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7話 子犬の正体
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『僕の名前はポンデュガールニャ。偉大なるフェンリル族の子供だニャ』
ポンデュガールニャ……? ポンデュガール?
「そうか。この子の名前はポンちゃんだって」
「ポンちゃん!」
『誰がポンちゃんニャ! 僕の名前はポンデュガールニャッ!』
よしよしと頭を撫でてあげると、尻尾をぶんぶん振り回す。
「ノアって凄いね。料理も一瞬で作れるのに、実はテイマーだったんだね?」
テイマーというのは魔物と心を通わせて従魔とする才能のことだ。
「あはは……声が聞こえるだけでそんな大それた力じゃないよ。それにしてもフェンリル族ってあの伝説の銀氷の神狼だよね?」
「そうだね。本で読んだことあるよ。この子がフェンリル族なんだね。本だと災害級魔物と恐れられているけど、まだ子供だから可愛いね。でもさっきのオーラは本物だと思う」
『僕は本物ニャッ!』
「へぇ。ポンちゃんってセレナの言葉はわかるんだな?」
『もちろんニャ! フェンリル族は神獣だから、相手の意志を受け取ることができるニャ。でもノアは直接声が聞こえるから不思議だニャ」
今の状況を説明すると、どうやら僕が最初に手に入れた【異世界会話】のおかげなのかポンちゃんと話せるようだ。僕の言葉も届くし、彼の言葉も僕には聞こえる。
セレナはポンちゃんがただ吠えているようにしか聞こえないらしい。が、ポンちゃんはセレナの言葉を受け取ることができるという。
「なあ。ポンちゃん。これからどうするんだ?」
『ん……住処に戻りたいけど、あまりにも遠いから目指すにしても空腹で倒れちゃうかもしれないニャ』
「それなら僕達と一緒にくる? ご飯のために狩りの手伝はしてもらうけど、どう?」
『いいニャ!? うんうん。ノアのご飯は今まで食べたことがないくらい美味かったニャ。一緒に行きたいニャ!」
「セレナ。ポンちゃんも一緒に行くことになったけどいいか?」
「もちろん! 私達のパーティーのリーダーはノアなんだから、ノアが決めたことなら私は不満ないよ?」
笑顔を浮かべてポンちゃんを撫でるセレナは、もふもふに魅入られてしまったようだ。
「そう言ってくれるのは嬉しいが、できればみんなで納得して動きたいからな。とくにセレナにはたくさん助けてもらってるし、いつも僕を守ってくれるからね。凄く助かってるよ」
セレナがポンちゃんを撫でて、僕がセレナの頭を優しく撫でる。
不思議な三角関係だ。
「うん! 私はポンちゃんなら大歓迎だよ! 私が狩りに出た時にノアの守り神になってくれそうだし」
あはは……この子はとことん僕のことを気にかけてくれるな。
「じゃあ決定だね。改めてよろしくな。ポンちゃん」
『よろしくニャ!』
「よろしくね~」
こうして仲間が一匹(?)増えた。
神獣の一角であるフェンリル族の頼もしい守り神だ。
ポンデュガールニャ……? ポンデュガール?
「そうか。この子の名前はポンちゃんだって」
「ポンちゃん!」
『誰がポンちゃんニャ! 僕の名前はポンデュガールニャッ!』
よしよしと頭を撫でてあげると、尻尾をぶんぶん振り回す。
「ノアって凄いね。料理も一瞬で作れるのに、実はテイマーだったんだね?」
テイマーというのは魔物と心を通わせて従魔とする才能のことだ。
「あはは……声が聞こえるだけでそんな大それた力じゃないよ。それにしてもフェンリル族ってあの伝説の銀氷の神狼だよね?」
「そうだね。本で読んだことあるよ。この子がフェンリル族なんだね。本だと災害級魔物と恐れられているけど、まだ子供だから可愛いね。でもさっきのオーラは本物だと思う」
『僕は本物ニャッ!』
「へぇ。ポンちゃんってセレナの言葉はわかるんだな?」
『もちろんニャ! フェンリル族は神獣だから、相手の意志を受け取ることができるニャ。でもノアは直接声が聞こえるから不思議だニャ」
今の状況を説明すると、どうやら僕が最初に手に入れた【異世界会話】のおかげなのかポンちゃんと話せるようだ。僕の言葉も届くし、彼の言葉も僕には聞こえる。
セレナはポンちゃんがただ吠えているようにしか聞こえないらしい。が、ポンちゃんはセレナの言葉を受け取ることができるという。
「なあ。ポンちゃん。これからどうするんだ?」
『ん……住処に戻りたいけど、あまりにも遠いから目指すにしても空腹で倒れちゃうかもしれないニャ』
「それなら僕達と一緒にくる? ご飯のために狩りの手伝はしてもらうけど、どう?」
『いいニャ!? うんうん。ノアのご飯は今まで食べたことがないくらい美味かったニャ。一緒に行きたいニャ!」
「セレナ。ポンちゃんも一緒に行くことになったけどいいか?」
「もちろん! 私達のパーティーのリーダーはノアなんだから、ノアが決めたことなら私は不満ないよ?」
笑顔を浮かべてポンちゃんを撫でるセレナは、もふもふに魅入られてしまったようだ。
「そう言ってくれるのは嬉しいが、できればみんなで納得して動きたいからな。とくにセレナにはたくさん助けてもらってるし、いつも僕を守ってくれるからね。凄く助かってるよ」
セレナがポンちゃんを撫でて、僕がセレナの頭を優しく撫でる。
不思議な三角関係だ。
「うん! 私はポンちゃんなら大歓迎だよ! 私が狩りに出た時にノアの守り神になってくれそうだし」
あはは……この子はとことん僕のことを気にかけてくれるな。
「じゃあ決定だね。改めてよろしくな。ポンちゃん」
『よろしくニャ!』
「よろしくね~」
こうして仲間が一匹(?)増えた。
神獣の一角であるフェンリル族の頼もしい守り神だ。
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