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第五章 さようなら
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「だーっ!たくっ、信じらんねぇ!お前んとこの親父さん、何考えてやがんだ?」
届いた手紙を開封しに向かったギルド、付き添ってくれたルーカスとギルド長の前で開封した手紙に目を通したが、書かれた内容に茫然とする。「何が書いてあった?」と尋ねるギルド長に黙って手紙を差し出せば、一読した彼の口から雄たけびのような声が上がった。手紙をルーカスに手渡しながら、ギルド長が再び「信じられねぇ」と零す。
「アリシアが家に帰んなきゃ、魔晶石の輸入制限は解けない?このままではヘンレンとデバインの緊張状態が続く?ハッ!なんだそりゃ!」
「……はったり、という訳ではないのか?」
手紙に目を通しながらそう口を挟んだルーカスの問いに、ギルド長は首を横に振る。
「分からん。分からんが、完全なはったりだとも言い切れなくなってきちまった……」
ギルド長は小さくため息をつき、それから、視線をこちらに向けた。
「こないだはああ言ったが、実際、ヘンレンの上でもデバインの輸入制限の理由が未だに分からんらしい。あちらで魔晶石鉱山が見つかったわけでも、需要が落ち込んでるわけでもない。なのに、いきなり輸入を制限するなんざ、全く意味がわからねぇ」
「アリシアの家が国を動かした可能性もある、か……」
「いや、まぁ、そうなんだが……。あるか?実際、そんなことが?一領地のために捨て身の外交だぞ?」
やはりあり得ないだろうと首を振るギルド長の言葉に、ふと思い至ったことがあった。
「もしかしたら、あり得るかもしれません……」
「はー!?いや、冗談だろ?あんたの家、どんだけの権力を持ってんだよ?」
信じられんと目を剥くギルド長に、苦い笑いが浮かんだ。
「異母妹が、…先日、兄と一緒に来ていたあの子が、王太子殿下の婚約者候補なんです。あ、いえ、もう既に正式な婚約がなされているかもしれません」
「王太子のご婚約者様?はー、あの嬢ちゃんがねぇ……」
「はい。ですから、その、妹の願いで王太子殿下が動かれた可能性があるかと……」
言いながら、苦い記憶が蘇って来た。素直で天真爛漫、身目も美しいシェリルは誰からも可愛がられていた。その筆頭は父と兄だったが、彼女の願いならばと喜んで動く人間は多い。王太子も、一応は王太子妃候補であった私と個人的な交流を持つことはなかったが、シェリルのことは頻繁に王宮に呼び出していたことを知っている。
「……うーん、けどなぁ、あくまで婚約者なんだろ?王族でもない人間が国を動かすってのは、やっぱり難しくねぇか?」
ギルド長の懐疑的な言葉に、そう言えば二人には大前提としての知識がないのだと気づく。
「妹は恐らく聖女なんだと思います」
「は?なんだって?セイジョ?」
頭に疑問符を浮かべたギルド長に頷いて、その問いに答える。
「デバインには、王宮の庭に『聖女の花』と呼ばれる巨大な花を咲かせる試練があります」
「あー、聖女の花って、あれか!国に恵みをもたらすとか、国に繁栄をもたらすとかいう花だな?」
「はい。その花を咲かせることが出来た者を聖女と呼び、聖女は慣例として王家に嫁ぎます。ですので、聖女に選ばれた時点で王家に準ずる者として扱われます」
私の説明に、ギルド長は「聖女の花ってのはおとぎ話じゃなかったんだな」と感嘆の声を上げた。他国の人間である彼が聖女の花を知らずとも当然だが、実際、デバイン国内においても聖女の花を知らない者は多い。自国が聖女の花の恩恵を受けているという知識はあっても、どこでどんな花が咲いているのか、ほとんどの者がそれを目にする機会はないからだ。
「前回、二十年前の試練の庭で聖女に選ばれたのは現在の王妃殿下でした。その王妃殿下の精霊の力が弱まり聖女の花が枯れてしまったため、新たな試練が行われていました。そこで、シェリルが聖女に選ばれたのだと思います」
「思うってのは?」
「……シェリルが聖女に選ばれる前に私はこちらに来てしまったので」
自然、小さくなった声に、それまで黙って話を聞いていたルーカスが口を開いた。
「アリシアも、その試練とやらに参加していたのか?」
「え?」
明かすつもりのなかった過去。なぜ、それが分かってしまったのかとルーカスの瞳を見上げれば、いつもより暗い金の瞳にじっと見下ろされる。
「……前回、アリシアが言っていただろう?『試練の庭に火を放った罪は覆らないのだろう』と」
「あ!」
思い出した。うっかり口にしてしまっていた自分の「罪」、どんな反応をされるかが怖くてルーカスの様子を窺えば、彼はただ静かに首を振った。
「そんな罪はあり得んと知っている。だが、少なくともアリシアはその庭に居た。試練に参加していたということだな?」
断言するようにそう言われ、小さく頷いた。万に一つも望みはないと分かっていながら、醜く足掻いていたあの頃の惨めさを思うと胸が苦しくなる。忘れてしまいたい過去にため息が出そうになったところで、ギルド長の声が割って入った。
「思ったんだが。あんたの妹が聖女だってんなら、ますます、あんたんとこの家がこんな手紙を出してくる意味がわからなくねぇか?」
「どういう意味ですか?」
「聖女様の生家なんだろ?わざわざアリシアを呼び戻さなくても、王家が援助なりなんなりするだろうよ。あちらさんは、鉱山が枯れた理由も知らねぇままなんだぞ?そこまでアリシアに拘る必要ねぇだろ」
言われて、確かにと頷いた。ギルド長の言う通り、本当に父が何をしたいのかが分からなくなり、不安よりも混乱が強くなる。そんな私の混乱を他所に、ギルド長は明るく言い放った。
「ま、何にしても、だ。手紙がアリシア個人に届いてる内は問題ないだろ」
「……問題ないんでしょうか?」
「ああ。仮に国が動いてるんだとしても、あちらさんだって、国同士のもめごとにしたくはないだろうからな。だから、ヘンレン政府に対してじゃなく、あんた個人を脅してくる」
そう言って、ギルド長はニヤリと口角を上げて嗤う。
「我慢くらべみたいなもんだ。あちらも、うちの魔晶石なしにいつまでもやってけるわけじゃねぇ」
だから、心配する必要はないというギルド長の言葉は有難かったが、心は晴れないままだった。もしも本当に「我慢比べ」になるのだとしたら、そのしわ寄せ、一番困るのは魔晶石で生計を立てている人たち。間違いなく、このギルドが一番の「我慢」を強いられる。
「……あの、少し考えさせてください」
戻るつもりはない。戻るつもりはないが、問題をこのままにしておく決断も出来なかった。
届いた手紙を開封しに向かったギルド、付き添ってくれたルーカスとギルド長の前で開封した手紙に目を通したが、書かれた内容に茫然とする。「何が書いてあった?」と尋ねるギルド長に黙って手紙を差し出せば、一読した彼の口から雄たけびのような声が上がった。手紙をルーカスに手渡しながら、ギルド長が再び「信じられねぇ」と零す。
「アリシアが家に帰んなきゃ、魔晶石の輸入制限は解けない?このままではヘンレンとデバインの緊張状態が続く?ハッ!なんだそりゃ!」
「……はったり、という訳ではないのか?」
手紙に目を通しながらそう口を挟んだルーカスの問いに、ギルド長は首を横に振る。
「分からん。分からんが、完全なはったりだとも言い切れなくなってきちまった……」
ギルド長は小さくため息をつき、それから、視線をこちらに向けた。
「こないだはああ言ったが、実際、ヘンレンの上でもデバインの輸入制限の理由が未だに分からんらしい。あちらで魔晶石鉱山が見つかったわけでも、需要が落ち込んでるわけでもない。なのに、いきなり輸入を制限するなんざ、全く意味がわからねぇ」
「アリシアの家が国を動かした可能性もある、か……」
「いや、まぁ、そうなんだが……。あるか?実際、そんなことが?一領地のために捨て身の外交だぞ?」
やはりあり得ないだろうと首を振るギルド長の言葉に、ふと思い至ったことがあった。
「もしかしたら、あり得るかもしれません……」
「はー!?いや、冗談だろ?あんたの家、どんだけの権力を持ってんだよ?」
信じられんと目を剥くギルド長に、苦い笑いが浮かんだ。
「異母妹が、…先日、兄と一緒に来ていたあの子が、王太子殿下の婚約者候補なんです。あ、いえ、もう既に正式な婚約がなされているかもしれません」
「王太子のご婚約者様?はー、あの嬢ちゃんがねぇ……」
「はい。ですから、その、妹の願いで王太子殿下が動かれた可能性があるかと……」
言いながら、苦い記憶が蘇って来た。素直で天真爛漫、身目も美しいシェリルは誰からも可愛がられていた。その筆頭は父と兄だったが、彼女の願いならばと喜んで動く人間は多い。王太子も、一応は王太子妃候補であった私と個人的な交流を持つことはなかったが、シェリルのことは頻繁に王宮に呼び出していたことを知っている。
「……うーん、けどなぁ、あくまで婚約者なんだろ?王族でもない人間が国を動かすってのは、やっぱり難しくねぇか?」
ギルド長の懐疑的な言葉に、そう言えば二人には大前提としての知識がないのだと気づく。
「妹は恐らく聖女なんだと思います」
「は?なんだって?セイジョ?」
頭に疑問符を浮かべたギルド長に頷いて、その問いに答える。
「デバインには、王宮の庭に『聖女の花』と呼ばれる巨大な花を咲かせる試練があります」
「あー、聖女の花って、あれか!国に恵みをもたらすとか、国に繁栄をもたらすとかいう花だな?」
「はい。その花を咲かせることが出来た者を聖女と呼び、聖女は慣例として王家に嫁ぎます。ですので、聖女に選ばれた時点で王家に準ずる者として扱われます」
私の説明に、ギルド長は「聖女の花ってのはおとぎ話じゃなかったんだな」と感嘆の声を上げた。他国の人間である彼が聖女の花を知らずとも当然だが、実際、デバイン国内においても聖女の花を知らない者は多い。自国が聖女の花の恩恵を受けているという知識はあっても、どこでどんな花が咲いているのか、ほとんどの者がそれを目にする機会はないからだ。
「前回、二十年前の試練の庭で聖女に選ばれたのは現在の王妃殿下でした。その王妃殿下の精霊の力が弱まり聖女の花が枯れてしまったため、新たな試練が行われていました。そこで、シェリルが聖女に選ばれたのだと思います」
「思うってのは?」
「……シェリルが聖女に選ばれる前に私はこちらに来てしまったので」
自然、小さくなった声に、それまで黙って話を聞いていたルーカスが口を開いた。
「アリシアも、その試練とやらに参加していたのか?」
「え?」
明かすつもりのなかった過去。なぜ、それが分かってしまったのかとルーカスの瞳を見上げれば、いつもより暗い金の瞳にじっと見下ろされる。
「……前回、アリシアが言っていただろう?『試練の庭に火を放った罪は覆らないのだろう』と」
「あ!」
思い出した。うっかり口にしてしまっていた自分の「罪」、どんな反応をされるかが怖くてルーカスの様子を窺えば、彼はただ静かに首を振った。
「そんな罪はあり得んと知っている。だが、少なくともアリシアはその庭に居た。試練に参加していたということだな?」
断言するようにそう言われ、小さく頷いた。万に一つも望みはないと分かっていながら、醜く足掻いていたあの頃の惨めさを思うと胸が苦しくなる。忘れてしまいたい過去にため息が出そうになったところで、ギルド長の声が割って入った。
「思ったんだが。あんたの妹が聖女だってんなら、ますます、あんたんとこの家がこんな手紙を出してくる意味がわからなくねぇか?」
「どういう意味ですか?」
「聖女様の生家なんだろ?わざわざアリシアを呼び戻さなくても、王家が援助なりなんなりするだろうよ。あちらさんは、鉱山が枯れた理由も知らねぇままなんだぞ?そこまでアリシアに拘る必要ねぇだろ」
言われて、確かにと頷いた。ギルド長の言う通り、本当に父が何をしたいのかが分からなくなり、不安よりも混乱が強くなる。そんな私の混乱を他所に、ギルド長は明るく言い放った。
「ま、何にしても、だ。手紙がアリシア個人に届いてる内は問題ないだろ」
「……問題ないんでしょうか?」
「ああ。仮に国が動いてるんだとしても、あちらさんだって、国同士のもめごとにしたくはないだろうからな。だから、ヘンレン政府に対してじゃなく、あんた個人を脅してくる」
そう言って、ギルド長はニヤリと口角を上げて嗤う。
「我慢くらべみたいなもんだ。あちらも、うちの魔晶石なしにいつまでもやってけるわけじゃねぇ」
だから、心配する必要はないというギルド長の言葉は有難かったが、心は晴れないままだった。もしも本当に「我慢比べ」になるのだとしたら、そのしわ寄せ、一番困るのは魔晶石で生計を立てている人たち。間違いなく、このギルドが一番の「我慢」を強いられる。
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