先輩が死んだ、ら自分も死んで転生した~今は魔王様に寄生して生きてます~

リコピン

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第十二章 聖女候補になった

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朝は早起きして、寮に転移で移動、食堂で朝ごはんをとることで、周囲の目を欺いてるんだけど、友達のいない私は、一人でご飯。アッシュ様とご飯食べたいなー。

一人でモグモグしてたら、目の前の席に着席される、三人の人影。周囲へ溶け込む配慮一切無しの、純白に輝く制服のお三方には、何やら見覚えが。

「ローザさん、貴女、エラさんのことは聞いていまして?」

えっと、誰だっけ。前回呼び出しくらったご令嬢と取り巻きその一とその二ということはわかってるんだけど、覚える気がなかったから、名前が出てこない。モグモグ。

「ちょっと、貴女!フリーデ様のお話を聞いているの!?」

聞いてるよー。目の前で、目も合ってるじゃん。そして、名前がわかった。

「…すみません、フリーデ様。口にものが入ってたもので」

「…」

ちゃんとゴックンしてから、口を開いたのに、フリーデ様に嫌そうな顔された。

「…まあ、いいわ、許しましょう。それで?エラさんのことは?」

「いえ、特に何も聞いてません」

「貴女、それで本当にエラさんの友人だったの?」

睨まれておりますが、友達ではなかったからな。一番話をする相手だったくらいで。面倒なので、必殺技『曖昧な笑顔』を繰り出しといた。

「…エラさんの捜索が打ち切られたわ。崇高なお役目から逃げ出すことも信じられないけれど、聖女候補の捜索を打ち切るのも信じられない」

そうなんですね、本当に酷い話ですね、フンフンと相づちを打っていたら、フリーデ様の眉間の皺が深くなって、

「貴女、本当にことの重大さがわかっていないようね?…いいわ、ついてらっしゃい」

と、食事終わってないのに、ラチられた。一限は座学だから出席数、稼いどきたいのに。ソロソロ先生方から無能の烙印押されて、退学させられそうで恐いんだけど。

私の遠回しの訴えは、聖女候補の皆様には届かなかった。




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