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第一章 転生した
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と言うわけで、無事に転生を果たしました!改めまして、ホルフト村在住、ローザ、天涯孤独の17歳です!
そして当然、私の隣には、愛しの先輩が居るはずが、現実は厳しい!私の隣にはどこまでも広がる麦畑!本日は、刈り入れのアルバイト、日暮れまでにノルマを達成せねばなりません!
いや、まあ、敗因に心当たりは、ある。うん。
先輩に会えるー!って飛び込んだはいいんだけど、光の中ってのが思いのほか長くて。あれ?これ、出口じゃなくて、トンネル?ってくらい光が続いていて。
で、また妄想始まっちゃったんだけど、先輩が産まれてからどれくらい経ってるのかなぁ?結婚できるくらいの年の差だといいんだけど。って、割りと現実よりのこと考えちゃって。
先輩の近くに産まれるのは有り難いんだけど、え?ひょっとして、先輩の子どもとか、無いよね。それは、ちょっと―
って、先輩のとこ行くのに、一瞬だよ?一瞬だけ、躊躇しました!だって、私の先輩好き好きは、ライクではなくラブ!子どもじゃなくて、嫁に成りたい!
恐らく、その躊躇?拒否感?が悪かったのか、それはもう突然、スットーンと落ちた。それまで、有るとも、自分がその上に居るんだとも認識してなかった、床だか地面だかが抜けて。そして、直ぐに意識も無くなって。
どうやら、気づかない内に、ホルフト村のローザちゃんとして、オギャーと誕生していたようです。
幸い、前世の記憶を思い出したのは、三歳を過ぎる頃から徐々に徐々にだったから、混乱したり、赤ちゃんプレイに身悶えしたりすることは無かった。マジ、感謝。
ただ不幸なことに、女手一つで育ててくれていた母親は、私が十歳の時に死んでしまった。前世でも、今世でも、親孝行出来てないんだよ。
その後は、天涯孤独なりに、そこそこ不幸な人生を歩んでいる。でもそんな私にも強い味方が一つだけあって、何と、まだあっちゃんが見える。消えてない。すごい。
確か、転生したらあっちゃんは見えなくなるって話だったんだけど、見えるぶんには大歓迎。これでまだ、先輩に会いに行ける可能性が残ってる。
ただね、あっちゃんが伸びて行く先、どう見ても、毎日見てるけど、変わらずにお山の向こう、魔族領に繋がってるんだよね。ほんと、どうするよ。
と言うわけで、無事に転生を果たしました!改めまして、ホルフト村在住、ローザ、天涯孤独の17歳です!
そして当然、私の隣には、愛しの先輩が居るはずが、現実は厳しい!私の隣にはどこまでも広がる麦畑!本日は、刈り入れのアルバイト、日暮れまでにノルマを達成せねばなりません!
いや、まあ、敗因に心当たりは、ある。うん。
先輩に会えるー!って飛び込んだはいいんだけど、光の中ってのが思いのほか長くて。あれ?これ、出口じゃなくて、トンネル?ってくらい光が続いていて。
で、また妄想始まっちゃったんだけど、先輩が産まれてからどれくらい経ってるのかなぁ?結婚できるくらいの年の差だといいんだけど。って、割りと現実よりのこと考えちゃって。
先輩の近くに産まれるのは有り難いんだけど、え?ひょっとして、先輩の子どもとか、無いよね。それは、ちょっと―
って、先輩のとこ行くのに、一瞬だよ?一瞬だけ、躊躇しました!だって、私の先輩好き好きは、ライクではなくラブ!子どもじゃなくて、嫁に成りたい!
恐らく、その躊躇?拒否感?が悪かったのか、それはもう突然、スットーンと落ちた。それまで、有るとも、自分がその上に居るんだとも認識してなかった、床だか地面だかが抜けて。そして、直ぐに意識も無くなって。
どうやら、気づかない内に、ホルフト村のローザちゃんとして、オギャーと誕生していたようです。
幸い、前世の記憶を思い出したのは、三歳を過ぎる頃から徐々に徐々にだったから、混乱したり、赤ちゃんプレイに身悶えしたりすることは無かった。マジ、感謝。
ただ不幸なことに、女手一つで育ててくれていた母親は、私が十歳の時に死んでしまった。前世でも、今世でも、親孝行出来てないんだよ。
その後は、天涯孤独なりに、そこそこ不幸な人生を歩んでいる。でもそんな私にも強い味方が一つだけあって、何と、まだあっちゃんが見える。消えてない。すごい。
確か、転生したらあっちゃんは見えなくなるって話だったんだけど、見えるぶんには大歓迎。これでまだ、先輩に会いに行ける可能性が残ってる。
ただね、あっちゃんが伸びて行く先、どう見ても、毎日見てるけど、変わらずにお山の向こう、魔族領に繋がってるんだよね。ほんと、どうするよ。
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