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第三章 採掘士
3-13 Side L
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「ルーカス、ただいま戻りました。あの!見ていただきたいものがあるんです!」
いつもと変わらぬ帰宅時間、しかし、家ではなく店の方に直接顔を出したアリシアの輝くような笑顔に、一目で「よほど喜ばしいことがあったのだろうな」と窺えた。店のカウンター、作業の手を止めて彼女を招く。
「……見せてくれ」
「はい!……コレです!」
近づいてきながら、バックパックではなく、最初に貸したポーチ型のマジックバックから何かを取り出したアリシア。取り出した瞬間から特有の気配を感じていたが、差し出されたのは、己の予想を違うことのない魔晶石だった。ただ――
「……これは、いい石だな……」
「本当ですか?家のコンロや灯りなんかにも使えるでしょうか?」
期待に満ちた目を向けられ、思わず「ああ」と頷いてしまったが、彼女の持ち込んだ石には、それら汎用の魔晶石以上の価値があった。
「良かったぁー!これで少しは家の役に立てます。あ!ルーカス、この石、どうか受け取ってください。光熱費代わりだと思って」
「いや……」
「イロンのおかげで、この大きさの魔晶石なら今後も何とかなりそうなんです。安定供給できるまではもう少し掛かりますが、いつかは家の魔晶石全てを賄えるくらいにはなります!」
「……」
目をキラキラと輝かせて断言するアリシアの意気込みを挫くつもりはないが、差し出された魔晶石に一旦、首を横に振り、店の奥の工房へ向かう。目当てのものは直ぐに見つかり、それを手に店へと戻った。所在なさげに立ち尽くしたままのアリシアに、手にしたそれ――付き合いのある道具屋からいつぞや入手した――革表紙の手帳を差し出した。
「アリシア、これを渡しておく」
「え?あ、はい。……えっと?」
「今日のこの魔晶石は店で買取る。今後もそうだ。……買取額の半分は現金で、半分は三億ギールの返済に充てる。そういう約束だったよな?」
己の言葉に、ハッとしたアリシアが「そう言えばそうでした」と照れたような笑いを見せる。
「買取額については俺も記憶しておくが、アリシアも記録をつけておくといい。その手帳は好きに使ってくれ」
「あ。これって、そういうことだったんですね。……ありがとうございます。大切にします」
そう言って、アリシアが手帳を大事そうに受け取るのを確認してから、カウンターの上に金硬貨を三枚並べた。
「今日の魔晶石は六万ギールで買う。……半額の三万ギールだ」
「え、六万?そ、それは流石にもらい過ぎです」
驚いた様子のアリシアが必死に首を横に振る。どうやら自分の掘った石の価値を正確に把握していないらしい彼女に、なんと説明するべきか。暫し悩んだが、実際に見せた方が早いだろうと結論付ける。
「……来てくれ」
アリシアを招いて再び工房へと向かった。躊躇いがちに後をついて来たアリシアだったが、雑然とした部屋の中に足を踏み入れた途端、興味深そうに周囲を見回し始めた。
部屋の中央、大ぶりの剣や鎧の類も置ける大きさの作業机の上に、ギルドから仕入れた細工用の魔晶石を置く。
「アリシア、さっきの石を隣に置いてくれ」
己の言葉に、アリシアが手にしていた魔晶石を慌てて机の上に置いた。工房のカーテンを引いて部屋を暗くしてから、二つ並んだ石に魔道具の光を当てる。薄暗い部屋の中、光の当たった石のうち片方だけが白く光った。
「……見てくれ。分かるか?」
「はい。ルーカスの石の方が光ってますね。……綺麗」
そう感嘆したように呟いたアリシアだが、驚異なのは、光っていない方の石、アリシアが持ち込んだ魔晶石の方だった。自然とため息がもれる。
「ここまで完全に光らないとはな……」
「……ひょっとして、これって魔晶石じゃなかったりしますか?」
己の言葉に不安になったのだろう。自分の持ち込んだ魔晶石を見ながら、そう口にしたアリシアに首を振って応える。
「いや。どちらも魔晶石だ。ただ、アリシアの石は透明度が違う。魔力の純度が桁外れだ」
「透明度?……すみません、どちらも同じくらい澄んでいるように見えました」
言いながら首を傾げるアリシアの言葉に頷いてから、カーテンを開き、部屋に光を入れる。作業机の上、二つ並んだ魔晶石は確かに彼女の言う通り、一見して同程度の透明度があるように見えた。だが、己には分かる。それぞれの石が発する声、アリシアの石からは雑音が全く聞こえて来ない。
「……魔力に光や闇、地や水などの属性があることは知っているな?」
「それは、はい」
アリシアが頷くのを確かめて、言葉を続ける。
「魔晶石に含まれる魔力も、通常は数種の属性で構成されている。その中で、一属性の魔力の含有量が高ければ高いほど、つまり純度が高ければ高いほど、透明度は高くなる」
己の言葉に、アリシアが再び頷いた。
「目視で分からないほどの透明度の差異を見るには先程の魔力光を使う。あの光は、異なる属性の魔力に反射して光るんだ」
「じゃあ、私の石が光らなかったのは……」
「ああ。含有魔力の属性が一種、他に含まれるとしても限りなくゼロに近いということだ」
そんな魔晶石が存在するなど、今まで考えたこともなかった。生成場所の魔力を吸収して成長するとされる魔晶石、どれほどの濃度の魔力の中であればこれだけの純度のものが生成されるというのか。
脅威と感嘆と、それから少なからぬ興奮に、石を見つめる視線に熱が籠る。
「俺が細工に使うのは、一定以上の純度の魔晶石だけだ。純度が高いほど魔力の伝導効率が良く、魔術の発動が速くなる」
「そんなに違うものなんですか?」
「家で使っている魔道具であれば気にならない程度の違いだ。だが、魔物を相手取って戦う際、一秒が生死を分ける場面では、その差が致命的なものになる」
神妙な顔をしてこちらの話を聞くアリシアに、「だからこそ」と告げた。
「アリシア、お前の掘った魔晶石は非常に貴重だ。先ほどは六万ギールと言ったが、それでも安すぎる。そうだな、先ずは十万ギールで取引しよう」
「ちょ、ちょっと待ってください、ルーカス!そんなにもらえません。純度が高いと言っても、普通この大きさの魔晶石なら一万ギール前後ですよね?十倍なんて駄目です。ギルド長も、適正価格の二倍までだって仰ってたじゃないですか」
アリシアの言葉に暫し逡巡し、結論づける。
「……ギルドには黙っていればいい」
「駄目です!」
根が真面目なのか、頑なに譲ろうとしないアリシアの態度に、結局、こちらが折れた。
「分かった。……俺がギルドから仕入れている高純度魔晶石の購入額が凡そ三万ギールだ。その倍の六万ギール、それで手を打とう」
「六万……」
当初の買取額に戻したが、それでもまだ不満らしいアリシアに告げる。
「これが精一杯の譲歩だ。これ以上、下げるつもりはない」
それが適正価格だと再度繰り返せば、最終的に納得したらしいアリシアがペコリと頭を下げた。
「そこまで評価してくれてありがとうございます。私、これからもルーカスの期待に添えるよう、頑張りますね!」
そう決意漲る表情を見せたアリシアに「ほどほどにな」と告げて、二人で店へと戻った。店じまいにアリシアの手を借りながら、自身の心が浮き立つのを自覚する。あれほどの魔晶石をどう加工するか。注文さえ入れば直ぐにでも細工に取り組みたいところだが、生憎、今は大口の注文が入っていない。
(……半端な者には渡せないからな)
あの石に相応しい者の手に渡るよう、今までやったことはないが、こちらから心当たりの得意客に声をかけようかと思案する。
いつもと変わらぬ帰宅時間、しかし、家ではなく店の方に直接顔を出したアリシアの輝くような笑顔に、一目で「よほど喜ばしいことがあったのだろうな」と窺えた。店のカウンター、作業の手を止めて彼女を招く。
「……見せてくれ」
「はい!……コレです!」
近づいてきながら、バックパックではなく、最初に貸したポーチ型のマジックバックから何かを取り出したアリシア。取り出した瞬間から特有の気配を感じていたが、差し出されたのは、己の予想を違うことのない魔晶石だった。ただ――
「……これは、いい石だな……」
「本当ですか?家のコンロや灯りなんかにも使えるでしょうか?」
期待に満ちた目を向けられ、思わず「ああ」と頷いてしまったが、彼女の持ち込んだ石には、それら汎用の魔晶石以上の価値があった。
「良かったぁー!これで少しは家の役に立てます。あ!ルーカス、この石、どうか受け取ってください。光熱費代わりだと思って」
「いや……」
「イロンのおかげで、この大きさの魔晶石なら今後も何とかなりそうなんです。安定供給できるまではもう少し掛かりますが、いつかは家の魔晶石全てを賄えるくらいにはなります!」
「……」
目をキラキラと輝かせて断言するアリシアの意気込みを挫くつもりはないが、差し出された魔晶石に一旦、首を横に振り、店の奥の工房へ向かう。目当てのものは直ぐに見つかり、それを手に店へと戻った。所在なさげに立ち尽くしたままのアリシアに、手にしたそれ――付き合いのある道具屋からいつぞや入手した――革表紙の手帳を差し出した。
「アリシア、これを渡しておく」
「え?あ、はい。……えっと?」
「今日のこの魔晶石は店で買取る。今後もそうだ。……買取額の半分は現金で、半分は三億ギールの返済に充てる。そういう約束だったよな?」
己の言葉に、ハッとしたアリシアが「そう言えばそうでした」と照れたような笑いを見せる。
「買取額については俺も記憶しておくが、アリシアも記録をつけておくといい。その手帳は好きに使ってくれ」
「あ。これって、そういうことだったんですね。……ありがとうございます。大切にします」
そう言って、アリシアが手帳を大事そうに受け取るのを確認してから、カウンターの上に金硬貨を三枚並べた。
「今日の魔晶石は六万ギールで買う。……半額の三万ギールだ」
「え、六万?そ、それは流石にもらい過ぎです」
驚いた様子のアリシアが必死に首を横に振る。どうやら自分の掘った石の価値を正確に把握していないらしい彼女に、なんと説明するべきか。暫し悩んだが、実際に見せた方が早いだろうと結論付ける。
「……来てくれ」
アリシアを招いて再び工房へと向かった。躊躇いがちに後をついて来たアリシアだったが、雑然とした部屋の中に足を踏み入れた途端、興味深そうに周囲を見回し始めた。
部屋の中央、大ぶりの剣や鎧の類も置ける大きさの作業机の上に、ギルドから仕入れた細工用の魔晶石を置く。
「アリシア、さっきの石を隣に置いてくれ」
己の言葉に、アリシアが手にしていた魔晶石を慌てて机の上に置いた。工房のカーテンを引いて部屋を暗くしてから、二つ並んだ石に魔道具の光を当てる。薄暗い部屋の中、光の当たった石のうち片方だけが白く光った。
「……見てくれ。分かるか?」
「はい。ルーカスの石の方が光ってますね。……綺麗」
そう感嘆したように呟いたアリシアだが、驚異なのは、光っていない方の石、アリシアが持ち込んだ魔晶石の方だった。自然とため息がもれる。
「ここまで完全に光らないとはな……」
「……ひょっとして、これって魔晶石じゃなかったりしますか?」
己の言葉に不安になったのだろう。自分の持ち込んだ魔晶石を見ながら、そう口にしたアリシアに首を振って応える。
「いや。どちらも魔晶石だ。ただ、アリシアの石は透明度が違う。魔力の純度が桁外れだ」
「透明度?……すみません、どちらも同じくらい澄んでいるように見えました」
言いながら首を傾げるアリシアの言葉に頷いてから、カーテンを開き、部屋に光を入れる。作業机の上、二つ並んだ魔晶石は確かに彼女の言う通り、一見して同程度の透明度があるように見えた。だが、己には分かる。それぞれの石が発する声、アリシアの石からは雑音が全く聞こえて来ない。
「……魔力に光や闇、地や水などの属性があることは知っているな?」
「それは、はい」
アリシアが頷くのを確かめて、言葉を続ける。
「魔晶石に含まれる魔力も、通常は数種の属性で構成されている。その中で、一属性の魔力の含有量が高ければ高いほど、つまり純度が高ければ高いほど、透明度は高くなる」
己の言葉に、アリシアが再び頷いた。
「目視で分からないほどの透明度の差異を見るには先程の魔力光を使う。あの光は、異なる属性の魔力に反射して光るんだ」
「じゃあ、私の石が光らなかったのは……」
「ああ。含有魔力の属性が一種、他に含まれるとしても限りなくゼロに近いということだ」
そんな魔晶石が存在するなど、今まで考えたこともなかった。生成場所の魔力を吸収して成長するとされる魔晶石、どれほどの濃度の魔力の中であればこれだけの純度のものが生成されるというのか。
脅威と感嘆と、それから少なからぬ興奮に、石を見つめる視線に熱が籠る。
「俺が細工に使うのは、一定以上の純度の魔晶石だけだ。純度が高いほど魔力の伝導効率が良く、魔術の発動が速くなる」
「そんなに違うものなんですか?」
「家で使っている魔道具であれば気にならない程度の違いだ。だが、魔物を相手取って戦う際、一秒が生死を分ける場面では、その差が致命的なものになる」
神妙な顔をしてこちらの話を聞くアリシアに、「だからこそ」と告げた。
「アリシア、お前の掘った魔晶石は非常に貴重だ。先ほどは六万ギールと言ったが、それでも安すぎる。そうだな、先ずは十万ギールで取引しよう」
「ちょ、ちょっと待ってください、ルーカス!そんなにもらえません。純度が高いと言っても、普通この大きさの魔晶石なら一万ギール前後ですよね?十倍なんて駄目です。ギルド長も、適正価格の二倍までだって仰ってたじゃないですか」
アリシアの言葉に暫し逡巡し、結論づける。
「……ギルドには黙っていればいい」
「駄目です!」
根が真面目なのか、頑なに譲ろうとしないアリシアの態度に、結局、こちらが折れた。
「分かった。……俺がギルドから仕入れている高純度魔晶石の購入額が凡そ三万ギールだ。その倍の六万ギール、それで手を打とう」
「六万……」
当初の買取額に戻したが、それでもまだ不満らしいアリシアに告げる。
「これが精一杯の譲歩だ。これ以上、下げるつもりはない」
それが適正価格だと再度繰り返せば、最終的に納得したらしいアリシアがペコリと頭を下げた。
「そこまで評価してくれてありがとうございます。私、これからもルーカスの期待に添えるよう、頑張りますね!」
そう決意漲る表情を見せたアリシアに「ほどほどにな」と告げて、二人で店へと戻った。店じまいにアリシアの手を借りながら、自身の心が浮き立つのを自覚する。あれほどの魔晶石をどう加工するか。注文さえ入れば直ぐにでも細工に取り組みたいところだが、生憎、今は大口の注文が入っていない。
(……半端な者には渡せないからな)
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