15 / 27
Ⅰ 【完結】八歳年上で色気過多な幼馴染みの冒険者を捕まえるお話【27472字】
Ⅰ おまけ会話 酒場にて
しおりを挟む「マティアス様!良かった、お戻りになられたんですね!突然、出ていかれたので、お荷物をどうしたものかと!」
「ああ、迷惑かけてごめんね」
「いえいえ!お荷物はこちらでお預かりしておりますので、ご安心下さい!ただいまお持ち致します!」
「ありがと」
「…良かったね。ちゃんと保管してくれてて」
「うん。荷物はともかく、剣のほうはね。バルトルスに打ってもらったものだから、」
「マティアス!?帰ってきてたの!?」
「…」
「…」
「やだ!あなたが帰ってきてくれるの、ずっと待ってたんだから!ね?時間、あるんでしょう?今から上で試してみない?」
「…」
「あなたが、本当に出来ないか。私の身体で、」
「結構です!マティアスはもう、絶好調だから!あなたで試す必要なんてないし、私達、婚約してますから!」
「は?」
「婚約!してますから!」
「…そんな小さな宝石、見せられてもねぇ。マティアスだって、本気じゃないわよ。そんなちっぽけな、玩具みたいな、」
「マスター!!」
「あ!え?はい!お荷物、お待たせしました。こちらに、」
「二階の部屋、貸して下さい!」
「はい?」
「休憩してくから!鍵を頂戴!」
「は、え、はい。二階の。あの、こちらになりますが」
「ありがとう!マティアス、行こう!」
「あ!ちょっと待ちなさいよ!あんた、何勝手に!」
「勝手なわけないでしょ!マティアス?私と一緒に休憩、してくれるよね?」
「うん?フィーがそうしたいなら、もちろん」
「うん!したい!行こう!」
「なっ!?待ちなさいよっ!?」
「…マティアス…。なに、ニヤニヤしてるの…」
「フィーが可愛いから」
「…」
「…フィー?」
「マティアス、近いよ。離れて」
「ん?でも、休憩してくんでしょ?二人で」
「近い近い!ダメ!ダメだよ!変なことしちゃ!」
「ん~?」
「本当に、ダメなの!父さんと約束したから!」
「え…?」
「結婚式までは清い身でいるって!だから、結婚式まで、マティアスとはそういうことしません!」
「…じゃあ、何で?この部屋…」
「だって、さっきの女の人!あの人だけじゃないけど!今まで頑張ってスルーしてたけど!マティアスにちょっかいかけられるのはイヤ!婚約したんだから、これからは、全力でマティアスを一人占めしていくつもりだから!そのためには、連れ込み宿の利用だって、辞さないつもり!」
「…フィー…」
「ちょっ!マティアス!ダメだってば!」
「…黙ってれば、わからないんじゃない?」
「無理だよ!私、絶対、態度に出る!父さんはともかく、母さんには直ぐにバレちゃう自信があるし、ロクシーヌには、むしろ積極的にしゃべっちゃうかも!」
「…」
「もし、マティアスと一線越えちゃったら、結婚式、半年延ばすって脅されてるんだよ?」
「…」
「まあ、だけど、また半年で挙式なんて母さん達が大変だろうから、一年後でもいいのかなぁ…。ああ、でも、そうなるとマティアスと一緒に住めるのも一年後になっちゃうのかぁ。悩むとこだねぇ…?」
「…」
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
382
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる