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158話
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神聖国の首都を聖都と呼び、聖都に着いた僕達を出迎えてくれたのは大勢の騎士さんだった。
どうやら敵だと勘違いしたらしく、みなさん武装したままでこちらに剣を向けていた。
すぐに教皇様が看板から武器を下すように指示してくださり、何事もなく僕達は聖都にお邪魔することができた。
聖都の中心部には巨大な聖堂があり、そこの敷地内に広い場所があったので、そちらにユートピア号を泊めて、聖堂に案内された。
聖堂は白色で構成されていて、柱から壁まで綺麗な白色で染まっていた。
正面入り口から中に入ると真っ先に出て来るのは広い礼拝堂。白い木でできた長椅子が等間隔で並んでいて美しさをかもし出している。
椅子を通り過ぎて奥には祭壇があり、多くの女神様の銅像が慈悲深い笑みでこちらを見下ろしていた。
「魔族は絵だったんですけど、人族は銅像なんですね」
「ええ。そういう仕来りで、教会には銅像が置かれています」
そのまま礼拝堂を通り過ぎて奥に進むと、信者さんたちが過ごす場所となっている。どの場所も質素な作りの部屋や食器、道具が並んでいた。
普段から彼らが贅沢な暮らしをしていないことが分かる。
さらに奥に進むと、今度は教皇様や聖騎士さんたちが過ごしている神堂と呼ばれている場所に入る。
ここは神聖国でも入れる人が限られた場所だとのこと。
僕達はコテツを勇者として認めてもらい、その仲間として中に入る。
エレナちゃんやエヴァさんのような魔族が中に入っても良かったのだろうかと思いながら、教皇様の許可もあって中に足を踏み入れた。
豪華――――ではない。全体が質素な生活を送っているからだ。神堂もまた豪華な作りではなかった。
魔族も城とかあまり豪華には建てないと言っていたけど、聖堂もどこか魔族と似たものを感じる。
ただ他の場所と違う点というなら、美しさだ。神々しさと言ってもいい。
空から陽の光が差し込むと、光が照らすように神々しさを感じる。
その日は聖堂でゆっくりと過ごすこととなった。
そして、夕飯前。
エレノアさんとステラさんが僕の部屋を訪れてきた。
「ワタル様」
「エレノアさん。いらっしゃい」
「お願いがあります」
「お願い?」
「…………この子を飼いたいです」
そう言いながら腕に抱きかかえたのは、水色のスライムだ。
「ええええ!?」
「大切に飼います。お願いします」
「ま、待ってください。スライムですよ? 魔物ですよ?」
「私が守ります」
というのも、マッサージを受けた時に、一匹のスライムと仲良くなっていた。
そのスライムもエレノアさんが気に入ったようで、ずっとエレノアさんの腕の中でのんびり過ごしていた。
「え、えっと……スライムを誰かにお願いしたことがないので……」
「お願いします」
無表情のまま深々と頭を下げるエレノアさん。
それに追従するように、水色スライムもエレノアさんの真似をする。
「君もエレノアさんと一緒に過ごしたい?」
『あい……』
「そっか。わかった。君がそうしたいなら僕は応援するよ。エレノアさん。この子をよろしくお願いします」
「!? ありがとうございます」
何度も何度も頭を下げるエレノアさん。
ここまで真剣な彼女ならスライムを寂しくはさせないはずだ。
その時――――エレノアさんのスライムが眩い光を放った。
水色スライムの背中には――――可愛らしい天使の羽が生えた。
「「「可愛い~!」」」
すぐにステラさんとエレノアさん、エレナちゃんが声をあげた。
どうやら敵だと勘違いしたらしく、みなさん武装したままでこちらに剣を向けていた。
すぐに教皇様が看板から武器を下すように指示してくださり、何事もなく僕達は聖都にお邪魔することができた。
聖都の中心部には巨大な聖堂があり、そこの敷地内に広い場所があったので、そちらにユートピア号を泊めて、聖堂に案内された。
聖堂は白色で構成されていて、柱から壁まで綺麗な白色で染まっていた。
正面入り口から中に入ると真っ先に出て来るのは広い礼拝堂。白い木でできた長椅子が等間隔で並んでいて美しさをかもし出している。
椅子を通り過ぎて奥には祭壇があり、多くの女神様の銅像が慈悲深い笑みでこちらを見下ろしていた。
「魔族は絵だったんですけど、人族は銅像なんですね」
「ええ。そういう仕来りで、教会には銅像が置かれています」
そのまま礼拝堂を通り過ぎて奥に進むと、信者さんたちが過ごす場所となっている。どの場所も質素な作りの部屋や食器、道具が並んでいた。
普段から彼らが贅沢な暮らしをしていないことが分かる。
さらに奥に進むと、今度は教皇様や聖騎士さんたちが過ごしている神堂と呼ばれている場所に入る。
ここは神聖国でも入れる人が限られた場所だとのこと。
僕達はコテツを勇者として認めてもらい、その仲間として中に入る。
エレナちゃんやエヴァさんのような魔族が中に入っても良かったのだろうかと思いながら、教皇様の許可もあって中に足を踏み入れた。
豪華――――ではない。全体が質素な生活を送っているからだ。神堂もまた豪華な作りではなかった。
魔族も城とかあまり豪華には建てないと言っていたけど、聖堂もどこか魔族と似たものを感じる。
ただ他の場所と違う点というなら、美しさだ。神々しさと言ってもいい。
空から陽の光が差し込むと、光が照らすように神々しさを感じる。
その日は聖堂でゆっくりと過ごすこととなった。
そして、夕飯前。
エレノアさんとステラさんが僕の部屋を訪れてきた。
「ワタル様」
「エレノアさん。いらっしゃい」
「お願いがあります」
「お願い?」
「…………この子を飼いたいです」
そう言いながら腕に抱きかかえたのは、水色のスライムだ。
「ええええ!?」
「大切に飼います。お願いします」
「ま、待ってください。スライムですよ? 魔物ですよ?」
「私が守ります」
というのも、マッサージを受けた時に、一匹のスライムと仲良くなっていた。
そのスライムもエレノアさんが気に入ったようで、ずっとエレノアさんの腕の中でのんびり過ごしていた。
「え、えっと……スライムを誰かにお願いしたことがないので……」
「お願いします」
無表情のまま深々と頭を下げるエレノアさん。
それに追従するように、水色スライムもエレノアさんの真似をする。
「君もエレノアさんと一緒に過ごしたい?」
『あい……』
「そっか。わかった。君がそうしたいなら僕は応援するよ。エレノアさん。この子をよろしくお願いします」
「!? ありがとうございます」
何度も何度も頭を下げるエレノアさん。
ここまで真剣な彼女ならスライムを寂しくはさせないはずだ。
その時――――エレノアさんのスライムが眩い光を放った。
水色スライムの背中には――――可愛らしい天使の羽が生えた。
「「「可愛い~!」」」
すぐにステラさんとエレノアさん、エレナちゃんが声をあげた。
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