わかった。使用理由としては正当なものだと思うし、あなたは誰よりも信用できる使い手だ」
それを聞いて、そばに控えていた侍従がうろたえる。「いくら伝説の英雄だからといっても、今日会ったばかりなのですぞ」と王に諫言までしてくる。
王の意志は変わらない。
「伝説の英雄だからじゃない。娘が信頼しているから、おれも信じるんだ」
「ありがとうございます、ショウ王」
「うん……。では、イチジョー・タクト。ショウ・シュフィール・メイクリエの名において、汝をメイクリエの民と認め、王国の盾、王国の剣としてあらゆる力を振るうことを許す」
おれは再びひざまずいて、頭を垂れる。
「ありがたき幸せ。我が力、メイクリエの盾、そして剣としてのみ振るうことを誓います」
簡易の任命式を経て、おれは立ち上がる。
あとは侵攻を食い止めるだけだ。
フィリアは王と王妃からスマホを取り上げた。おれに返してくれる。
「ありがとう、フィリアさん。好奇心旺盛なご両親なんだね……」
「お恥ずかしながら」
ショウ王は苦笑しつつ頭をかいた。
「いや申し訳ない。おれもソフィアも、新技術には目がなくって」
「それを知っていながら、フィリアは見せてくれなかったのです。それで、つい……」
「こうなると思ったから、お見せしなかったのですっ。それに、その、プライベートなものも、色々入っていましたので……」
ちょっとばかり頬を染めつつ、ちらりとおれに目を向けるフィリアである。
ん? もしかして、なにか恥ずかしい写真とか撮られてた?
いや、気になるけれど、置いておこう。
「ご興味があるなら、今度、新品をお持ちしますよ。もちろん最新型を」
「ほ、本当かい!? 嬉しいな。じゃあ使う用、分解用、実験用、予備用で4つ欲しい!」
「わたしの分もお願いいたします。計8つになるでしょうか」
王妃様も常用・分解・実験・予備用が欲しいのか……。
最新型を8つとなると、100万円超えるんだけど……。いや、それも置いておこう。
「今回の件を無事に収めることができれば、そう難しいことではありません。そのためには……」
話を本題に戻すと、ショウ王は真面目な顔になって頷いた。
「わかってる。まずアルミエスが、ふたつの世界をほんの少し融合させて、今ある迷宮を永続させるんだね?」
「はい。その影響で、同じように世界同士を繋ぐ迷宮が、世界のあちこちに出現するとのことです。それを知った上で、アルミエスに実行を頼みました」
「勝手なことをしてくれたね」
ショウ王はおれをまっすぐに睨みつけた。おれは目を逸らさない。たとえ、誰に反対されようが、こちらにだって守りたいものがある。
厳しいことを言われたり、罪に問われるのは覚悟の上だ。だが、巻き込んだ以上は、こちらの思惑に乗るしかないはずだ。異世界からの侵略があれば、国を守るために戦わねばならないのは間違いないのだから。
罵倒のひとつも飛んでくるかと思ったが、しかし、ショウ王は軽く微笑んだ。
「……と言いたいところだけど、世界を変えるなんて、べつに誰の許しが必要なことでもないからなぁ」
王は、王妃と顔を見合わせて頷き合う。
「わたしたちも、自分たちの発明した物で、大なり小なり世界を変えてきてしまいました。そのどれもが、きっかけは、物を作ることで幸せを作ろうとしたことなのです。あなたの行いも、誰かの幸せを守るためのことならば、わたしたちのしてきたことと違いなんてありません」
「むしろ、あなたには世界を変える資格があると思うよ、『破滅を払う者』。魔王に、吸血鬼始祖、竜王、悪魔たち、さらに合成生物を操る秘密結社。そのすべてから、この世界を守ってくれた。魔法学の基礎を築き、おれたちの発明の基盤も生み出してくれた。今ある世界は、あなたが作ってくれたようなものなんだ。だから、必要があるなら、また世界を変えたっていいんじゃないかな」
「ありがとうございます、ショウ王」
「そう畏まらないで欲しいな。おれももとは一介の冒険者だし、ソフィアだって職人の出なんだ。むしろ、伝説の英雄にタメ口きいてて、こっちのほうが失礼だったりするかも」
「そんなことないですよ。というか、おれたちにできなかった、魔王アルミエスとの和解を成し遂げている時点で、あなたも伝説級の英雄かと」
「ありがとう。照れるなぁ。……あっ、でも今回の世界融合の件、アルミエスがやったってことは、黙っててね? あの人、ただでさえ履歴がヤバくて警戒されてるから、また大きいことをやらかしたって知られたら面倒なことになっちゃう」
まあ、元とはいえ魔王だからな……。
「もちろん、秘密にしますよ」
「はい。秘密、ですね」
フィリアも唇に人差し指を立てて、微笑む。
「うん。それで……そちらの世界の迷宮のある島に、他国が侵攻してきているって話だけれど……。あなたたちの国の軍は動けないんだって?」
これには丈二が答える。
通訳はロザリンデだ。今までの会話も、ロザリンデが丈二に伝えていた。
「はい。その国は核兵器という非常に強力な武器を保有しており、理念によってそれを持たない我が国には、その使用を抑止できるだけの力がありません。下手に軍が動けば、どうなるかわからないのです」
「そこでおれたちの国の出番、ということかい?」
「はい。迷宮を攻めるということは、この国――メイクリエ王国への侵攻にもなります。貴国が防衛戦をおこなうには、充分すぎる理由です」
「まだ国交もない日本国のために、軍を動かして欲しいわけなんだね。迷宮が消えてしまえば、こちらはそんなリスクを犯す必要もなかったのだけれど……」
「そのことは、大変申し訳なく思っております」
「いいさ。それが外交だものね。それに、迷宮が消えてしまえば、スマホも手に入らない」
「ただ、私たちも、かけるご迷惑は最小限にしたいと考えております。メイクリエ王国には、侵攻への批判と、防衛の意志を表明していただきたく思います」
「その上で、メイクリエの防衛戦力に、おれを任命してください。とある禁呪の使用許可と共に。そうすれば、メイクリエ軍は動かなくてもいい」
おれが最後に付け加えると、ショウ王は少し考えてから、「なるほど」と言った。
「侵略国が持つ核兵器に匹敵する魔法を、あなたは使えるんだね?」
「ええ、元素破壊魔法です。抑止力として機能させられれば、侵攻を中断させることもできるはずです」
「……わかった。使用理由としては正当なものだと思うし、あなたは誰よりも信用できる使い手だ」
それを聞いて、そばに控えていた侍従がうろたえる。「いくら伝説の英雄だからといっても、今日会ったばかりなのですぞ」と王に諫言までしてくる。
王の意志は変わらない。
「伝説の英雄だからじゃない。娘が信頼しているから、おれも信じるんだ」
「ありがとうございます、ショウ王」
「うん……。では、イチジョー・タクト。ショウ・シュフィール・メイクリエの名において、汝をメイクリエの民と認め、王国の盾、王国の剣としてあらゆる力を振るうことを許す」
おれは再びひざまずいて、頭を垂れる。
「ありがたき幸せ。我が力、メイクリエの盾、そして剣としてのみ振るうことを誓います」
簡易の任命式を経て、おれは立ち上がる。
あとは侵攻を食い止めるだけだ。
35
お気に入りに追加
729
あなたにおすすめの小説

召喚されたら無能力だと追放されたが、俺の力はヘルプ機能とチュートリアルモードだった。世界の全てを事前に予習してイージーモードで活躍します
あけちともあき
ファンタジー
異世界召喚されたコトマエ・マナビ。
異世界パルメディアは、大魔法文明時代。
だが、その時代は崩壊寸前だった。
なのに人類同志は争いをやめず、異世界召喚した特殊能力を持つ人間同士を戦わせて覇を競っている。
マナビは魔力も闘気もゼロということで無能と断じられ、彼を召喚したハーフエルフ巫女のルミイとともに追放される。
追放先は、魔法文明人の娯楽にして公開処刑装置、滅びの塔。
ここで命運尽きるかと思われたが、マナビの能力、ヘルプ機能とチュートリアルシステムが発動する。
世界のすべてを事前に調べ、起こる出来事を予習する。
無理ゲーだって軽々くぐり抜け、デスゲームもヌルゲーに変わる。
化け物だって天変地異だって、事前の予習でサクサククリア。
そして自分を舐めてきた相手を、さんざん煽り倒す。
当座の目的は、ハーフエルフ巫女のルミイを実家に帰すこと。
ディストピアから、ポストアポカリプスへと崩壊していくこの世界で、マナビとルミイのどこか呑気な旅が続く。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

底辺動画主、配信を切り忘れてスライムを育成していたらバズった
椎名 富比路
ファンタジー
ダンジョンが世界じゅうに存在する世界。ダンジョン配信業が世間でさかんに行われている。
底辺冒険者であり配信者のツヨシは、あるとき弱っていたスライムを持ち帰る。
ワラビと名付けられたスライムは、元気に成長した。
だがツヨシは、うっかり配信を切り忘れて眠りについてしまう。
翌朝目覚めると、めっちゃバズっていた。

『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!
IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。
無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。
一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。
甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。
しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--
これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話
複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています

クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです
借金背負ったので死ぬ気でダンジョン行ったら人生変わった件 やけくそで潜った最凶の迷宮で瀕死の国民的美少女を救ってみた
羽黒 楓
ファンタジー
旧題:借金背負ったので兄妹で死のうと生還不可能の最難関ダンジョンに二人で潜ったら瀕死の人気美少女配信者を助けちゃったので連れて帰るしかない件
借金一億二千万円! もう駄目だ! 二人で心中しようと配信しながらSSS級ダンジョンに潜った俺たち兄妹。そしたらその下層階で国民的人気配信者の女の子が遭難していた! 助けてあげたらどんどんとスパチャが入ってくるじゃん! ってかもはや社会現象じゃん! 俺のスキルは【マネーインジェクション】! 預金残高を消費してパワーにし、それを自分や他人に注射してパワーアップさせる能力。ほらお前ら、この子を助けたければどんどんスパチャしまくれ! その金でパワーを女の子たちに注入注入! これだけ金あれば借金返せそう、もうこうなりゃ絶対に生還するぞ! 最難関ダンジョンだけど、絶対に生きて脱出するぞ! どんな手を使ってでも!

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる