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最高のプラン
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数日後・・・
涼介からの連絡で彼等は再び落ち合った。
涼介が数日間かけて、懸命に考えてくれた計画はこうだった。
「待たせたな園田君、茜音。
まあ、見てくれよ。
俺の最高のプランはこれだよ」
そういって得意気に見せてくれたのは、手書きで書かれた行程表だった。
どこの駅で何時発、停車時間、到着時間、乗り換え時間まで細かく調べつくされた、立派な時刻表でもあった。
「まず、鉄道会社が夏休みに販売している格安切符を購入する。
これは「夏休み得々切符」っていう、一人一日一枚で、日本国内どこでも、普通快速列車なら乗り降り自由のフリーチケットなんだ。
子供料金はないけど、一枚二千五百円。
この切符をうまく組み合わせれば、この街から関西までなら四千円もあればいける計算だ」
「得々切符?・・・・
そんなの今まで知らなかった」
涼介の意外な知識に蒼音は感心した。
「そうだよ、あるんだよこういう便利な切符がね。
太平洋か日本海まで出て、フェリーで行くっていう手もあるけど、夏休みは予約で一杯みたいだしな。
汽車なら、この夏休み時期に四千円で行けるんだから、断然飛行機よりお得だよ。
ただし、時間はかかるけどね。
そこで、少しでも快適に行くために、夜に出発して東海道本線の夜行列車の指定席を利用するといい。
これだと寝ている間に半分の距離は稼げるからね。
日付が変わる当日分は、普通切符の子供運賃を使った方がお得なんだ。
ちょっとややこしいけどな。
それから、車内で日付が変わった時点に、フリー切符を使うのが裏技なんだ。
後は、乗り換えを何度かこなせば昼までにはおばあちゃんの家には着く計画だよ。
どう?
俺のこのプラン無理があるかな?
やっぱり・・・・」
涼介は少し不安気に確かめた。
小学生がこんな無謀な計画を遂行するなんて、無茶だろうか、と本当は却下されそうで心配なのだった。
「完璧だよ菅沼君!
よくこの数日で、ここまで綿密な計画が立てられたね。
僕感激だよ。
ありがとう!」
涼介の知識の豊富さに心底尊敬して感謝した。
「涼介、ずっと駅前の図書館に入り浸って計画立ててたもんね。
時刻表と、鉄道の本と、図書館のパソコンとにらめっこして」
どうやら琴音は、涼介の努力を知っていたようだ。
「え?
じゃあ菅沼君、宿題もそっちのけで僕のために考えてくれたの?」
蒼音は感極まって涙が出そうになった。
「違うよ!
わ、また泣く気かよ、園田君やめてよそれは!
勘違いするなよ、別に園田君のためじゃないよ。
茜音のためだよ。
茜音見てると、自分の妹見てるようで、切ないんだよ俺。
妹のためなら、兄としてほっとけないだろう?
そういう心境だよ」
『涼介あたちうれちいよ・・・
ほんとのお兄ちゃんみたいでうれちいよ』
茜音の言葉に涼介は照れながら言った。
「園田君だってそうだろう?
茜音を妹のように思うんだろう?
それに、心配無用。
俺様は宿題なんかとっくに終わらせてるよ」
「菅沼君~
君は偉大だーそして僕は幸せだよ・・
こんないい友達を持って」
やっぱり蒼音は泣いてしまった。
「わわわ・・・
泣いたら協力しないぞ!」
「うん、ごめん、わかった。
けど、そうなんだ、茜音は僕の妹みたいな存在だよ。
妹だったらよかったのにって思ってた。
たとえ、戸籍に茜音の名前が載っていないって知った今でも、僕にとってはそんなこと関係ないんだ。
戸籍ってただの紙切れだろう?」
蒼音が戸籍までとって、茜音の生前の糸口を探していたこと告白されて、琴音はしんみりしてしまった。
「そっか・・・
園田君も色々手を尽くして調べてたのね。
だけど、茜音ちゃん、妹さんじゃなかったのね。
あたしもてっきり、幼くして亡くなったお姉さんか妹さんじゃないかって・・・
本当はそう感じていたんだよ。
園田君の小さい頃の顔が茜音ちゃんにそっくりなんだもん。
でもそうじゃなかったんだね。
そうね、でもそれをはっきりさせる為に、おばあちゃんの所に行くんだもんね。
しんみりしてる場合じゃないよね」
「うん、そうだよね。
何事も前向きに考えるつもりだよ。
でもよかった、菅沼君の完璧なプランのおかげで、なんとか僕と茜音だけで行けそうだよ。
ありがとう、さっそく、明日茜音とチケットを買いに駅に行ってみるよ」
蒼音はすっきりした顔で二人にお礼を言った。
涼介からの連絡で彼等は再び落ち合った。
涼介が数日間かけて、懸命に考えてくれた計画はこうだった。
「待たせたな園田君、茜音。
まあ、見てくれよ。
俺の最高のプランはこれだよ」
そういって得意気に見せてくれたのは、手書きで書かれた行程表だった。
どこの駅で何時発、停車時間、到着時間、乗り換え時間まで細かく調べつくされた、立派な時刻表でもあった。
「まず、鉄道会社が夏休みに販売している格安切符を購入する。
これは「夏休み得々切符」っていう、一人一日一枚で、日本国内どこでも、普通快速列車なら乗り降り自由のフリーチケットなんだ。
子供料金はないけど、一枚二千五百円。
この切符をうまく組み合わせれば、この街から関西までなら四千円もあればいける計算だ」
「得々切符?・・・・
そんなの今まで知らなかった」
涼介の意外な知識に蒼音は感心した。
「そうだよ、あるんだよこういう便利な切符がね。
太平洋か日本海まで出て、フェリーで行くっていう手もあるけど、夏休みは予約で一杯みたいだしな。
汽車なら、この夏休み時期に四千円で行けるんだから、断然飛行機よりお得だよ。
ただし、時間はかかるけどね。
そこで、少しでも快適に行くために、夜に出発して東海道本線の夜行列車の指定席を利用するといい。
これだと寝ている間に半分の距離は稼げるからね。
日付が変わる当日分は、普通切符の子供運賃を使った方がお得なんだ。
ちょっとややこしいけどな。
それから、車内で日付が変わった時点に、フリー切符を使うのが裏技なんだ。
後は、乗り換えを何度かこなせば昼までにはおばあちゃんの家には着く計画だよ。
どう?
俺のこのプラン無理があるかな?
やっぱり・・・・」
涼介は少し不安気に確かめた。
小学生がこんな無謀な計画を遂行するなんて、無茶だろうか、と本当は却下されそうで心配なのだった。
「完璧だよ菅沼君!
よくこの数日で、ここまで綿密な計画が立てられたね。
僕感激だよ。
ありがとう!」
涼介の知識の豊富さに心底尊敬して感謝した。
「涼介、ずっと駅前の図書館に入り浸って計画立ててたもんね。
時刻表と、鉄道の本と、図書館のパソコンとにらめっこして」
どうやら琴音は、涼介の努力を知っていたようだ。
「え?
じゃあ菅沼君、宿題もそっちのけで僕のために考えてくれたの?」
蒼音は感極まって涙が出そうになった。
「違うよ!
わ、また泣く気かよ、園田君やめてよそれは!
勘違いするなよ、別に園田君のためじゃないよ。
茜音のためだよ。
茜音見てると、自分の妹見てるようで、切ないんだよ俺。
妹のためなら、兄としてほっとけないだろう?
そういう心境だよ」
『涼介あたちうれちいよ・・・
ほんとのお兄ちゃんみたいでうれちいよ』
茜音の言葉に涼介は照れながら言った。
「園田君だってそうだろう?
茜音を妹のように思うんだろう?
それに、心配無用。
俺様は宿題なんかとっくに終わらせてるよ」
「菅沼君~
君は偉大だーそして僕は幸せだよ・・
こんないい友達を持って」
やっぱり蒼音は泣いてしまった。
「わわわ・・・
泣いたら協力しないぞ!」
「うん、ごめん、わかった。
けど、そうなんだ、茜音は僕の妹みたいな存在だよ。
妹だったらよかったのにって思ってた。
たとえ、戸籍に茜音の名前が載っていないって知った今でも、僕にとってはそんなこと関係ないんだ。
戸籍ってただの紙切れだろう?」
蒼音が戸籍までとって、茜音の生前の糸口を探していたこと告白されて、琴音はしんみりしてしまった。
「そっか・・・
園田君も色々手を尽くして調べてたのね。
だけど、茜音ちゃん、妹さんじゃなかったのね。
あたしもてっきり、幼くして亡くなったお姉さんか妹さんじゃないかって・・・
本当はそう感じていたんだよ。
園田君の小さい頃の顔が茜音ちゃんにそっくりなんだもん。
でもそうじゃなかったんだね。
そうね、でもそれをはっきりさせる為に、おばあちゃんの所に行くんだもんね。
しんみりしてる場合じゃないよね」
「うん、そうだよね。
何事も前向きに考えるつもりだよ。
でもよかった、菅沼君の完璧なプランのおかげで、なんとか僕と茜音だけで行けそうだよ。
ありがとう、さっそく、明日茜音とチケットを買いに駅に行ってみるよ」
蒼音はすっきりした顔で二人にお礼を言った。
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