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二人の名前
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いじめっ子もとい借金取りのような男が、門の前に留まっている以上、コレットは王城に逃げ込む事はできない。彼の注意が門兵に向いている内にと、急いで橋を渡る。
王都は広く、人も多い。彼は異国人であるから、土地勘も無い。
街中に紛れ込んでしまえば、いくら人の想像を簡単に超えて来るような男でも、自分を見つける事は不可能だろう。コレットはまだ多少痛む足に顔をしかめつつも、橋を渡り切った。
そして、念のためにとそっと振り返り。
「ひい⁉」
思わず声が出てしまったのは、城門の傍に立っていたはずの男が、眉間に皺を寄せたまま、機敏な動きで真っすぐにこちらに向かって歩いてくるのが見えたからだ。
コレットは慌てて身を翻し、駆け抜けた。無我夢中で、周りの事など気にしている余裕はない。広い大通りを走り、脇の狭い道を何度も曲がって、また大通りに戻る。
とにかくあの男を撒く事だけを一心に考えた。やがて足が限界にきたこともあって、近くに見えた公園に入った。空いていたベンチに座り、大きく息を吐く。
「……走ったのは、いつぶりかしら……私って結構いけるのね」
額に薄っすらとかいた汗を拭い、息を整える。公園内には植樹がされているためか、ここにも鳥たちが集まっているらしく、遠くの方で鳴き声がした。真っ青な空は美しく、白い雲が風でゆっくりと流れていた。
春の風が頬を撫でて、コレットは目を細める。
ああ、なんて美しい世界で、平和なのだろう――――と一瞬だけ思った。
何故なら、凍てつくような男の低い声が、突然真横からしたからだ。
「――――王女ともあろう者が一人で出歩くなど、感心しない」
コレットは返事をしなかった。
のんびり空など眺めているのではなかった。お陰でこんな大柄な男がやって来るのに、気付くのが遅れてしまったではないか。
――――私って、本当に駄目ね……。お姉様だったら、こんな事は絶対にさせないわ。
ディア王女にも、彼にも押し負けるし、油断して捕まる無様さだ。
泣きになりそうになったが、ぐっと堪えて表情を消す。そして、再度呼びかけられて、仕方なく、怪訝そうな顔を作って彼を見返した。そこには想像通りの男が仁王立ちしていた。しかも、コレットと違って息一つあがっていないし、服も乱れていない。普通はこうなのかもしれないと思うと、ますます自分が情けなくなる。
「あの……どちらさまですか?」
「とぼけるな」
「何の事でしょう?」
断じて認めるものかと奮起したコレットに、男は真顔で白昼堂々と言い放った。
「あれ程、熱烈に私を求めてきたくせに、もう忘れたのか」
「…………」
コレットは耐えた。
「私にしがみついてきただろう」
「…………」
「その挙句――――」
「言い触らさない約束でしょう!」
我慢できずに抗議して、ハッと息を呑む。男は相変わらず表情一つ変えなかったが、口元に笑みが広がった。
「すまない。そうだったな」
しれっと言ってくれるこの男の顔を、コレットは思いっきり引っ掻いてやりたくなった。だが、ディア王女はそんな事はしないだろうと、拳を握りしめて耐える。
そもそもあの王女様なら、話しかけられた瞬間、はしたないと詰られようが構わず脱兎のごとく逃げているに違いない。
日頃の運動不足と、傷で弱った自分の足が恨めしい。
うなだれている間にも、彼はさっさと隣に座って来た。コレットは軽く睨んで、せめてもの抵抗に反対方向へとお尻をずらそうとしたが。
「抱き寄せられたいのか?」
「違うわ!」
つい反応して返答してしまい、コレットは頭を抱えたが、彼はくすくすと笑っただけで手を伸ばす事は無く、代わりに背もたれに寄りかかった。
「それで、どうしてこんな所にいる?」
彼の疑問も尤もだった。逃げたのはこの男がいたからだが、王城を出て橋の上に一人いた所を見つかっている。
「なかなか王城から出して貰えないから……抜け出して、息抜きをしているのよ」
これも嘘ではない。事実だ。
ディア王女は国王夫妻にとって大事な一人娘で、将来王座に就く姫である。しかも、大聖女という噂がたって、狙われる事も多くなった。拉致して大聖女の力を利用しようとする者や、聖隷騎士団を持つ皇国の後援を得て、力を増す事を嫌う周辺国から刺客も放たれている。
そうした状況に自分の身が置かれている事を、ディア王女はよく分かっているようだったが、それでも時々王城の外に出たがって、国王夫妻からたしなめられていた。
今回の地方視察も、この騎士団長から逃げたい一心だけではないだろうと、コレットは理解している。
だが、それは自分の身を危険に晒す事でもあり、周囲の努力を無に帰す可能性だってある。
「無謀極まりないな」
そう容赦なく一蹴してきた男に、コレットも同感だ。
『高貴な者は責任を果たす義務がある』
王室に関わる一端の者ならば常々聞く言葉であるし、自分も王女にもそう伝えていた。
ディア王女は自分だって一人の人間だと反発していたが。
――――いつか、分かる時がくるわ……。
コレットはそう心の中で呟き、彼を見返した。
「そんな事は分かっているわよ」
「私が一緒ならいいが」
「それが一番悪いわ!」
「何故だ。私は役に立つぞ?」
艶然と笑った彼に、コレットはどきりとする。自分が酷く動揺したのが分かって、慌てて顔を背けて立ち上がった。すると彼も同様に続き、
「どこに行く?」
とすかさず聞いてきた。
「言わないわ」
「それはかまわないが、私は貴女についてまわるぞ。警護がいないなんて、ありえない」
彼は大聖女を絶対的な者として崇める、皇国の騎士団長だ。そうでなくても、ディア王女が一人で街中を歩き回るなんてありえないと言うのも、頷ける。
だが、コレットは違う。
「いいのよ。ここでは誰も私の事なんか気にしていないわ。見ればわかるでしょう」
昼間の公園ということもあって、自分達が言い合いをしている間も、何人もの人々が近くを通っている。彼の方は体格が良い事もあって目立つらしく、視線を向ける人々もいたが、大体の者は素通りだ。
コレットはディア王女と外見は似ているものの、こんな白昼堂々と王女が一人で出歩くはずも無い。ディア王女が両親を説得して街に出る時には大勢の護衛がついているし、それが当たり前である。
だから、誰もコレットを王女だと思う者などいない。
周囲に視線を向けて沈黙した彼に、コレットは更に続けた。
「だから、かまわないでくださる? 大声で助けてって叫ぶわよ」
「ああ、好きなだけ叫ぶと良い」
「…………」
「ただし、私の邪魔をする愚か者は、潰す。散々煮え湯を飲まされてきたからな」
不快感を滲ませた声と共に、物凄い覇気を放った彼に、うっと詰まる。
騎士団長が来ると聞いて、国王一家が何としても阻止しようと、あの手この手で妨害していたのを、コレットは知っている。冷静な男だが、それも実はかなり怒っていたのではないだろうか。
思わず怯んでしまうと、それに彼も気付いたのか、ふっと怒気を消した。そして、なだめるように告げる。
「それでも私は貴女に会いたくて来た――――一緒にいてはだめか? 王女様」
なんでこの言葉だけは、こんなにも優しく、温かいのだろう。
コレットは分からなかった。
ただ、勘の鋭い獣のような騎士団長を撒くのは、不可能だろうと言うことくらいは理解した。
「……せめてコレットにして」
「ん?」
戸惑った顔をした彼に、コレットの胸はちくりと痛んだ。コレットは本名だが、偽名だと思われて困惑されていると言う事くらいは分かる。それは何故か少し哀しいが、身代わりを引き受けてしまった以上、仕方のない事だ。
「街中で王女なんて呼ばれたら、さすがに目立つわ。……侍女の名前よ」
「……そうか。…………。コレット、だけなら良いのか?」
「えぇ、そうして」
小さく頷くと、彼は嬉しそうに笑った。その笑みは穏やかなもので、コレットは魅入ってしまったが。
「では、私もただの騎士と言う事にすれば良いのか。なるほど」
と、どさくさ紛れに言ってきた言葉に、目を剥いた。
大いに疑問である。
こんな威圧感満載の男が、ただの騎士で済むはずがないだろうが、本人はご満悦である。
「まあ……貴方がそれで良いのなら」
「私の事も名前で呼んでくれ。私の名は――――」
「だめよ。貴方の名前も有名すぎるわ」
王都では聖隷騎士団が訪れた事はとっくに知れ渡っている。持ち合わせた風格を鑑みるに、すぐに一致されてしまうだろう。
「それなら、ライナスでいい」
「ライナス?」
言われたまま呼ぶと、彼は嬉しそうに笑った。その無邪気な笑顔は、どうしてもコレットの目を奪った。
王都は広く、人も多い。彼は異国人であるから、土地勘も無い。
街中に紛れ込んでしまえば、いくら人の想像を簡単に超えて来るような男でも、自分を見つける事は不可能だろう。コレットはまだ多少痛む足に顔をしかめつつも、橋を渡り切った。
そして、念のためにとそっと振り返り。
「ひい⁉」
思わず声が出てしまったのは、城門の傍に立っていたはずの男が、眉間に皺を寄せたまま、機敏な動きで真っすぐにこちらに向かって歩いてくるのが見えたからだ。
コレットは慌てて身を翻し、駆け抜けた。無我夢中で、周りの事など気にしている余裕はない。広い大通りを走り、脇の狭い道を何度も曲がって、また大通りに戻る。
とにかくあの男を撒く事だけを一心に考えた。やがて足が限界にきたこともあって、近くに見えた公園に入った。空いていたベンチに座り、大きく息を吐く。
「……走ったのは、いつぶりかしら……私って結構いけるのね」
額に薄っすらとかいた汗を拭い、息を整える。公園内には植樹がされているためか、ここにも鳥たちが集まっているらしく、遠くの方で鳴き声がした。真っ青な空は美しく、白い雲が風でゆっくりと流れていた。
春の風が頬を撫でて、コレットは目を細める。
ああ、なんて美しい世界で、平和なのだろう――――と一瞬だけ思った。
何故なら、凍てつくような男の低い声が、突然真横からしたからだ。
「――――王女ともあろう者が一人で出歩くなど、感心しない」
コレットは返事をしなかった。
のんびり空など眺めているのではなかった。お陰でこんな大柄な男がやって来るのに、気付くのが遅れてしまったではないか。
――――私って、本当に駄目ね……。お姉様だったら、こんな事は絶対にさせないわ。
ディア王女にも、彼にも押し負けるし、油断して捕まる無様さだ。
泣きになりそうになったが、ぐっと堪えて表情を消す。そして、再度呼びかけられて、仕方なく、怪訝そうな顔を作って彼を見返した。そこには想像通りの男が仁王立ちしていた。しかも、コレットと違って息一つあがっていないし、服も乱れていない。普通はこうなのかもしれないと思うと、ますます自分が情けなくなる。
「あの……どちらさまですか?」
「とぼけるな」
「何の事でしょう?」
断じて認めるものかと奮起したコレットに、男は真顔で白昼堂々と言い放った。
「あれ程、熱烈に私を求めてきたくせに、もう忘れたのか」
「…………」
コレットは耐えた。
「私にしがみついてきただろう」
「…………」
「その挙句――――」
「言い触らさない約束でしょう!」
我慢できずに抗議して、ハッと息を呑む。男は相変わらず表情一つ変えなかったが、口元に笑みが広がった。
「すまない。そうだったな」
しれっと言ってくれるこの男の顔を、コレットは思いっきり引っ掻いてやりたくなった。だが、ディア王女はそんな事はしないだろうと、拳を握りしめて耐える。
そもそもあの王女様なら、話しかけられた瞬間、はしたないと詰られようが構わず脱兎のごとく逃げているに違いない。
日頃の運動不足と、傷で弱った自分の足が恨めしい。
うなだれている間にも、彼はさっさと隣に座って来た。コレットは軽く睨んで、せめてもの抵抗に反対方向へとお尻をずらそうとしたが。
「抱き寄せられたいのか?」
「違うわ!」
つい反応して返答してしまい、コレットは頭を抱えたが、彼はくすくすと笑っただけで手を伸ばす事は無く、代わりに背もたれに寄りかかった。
「それで、どうしてこんな所にいる?」
彼の疑問も尤もだった。逃げたのはこの男がいたからだが、王城を出て橋の上に一人いた所を見つかっている。
「なかなか王城から出して貰えないから……抜け出して、息抜きをしているのよ」
これも嘘ではない。事実だ。
ディア王女は国王夫妻にとって大事な一人娘で、将来王座に就く姫である。しかも、大聖女という噂がたって、狙われる事も多くなった。拉致して大聖女の力を利用しようとする者や、聖隷騎士団を持つ皇国の後援を得て、力を増す事を嫌う周辺国から刺客も放たれている。
そうした状況に自分の身が置かれている事を、ディア王女はよく分かっているようだったが、それでも時々王城の外に出たがって、国王夫妻からたしなめられていた。
今回の地方視察も、この騎士団長から逃げたい一心だけではないだろうと、コレットは理解している。
だが、それは自分の身を危険に晒す事でもあり、周囲の努力を無に帰す可能性だってある。
「無謀極まりないな」
そう容赦なく一蹴してきた男に、コレットも同感だ。
『高貴な者は責任を果たす義務がある』
王室に関わる一端の者ならば常々聞く言葉であるし、自分も王女にもそう伝えていた。
ディア王女は自分だって一人の人間だと反発していたが。
――――いつか、分かる時がくるわ……。
コレットはそう心の中で呟き、彼を見返した。
「そんな事は分かっているわよ」
「私が一緒ならいいが」
「それが一番悪いわ!」
「何故だ。私は役に立つぞ?」
艶然と笑った彼に、コレットはどきりとする。自分が酷く動揺したのが分かって、慌てて顔を背けて立ち上がった。すると彼も同様に続き、
「どこに行く?」
とすかさず聞いてきた。
「言わないわ」
「それはかまわないが、私は貴女についてまわるぞ。警護がいないなんて、ありえない」
彼は大聖女を絶対的な者として崇める、皇国の騎士団長だ。そうでなくても、ディア王女が一人で街中を歩き回るなんてありえないと言うのも、頷ける。
だが、コレットは違う。
「いいのよ。ここでは誰も私の事なんか気にしていないわ。見ればわかるでしょう」
昼間の公園ということもあって、自分達が言い合いをしている間も、何人もの人々が近くを通っている。彼の方は体格が良い事もあって目立つらしく、視線を向ける人々もいたが、大体の者は素通りだ。
コレットはディア王女と外見は似ているものの、こんな白昼堂々と王女が一人で出歩くはずも無い。ディア王女が両親を説得して街に出る時には大勢の護衛がついているし、それが当たり前である。
だから、誰もコレットを王女だと思う者などいない。
周囲に視線を向けて沈黙した彼に、コレットは更に続けた。
「だから、かまわないでくださる? 大声で助けてって叫ぶわよ」
「ああ、好きなだけ叫ぶと良い」
「…………」
「ただし、私の邪魔をする愚か者は、潰す。散々煮え湯を飲まされてきたからな」
不快感を滲ませた声と共に、物凄い覇気を放った彼に、うっと詰まる。
騎士団長が来ると聞いて、国王一家が何としても阻止しようと、あの手この手で妨害していたのを、コレットは知っている。冷静な男だが、それも実はかなり怒っていたのではないだろうか。
思わず怯んでしまうと、それに彼も気付いたのか、ふっと怒気を消した。そして、なだめるように告げる。
「それでも私は貴女に会いたくて来た――――一緒にいてはだめか? 王女様」
なんでこの言葉だけは、こんなにも優しく、温かいのだろう。
コレットは分からなかった。
ただ、勘の鋭い獣のような騎士団長を撒くのは、不可能だろうと言うことくらいは理解した。
「……せめてコレットにして」
「ん?」
戸惑った顔をした彼に、コレットの胸はちくりと痛んだ。コレットは本名だが、偽名だと思われて困惑されていると言う事くらいは分かる。それは何故か少し哀しいが、身代わりを引き受けてしまった以上、仕方のない事だ。
「街中で王女なんて呼ばれたら、さすがに目立つわ。……侍女の名前よ」
「……そうか。…………。コレット、だけなら良いのか?」
「えぇ、そうして」
小さく頷くと、彼は嬉しそうに笑った。その笑みは穏やかなもので、コレットは魅入ってしまったが。
「では、私もただの騎士と言う事にすれば良いのか。なるほど」
と、どさくさ紛れに言ってきた言葉に、目を剥いた。
大いに疑問である。
こんな威圧感満載の男が、ただの騎士で済むはずがないだろうが、本人はご満悦である。
「まあ……貴方がそれで良いのなら」
「私の事も名前で呼んでくれ。私の名は――――」
「だめよ。貴方の名前も有名すぎるわ」
王都では聖隷騎士団が訪れた事はとっくに知れ渡っている。持ち合わせた風格を鑑みるに、すぐに一致されてしまうだろう。
「それなら、ライナスでいい」
「ライナス?」
言われたまま呼ぶと、彼は嬉しそうに笑った。その無邪気な笑顔は、どうしてもコレットの目を奪った。
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