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22話
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「最初は瞑想よ」
「「はいっ!」」
ふかふかの絨毯を敷いて、僕とリーゼが座り込み目を瞑る。
「まずは深呼吸。自分の体の中にある魔力を感じること。二人に課題よ。リーゼちゃんは自分の魔力を感じながら周りの魔力を感じてみて」
「魔力ぅ?」
「こらっ! 集中を切らさないっ!」
オリアナさんが手に持っていたふわふわした棒でリーゼの頭を叩く。
ポ~ンと優しい音が響く。
「あいっ!」
二度目のポ~ンと音が聞こえる。
クスッと笑ってしまいそうになるのを我慢して瞑想を続ける。
「ハウくんは自分の魔力を放ち続けながら、自分の心の中から伸びている糸のようなものを探してみてごらん」
はいっ!と心で答える。
真っ暗な世界。
その中心には小さな小さな――――芽が見える。
暗い世界でポツンと一人で輝いている緑の芽。
最初は見えなかったけど、一年間瞑想を続けて見えるようになった。
今でも毎晩瞑想を繰り返して毎日この芽を見続けているけど、何を意味するのか全然わからないし、成長してる感じもない。
――――そのときだった。
ポン!と音が上がり、葉っぱが二つだけの芽の上に、もう二つの葉っぱが現れた。
「わあ~! 葉っぱが四つになった!」
ポ~ン!
「こらっ。集中」
「はいっ!」
ポ~ン!
また瞑想を始める。
遠くに見える芽は以前よりも少し大きくなり、放つ輝きも少し強くなったのか周りをより照らすようになった。
集中して近づいていくと、咲いた芽の上に白くて丸い――――まるでタンポポのようなものがふわふわと浮かんでいるのが見える。
しかも、オリアナさんが話していた糸みたいな、細すぎて目を凝らさないと見えない白い糸が繋がっていた。
あれ? これって……タンポポなら、風を吹かせてあげないといけないんじゃないかな?
僕は魔法を展開させる。
芽がふるふると揺れて周りに風を起こす。
――――そよ風に揺れた六つのタンポポは、楽しそうに風に乗り込み暗い世界に舞い上がる。
小さくてもしっかり輝いているタンポポ達に僕は夢中になって風を吹かせる。
糸があって遠くには飛べないけど、楽しそうに空を飛び回るタンポポ達からは、嬉しさが伝わってきた。
――――ありがとう。
そういう声が聞こえた気がした。
そっと目を開けると、僕の目の前に大きな目を開けている可愛らしいリーゼの顔があった。
「うわっ!? リ、リーゼ?」
「やっと起きた!」
「やっと……起きた?」
周りを見渡すと、すっかり日が落ちて、空が赤色に染まっていた。
「ええええ~!?」
「うふふ。ハウったら、一日中瞑想し続けていたんだよ? お昼も食べないで」
「確かにお腹空いたかも……」
「もう夕飯の時間だから帰って一緒に食べよう?」
「わかった!」
「あれ? モモ達は……空か」
上を見ると、モモ達が綺麗なエメラルドグリーン色に輝きながら空を縦横無尽に飛び回っていた。
「ハウが瞑想に入って少しして、ずっと飛び回っているんだ。お母さんはそのままでいいって言ってたけど、モモ達もずっと飛び回ってて疲れないのかしら」
「みんな~! もう帰るよ!」
「「「きゅぴっ~!」」」
空を舞っていたモモ達が一斉に降下して、僕とリーゼの肩や頭に乗ってきた。
気付いたら仕事時間が終わってて、リーゼと一緒に宿屋に戻る。
不思議とモモ達とより深く繋がった気がした。
宿屋に戻るとオリアナさんが作って準備してくれた夕飯をリーゼとご馳走になる。
食べてからまたモモ達と一緒にお片付けと手伝いに戻る。
もも達も慣れたように下げてきた皿を風魔法で運んだり洗ったり乾かしたりと、みんな頑張って働いてくれた。
夕飯の時間が終わり、少し余裕ができてオリアナさんに呼ばれた。
「ハウくん。モモ達との繋がりはどうなったのかしら?」
「朝よりもモモ達の動きが手に取るようにわかります!」
「そうか。じゃあ、明日からはまた次のステップに移行できるわね。楽しみにしておいて!」
「はいっ!」
ワクワクして眠れるか心配だったけど、意外とベッドに入ったらモモ達とすぐに眠りについた。
「「はいっ!」」
ふかふかの絨毯を敷いて、僕とリーゼが座り込み目を瞑る。
「まずは深呼吸。自分の体の中にある魔力を感じること。二人に課題よ。リーゼちゃんは自分の魔力を感じながら周りの魔力を感じてみて」
「魔力ぅ?」
「こらっ! 集中を切らさないっ!」
オリアナさんが手に持っていたふわふわした棒でリーゼの頭を叩く。
ポ~ンと優しい音が響く。
「あいっ!」
二度目のポ~ンと音が聞こえる。
クスッと笑ってしまいそうになるのを我慢して瞑想を続ける。
「ハウくんは自分の魔力を放ち続けながら、自分の心の中から伸びている糸のようなものを探してみてごらん」
はいっ!と心で答える。
真っ暗な世界。
その中心には小さな小さな――――芽が見える。
暗い世界でポツンと一人で輝いている緑の芽。
最初は見えなかったけど、一年間瞑想を続けて見えるようになった。
今でも毎晩瞑想を繰り返して毎日この芽を見続けているけど、何を意味するのか全然わからないし、成長してる感じもない。
――――そのときだった。
ポン!と音が上がり、葉っぱが二つだけの芽の上に、もう二つの葉っぱが現れた。
「わあ~! 葉っぱが四つになった!」
ポ~ン!
「こらっ。集中」
「はいっ!」
ポ~ン!
また瞑想を始める。
遠くに見える芽は以前よりも少し大きくなり、放つ輝きも少し強くなったのか周りをより照らすようになった。
集中して近づいていくと、咲いた芽の上に白くて丸い――――まるでタンポポのようなものがふわふわと浮かんでいるのが見える。
しかも、オリアナさんが話していた糸みたいな、細すぎて目を凝らさないと見えない白い糸が繋がっていた。
あれ? これって……タンポポなら、風を吹かせてあげないといけないんじゃないかな?
僕は魔法を展開させる。
芽がふるふると揺れて周りに風を起こす。
――――そよ風に揺れた六つのタンポポは、楽しそうに風に乗り込み暗い世界に舞い上がる。
小さくてもしっかり輝いているタンポポ達に僕は夢中になって風を吹かせる。
糸があって遠くには飛べないけど、楽しそうに空を飛び回るタンポポ達からは、嬉しさが伝わってきた。
――――ありがとう。
そういう声が聞こえた気がした。
そっと目を開けると、僕の目の前に大きな目を開けている可愛らしいリーゼの顔があった。
「うわっ!? リ、リーゼ?」
「やっと起きた!」
「やっと……起きた?」
周りを見渡すと、すっかり日が落ちて、空が赤色に染まっていた。
「ええええ~!?」
「うふふ。ハウったら、一日中瞑想し続けていたんだよ? お昼も食べないで」
「確かにお腹空いたかも……」
「もう夕飯の時間だから帰って一緒に食べよう?」
「わかった!」
「あれ? モモ達は……空か」
上を見ると、モモ達が綺麗なエメラルドグリーン色に輝きながら空を縦横無尽に飛び回っていた。
「ハウが瞑想に入って少しして、ずっと飛び回っているんだ。お母さんはそのままでいいって言ってたけど、モモ達もずっと飛び回ってて疲れないのかしら」
「みんな~! もう帰るよ!」
「「「きゅぴっ~!」」」
空を舞っていたモモ達が一斉に降下して、僕とリーゼの肩や頭に乗ってきた。
気付いたら仕事時間が終わってて、リーゼと一緒に宿屋に戻る。
不思議とモモ達とより深く繋がった気がした。
宿屋に戻るとオリアナさんが作って準備してくれた夕飯をリーゼとご馳走になる。
食べてからまたモモ達と一緒にお片付けと手伝いに戻る。
もも達も慣れたように下げてきた皿を風魔法で運んだり洗ったり乾かしたりと、みんな頑張って働いてくれた。
夕飯の時間が終わり、少し余裕ができてオリアナさんに呼ばれた。
「ハウくん。モモ達との繋がりはどうなったのかしら?」
「朝よりもモモ達の動きが手に取るようにわかります!」
「そうか。じゃあ、明日からはまた次のステップに移行できるわね。楽しみにしておいて!」
「はいっ!」
ワクワクして眠れるか心配だったけど、意外とベッドに入ったらモモ達とすぐに眠りについた。
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