谷中の用心棒 萩尾大楽

筑前助広

文字の大きさ
上 下
1 / 33

【特別収録】登場人物一覧/参考文献/地図

しおりを挟む
<筑前・筑後・豊前図>


<登場人物>

◆ 萩尾道場
萩尾大楽はぎお だいがく(33):江戸谷中の用心棒派遣業・萩尾道場を営む浪人。渾名は閻羅遮。
寺坂源兵衛てらさか げんべえ(50):事務処理に長けた大楽の片腕で、萩尾道場の師範代。
平岡九十郎ひらおか くじゅうろう(35):「萩尾道場」の門人。門人の中でも古参で、実戦経験が豊富。
七尾壮平ななお そうへい(21):「萩尾道場」の門人。腕こそ立つが用心棒としての経験が浅い。
笹井久兵衛ささい きゅうべえ(37):「萩尾道場」の門人。古参の一人で、温厚で慎重な性質たち

◆ 萩尾家
萩尾主計はぎお かずえ(27):大楽の異母弟。
萩尾縫子はぎお ぬいこ(28):主計の妻で。
萩尾市丸はぎお いちまる(3):主計と縫子の子。嫡男。
萩尾美作はぎお みまさか(故人):大楽・主計の父。
松寿院しょうじゅいん(47):美作の継室。主計の実母で、渋川堯春の妹。
亀井主水かめい もんど(40):萩尾家家老。号は南冥なんめい
小暮平吾こぐれ へいご(48):萩尾家の家人。
安富甚左衛門やすとみ じんざえもん(68):萩尾家元家老。現在は隠居している。

◆ 斯摩藩主家
渋川堯春しぶかわ たかはる(56):斯摩藩主。
渋川堯雄しぶかわ たかかつ(20):斯摩藩世子。一橋家出身。
渋川慶しぶかわ けい(16):堯春の娘。堯雄の妻。

◆ 斯摩藩執政府
宍戸川多聞ししどがわ たもん(59):斯摩藩首席家老。
権藤次郎兵衛ごんどう じろうべえ(53):斯摩藩江戸家老。

◆ 斯摩藩士
乃美蔵主のみ くろうず(33):斯摩藩士。大楽の親友で、幼名は忠之助。
瀬渡十蔵せわたり じゅうぞう(51):江戸藩邸中屋敷留守居役。権藤の盟友。
田原右衛門たばら うえもん(32):一橋家から随行した、堯雄の近習。熊のような大男。
溝口文四郎みぞぐち ぶんしろう(29):一橋家から随行した、堯雄の近習。色男。
立山庄之助たてやま しょうのすけ(23):書院番士。主計の同志。
椋梨喜蔵むくなし きぞう(?):徒目付。
柘植小刀太つげ ことうた(故人):萩尾美作を狙った斯摩藩士。大楽に斬られる。
谷万助たに ばんすけ(?):船手方水主同心。
喜多村源内きたむら げんない(故人):勘定奉行支配下の算用会計方頭取。
青柳文六あおやなぎ ぶんろく(24):乃美家の足軽。

◆ 玄海党
須崎屋六右衛門すざきや ろくえもん(51):博多店屋町の太物問屋にして、斯摩藩御用商人。
久松屋善兵衛ひさまつや ぜんべえ(43):本名は与六。嘉穂屋の元番頭で、博多で廻船業をしている。
鎌屋惣助かまや そうすけ(?):玄海党に属する博多の商人。


◆ 武揚会
嘉穂屋宗右衛門かほや そううえもん(?):両国一帯を統べる首領おかしら
益屋淡雲ますや たんうん(?):根岸一帯を仕切る首領おかしら
佐多弁蔵さた べんぞう(37):谷中一帯の首領おかしら

◆ アウトロー
鄭行龍ていぎょうりゅう(?):唐土もろこしの海商。
滝川藤兵衛たきがわ とうべえ(34):嘉穂屋に雇われた始末屋。
子鼠(?):密偵。益屋の世話になっている。本名は、畦利貞助うねり さだすけ
鍬太郎(31):弁蔵の若衆頭。
金兵衛(64):谷中の侠客。金兵衛一家の親分。
滑蔵なめぞう(41):嘉穂屋宗右衛門の片腕。
日野原勇平ひのはら ゆうへい(21):久松屋に雇われた始末屋。

◆ 町人
三吉(68):谷中天王寺の寺男。谷中の事情通で、大楽の情報源。三爺さんじいとも呼ばれる。
大江繁治おおえ しげじ(63):袙浜の綱元。渾名は癇癪餓鬼かんしゃくがき
大江舷三郎おおえ げんさぶろう(34):茂吉の跡取り息子。渾名は早舩三郎はやぶねさぶろう
伊頭屋大左衛門いとうや だいざいもん(34):博多蔵本番にある代呂物屋の主。先祖は伊藤小左衛門。

◆ 諸士監察方
蜂屋弾正はちや だんじょう(58):諸士監察方頭取、大身旗本。
奈良原了介ならはら りょうすけ(32):諸士監察方並。

◆ 福岡城
丹羽備後守にわ びんごのかみ(51):福岡城代、大身旗本。
伊能但見いのう たじみ(35):博多奉行。

◆ 南町奉行所
牧靱負まき ゆきえ(45):南町奉行。
赤羽孫右衛門あかばね まごえもん(42):南町奉行所与力。

◆ 史実要人
田沼意次たぬま おきつぐ:老中
一橋宗尹ひとつばし むねただ(故人):一橋家前当主。
一橋治済ひとつばし はるさだ:一橋家当主。堯雄の兄。

◆ 組織
斯摩藩:九州早良にある外様藩。表石高は十万石。藩主家は渋川氏。
萩尾道場:萩尾大楽が立ち上げた、用心棒結社。表向きは町道場だが、門人を用心棒として派遣する事で稼いでいる。
武揚会ぶようかい:江戸の裏社会を円滑に統べる為に結成された、首領おかしらの組合
玄海党:博多や斯摩の商人で結成された、密貿易カルテル。
諸士監察方:田沼意次の肝煎りで設立された、役人の査察・捜査機関。


<参考文献>
新訂黒田家譜
新訂黒田家譜索引・家譜年表
物語福岡藩史/安川巌
筑前西郡史/由比章祐
博多~商人が育てた国際都市/武野要子
はかた学5 江戸の博多と町方衆/朝日新聞福岡本部
筑前城下町 秋月を往く/田代量美
秋月藩 (シリーズ藩物語)/林洋海
久留米藩 (シリーズ藩物語)/林洋海
大名屋敷の謎 /安藤優一郎
日本近世の歴史〈4〉田沼時代/藤田 覚
江戸時代の身分願望―身上りと上下無し/深谷克己
御家騒動―大名家を揺るがした権力闘争/福田千鶴
開国前夜―田沼時代の輝き/鈴木 由紀子
港町と海域世界 (シリーズ港町の世界史)
本当はブラックな江戸時代/永井 義男
大黒屋光太夫/山下 恒夫
江戸庶民の旅―旅のかたち・関所と女/金森 敦子
鬼平と出世―旗本たちの昇進競争/山本 博文
『よしの冊子』にみる江戸役人の評判 武士の人事評価/山本 博文
江戸の役人事情―『よしの冊子』の世界/水谷三公 
唐津街道を行く/島村利彦
古地図の中の福岡・博多―1800年頃の町並み /宮崎克則
筑前の街道/近藤典二
玄界灘に生きた人々―廻船・遭難・浦の暮らし/高田茂広
船鑑/船の科学館 叢書 7
機関誌『水の文化』54号 和船が運んだ文化 ~概論 和船はどのように発達したか――構造と機能の盛衰史/安達 裕之
江戸海運を支えた弁財船/杉田 英昭
福岡町名散歩/井上精三

<ギャラリー>

illustration by アマリさん
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

とべない天狗とひなの旅

ちはやれいめい
歴史・時代
人間嫌いで悪行の限りを尽してきた天狗、フェノエレーゼ。 主君サルタヒコの怒りを買い、翼を封じられ人里に落とされてしまう。 「心から人間に寄り添い助けろ。これ以上悪さをすると天狗に戻れなくなるぞ」 とべなくなったフェノエレーゼの事情を知って、人里の童女ヒナが、旅についてきた。 人間嫌いの偏屈天狗と、天真爛漫な幼女。 翼を取り戻すため善行を積む旅、はじまりはじまり。 絵・文 ちはやれいめい https://mypage.syosetu.com/487329/ フェノエレーゼデザイン トトさん https://mypage.syosetu.com/432625/

天上の桜

乃平 悠鼓
歴史・時代
世界が欲しくば天上の桜を奪い取れ 世界を死守したくば天上の桜を護り抜け 西遊記の平行世界のような場所で繰り広げられる三蔵一行、妖怪、人間、神仏の攻防。のはず、……多分……きっと……。 天上の桜は聖樹か、それとも妖樹か。神仏の思惑に翻弄される人々。 戦いなどの場面が多々入ります。残酷な描写もありますので、ストレスを感じる方もいらっしゃるかもしれません。m(__)m できる限り直接的な言葉にならないよう、あえて遠回しなわかりにくい言い方になっています。 小難しい言葉、昔の表現がちょくちょく出ます。 玄奘三蔵一行と言うより、神仏の方の出番が多かったりするかも。三人称です。 十数年前に趣味で書いていた話を元に、つくり直しています。 この話は、絵空事、ご都合主義です。誤字脱字もあろうかと思われます。初投稿ですので色々不備もあるかと思いますが、よろしくお願いいたします。m(__)m ※亀更新です。m(__)m

【短編】輿上(よじょう)の敵 ~ 私本 桶狭間 ~

四谷軒
歴史・時代
【あらすじ】 今川義元の大軍が尾張に迫る中、織田信長の家臣、簗田政綱は、輿(こし)が来るのを待ち構えていた。幕府により、尾張において輿に乗れるは斯波家の斯波義銀。かつて、信長が傀儡の国主として推戴していた男である。義元は、義銀を御輿にして、尾張の支配を目論んでいた。義銀を討ち、義元を止めるよう策す信長。が、義元が落馬し、義銀の輿に乗って進軍。それを知った信長は、義銀ではなく、輿上の敵・義元を討つべく出陣する。 【表紙画像】 English: Kano Soshu (1551-1601)日本語: 狩野元秀(1551〜1601年), Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で

お鍋の方

国香
歴史・時代
織田信長の妻・濃姫が恋敵? 茜さす紫野ゆき標野ゆき 野守は見ずや君が袖振る 紫草の匂へる妹を憎くあらば 人妻ゆゑにわれ恋ひめやも 出会いは永禄2(1559)年初春。 古歌で知られる蒲生野の。 桜の川のほとり、桜の城。 そこに、一人の少女が住んでいた。 ──小倉鍋── 少女のお鍋が出会ったのは、上洛する織田信長。 ───────────── 織田信長の側室・お鍋の方の物語。 ヒロインの出自等、諸説あり、考えれば考えるほど、調べれば調べるほど謎なので、作者の妄想で書いて行きます。 通説とは違っていますので、あらかじめご了承頂きたく、お願い申し上げます。

でんじゃらすでございます

打ち出の小槌
歴史・時代
あらすじ ときは、天正十年、の六月。 たまたま堺にきていた、出雲の阿国とその一座。それがまきこまれてゆく、冒険の物語。 ことのおこりは、二年に一度、泉州の沖にある島の山寺で、厄祓いにみたてた、風変わりな荒行(ひとは、それをぶちりと呼んでいる)がおこなわれる。 それが、こたび島の荒行では、ほとんどのひとが戻らなかった。やがて、うわさがささやかれた。 この荒行は、なにかある。 呪われておる。もののけがおる。闇から死人が、おいでおいでする。 人々は怖れた。 寺は、これを鎮め、まさに島の厄祓いをするために、ひと集めをはじめた。 かつて、阿国一座にいた鈴々という、唐の娘が、そのひと集めにいってしまったことから、事件に阿国と、その仲間達が巻き込まれてゆく。 はたして、島では、景色を自在に操るもののけ、唐のキョンシーらしきもの、さらに、心をのぞける、さとりや、なんでも出来るという、天邪鬼らが現れ、その戦いとなります。 時代劇ではお馴染みの、霧隠才蔵や、猿飛も登場します。 どういう、展開となるか、お楽しみください。

べらぼう旅一座 ~道頓堀てんとうむし江戸下り~

荒雲ニンザ
歴史・時代
【長編第9回歴史・時代小説大賞 笑えて泣ける人情噺賞受賞】 道頓堀生まれ、喜劇の旅一座が江戸にやって来た! まだ『喜劇』というジャンルが日本に生まれていなかった時代、笑う芝居で庶民に元気を与える役者たちと、巻き込まれた不器用な浪人の人情噺。 【あらすじ】 本所の裏長屋に住む馬場寿三郎は万年浪人。 性格的に不器用な寿三郎は仕官先もみつからず、一日食べる分の仕事を探すのにも困る日々。 顔は怖いが気は優しい。 幸い勤勉なので仕事にありつければやってのけるだけの甲斐性はあるが、仏頂面で客商売ができないときた。 ある日、詐欺目当ての浪人に絡まれていた娘てんとうを助けた寿三郎。 道頓堀から下ってきた旅一座の一人であったてんとうは、助けてくれた寿三郎に礼がしたいと、一座の芝居を見る機会を与えてくれる。 まあ色々あってその一座に行くことになるわけだが、これがまた一座の奴らがむちゃくちゃ……べらんめぇな奴ばかりときた。 堺の笑いに容赦なくもみくちゃにされる江戸浪人を、生温かく見守る愛と笑いの人情噺。

七絃灌頂血脉──琴の琴ものがたり

国香
歴史・時代
これは小説ではない。物語である。 平安時代。 雅びで勇ましく、美しくおぞましい物語。 宿命の恋。 陰謀、呪い、戦、愛憎。 幻の楽器・七絃琴(古琴)。 秘曲『広陵散』に誓う復讐。 運命によって、何があっても生きなければならない、それが宿命でもある人々。決して死ぬことが許されない男…… 平安時代の雅と呪、貴族と武士の、楽器をめぐる物語。 ───────────── 七絃琴は現代の日本人には馴染みのない楽器かもしれません。 平安時代、貴族達に演奏され、『源氏物語』にも登場します。しかし、平安時代後期、何故か滅んでしまいました。 いったい何があったのでしょうか? タイトルは「しちげんかんじょうけちみゃく」と読みます。

【完結】蘭方医の診療録

藍上イオタ
歴史・時代
【「第9回歴史・時代小説大賞」特別賞受賞作】 ときは文化文政。 正義感が強く真っ直ぐな青年「犬飼誠吾」は、与力見習いとして日々励んでいた。 悩みを抱えるたび誠吾は、親友である蘭方医「根古屋冲有」のもとを甘味を持って訪れる。 奇人変人と恐れられているひねくれ者の根古屋だが、推理と医術の腕はたしかだからだ。 ふたりは力を合わせて、江戸の罪を暴いていく。 身分を超えた友情と、下町の義理人情。 江戸の風俗を織り交ぜた、医療ミステリーの短編連作。  2023.7.22「小説家になろう」ジャンル別日間ランキング 推理にて1位  2023.7.25「小説家になろう」ジャンル別週間ランキング 推理にて2位  2023.8.13「小説家になろう」ジャンル月週間ランキング 推理にて3位  2023.8.07「アルファポリス」歴史・時代ジャンルにて1位 になりました。  ありがとうございます!

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。