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後編 タワー編
5-2. Side A
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5-2.
―死ねばいい
負けて、殺されて、跡形もなく消え失せてしまえばいい。私の物語を邪魔するやつらは―
「アイリー、カイが目覚めたそうだ、治療院に行くなら、付き合うぞ?」
「…行かない」
「ここで粘っても、お前の入塔は認められない。しばらくは謹慎だ。カイに顔を見せるくらいは、」
「行かない」
「…」
あの女、私を嘲笑いやがった。脇役にすらなれない、モブのくせに。
「…アイリー、また後で寄る。馬鹿な真似はするなよ」
「…」
どんな手を使っているのかはわからないけれど、あいつは間違いなく、バグだ。ブレンを使って、やりたい放題。本来なら、その立場に居るのは、私のはずだったのに。
《パーティー『星影』が、100階層に到達しました》
「おお!やりやがった、あいつら!」
「くそっ!マジかよ!信じらんねぇ!」
「…」
周囲で騒ぎだしたモブ達が心底目障りでウザイ。あの女達の情報に一々反応しては大騒ぎする、馬鹿みたいな連中。
だけど―
「ふふ」
思わず、笑ってしまう。
馬鹿なのは、あの二人も同じ。事前情報も何も無しに最上階に飛び込んだ馬鹿。
最上階、待っているのは、レベル200を誇る、文字通りの化け物級のモンスター。レベルMaxまで鍛えたパーティー同士が組んで挑むことを想定された、レイドボス。あの二人がどれほど強かろうが、二人で挑んで敵うはずもない強大な敵。私が、面倒だと思いながらも『ガイラスの夜明け』の連中とつるんでいたのも、それを想定していたから。
「…」
―死ね
自分達の無知と無力を後悔しながら―
―死ねばいい
負けて、殺されて、跡形もなく消え失せてしまえばいい。私の物語を邪魔するやつらは―
「アイリー、カイが目覚めたそうだ、治療院に行くなら、付き合うぞ?」
「…行かない」
「ここで粘っても、お前の入塔は認められない。しばらくは謹慎だ。カイに顔を見せるくらいは、」
「行かない」
「…」
あの女、私を嘲笑いやがった。脇役にすらなれない、モブのくせに。
「…アイリー、また後で寄る。馬鹿な真似はするなよ」
「…」
どんな手を使っているのかはわからないけれど、あいつは間違いなく、バグだ。ブレンを使って、やりたい放題。本来なら、その立場に居るのは、私のはずだったのに。
《パーティー『星影』が、100階層に到達しました》
「おお!やりやがった、あいつら!」
「くそっ!マジかよ!信じらんねぇ!」
「…」
周囲で騒ぎだしたモブ達が心底目障りでウザイ。あの女達の情報に一々反応しては大騒ぎする、馬鹿みたいな連中。
だけど―
「ふふ」
思わず、笑ってしまう。
馬鹿なのは、あの二人も同じ。事前情報も何も無しに最上階に飛び込んだ馬鹿。
最上階、待っているのは、レベル200を誇る、文字通りの化け物級のモンスター。レベルMaxまで鍛えたパーティー同士が組んで挑むことを想定された、レイドボス。あの二人がどれほど強かろうが、二人で挑んで敵うはずもない強大な敵。私が、面倒だと思いながらも『ガイラスの夜明け』の連中とつるんでいたのも、それを想定していたから。
「…」
―死ね
自分達の無知と無力を後悔しながら―
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