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前編 学園編
4-5. Side A
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4-5.
「あのね、ディーツ、アルド、聞いて欲しいの」
攻略を上手く進めるために必要なこと。ぎこちない雰囲気の漂う二人の手をとった。
「私がここまで強くなれたのは二人のおかげだと思ってる。だから今度は私の番だって!」
ディーツとアルドの二人を、交互に見る。
「二人がもっと強くなるのを、今度は私が手伝いたい!だから、一緒に頑張ろう!三人で!ね?」
目が合うと、目元を緩ませたディーツ―
「アイリー、感謝する。君が信じてくれるのであれば、私は必ず高みに登ってみせる」
アルドと繋いだ手が、強く握りしめられた―
「…アイリーが、そうしたいなら」
二人を見比べて、笑う―
「うん!ありがとう、二人とも!」
ようやく弛んだ空気に、二人の手を離した。
「じゃあ、どうしよう?これからどこかに、」
言いかけて、こちらに近づいてくる集団に気がついた。貴族の女を先頭にこちらに向かってくる女ばかりの集団。とてもじゃないけど友好的とは言えない雰囲気に、嫌な予感がする。
「…アイリーさん、あなたにお話があるの、少しいいかしら?」
「私、ですか?」
話しかけてきたのは先頭にいた知らない女。だけど、その後ろ、こちらを睨んでいる女には見覚えがある。以前、街中で絡んできた―
「…カトレア嬢、これは一体どういうことだ?」
「ディーツ…」
大きな背中、私が何か答える前に、一歩前に出たディーツの背に庇われた。彼が口にした『カトレア』という名前。じゃあ、この女が―
「…ディーツ様、私は、そちらのアイリーさんにお聞きしたいことが、」
「聞きたいことって何?アイリーに酷いこと言うの?」
反対側、ディーツに並び立つようにして、アルドも一歩前へ出る。
「アルド様、そういうことではございません、ただ、」
「カトレア嬢、話があるだけだというなら、この場で話せばいいだろう。我々の前で」
「ですが、」
「それが出来ないというなら、こちらもあなたの話を聞くことは出来ない。失礼させてもらう」
「お待ちください、ディーツ様!」
背を向けようとするディーツを、女の必死な声が呼び止めた。
「…仕方がありません。アイリーさん」
「はい」
諦めたらしく、その場で話し始めた女の顔を、ディーツの背後からのぞき見る。
「こちらの女性に見覚えがあるでしょう?」
「えっと?」
「あなたが以前パーティーを組んでいらっしゃった、ブルーノさんの娘さん、フィーネさんです」
「あ、はい。ブルーノさんのことは、覚えてます」
あのモブは失敗だった―
こちらもリスク覚悟でレベル上限を開放してやったのに、開放後のMaxレベルさえ50に満たなかった雑魚キャラ―
「彼女が言うには、あなた、ブルーノさんに対して大層、不義理をなさったそうね?」
「え?不義理?ですか?」
「あなたと組んでいらっしゃったブルーノさんは、右腕を失うほどの大怪我をなさったのだとか。それなのに、あなた、彼をパーティーから追い出し、後は知らぬ顔をしているのでしょう?」
「そんな!?」
確かに、使えない男だから切ったけど、それは―
「あんたのせいで、うちの家族は散々よ!父さんは居なくなるし!母さんは病気になって倒れるし!」
「ちょっと待って!違います!」
「何が違うって言うのよ!あんたのせいで、私達は!私の家族は!」
横から突然口を出してきて、今度は顔を覆って泣き出した女にウンザリする。こんな下らないことに付き合っている暇なんてないのに。
「…ディーツ様、アルド様、お聞きの通りです。私も先ほど彼女からこのお話を聞いて、アイリーさんに一言申し上げるべきだと思って、うかがいましたの」
「…カトレア嬢」
「アイリーさん、いくら冒険者が危険と隣り合わせの職業とは言え、彼らを使い捨てのように扱うのは間違っているわ」
「…」
「あなた、ディーツ様やアルド様に対しても同じことをなさるおつもり?」
―ムカつく女
上から目線、上位者の立場から諭してくる。所詮は名前もないモブのくせに。
顔が見えないが、さっきからディーツとアルドが黙りこんでしまっている。この女の言葉を信じた、とは言わないまでも、疑いくらいは生まれてしまったかもしれない。こいつらのせいで、二人の好感度が下がってしまったのだとしたら、本当に、余計なことをしてくれる―
「…あの、本当に誤解なんです」
「誤解?どういうことかしら?」
「ブルーノさんとは、確かに以前、パーティーを組んでいましたけど、彼が怪我しちゃったのは、私とのパーティーを解消した後で、」
「え?」
「嘘よ!そんなの、絶対に嘘だわ!」
「本当です。パーティー解消した後、他の人と組んだっていう話も聞きました。そのメンバーで挑んだダンジョンで大怪我をしてしまったとも」
パーティー解消後のモブキャラがどうなろうと、いちいち知ったことではないが、ブルーノ本人がわざわざそれを伝えに来たのだ。しかも、もう一度、パーティーに入れて欲しいと言って。
「私も聞いたときはビックリしました。悲しかったですけど、その後、ブルーノさんとお会いする機会もなくて」
当然、追い返した男がどうなったかなんて私には関係ない。ブルーノがこの女に何を言ったかは知らないが、あの男が怪我をしようとどうしようと、本当にどうでも―
「ふざけんな!嘘ばっかりつきやがって!父さんはね!あんたの仲間で居るために無茶なことばっかりやって、腕を失った!死にかけた父さんが運ばれてきた時に、私達家族がどれだけっ!」
「…それは、本当につらいと思います。だけど、本当に、ブルーノさんとは。あの、証拠もあります!」
「…証拠?」
カトレアの戸惑うような声、鼻で笑ってやりたくなる。
「はい、証拠というか、証人ですけど。ブルーノさんの次にパーティーを組んだ二人で、一人はブルーノさんと私と三人でパーティー組んでたうちの一人だから」
結局、その二人も使えずにパーティーは直ぐに解消したけれど。
「ブルーノさんがパーティーを辞めた時には怪我一つ無かったって、彼らなら証言してくれます」
「…そのお二方のお名前は?」
告げた二人の名前に、さっきまで泣きわめいていた女の肩が震えた。
「一人は、フィーネさんも知ってるかも。ブルーノさんの代わりに入った人は、ブルーノさんのお友達だって言ってたから」
「…そんな…」
「…フィーネさん、ご存知の方なの?」
「父さんの、友達。わた、しを、この学園に入れてくれた。でも、この女とパーティー組んでたなんて、一言も…」
完全に顔色を失った女の声が震えている。
「彼が、ブルーノさんの怪我は私のせいだって言ってました?」
「…」
そんなこと、言うはずがない。
「あなたを学園に入れてくれたなんて…。罪滅ぼし、なのかもしれないですね?お父さんの怪我、自分が代わりにパーティーに入ったせいだと思ってるのかも…」
最後に、「本人達に確かめて下さい」と告げれば、それ以上何かを言ってくるやつは居なかった。押し黙ったモブ達に、思わず顔が笑いそうになる。
さっさとその場を離れたくて、ディーツとアルドに声をかけようとしたところで、ディーツが口を開いた。
「…カトレア嬢。話はどうやらついたようだな」
「ディーツ様…」
「私の方からも、あなたに一言言っておきたいことがある」
ディーツの視線がこちらを向いた。
「私は、アイリーのことをただの『パーティーメンバー』だとは思っていない。私の心は、常に、彼女と共にある」
「…」
何も言わないカトレアの代わりに、彼女の背後に居る取り巻き達から悲鳴があがった。
「あなたと言えど、これ以上、私達のことに口出ししないで頂きたい。はっきり言って、迷惑だ」
「っ!…承知、致しました」
今まで無表情にすかしていた女の顔が初めて歪んだ。今度こそ、本当に笑いだしそうになった口元を必死に引き締める。
―大人しくしておけば良かったのに
わざわざ関係ない話にしゃしゃり出てきて、ディーツとの仲に自分でとどめをさすなんて、馬鹿な女。
実際、将来的にディーツとカトレアがどうなろうと、私の知ったことではなかった。カトレアも何もせずにいれば、まだ望みはあったかもしれないのに。余計なことをするから、こんな羽目になる。モブはモブらしく、大人しくしていればいいのだ。私の邪魔にならないよう―
「あのね、ディーツ、アルド、聞いて欲しいの」
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「…アイリーが、そうしたいなら」
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「うん!ありがとう、二人とも!」
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「じゃあ、どうしよう?これからどこかに、」
言いかけて、こちらに近づいてくる集団に気がついた。貴族の女を先頭にこちらに向かってくる女ばかりの集団。とてもじゃないけど友好的とは言えない雰囲気に、嫌な予感がする。
「…アイリーさん、あなたにお話があるの、少しいいかしら?」
「私、ですか?」
話しかけてきたのは先頭にいた知らない女。だけど、その後ろ、こちらを睨んでいる女には見覚えがある。以前、街中で絡んできた―
「…カトレア嬢、これは一体どういうことだ?」
「ディーツ…」
大きな背中、私が何か答える前に、一歩前に出たディーツの背に庇われた。彼が口にした『カトレア』という名前。じゃあ、この女が―
「…ディーツ様、私は、そちらのアイリーさんにお聞きしたいことが、」
「聞きたいことって何?アイリーに酷いこと言うの?」
反対側、ディーツに並び立つようにして、アルドも一歩前へ出る。
「アルド様、そういうことではございません、ただ、」
「カトレア嬢、話があるだけだというなら、この場で話せばいいだろう。我々の前で」
「ですが、」
「それが出来ないというなら、こちらもあなたの話を聞くことは出来ない。失礼させてもらう」
「お待ちください、ディーツ様!」
背を向けようとするディーツを、女の必死な声が呼び止めた。
「…仕方がありません。アイリーさん」
「はい」
諦めたらしく、その場で話し始めた女の顔を、ディーツの背後からのぞき見る。
「こちらの女性に見覚えがあるでしょう?」
「えっと?」
「あなたが以前パーティーを組んでいらっしゃった、ブルーノさんの娘さん、フィーネさんです」
「あ、はい。ブルーノさんのことは、覚えてます」
あのモブは失敗だった―
こちらもリスク覚悟でレベル上限を開放してやったのに、開放後のMaxレベルさえ50に満たなかった雑魚キャラ―
「彼女が言うには、あなた、ブルーノさんに対して大層、不義理をなさったそうね?」
「え?不義理?ですか?」
「あなたと組んでいらっしゃったブルーノさんは、右腕を失うほどの大怪我をなさったのだとか。それなのに、あなた、彼をパーティーから追い出し、後は知らぬ顔をしているのでしょう?」
「そんな!?」
確かに、使えない男だから切ったけど、それは―
「あんたのせいで、うちの家族は散々よ!父さんは居なくなるし!母さんは病気になって倒れるし!」
「ちょっと待って!違います!」
「何が違うって言うのよ!あんたのせいで、私達は!私の家族は!」
横から突然口を出してきて、今度は顔を覆って泣き出した女にウンザリする。こんな下らないことに付き合っている暇なんてないのに。
「…ディーツ様、アルド様、お聞きの通りです。私も先ほど彼女からこのお話を聞いて、アイリーさんに一言申し上げるべきだと思って、うかがいましたの」
「…カトレア嬢」
「アイリーさん、いくら冒険者が危険と隣り合わせの職業とは言え、彼らを使い捨てのように扱うのは間違っているわ」
「…」
「あなた、ディーツ様やアルド様に対しても同じことをなさるおつもり?」
―ムカつく女
上から目線、上位者の立場から諭してくる。所詮は名前もないモブのくせに。
顔が見えないが、さっきからディーツとアルドが黙りこんでしまっている。この女の言葉を信じた、とは言わないまでも、疑いくらいは生まれてしまったかもしれない。こいつらのせいで、二人の好感度が下がってしまったのだとしたら、本当に、余計なことをしてくれる―
「…あの、本当に誤解なんです」
「誤解?どういうことかしら?」
「ブルーノさんとは、確かに以前、パーティーを組んでいましたけど、彼が怪我しちゃったのは、私とのパーティーを解消した後で、」
「え?」
「嘘よ!そんなの、絶対に嘘だわ!」
「本当です。パーティー解消した後、他の人と組んだっていう話も聞きました。そのメンバーで挑んだダンジョンで大怪我をしてしまったとも」
パーティー解消後のモブキャラがどうなろうと、いちいち知ったことではないが、ブルーノ本人がわざわざそれを伝えに来たのだ。しかも、もう一度、パーティーに入れて欲しいと言って。
「私も聞いたときはビックリしました。悲しかったですけど、その後、ブルーノさんとお会いする機会もなくて」
当然、追い返した男がどうなったかなんて私には関係ない。ブルーノがこの女に何を言ったかは知らないが、あの男が怪我をしようとどうしようと、本当にどうでも―
「ふざけんな!嘘ばっかりつきやがって!父さんはね!あんたの仲間で居るために無茶なことばっかりやって、腕を失った!死にかけた父さんが運ばれてきた時に、私達家族がどれだけっ!」
「…それは、本当につらいと思います。だけど、本当に、ブルーノさんとは。あの、証拠もあります!」
「…証拠?」
カトレアの戸惑うような声、鼻で笑ってやりたくなる。
「はい、証拠というか、証人ですけど。ブルーノさんの次にパーティーを組んだ二人で、一人はブルーノさんと私と三人でパーティー組んでたうちの一人だから」
結局、その二人も使えずにパーティーは直ぐに解消したけれど。
「ブルーノさんがパーティーを辞めた時には怪我一つ無かったって、彼らなら証言してくれます」
「…そのお二方のお名前は?」
告げた二人の名前に、さっきまで泣きわめいていた女の肩が震えた。
「一人は、フィーネさんも知ってるかも。ブルーノさんの代わりに入った人は、ブルーノさんのお友達だって言ってたから」
「…そんな…」
「…フィーネさん、ご存知の方なの?」
「父さんの、友達。わた、しを、この学園に入れてくれた。でも、この女とパーティー組んでたなんて、一言も…」
完全に顔色を失った女の声が震えている。
「彼が、ブルーノさんの怪我は私のせいだって言ってました?」
「…」
そんなこと、言うはずがない。
「あなたを学園に入れてくれたなんて…。罪滅ぼし、なのかもしれないですね?お父さんの怪我、自分が代わりにパーティーに入ったせいだと思ってるのかも…」
最後に、「本人達に確かめて下さい」と告げれば、それ以上何かを言ってくるやつは居なかった。押し黙ったモブ達に、思わず顔が笑いそうになる。
さっさとその場を離れたくて、ディーツとアルドに声をかけようとしたところで、ディーツが口を開いた。
「…カトレア嬢。話はどうやらついたようだな」
「ディーツ様…」
「私の方からも、あなたに一言言っておきたいことがある」
ディーツの視線がこちらを向いた。
「私は、アイリーのことをただの『パーティーメンバー』だとは思っていない。私の心は、常に、彼女と共にある」
「…」
何も言わないカトレアの代わりに、彼女の背後に居る取り巻き達から悲鳴があがった。
「あなたと言えど、これ以上、私達のことに口出ししないで頂きたい。はっきり言って、迷惑だ」
「っ!…承知、致しました」
今まで無表情にすかしていた女の顔が初めて歪んだ。今度こそ、本当に笑いだしそうになった口元を必死に引き締める。
―大人しくしておけば良かったのに
わざわざ関係ない話にしゃしゃり出てきて、ディーツとの仲に自分でとどめをさすなんて、馬鹿な女。
実際、将来的にディーツとカトレアがどうなろうと、私の知ったことではなかった。カトレアも何もせずにいれば、まだ望みはあったかもしれないのに。余計なことをするから、こんな羽目になる。モブはモブらしく、大人しくしていればいいのだ。私の邪魔にならないよう―
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