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12 神様、死す

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「…ココダ、輪廻ノイル蛇ノ毒壺ハ」

 洞窟と聞いていたから、それ程大規模な火力は投入出来ないと思い、支配者の玩具箱ロード オブ トイボックスから銃器一式を召喚していたが…

「……なあ、モコ…」

「……なんにゃ?」

「以外と洞窟って広いな。これなら車でひとっ走りでビッチを持って来れるよ」

 洞窟の幅は縦12.5m、横は23.4mと、入り口はそこそこ広かった。

 それを見て朧は、またもや支配者の玩具箱ロード オブ トイボックスから16式機動戦闘車を召喚し、それに乗り込んだ。

「それじゃあ、行ってくる!みんなはここで待ってろ!105mmの砲弾を喰らいたくなかったら絶対に来るな!絶対だぞ!」

 そう言うと、エンジンを始動し洞窟へと突入して行く……

「――と言っても、もうUAVで偵察済みだから輪廻をかっさらう前に……」

 朧は16式を颯爽と走らせ、邪魔な者がいれば跳ねるなり、機関銃の弾を撃つなりして最深部へと急いだ。

 そして時間が経ち2時間後のモコ達は――

「……遅いにゃ! 待たすにも程があるにゃ!」

 モコは激おこプンプン丸状態。

「まあまあ、多分道に迷っているだけですよ」

 とモコを止めるリィナ。

「ズズズ……」

その横でお茶を嗜む守宮ピー……なんだっけ? まあいいや。

そうしている内に、洞窟の中から何やら崩れる音が聞こえたと思えば――

「お☆ま☆た☆せっ!」

「ファ!?」

 突然後から声をかけられ、守宮ピーとリィナはその場で驚いたが、モコに至っては15m先まで吹っ飛んだ。
 さすが猫……

「連れてきたぜ、輪廻さんを…」

 16式の砲塔から両手両足を縛った輪廻を持ち出す。顔には袋を被せてあるが、息が荒く、興奮しているのが守宮ピーには驚きだった。

「輪廻サマ!? ナゼニソンナオ姿ニ……」

 袋を外すと、それはビッチというよりただの変態にしか見えい。

「あらぁ? 壁白虎ピー・パイフーじゃなぁい♪ 元気してたァ?」

 ピーの言っていた、聡明ナル巫女様とはかけ離れた輪廻の姿に、ピーは絶望した。

「アナタトイウオ方ハ……モウ、神失格デス! 朧サン! ヤッチャッテクダサイ!」

 血がそのまま透けてるように見える、真紅の縦長な瞳をさらに赤くたぎらせて、怒り心頭のピー。その瞳に映る輪廻をもう、ピー神とは認めていない。

「よし分かった! とっておきのを用意しちゃる!」

 そう言うと朧はそれなりのでかさのある爆弾を召喚する、その表面に核の印があるのを見て――

「に、にゃっ!? まさかにゃ!?」

 モコの言葉を聞かず、朧はまた輪廻を砲塔に押し込むと核爆弾を牽引して洞窟の奥へと消えていく。

 そして3分後――
 車が戻り、朧がそこから降りると、車は光となって消えた。そして、更に別の物を召喚する朧……

「さあ! 早くこれに乗れ! あと5だ!」

 朧に催促され、全員がV-22オスプレイに乗ると早急に離脱する。

「ダメにゃ! 神に核を使うなんて! やめるにゃ! っーー」

 後方で、とてつもなく眩しい光と轟音が響く。

 ……その後、蛇帝じゃていトワノ・リンネは、死亡。
 蛇の毒壺に大きなクレーターが出来ることとなった


作 高雄型重巡
「俺たちPMCが異世界に飛ばされた!?改」
「報復の翼〜少年は異世界で舞う〜」
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