12 / 15
第12話 そうゆうとこ,好きだよ。
しおりを挟む
パシャり,とスマホが音を立てる。
フォルダを確認すると,バッチリ撮れていた。
私の顔が前に来すぎていて,構図がこれでいいのかは分からないけど。
私は満足して,若槻に見せる。
「どう?」
「いいんじゃ,ない?」
「なんで疑問系なの」
「いいから聞かないで」
顔を背けた若槻の耳に,視線が止まった。
じっと見ていると,もっと赤くなる。
「…照れてる?」
写真くらい,わけないと思ってた。
気にすることないのに。
おかしくてくすくす笑うと,若槻は。
今度は別の意味で顔を赤くして,怒った。
「一花だって女子なんだから,ツーショットは恥ずかしいでしょ」
訴えかける若槻に,ふふっと笑う。
女子なんだから。
一応って付きそうだなって一瞬思ったけど,その言葉が嘘じゃないって分かってるから,突っ込めなかった。
真っ直ぐで,すぐ照れる。
「若槻のそうゆうとこ,好きだよ」
私はまた,若槻を見て笑う。
こんなに笑えるのは,久しぶりだ。
若槻が言葉に詰まったように狼狽えて,また顔を赤くする。
今度の意味は,分からなかった。
からかったから,怒った?
私は若槻の顔を,下から覗き込んだ。
フォルダを確認すると,バッチリ撮れていた。
私の顔が前に来すぎていて,構図がこれでいいのかは分からないけど。
私は満足して,若槻に見せる。
「どう?」
「いいんじゃ,ない?」
「なんで疑問系なの」
「いいから聞かないで」
顔を背けた若槻の耳に,視線が止まった。
じっと見ていると,もっと赤くなる。
「…照れてる?」
写真くらい,わけないと思ってた。
気にすることないのに。
おかしくてくすくす笑うと,若槻は。
今度は別の意味で顔を赤くして,怒った。
「一花だって女子なんだから,ツーショットは恥ずかしいでしょ」
訴えかける若槻に,ふふっと笑う。
女子なんだから。
一応って付きそうだなって一瞬思ったけど,その言葉が嘘じゃないって分かってるから,突っ込めなかった。
真っ直ぐで,すぐ照れる。
「若槻のそうゆうとこ,好きだよ」
私はまた,若槻を見て笑う。
こんなに笑えるのは,久しぶりだ。
若槻が言葉に詰まったように狼狽えて,また顔を赤くする。
今度の意味は,分からなかった。
からかったから,怒った?
私は若槻の顔を,下から覗き込んだ。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。


私の大好きな彼氏はみんなに優しい
hayama_25
恋愛
柊先輩は私の自慢の彼氏だ。
柊先輩の好きなところは、誰にでも優しく出来るところ。
そして…
柊先輩の嫌いなところは、誰にでも優しくするところ。
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる