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【完結】私達の冒険はまだまだ…▶️6話
#5 コレは、気づけたやつ(ルキ視点)
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結局、俺とザーラにとれた選択はヴァイズ・ミレンの「一日で戻る」という言葉を信じることしかなく、この地での延泊が決まった。セリの呼びかけに反応しなかったシオンも、ヴァイズ・ミレンのど派手な火魔法で漸く目を覚ましはしたが、セリ同様、俺とザーラを認識することはなかった。
朝食を終え、「修行だ」と出掛けて行ったシオンとヴァイズ・ミレン。ザーラも、師弟二人について行ったため、留守番は俺とセリの二人に任されたのだが─
「…セリ、何やってんだ?」
「水を溜めてます。」
言って、自分の膝上まであるバケツに向かって手をかざし続けるセリ。無表情に真剣な顔で、かれこれ三十分近くはこの態勢を続けている。
(…水魔法、不得手、だよな?)
現在のセリでさえ、このバケツ一杯の水を出すのがやっと、子どもの魔力量で果たしてどれだけ水がたまるものなのか。先ほどから全く水嵩の増えていないバケツの中を覗き込む。
それから、更に三十分は経ったであろう頃、
「…はぁー…」
「…大丈夫か?」
セリの、力ないため息。上体がフラフラしているセリに、思わず手を伸ばした。
「…すみません、大丈夫です。ありがとうございます。」
「いや、まぁ、いんだけど。…水魔法、苦手、なんだろ?何も、そんなフラフラなるまでやんなくても…」
「いえ。これは修行なので。」
「…」
「私は、魔法を習い始めたばかりて、先ずは、水魔法、水の生成から鍛えているところなんです。…あまり、上手には出来ないんですけど。」
落ち込んだようなセリの目の前、どうにか底にたまる程度には増えた水。
「あー、やー、でも、火魔法とか、他の魔法なら相性いいかもしんねぇんじゃねぇの?」
「…魔法適正は、師匠に見てもらいました。その上で、水魔法を習得するように言われたので、私の適正は水魔法なんだと思います。」
「あー…」
セリの適正は火魔法が最も高いはず、ヴァイズ・ミレンが何故そのような指示を出しているのかは不明だが、落ち込むセリの頭に思わず、手が伸びる。
「…あんま、落ち込むことでも、ないんじぇねぇの?まだ、始めたばっかなんだろ?魔法修行。」
「はい…」
「まぁ、今のセリに言ってもピンとこないかもしんねぇけどさ、続ければ、セリはスゲェ魔導師になんぜ?」
「…ルキさんは、魔導師なんですか?」
「いや、魔導師じゃねぇけど、分かんだよ。」
「…」
どこまで、何を言っていいのか分からずに、じっと見つめてくる瞳に苦笑で返す。セリが、ゆっくり頷いて、
「…そう、ですよね。弱音はいてる場合じゃないです。…私に出来ること、しないと。」
言って、バケツを持ち上げたセリ。持ち手が、ほぼ顔の前にくるような大きさのバケツを持って歩き出す。
「…どこ行くんだ?」
「川に。生成できなかったので、水を汲みに行ってきます。」
「んなら、貸せ?手伝うから」
「いえ、ルキさんはお客様なので、」
「暇してっからいんだって。」
「でも、これは、私の修行の一環でもあるので、」
「たまには、休みってことでいいんじゃねぇの?」
「でも…」
「んな、毎日休み無しで働くなんてのは無理なんだからさ。ここは甘えとけ、な?」
「…ありがとう、ございます。」
取り上げたバケツ、歩き出せば、背後から聞こえたセリの声。それが、いつものセリの言い方で、何だか笑えた。
「信じられません!あんな!あんなものは!修行でも何でもありません!暴力!虐待です!」
「…ふむ。」
修行とやらから帰って来たシオンは満身創痍だった。ソファの上、ザーラの膝枕でぐったりしている姿は、確かに、痛々しくはあるのだが。
(…アレ、元に戻った時、平気なのか?)
俺達や自分の師の前で、惚れた女に膝枕されながら庇われる。ザーラに悪気が無いため、何とも言いづらいが、自分なら中々に心抉られる醜態な気がする。
「…あの、ザーラさん?師は、あの、兄を虐待しているわけではなく…」
「ああ、ごめんなさい、セリちゃん。大きな声出して、ビックリさせちゃったわよね?」
「いえ、あの、兄のために、ありがとうございます。」
礼を言うセリの顔が若干、赤い気がする。セリはザーラを好き過ぎではないだろうか?
「…ごめんね、セリちゃん。それでも、私は、ヴァイズ導師のなさりようは苛烈過ぎると思うの。子ども相手に、こんな…」
痛ましげに自分の膝の上に置かれたシオンの顔をのぞき込むザーラに、シオンが弱弱しく笑って応えている。二人を眺めるヴァイズ・ミレンが口を開いた。
「シオンは、『子どもではない』」
「え?」
「弟子入りの際に、自分で、そう主張している。『子ども扱いせずに、鍛えて欲しい』とな。」
「それは…」
「本人の望むように修練を行っているだけのこと。…セリには、年齢相応に危険度の低い水魔法の習得から行っている。」
「…」
どうやら、この男なりに考えてのセリとシオンの区別。ついでに、何故、セリが水魔法をやらされてんのかも分かった。前世の記憶から自身を「大人」だと申告したシオンには、大人としての対応をしているということらしいが─
「それにしても、例え、成人相手の修行にしても、あそこまで…、あれでは、シオン君が死んでしまいます…」
同じ考えらしいザーラが、更に抗議を続けようとしたところで、ヴァイズ・ミレンが首をひねる。
「そうか?ミレンの者達は、皆、ああして己を鍛えているが?」
「…」
絶句したザーラの代わりに、男の言葉の意味を問う。
「ミレンってのは…?」
答えたのは、ヴァイズ・ミレンではなく、隣で話を聞いていたセリだった。
「…ミレンというのは、師の一族の方々で、ミレン家は魔法の大家なんだそうです。」
「へぇー…」
なるほどな、なんて納得したところで、復活したザーラが補足を入れて来る。
「…魔導師の世界では、ミレン姓が多すぎて、ヴァイズ導師に関しても、『ヴァイズ・ミレン氏』若しくは『ヴァイス導師』とお呼びすることが多いわね。」
「へぇー…」
また、のんきに、そう相槌を打てば、
「…確か、今の王宮魔導師長もヴァイズ導師のお身内、…導師のご兄弟のお孫さんじゃなかったかしら?」
「…は?」
言われた言葉の意味が分からずに、混乱する。そんなこちらにお構いなく、ヴァイズ・ミレンが首肯して、
「カルロは、私の一番下の妹の孫だ。」
「…」
絶句して、ジワジワと理解し始めた言葉の意味を飲み込んでいく。
「…じゃあ、あんた、そんな見た目で、中身は…」
言いたかった言葉の先は、セリが引き取ってくれた。
「…師は、今年で七十八歳です。」
「…」
子どものセリの感覚でそれなら、実際の今の年齢は─
「こんな見た目で、マジでジジイなんだよ、ジジイ。」
「兄さん、ジジイは駄目…」
「…」
シオンの言葉を咎めるセリの横で、色々、頭を抱えたく事実に呻いた。
朝食を終え、「修行だ」と出掛けて行ったシオンとヴァイズ・ミレン。ザーラも、師弟二人について行ったため、留守番は俺とセリの二人に任されたのだが─
「…セリ、何やってんだ?」
「水を溜めてます。」
言って、自分の膝上まであるバケツに向かって手をかざし続けるセリ。無表情に真剣な顔で、かれこれ三十分近くはこの態勢を続けている。
(…水魔法、不得手、だよな?)
現在のセリでさえ、このバケツ一杯の水を出すのがやっと、子どもの魔力量で果たしてどれだけ水がたまるものなのか。先ほどから全く水嵩の増えていないバケツの中を覗き込む。
それから、更に三十分は経ったであろう頃、
「…はぁー…」
「…大丈夫か?」
セリの、力ないため息。上体がフラフラしているセリに、思わず手を伸ばした。
「…すみません、大丈夫です。ありがとうございます。」
「いや、まぁ、いんだけど。…水魔法、苦手、なんだろ?何も、そんなフラフラなるまでやんなくても…」
「いえ。これは修行なので。」
「…」
「私は、魔法を習い始めたばかりて、先ずは、水魔法、水の生成から鍛えているところなんです。…あまり、上手には出来ないんですけど。」
落ち込んだようなセリの目の前、どうにか底にたまる程度には増えた水。
「あー、やー、でも、火魔法とか、他の魔法なら相性いいかもしんねぇんじゃねぇの?」
「…魔法適正は、師匠に見てもらいました。その上で、水魔法を習得するように言われたので、私の適正は水魔法なんだと思います。」
「あー…」
セリの適正は火魔法が最も高いはず、ヴァイズ・ミレンが何故そのような指示を出しているのかは不明だが、落ち込むセリの頭に思わず、手が伸びる。
「…あんま、落ち込むことでも、ないんじぇねぇの?まだ、始めたばっかなんだろ?魔法修行。」
「はい…」
「まぁ、今のセリに言ってもピンとこないかもしんねぇけどさ、続ければ、セリはスゲェ魔導師になんぜ?」
「…ルキさんは、魔導師なんですか?」
「いや、魔導師じゃねぇけど、分かんだよ。」
「…」
どこまで、何を言っていいのか分からずに、じっと見つめてくる瞳に苦笑で返す。セリが、ゆっくり頷いて、
「…そう、ですよね。弱音はいてる場合じゃないです。…私に出来ること、しないと。」
言って、バケツを持ち上げたセリ。持ち手が、ほぼ顔の前にくるような大きさのバケツを持って歩き出す。
「…どこ行くんだ?」
「川に。生成できなかったので、水を汲みに行ってきます。」
「んなら、貸せ?手伝うから」
「いえ、ルキさんはお客様なので、」
「暇してっからいんだって。」
「でも、これは、私の修行の一環でもあるので、」
「たまには、休みってことでいいんじゃねぇの?」
「でも…」
「んな、毎日休み無しで働くなんてのは無理なんだからさ。ここは甘えとけ、な?」
「…ありがとう、ございます。」
取り上げたバケツ、歩き出せば、背後から聞こえたセリの声。それが、いつものセリの言い方で、何だか笑えた。
「信じられません!あんな!あんなものは!修行でも何でもありません!暴力!虐待です!」
「…ふむ。」
修行とやらから帰って来たシオンは満身創痍だった。ソファの上、ザーラの膝枕でぐったりしている姿は、確かに、痛々しくはあるのだが。
(…アレ、元に戻った時、平気なのか?)
俺達や自分の師の前で、惚れた女に膝枕されながら庇われる。ザーラに悪気が無いため、何とも言いづらいが、自分なら中々に心抉られる醜態な気がする。
「…あの、ザーラさん?師は、あの、兄を虐待しているわけではなく…」
「ああ、ごめんなさい、セリちゃん。大きな声出して、ビックリさせちゃったわよね?」
「いえ、あの、兄のために、ありがとうございます。」
礼を言うセリの顔が若干、赤い気がする。セリはザーラを好き過ぎではないだろうか?
「…ごめんね、セリちゃん。それでも、私は、ヴァイズ導師のなさりようは苛烈過ぎると思うの。子ども相手に、こんな…」
痛ましげに自分の膝の上に置かれたシオンの顔をのぞき込むザーラに、シオンが弱弱しく笑って応えている。二人を眺めるヴァイズ・ミレンが口を開いた。
「シオンは、『子どもではない』」
「え?」
「弟子入りの際に、自分で、そう主張している。『子ども扱いせずに、鍛えて欲しい』とな。」
「それは…」
「本人の望むように修練を行っているだけのこと。…セリには、年齢相応に危険度の低い水魔法の習得から行っている。」
「…」
どうやら、この男なりに考えてのセリとシオンの区別。ついでに、何故、セリが水魔法をやらされてんのかも分かった。前世の記憶から自身を「大人」だと申告したシオンには、大人としての対応をしているということらしいが─
「それにしても、例え、成人相手の修行にしても、あそこまで…、あれでは、シオン君が死んでしまいます…」
同じ考えらしいザーラが、更に抗議を続けようとしたところで、ヴァイズ・ミレンが首をひねる。
「そうか?ミレンの者達は、皆、ああして己を鍛えているが?」
「…」
絶句したザーラの代わりに、男の言葉の意味を問う。
「ミレンってのは…?」
答えたのは、ヴァイズ・ミレンではなく、隣で話を聞いていたセリだった。
「…ミレンというのは、師の一族の方々で、ミレン家は魔法の大家なんだそうです。」
「へぇー…」
なるほどな、なんて納得したところで、復活したザーラが補足を入れて来る。
「…魔導師の世界では、ミレン姓が多すぎて、ヴァイズ導師に関しても、『ヴァイズ・ミレン氏』若しくは『ヴァイス導師』とお呼びすることが多いわね。」
「へぇー…」
また、のんきに、そう相槌を打てば、
「…確か、今の王宮魔導師長もヴァイズ導師のお身内、…導師のご兄弟のお孫さんじゃなかったかしら?」
「…は?」
言われた言葉の意味が分からずに、混乱する。そんなこちらにお構いなく、ヴァイズ・ミレンが首肯して、
「カルロは、私の一番下の妹の孫だ。」
「…」
絶句して、ジワジワと理解し始めた言葉の意味を飲み込んでいく。
「…じゃあ、あんた、そんな見た目で、中身は…」
言いたかった言葉の先は、セリが引き取ってくれた。
「…師は、今年で七十八歳です。」
「…」
子どものセリの感覚でそれなら、実際の今の年齢は─
「こんな見た目で、マジでジジイなんだよ、ジジイ。」
「兄さん、ジジイは駄目…」
「…」
シオンの言葉を咎めるセリの横で、色々、頭を抱えたく事実に呻いた。
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