22 / 35
第22羽・死喰鳥
しおりを挟む
エミリアと共に庭に出たシギは、しばらく故郷の話に興じた。彼の記憶にあるのは五十年以上前の事だが、当時はまだ生まれていなかったエミリアにしてみると、物珍しい話題も多い。現代と共通している事も出てきて、話は尽きなかった。
シギも懐かしく思ったらしい。
「共通の話ができるというのは、なかなか楽しいね。私はここの世界に来て長いんだが、未だについていけない時がある。向こうとこちらでは、やはり風習や文化も違うから」
「そう……ね。別世界の人たちだもの……」
もちろん時間の概念や食事の仕方など、共通している点もある。別世界の者が紛れ込むせいか、和食文化も吸収していて、異文化にも寛大な地であるようにも思えた。
だが、それでもやはり細かい事ともなると、どうしてもシギの方が話は噛み合いやすく、共感も得られやすい。ランスは面白がって話を聞いてくれているが、戸惑う事も多いようだった。
仕方ない、とエミリアは思った。
価値観も、考え方も、違って当たり前だ。正式な妻になる女性がいるのに、妾を持ちたがるのも同様だろう。ただ、シギに昔の事を次々に尋ねていたエミリアは、戸惑いも覚えていた。
――――私はなんで、もっと殿下に色々と聞かないのかしら……。
帰らなくてはいけないと、思っているはずだ。そのために、もっと躍起にならなければならないはずなのに。先程もこの地についてより深く知る機会を避け、ランスに「話の途中だ」と呼び止められる始末だ。
どうして。何を知るのが怖いの。
エミリアは次第に不安になった。ランスが兵士たちを伴ってやって来るのが見え、余計にその思いは膨れ上がる。
「あ……殿下」
揺れる心がそのまま出てしまったかのように、言葉がたどたどしくなる。強張った彼女を見て、ランスは表情を引き締めた。
「俺の後ろにいろ。離れるなよ」
「え……?」
ランスは困惑するエミリアの腕を左手で軽く引き、背に隠すと、シギにも「お前もだ」と言って視線で促す。彼は苦笑いを浮かべて頷いた。
さらに周囲を兵士たちが取り囲み、各々剣を引き抜く。ランスは鋭い目で闇に包まれた空を見上げた。
「来たぞ、死喰鳥だ」
何のことだ、とエミリアは戸惑い、顔を上げて息を呑んだ。
全身が赤黒い、見た事もない異形の鳥が、不気味な鳴き声をあげて向かってきていた。頭には大きな鶏冠があり、巨大な複数の眼はどれも鋭く敵意をむき出しにしている。長い嘴を威嚇するように開き、黒く長い舌が覗く。全長は人間の数人分はあろうかと思うほど巨大で、広げた羽はまるで刃のように刺々しかった。
たった一羽であるにも関わらず、無数のものが襲いかかって来るような感覚を覚えた。
「おや、これは大きいですね……大丈夫ですか? 殿下」
茶化すように言ったシギに、ランスは冷笑した。
「地上に向かってくるなら、どうとでもなる――――寄越せ」
兵に一声かけたランスに、すかさず手渡されたのは鋭い切っ先を持つ槍だった。長身の彼と同じくらいの長さがある上、柄は太く、かなりの重量感を感じさせるものだったが、ランスはそれを左手一本で軽々と操った。
宙に軽く投げて持ち替えると、耳をつんざくような声を上げて襲い掛かって来る鳥に向かって、容赦なく投げた。鳥は羽を前に広げて止めようとしたが、阻むことはできず、彼の槍は正確に胸元を貫く。
槍の勢いが多少削がれ、致命傷をなんとか避けた死喰鳥は、怒りの声をあげながらも、身を翻して逃げて行った。
「お見事です」
拍手する真似までしたシギを、ランスは軽く睨んだ。
「お前も、あまり外をうろつくな。トリシュナが心配するぞ」
「あの子は本当に心配性ですね」
シギは苦笑するに止め、すっとまた姿を消してしまった。苦い顔を浮かべたランスだったが、鈍い音が傍から聞こえて、息を呑む。
すぐに振り返ってみれば、エミリアが顔面蒼白になって座り込んでいた。全身がぶるぶると震え、手も氷のように冷たく、額からは汗が滲んだ。目を見開いたまま、呼吸は早く、唇まで真っ青だ。
「エミリア、しっかりしろ!」
ランスは屈んで、彼女を抱きしめるが、応答がない。
――――怖い。
エミリアの心は、その思いで占められた。見た事もないような鳥のはずなのに、その姿が視界に入っただけで身体が竦んだ。そして、まるで仇敵のようにランスに狙いを定めたのが分かった瞬間、蘇ったのは。
朝焼けの空の下、力なく落ちて行く――――七色の鳥だった。
そして、上空に留まっていた鳥はせせら笑うように鳴き、真っすぐに自分を見返して、向かってきた。
身体が動かなかった。絶望の悲鳴が喉から漏れ、目の前が闇を覆った。
呼ぶ声が聞こえる。今にも泣きだしそうな辛く悲しい声は、誰のものだろう。思い出せない。
今は何も考えたくない――――そんな思いが胸を占めた時、耳に届いたのは、必死で名を呼びかけるランスの声だ。
「目を開けろ、エミリア。頼む」
さきほど聞こえた声と同じくらい、いや、それ以上に悲痛なものだった。エミリアが何とか目をこじ開けると、強い眼差しが捕えてきた。
「あ……」
冷えていくばかりだった体に、温もりが返ってくる。恐怖とはまた違う、甘く優しい感覚が身体を捕らえ、身動きができない。それなのに、ちっとも嫌じゃない。
強く抱きしめてくれる腕の感覚が、途方もない安心感を与えてくれた。エミリアは更に目を開ける事ができて、ようやくランスの姿をはっきりと見る事ができた。
それだけで何だか嬉しくて、顔が綻ぶ。
「……殿下……」
「あぁ、戻ったな」
安堵した顔をして、ランスは汗が滲むエミリアの額に、優しいキスを落とした。抱きしめる腕が、エミリアの身体に温もりを与え続けている。彼女の両手はまだぶるぶると震えていたが、それもランスが左手で包んだ。
「私……どうなったの……?」
「少し錯乱したんだ。言っただろう、お前はまだ不安定だと。他人の身体に宿って生活するなんて、そう容易いものじゃないんだ。頭では理解しようとしても、心がついていかない。魂にもかなりの負担になるし、下手をすれば精神が壊れる。少しずつ状況を理解していくのが一番だ。仕方ない」
「そう……」
エミリアは小さく頷いた。確かにランスは熱烈な求愛をしながらも、少しずつ物事を教えてくれていた。負担にならないように、配慮してくれていたのかもしれない。
この身体は、本来の自分のものじゃない。立花有海、それが自分の名前だ。
エミリアはそう自分に言い聞かせ、ランスを見つめた。
「さっきの鳥はなに……?」
「奴は死喰鳥だ。この地に迷い込んだ者の魂を狙って、喰い殺すために襲ってくる。ここまで逃げ込んでくる魂は強いものだが、死によって傷ついてもいるからな。しかも、大多数は身体が無く、護るものがない。むき出しの魂は、格好の餌になる」
「食べられてしまった魂は……どうなるの?」
「死喰鳥の身体に取り込まれて、故郷に帰る事もできず、ともに彷徨い続ける」
エミリアは目を伏せた。ランスの言葉の端々から、死喰鳥に対して敵意以外の感情も見え隠れしていたからだ。それは悲しみだった。
「……元々は……一つの魂から産まれたのね」
「あぁ。帰れなかった魂が時と共に変質して、正気を失い、鳥の姿に擬態して襲うようになる。奴は他の魂を喰らって膨張を続ける。終わりはない」
だから、彼らと戦い、無に還してやるのも自分の仕事だとランスは言って、エミリアの頬から伝った涙を拭った。その優しさに支えられ、エミリアはようやく周囲を見回す余裕ができた。少し離れたところで、兵士たちが心配そうな顔をしてみているのに気づく。
シギの姿はない。ランスに聞くと、『死喰鳥が出てきたから、身を隠したんだろう』と教えてくれた。
異世界からの迷い人である自分やシギは、死喰鳥の格好の餌だ。
エミリアは頷いて、彼の手を借りてようやく立ち上がった。ランスは彼女の服の汚れを軽く手で払いながら、言った。
「空中戦になると厄介だが、あっちから向かってくる分には、どうとでもなる。武器も使えるからな。《魅惑》を使うまでもない。お前には必要だったがな」
「そう……ちょっと、待って。今、私に使ったの?」
「あぁ。だから余波を受けて連中が腰を抜かしているだろ」
エミリアは頷く。兵士たちはエミリアが立ち上がったのを見て安堵した顔をしていたが、まだ全員座り込んだままだったからだ。
ランスは彼らに目もくれず、目を白黒させているエミリアに告げる。
「俺の魅惑は、身体を失って錯乱状態にある魂を魅了して、気を逸らし、落ち着かせることにも役立つ。それを応用したまでだ」
「……そうだったの」
「俺は『守護鳥』だと言ったはずだ。お前たちを守るためにいる」
怪我をしなくて良かった。
ランスはそう言って、エミリアに優しく微笑んだ。
目を使って魅了するという彼の瞳は危険だ。それなのに、目が離せない。傍にいてくれると安心感を覚えるのは、背に庇い守ってくれた揺るぎない姿を、見てしまったせいだろうか。
頬が赤く染まり、何だか恥ずかしくなって俯くと、ランスがまた右耳の上に軽くキスをしてきた。
「ちょっと……!」
「もうお前が何をしても、可愛く見えてきた」
こんな時まで口説かないで欲しいと、エミリアは心から思った。
シギも懐かしく思ったらしい。
「共通の話ができるというのは、なかなか楽しいね。私はここの世界に来て長いんだが、未だについていけない時がある。向こうとこちらでは、やはり風習や文化も違うから」
「そう……ね。別世界の人たちだもの……」
もちろん時間の概念や食事の仕方など、共通している点もある。別世界の者が紛れ込むせいか、和食文化も吸収していて、異文化にも寛大な地であるようにも思えた。
だが、それでもやはり細かい事ともなると、どうしてもシギの方が話は噛み合いやすく、共感も得られやすい。ランスは面白がって話を聞いてくれているが、戸惑う事も多いようだった。
仕方ない、とエミリアは思った。
価値観も、考え方も、違って当たり前だ。正式な妻になる女性がいるのに、妾を持ちたがるのも同様だろう。ただ、シギに昔の事を次々に尋ねていたエミリアは、戸惑いも覚えていた。
――――私はなんで、もっと殿下に色々と聞かないのかしら……。
帰らなくてはいけないと、思っているはずだ。そのために、もっと躍起にならなければならないはずなのに。先程もこの地についてより深く知る機会を避け、ランスに「話の途中だ」と呼び止められる始末だ。
どうして。何を知るのが怖いの。
エミリアは次第に不安になった。ランスが兵士たちを伴ってやって来るのが見え、余計にその思いは膨れ上がる。
「あ……殿下」
揺れる心がそのまま出てしまったかのように、言葉がたどたどしくなる。強張った彼女を見て、ランスは表情を引き締めた。
「俺の後ろにいろ。離れるなよ」
「え……?」
ランスは困惑するエミリアの腕を左手で軽く引き、背に隠すと、シギにも「お前もだ」と言って視線で促す。彼は苦笑いを浮かべて頷いた。
さらに周囲を兵士たちが取り囲み、各々剣を引き抜く。ランスは鋭い目で闇に包まれた空を見上げた。
「来たぞ、死喰鳥だ」
何のことだ、とエミリアは戸惑い、顔を上げて息を呑んだ。
全身が赤黒い、見た事もない異形の鳥が、不気味な鳴き声をあげて向かってきていた。頭には大きな鶏冠があり、巨大な複数の眼はどれも鋭く敵意をむき出しにしている。長い嘴を威嚇するように開き、黒く長い舌が覗く。全長は人間の数人分はあろうかと思うほど巨大で、広げた羽はまるで刃のように刺々しかった。
たった一羽であるにも関わらず、無数のものが襲いかかって来るような感覚を覚えた。
「おや、これは大きいですね……大丈夫ですか? 殿下」
茶化すように言ったシギに、ランスは冷笑した。
「地上に向かってくるなら、どうとでもなる――――寄越せ」
兵に一声かけたランスに、すかさず手渡されたのは鋭い切っ先を持つ槍だった。長身の彼と同じくらいの長さがある上、柄は太く、かなりの重量感を感じさせるものだったが、ランスはそれを左手一本で軽々と操った。
宙に軽く投げて持ち替えると、耳をつんざくような声を上げて襲い掛かって来る鳥に向かって、容赦なく投げた。鳥は羽を前に広げて止めようとしたが、阻むことはできず、彼の槍は正確に胸元を貫く。
槍の勢いが多少削がれ、致命傷をなんとか避けた死喰鳥は、怒りの声をあげながらも、身を翻して逃げて行った。
「お見事です」
拍手する真似までしたシギを、ランスは軽く睨んだ。
「お前も、あまり外をうろつくな。トリシュナが心配するぞ」
「あの子は本当に心配性ですね」
シギは苦笑するに止め、すっとまた姿を消してしまった。苦い顔を浮かべたランスだったが、鈍い音が傍から聞こえて、息を呑む。
すぐに振り返ってみれば、エミリアが顔面蒼白になって座り込んでいた。全身がぶるぶると震え、手も氷のように冷たく、額からは汗が滲んだ。目を見開いたまま、呼吸は早く、唇まで真っ青だ。
「エミリア、しっかりしろ!」
ランスは屈んで、彼女を抱きしめるが、応答がない。
――――怖い。
エミリアの心は、その思いで占められた。見た事もないような鳥のはずなのに、その姿が視界に入っただけで身体が竦んだ。そして、まるで仇敵のようにランスに狙いを定めたのが分かった瞬間、蘇ったのは。
朝焼けの空の下、力なく落ちて行く――――七色の鳥だった。
そして、上空に留まっていた鳥はせせら笑うように鳴き、真っすぐに自分を見返して、向かってきた。
身体が動かなかった。絶望の悲鳴が喉から漏れ、目の前が闇を覆った。
呼ぶ声が聞こえる。今にも泣きだしそうな辛く悲しい声は、誰のものだろう。思い出せない。
今は何も考えたくない――――そんな思いが胸を占めた時、耳に届いたのは、必死で名を呼びかけるランスの声だ。
「目を開けろ、エミリア。頼む」
さきほど聞こえた声と同じくらい、いや、それ以上に悲痛なものだった。エミリアが何とか目をこじ開けると、強い眼差しが捕えてきた。
「あ……」
冷えていくばかりだった体に、温もりが返ってくる。恐怖とはまた違う、甘く優しい感覚が身体を捕らえ、身動きができない。それなのに、ちっとも嫌じゃない。
強く抱きしめてくれる腕の感覚が、途方もない安心感を与えてくれた。エミリアは更に目を開ける事ができて、ようやくランスの姿をはっきりと見る事ができた。
それだけで何だか嬉しくて、顔が綻ぶ。
「……殿下……」
「あぁ、戻ったな」
安堵した顔をして、ランスは汗が滲むエミリアの額に、優しいキスを落とした。抱きしめる腕が、エミリアの身体に温もりを与え続けている。彼女の両手はまだぶるぶると震えていたが、それもランスが左手で包んだ。
「私……どうなったの……?」
「少し錯乱したんだ。言っただろう、お前はまだ不安定だと。他人の身体に宿って生活するなんて、そう容易いものじゃないんだ。頭では理解しようとしても、心がついていかない。魂にもかなりの負担になるし、下手をすれば精神が壊れる。少しずつ状況を理解していくのが一番だ。仕方ない」
「そう……」
エミリアは小さく頷いた。確かにランスは熱烈な求愛をしながらも、少しずつ物事を教えてくれていた。負担にならないように、配慮してくれていたのかもしれない。
この身体は、本来の自分のものじゃない。立花有海、それが自分の名前だ。
エミリアはそう自分に言い聞かせ、ランスを見つめた。
「さっきの鳥はなに……?」
「奴は死喰鳥だ。この地に迷い込んだ者の魂を狙って、喰い殺すために襲ってくる。ここまで逃げ込んでくる魂は強いものだが、死によって傷ついてもいるからな。しかも、大多数は身体が無く、護るものがない。むき出しの魂は、格好の餌になる」
「食べられてしまった魂は……どうなるの?」
「死喰鳥の身体に取り込まれて、故郷に帰る事もできず、ともに彷徨い続ける」
エミリアは目を伏せた。ランスの言葉の端々から、死喰鳥に対して敵意以外の感情も見え隠れしていたからだ。それは悲しみだった。
「……元々は……一つの魂から産まれたのね」
「あぁ。帰れなかった魂が時と共に変質して、正気を失い、鳥の姿に擬態して襲うようになる。奴は他の魂を喰らって膨張を続ける。終わりはない」
だから、彼らと戦い、無に還してやるのも自分の仕事だとランスは言って、エミリアの頬から伝った涙を拭った。その優しさに支えられ、エミリアはようやく周囲を見回す余裕ができた。少し離れたところで、兵士たちが心配そうな顔をしてみているのに気づく。
シギの姿はない。ランスに聞くと、『死喰鳥が出てきたから、身を隠したんだろう』と教えてくれた。
異世界からの迷い人である自分やシギは、死喰鳥の格好の餌だ。
エミリアは頷いて、彼の手を借りてようやく立ち上がった。ランスは彼女の服の汚れを軽く手で払いながら、言った。
「空中戦になると厄介だが、あっちから向かってくる分には、どうとでもなる。武器も使えるからな。《魅惑》を使うまでもない。お前には必要だったがな」
「そう……ちょっと、待って。今、私に使ったの?」
「あぁ。だから余波を受けて連中が腰を抜かしているだろ」
エミリアは頷く。兵士たちはエミリアが立ち上がったのを見て安堵した顔をしていたが、まだ全員座り込んだままだったからだ。
ランスは彼らに目もくれず、目を白黒させているエミリアに告げる。
「俺の魅惑は、身体を失って錯乱状態にある魂を魅了して、気を逸らし、落ち着かせることにも役立つ。それを応用したまでだ」
「……そうだったの」
「俺は『守護鳥』だと言ったはずだ。お前たちを守るためにいる」
怪我をしなくて良かった。
ランスはそう言って、エミリアに優しく微笑んだ。
目を使って魅了するという彼の瞳は危険だ。それなのに、目が離せない。傍にいてくれると安心感を覚えるのは、背に庇い守ってくれた揺るぎない姿を、見てしまったせいだろうか。
頬が赤く染まり、何だか恥ずかしくなって俯くと、ランスがまた右耳の上に軽くキスをしてきた。
「ちょっと……!」
「もうお前が何をしても、可愛く見えてきた」
こんな時まで口説かないで欲しいと、エミリアは心から思った。
33
お気に入りに追加
531
あなたにおすすめの小説

竜人のつがいへの執着は次元の壁を越える
たま
恋愛
次元を超えつがいに恋焦がれるストーカー竜人リュートさんと、うっかりリュートのいる異世界へ落っこちた女子高生結の絆されストーリー
その後、ふとした喧嘩らか、自分達が壮大な計画の歯車の1つだったことを知る。
そして今、最後の歯車はまずは世界の幸せの為に動く!
【完結】魔力がないと見下されていた私は仮面で素顔を隠した伯爵と結婚することになりました〜さらに魔力石まで作り出せなんて、冗談じゃない〜
光城 朱純
ファンタジー
魔力が強いはずの見た目に生まれた王女リーゼロッテ。
それにも拘わらず、魔力の片鱗すらみえないリーゼロッテは家族中から疎まれ、ある日辺境伯との結婚を決められる。
自分のあざを隠す為に仮面をつけて生活する辺境伯は、龍を操ることができると噂の伯爵。
隣に魔獣の出る森を持ち、雪深い辺境地での冷たい辺境伯との新婚生活は、身も心も凍えそう。
それでも国の端でひっそり生きていくから、もう放っておいて下さい。
私のことは私で何とかします。
ですから、国のことは国王が何とかすればいいのです。
魔力が使えない私に、魔力石を作り出せだなんて、そんなの無茶です。
もし作り出すことができたとしても、やすやすと渡したりしませんよ?
これまで虐げられた分、ちゃんと返して下さいね。
表紙はPhoto AC様よりお借りしております。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

私と運命の番との物語
星屑
恋愛
サーフィリア・ルナ・アイラックは前世の記憶を思い出した。だが、彼女が転生したのは乙女ゲームの悪役令嬢だった。しかもその悪役令嬢、ヒロインがどのルートを選んでも邪竜に殺されるという、破滅エンドしかない。
ーなんで死ぬ運命しかないの⁉︎どうしてタイプでも好きでもない王太子と婚約しなくてはならないの⁉︎誰か私の破滅エンドを打ち破るくらいの運命の人はいないの⁉︎ー
破滅エンドを回避し、永遠の愛を手に入れる。
前世では恋をしたことがなく、物語のような永遠の愛に憧れていた。
そんな彼女と恋をした人はまさかの……⁉︎
そんな2人がイチャイチャラブラブする物語。
*「私と運命の番との物語」の改稿版です。
【コミカライズ決定】魔力ゼロの子爵令嬢は王太子殿下のキス係
ayame@コミカライズ決定
恋愛
【ネトコン12受賞&コミカライズ決定です!】私、ユーファミア・リブレは、魔力が溢れるこの世界で、子爵家という貴族の一員でありながら魔力を持たずに生まれた。平民でも貴族でも、程度の差はあれど、誰もが有しているはずの魔力がゼロ。けれど優しい両親と歳の離れた後継ぎの弟に囲まれ、贅沢ではないものの、それなりに幸せな暮らしを送っていた。そんなささやかな生活も、12歳のとき父が災害に巻き込まれて亡くなったことで一変する。領地を復興させるにも先立つものがなく、没落を覚悟したそのとき、王家から思わぬ打診を受けた。高すぎる魔力のせいで身体に異常をきたしているカーティス王太子殿下の治療に協力してほしいというものだ。魔力ゼロの自分は役立たずでこのまま穀潰し生活を送るか修道院にでも入るしかない立場。家族と領民を守れるならと申し出を受け、王宮に伺候した私。そして告げられた仕事内容は、カーティス王太子殿下の体内で暴走する魔力をキスを通して吸収する役目だったーーー。_______________
【完結】元お飾り聖女はなぜか腹黒宰相様に溺愛されています!?
雨宮羽那
恋愛
元社畜聖女×笑顔の腹黒宰相のラブストーリー。
◇◇◇◇
名も無きお飾り聖女だった私は、過労で倒れたその日、思い出した。
自分が前世、疲れきった新卒社会人・花菱桔梗(はなびし ききょう)という日本人女性だったことに。
運良く婚約者の王子から婚約破棄を告げられたので、前世の教訓を活かし私は逃げることに決めました!
なのに、宰相閣下から求婚されて!? 何故か甘やかされているんですけど、何か裏があったりしますか!?
◇◇◇◇
お気に入り登録、エールありがとうございます♡
※ざまぁはゆっくりじわじわと進行します。
※「小説家になろう」「エブリスタ」様にも掲載しております(アルファポリス先行)。
※この作品はフィクションです。特定の政治思想を肯定または否定するものではありません(_ _*))

【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~
降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。
聖女を騙った少女は、二度目の生を自由に生きる
夕立悠理
恋愛
ある日、聖女として異世界に召喚された美香。その国は、魔物と戦っているらしく、兵士たちを励まして欲しいと頼まれた。しかし、徐々に戦況もよくなってきたところで、魔法の力をもった本物の『聖女』様が現れてしまい、美香は、聖女を騙った罪で、処刑される。
しかし、ギロチンの刃が落とされた瞬間、時間が巻き戻り、美香が召喚された時に戻り、美香は二度目の生を得る。美香は今度は魔物の元へ行き、自由に生きることにすると、かつては敵だったはずの魔王に溺愛される。
しかし、なぜか、美香を見捨てたはずの護衛も執着してきて――。
※小説家になろう様にも投稿しています
※感想をいただけると、とても嬉しいです
※著作権は放棄してません
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる