谷中の用心棒 萩尾大楽

旧題:それは、欲望という名の海

☆第6回歴史時代小説大賞 特別賞受賞☆

玄界灘。
この黒い潮流は、多くの夢や欲望を呑み込んできた。
人の命でさえも――。

九州は筑前の斯摩藩を出奔し江戸谷中で用心棒を務める萩尾大楽は、家督を譲った弟・主計が藩の機密を盗み出して脱藩したと知らされる。大楽は脱藩の裏に政争の臭いを嗅ぎつけるのだが――。

賄賂、恐喝、強奪、監禁、暴力、拷問、裏切り、殺人――。
開国の足音が聞こえつつある田沼時代の玄界灘を舞台に、禁じられた利を巡って繰り広げられる死闘を描く、アーバンでクールな時代小説!

美しくも糞ったれた、江戸の犯罪世界をご堪能あれ!
24h.ポイント 42pt
0
小説 17,269 位 / 192,045件 歴史・時代 98 位 / 2,386件

あなたにおすすめの小説

天暗の星~念真流寂滅抄~

筑前助広
歴史・時代
「人を斬らねば、私は生きられぬのか……」  江戸の泰平も豊熟の極みに達し、腐敗臭を放ちだした頃。  夜須藩御手先役見習い・平山清記は、自らの役目に疑問を覚えながらも、主君を守る太刀として藩法を破る無頼漢を斬る日々を過ごしていた。  そんなある日、清記は父の悌蔵に命じられ、中老・奥寺大和の剣術指南役になる。そこで出会った、運命の女。そして、友。青春の暁光を迎えようとしていた清記に、天暗の宿星が微笑む――。  寂滅の秘剣・落鳳。幾代を重ね、生き血を啜って生まれし、一族の魔剣よ。願いを訊き給へ。能うならば、我が業罪が一殺多生にならん事を。  アルファポリス第一回歴史時代小説大賞特別賞「狼の裔」に続く、もう一つの念真流物語! ※この物語はフィクションです。実在の人物・団体・地名とは一切関係ありません。 ※この物語は、「巷説江戸演義」と題した筑前筑後オリジナル作品企画の作品群です。舞台は江戸時代ですが、オリジナル解釈の江戸時代ですので、史実とは違う部分も多数ございますので、どうぞご注意ください。また、作中には実際の地名が登場しますが、実在のものとは違いますので、併せてご注意ください。

彼女にも愛する人がいた

まるまる⭐️
恋愛
既に冷たくなった王妃を見つけたのは、彼女に食事を運んで来た侍女だった。 「宮廷医の見立てでは、王妃様の死因は餓死。然も彼が言うには、王妃様は亡くなってから既に2、3日は経過しているだろうとの事でした」 そう宰相から報告を受けた俺は、自分の耳を疑った。 餓死だと? この王宮で?  彼女は俺の従兄妹で隣国ジルハイムの王女だ。 俺の背中を嫌な汗が流れた。 では、亡くなってから今日まで、彼女がいない事に誰も気付きもしなかったと言うのか…? そんな馬鹿な…。信じられなかった。 だがそんな俺を他所に宰相は更に告げる。 「亡くなった王妃様は陛下の子を懐妊されておりました」と…。 彼女がこの国へ嫁いで来て2年。漸く子が出来た事をこんな形で知るなんて…。 俺はその報告に愕然とした。

江戸の夕映え

大麦 ふみ
歴史・時代
江戸時代にはたくさんの随筆が書かれました。 「のどやかな気分が漲っていて、読んでいると、己れもその時代に生きているような気持ちになる」(森 銑三) そういったものを選んで、小説としてお届けしたく思います。 同じ江戸時代を生きていても、その暮らしぶり、境遇、ライフコース、そして考え方には、たいへんな幅、違いがあったことでしょう。 しかし、夕焼けがみなにひとしく差し込んでくるような、そんな目線であの時代の人々を描ければと存じます。

地縛霊に憑りつかれた武士(もののふ))【備中高松城攻め奇譚】

野松 彦秋
歴史・時代
1575年、備中の国にて戦国大名の一族が滅亡しようとしていた。 一族郎党が覚悟を決め、最期の時を迎えようとしていた時に、鶴姫はひとり甲冑を着て槍を持ち、敵毛利軍へ独り突撃をかけようとする。老臣より、『女が戦に出れば成仏できない。』と諫められたが、彼女は聞かず、部屋を後にする。 生を終えた筈の彼女が、仏の情けか、はたまた、罰か、成仏できず、戦国の世を駆け巡る。 優しき男達との交流の末、彼女が新しい居場所をみつけるまでの日々を描く。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

獅子の末裔

卯花月影
歴史・時代
未だ戦乱続く近江の国に生まれた蒲生氏郷。主家・六角氏を揺るがした六角家騒動がようやく落ち着いてきたころ、目の前に現れたのは天下を狙う織田信長だった。 和歌をこよなく愛する温厚で無力な少年は、信長にその非凡な才を見いだされ、戦国武将として成長し、開花していく。 前作「滝川家の人びと」の続編です。途中、エピソードの被りがありますが、蒲生氏郷視点で描かれます。

九州のイチモツ 立花宗茂

三井 寿
歴史・時代
 豊臣秀吉が愛し、徳川家康が怖れた猛将“立花宗茂”。  義父“立花道雪”、父“高橋紹運”の凄まじい合戦と最期を目の当たりにし、男としての仁義を貫いた”立花宗茂“と“誾千代姫”との哀しい別れの物語です。  下剋上の戦国時代、九州では“大友・龍造寺・島津”三つ巴の戦いが続いている。  大友家を支えるのが、足が不自由にもかかわらず、輿に乗って戦い、37戦常勝無敗を誇った“九州一の勇将”立花道雪と高橋紹運である。立花道雪は1人娘の誾千代姫に家督を譲るが、勢力争いで凋落する大友宗麟を支える為に高橋紹運の跡継ぎ統虎(立花宗茂)を婿に迎えた。  女城主として育てられた誾千代姫と統虎は激しく反目しあうが、父立花道雪の死で2人は強く結ばれた。  だが、立花道雪の死を好機と捉えた島津家は、九州制覇を目指して出陣する。大友宗麟は豊臣秀吉に出陣を願ったが、島津軍は5万の大軍で筑前へ向かった。  その島津軍5万に挑んだのが、高橋紹運率いる岩屋城736名である。岩屋城に籠る高橋軍は14日間も島津軍を翻弄し、最期は全員が壮絶な討ち死にを遂げた。命を賭けた時間稼ぎにより、秀吉軍は筑前に到着し、立花宗茂と立花城を救った。  島津軍は撤退したが、立花宗茂は5万の島津軍を追撃し、筑前国領主としての意地を果たした。豊臣秀吉は立花宗茂の武勇を讃え、“九州之一物”と呼び、多くの大名の前で激賞した。その後、豊臣秀吉は九州征伐・天下統一へと突き進んでいく。  その後の朝鮮征伐、関ヶ原の合戦で“立花宗茂”は己の仁義と意地の為に戦うこととなる。    

射干玉秘伝

NA
歴史・時代
時は鎌倉、越後国。 鎌倉幕府の侵攻を受けて、敗色濃厚な戦場を、白馬に乗った姫武者が駆け抜ける。 神がかりの強弓速射を誇る彼女の名は、板額御前。 これは、巴御前と並び日本史に名を残す女性武者が、舞台を降りてからの物語。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。