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後日談
2.囚われたいのは Side E
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「…エリアス様、送って頂きありがとうございました。」
「いえ。」
王宮の正門、公爵家の馬車に乗り込む女に手を貸す。乗り込んだ女の姿に、これで解放されると安堵する気持ちはひたすら押し隠して─
「…それで、あの、お聞き及びかもしれませんが、私、…結婚が決まりました。」
「…おめでとうございます。心よりお慶び申し上げます。」
「っ!」
言葉通り、本心からの祝いの言葉を告げて頭を下げれば、女が息をのむ気配。素知らぬ振りで、馬車から離れ、御者へと視線を向けた。御者の隣、ここまで黙って女に付き従ってきた従者の刺すような視線も敢えて無視する。
御者が馬に鞭を入れた。走り出した馬車の窓、身を乗り出さんばかりにしてこちらを見つめ続ける女に最後までつきあって─
「…ああ、クッソ。」
苛立ちを言葉にして吐き出す。鍛錬より疲れるなんてどんな試練だと悪態をつきながら、演習場へと踵を返した。
ベルツ公爵家の至宝、公爵令嬢とは思えぬほど悪意から遠い場所で純粋培養されたお嬢様は、己の向ける好意の結果に頓着しない。彼女が望めば、それは公爵家の望みとなり、力を持って必ず成就される。それがモノであれ、人であれ、他の意志など一切考慮されずに─
─エリアス様の望まれることでしたら、私が何に代えても叶えて差し上げましたのに!
女の言葉を思い出し、嘲笑う。
こちらの望みが、己との関わりを断つことだとは露とも思わず、「叶えてみせる」と豪語する女。しかも、その叶えるために振るうは、自身の力ではなく公爵家の力なのだから、本当に、質が悪い。
大言を吐くくらいなら、せめて己一人の力でどうにかしてみせろというのが本音。あの無意識の甘え、奢りがどうにも受け付けられず、団を逃げ出すにまで至ったわけだが─
(…まさか、まだ、執着されていたとはな…)
婚約が決まってなお、ここまで軽率な行動に出てくるとは思っていなかった。公爵家の許しを得ているかは不明だが、あの女の従者、
(…名は、なんと言ったか…)
己とそう変わらない歳。初めて女と相まみえた時より、常に女に付き従う男が、女にとことん甘いことは分かっている。本来ならば、生粋の貴族でもない己のような者との接触など、止めて然るべきだろうに。
(…あとは、奴隷紋がどれくらい効くか。)
態々、女に触れることまで許した奴隷紋。本物であることくらいは伝わっただろう。女はともかく、公爵家としてはこれ以上、己との接触を許すはずもない。
女に触れられた場所、不快が残るそこに触れる。隷属の主がステラであることは悟られぬよう、態度には気を付けたつもりだが、暫くは彼女の身辺にも気を配るべきか。見えてきた演習場、こちらの姿を認めた団員達が隊列を取るのが目に映った。
(…ステラ?)
先ほどまでそこに居たはずの紋の主の姿が見当たらない。演習場まで足早に距離を詰め、己の部下二人を見つけて問いただす。
「レド、キール、ステラは?」
「あー、はい、なんか、『このままじゃ訓練の邪魔しちゃいそうだから』って、詰め所に戻りました…」
「は?」
「…だいぶ、機嫌を損ねていた申しますか、その、リリアージュ様のなさりようと副長の態度に憤っていたようで…」
「…」
「あー、で、副長のこと問い詰めたかったらしいんすけど、『お姫様と同じレベルには落ちたくない』ってことで、一旦引く、と…」
「…」
予想外の言葉、ステラが己とあの女のことをそこまで気にするとは思っていなかった。あれだけ露骨に距離をとっていたのに?あの露骨さに気づかないのは、あの女くらいのものだと思っていたが─
「…えっと、ステラから副長への伝言です。『首を洗って待ってろ』だそうです…」
「…」
「こっちの訓練終わったら、話をつけにくるそうですよ?」
「…分かった。」
頷いて、意識を切り替える。改めて、団員達に集合をかけた。折角、ステラが身を引いたこの場。訓練も出来ずに終わらせるわけにはいかない。上がりそうになる口角を抑え込んで、訓練を再開させた。
「…ステラ?」
「え!?あ!?え!?エリアス!?」
結局、訓練が終わっても、ステラが演習場に姿を現すことはなかった。その場でステラが現れのを待つのも一興かとは思ったが、我慢出来ずに向かった団の詰所、当の本人は、一心不乱にスクロール書きに没頭していた。
「え!?嘘!?今何時!?訓練もう終わっちゃったの!?」
「…さっきな。」
「っ!ごめん!待ってろとか言っといて、すっぽかし!本当、ごめん。」
「いや、それはいい。気にするな。…仕事か?」
「え、…あ、うん、そう。…食堂のコンロ用の『火』、さっき急に頼まれて…」
「そうか。…残りは?どれくらいで終わる?」
「あ、えと、うん、これで一応、最後。もう直ぐ終わる…」
「なら、ここで待つ。終わらせてしまえ。」
「…ごめんね、ありがとう。」
作業に戻ったステラの横顔を、戸口に背を預けて眺める。真剣な眼差し、自分の仕事に没頭する彼女の姿には、キールの言っていた機嫌の悪さとやらは既に微塵も見当たらない。恐らく、本人も忘れてしまっているだろうことに、少し、落胆はするが。
(…難しいな。)
ステラを己に縛り付けること。思考を染め切ることも、既成事実で捕らえることも、なかなか容易ではない。ハイマットの奴らも、結局は自身の力で退けてしまったから─
「…ごめん、終わった。お待たせしました。」
「…」
思考する間もなく作業を終えてしまったステラが立ち上がり、こちらに近づいて来る。
目の前、立ち止まって、意を決したような表情で見上げられて─
「あの、エリアスに確認しておきたいことがあります。」
「なんだ?」
「…エリアスは、リリアージュ様のこと好きじゃない、っていうのは本当?」
「…まぁ、そうだな。正確に言うなら、好きじゃないってより、嫌悪の部類に入る。一生関わりたくない。」
「うっ…」
「…どうした?」
「…エリアスが結構酷いこと言ってるのに、メチャクチャ安心した。…あと、喜んでる。」
「…」
逸らされる視線、赤く染まる頬に手を伸ばす。
「…なんだ?嫉妬か?」
「っ!」
振り向いた顔には、怒ったような表情、満面に朱を注いで─
「そうだよ!嫉妬したの!だって、エリアスは私の!…私のでしょうっ!?」
「…そうだな。」
「っ!じゃあ!じゃあ!何で、リリアージュ様に触らせるの!?あんなにベタベタして!リリアージュ様だけズルい!」
「ズルい…?」
「そうだよ!私だって!」
「ステラも、俺に触れたかったのか?」
「っ!」
堪え切れず笑ってしまった顔に、再び視線が逸らされた。
(…あと一言、欲しかったが…)
ステラの背に手を回し、細い肢体を抱きしめる。抱きしめる度に胸を充たす安堵に息をついて─
「…ステラなら、いつでも俺に触れられるだろう?」
「…」
「俺は、ステラのものだ。ステラの好きなようにすればいい…」
「…違う、そうじゃなくて、…でも…」
腕の中、見上げて来る瞳が、泣き出しそうになっている。
(罪悪感、か…)
どうやら、今だ捨てきれぬ良識が、己を奴隷として縛ることに抵抗を感じさせているらしい。
(そんなもの、さっさと捨ててしばえばいいのに…)
捨てて、全てを投げうった先で、己だけを求めればいいものを─
「…俺がステラのものでないなら、誰に触れさせてもいいことにならないか?」
「っ!駄目!」
「絶対に?」
「絶対ダメ!イヤ!」
「それは、ステラの命令か?」
「そうだよ!お願い!」
ステラが言葉を発すると同時、首元にチリと走る痛み。淡い発光が、視界の隅に映った。
「っ!?え!?うそ!?何で!?」
奴隷紋が主の「命令」を認識した証。正確には隷属した側である己がステラの「絶対のお願い」を「命令」として認識した結果ではあるが─
「うそうそうそ!?ごめん!エリアス、ごめん!今の取り消し!」
「取り消し?必要ないだろう?」
「だめ!絶対ダメ!今の無し!無しだからね!」
「…」
顔色を失い、必死に縋ってくるステラに、一つ嘆息して、
「…分かった。」
「うん、…ごめんね。」
「気にするな…」
今はまだ、これで良しとする。この躊躇半端な束縛に、ステラの葛藤を感じるのも悪くはないと、無理やり己を納得させて─
「いえ。」
王宮の正門、公爵家の馬車に乗り込む女に手を貸す。乗り込んだ女の姿に、これで解放されると安堵する気持ちはひたすら押し隠して─
「…それで、あの、お聞き及びかもしれませんが、私、…結婚が決まりました。」
「…おめでとうございます。心よりお慶び申し上げます。」
「っ!」
言葉通り、本心からの祝いの言葉を告げて頭を下げれば、女が息をのむ気配。素知らぬ振りで、馬車から離れ、御者へと視線を向けた。御者の隣、ここまで黙って女に付き従ってきた従者の刺すような視線も敢えて無視する。
御者が馬に鞭を入れた。走り出した馬車の窓、身を乗り出さんばかりにしてこちらを見つめ続ける女に最後までつきあって─
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─エリアス様の望まれることでしたら、私が何に代えても叶えて差し上げましたのに!
女の言葉を思い出し、嘲笑う。
こちらの望みが、己との関わりを断つことだとは露とも思わず、「叶えてみせる」と豪語する女。しかも、その叶えるために振るうは、自身の力ではなく公爵家の力なのだから、本当に、質が悪い。
大言を吐くくらいなら、せめて己一人の力でどうにかしてみせろというのが本音。あの無意識の甘え、奢りがどうにも受け付けられず、団を逃げ出すにまで至ったわけだが─
(…まさか、まだ、執着されていたとはな…)
婚約が決まってなお、ここまで軽率な行動に出てくるとは思っていなかった。公爵家の許しを得ているかは不明だが、あの女の従者、
(…名は、なんと言ったか…)
己とそう変わらない歳。初めて女と相まみえた時より、常に女に付き従う男が、女にとことん甘いことは分かっている。本来ならば、生粋の貴族でもない己のような者との接触など、止めて然るべきだろうに。
(…あとは、奴隷紋がどれくらい効くか。)
態々、女に触れることまで許した奴隷紋。本物であることくらいは伝わっただろう。女はともかく、公爵家としてはこれ以上、己との接触を許すはずもない。
女に触れられた場所、不快が残るそこに触れる。隷属の主がステラであることは悟られぬよう、態度には気を付けたつもりだが、暫くは彼女の身辺にも気を配るべきか。見えてきた演習場、こちらの姿を認めた団員達が隊列を取るのが目に映った。
(…ステラ?)
先ほどまでそこに居たはずの紋の主の姿が見当たらない。演習場まで足早に距離を詰め、己の部下二人を見つけて問いただす。
「レド、キール、ステラは?」
「あー、はい、なんか、『このままじゃ訓練の邪魔しちゃいそうだから』って、詰め所に戻りました…」
「は?」
「…だいぶ、機嫌を損ねていた申しますか、その、リリアージュ様のなさりようと副長の態度に憤っていたようで…」
「…」
「あー、で、副長のこと問い詰めたかったらしいんすけど、『お姫様と同じレベルには落ちたくない』ってことで、一旦引く、と…」
「…」
予想外の言葉、ステラが己とあの女のことをそこまで気にするとは思っていなかった。あれだけ露骨に距離をとっていたのに?あの露骨さに気づかないのは、あの女くらいのものだと思っていたが─
「…えっと、ステラから副長への伝言です。『首を洗って待ってろ』だそうです…」
「…」
「こっちの訓練終わったら、話をつけにくるそうですよ?」
「…分かった。」
頷いて、意識を切り替える。改めて、団員達に集合をかけた。折角、ステラが身を引いたこの場。訓練も出来ずに終わらせるわけにはいかない。上がりそうになる口角を抑え込んで、訓練を再開させた。
「…ステラ?」
「え!?あ!?え!?エリアス!?」
結局、訓練が終わっても、ステラが演習場に姿を現すことはなかった。その場でステラが現れのを待つのも一興かとは思ったが、我慢出来ずに向かった団の詰所、当の本人は、一心不乱にスクロール書きに没頭していた。
「え!?嘘!?今何時!?訓練もう終わっちゃったの!?」
「…さっきな。」
「っ!ごめん!待ってろとか言っといて、すっぽかし!本当、ごめん。」
「いや、それはいい。気にするな。…仕事か?」
「え、…あ、うん、そう。…食堂のコンロ用の『火』、さっき急に頼まれて…」
「そうか。…残りは?どれくらいで終わる?」
「あ、えと、うん、これで一応、最後。もう直ぐ終わる…」
「なら、ここで待つ。終わらせてしまえ。」
「…ごめんね、ありがとう。」
作業に戻ったステラの横顔を、戸口に背を預けて眺める。真剣な眼差し、自分の仕事に没頭する彼女の姿には、キールの言っていた機嫌の悪さとやらは既に微塵も見当たらない。恐らく、本人も忘れてしまっているだろうことに、少し、落胆はするが。
(…難しいな。)
ステラを己に縛り付けること。思考を染め切ることも、既成事実で捕らえることも、なかなか容易ではない。ハイマットの奴らも、結局は自身の力で退けてしまったから─
「…ごめん、終わった。お待たせしました。」
「…」
思考する間もなく作業を終えてしまったステラが立ち上がり、こちらに近づいて来る。
目の前、立ち止まって、意を決したような表情で見上げられて─
「あの、エリアスに確認しておきたいことがあります。」
「なんだ?」
「…エリアスは、リリアージュ様のこと好きじゃない、っていうのは本当?」
「…まぁ、そうだな。正確に言うなら、好きじゃないってより、嫌悪の部類に入る。一生関わりたくない。」
「うっ…」
「…どうした?」
「…エリアスが結構酷いこと言ってるのに、メチャクチャ安心した。…あと、喜んでる。」
「…」
逸らされる視線、赤く染まる頬に手を伸ばす。
「…なんだ?嫉妬か?」
「っ!」
振り向いた顔には、怒ったような表情、満面に朱を注いで─
「そうだよ!嫉妬したの!だって、エリアスは私の!…私のでしょうっ!?」
「…そうだな。」
「っ!じゃあ!じゃあ!何で、リリアージュ様に触らせるの!?あんなにベタベタして!リリアージュ様だけズルい!」
「ズルい…?」
「そうだよ!私だって!」
「ステラも、俺に触れたかったのか?」
「っ!」
堪え切れず笑ってしまった顔に、再び視線が逸らされた。
(…あと一言、欲しかったが…)
ステラの背に手を回し、細い肢体を抱きしめる。抱きしめる度に胸を充たす安堵に息をついて─
「…ステラなら、いつでも俺に触れられるだろう?」
「…」
「俺は、ステラのものだ。ステラの好きなようにすればいい…」
「…違う、そうじゃなくて、…でも…」
腕の中、見上げて来る瞳が、泣き出しそうになっている。
(罪悪感、か…)
どうやら、今だ捨てきれぬ良識が、己を奴隷として縛ることに抵抗を感じさせているらしい。
(そんなもの、さっさと捨ててしばえばいいのに…)
捨てて、全てを投げうった先で、己だけを求めればいいものを─
「…俺がステラのものでないなら、誰に触れさせてもいいことにならないか?」
「っ!駄目!」
「絶対に?」
「絶対ダメ!イヤ!」
「それは、ステラの命令か?」
「そうだよ!お願い!」
ステラが言葉を発すると同時、首元にチリと走る痛み。淡い発光が、視界の隅に映った。
「っ!?え!?うそ!?何で!?」
奴隷紋が主の「命令」を認識した証。正確には隷属した側である己がステラの「絶対のお願い」を「命令」として認識した結果ではあるが─
「うそうそうそ!?ごめん!エリアス、ごめん!今の取り消し!」
「取り消し?必要ないだろう?」
「だめ!絶対ダメ!今の無し!無しだからね!」
「…」
顔色を失い、必死に縋ってくるステラに、一つ嘆息して、
「…分かった。」
「うん、…ごめんね。」
「気にするな…」
今はまだ、これで良しとする。この躊躇半端な束縛に、ステラの葛藤を感じるのも悪くはないと、無理やり己を納得させて─
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