俺様幼馴染の溺愛包囲網

吉岡ミホ

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6ヶ月健診は恋のお手伝いの始まり?

6ヶ月健診は恋のお手伝いの始まり?②

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 鉄平をお風呂に入れてもらっている間に、夕食の準備だ!
 急がないとすぐ出てきてしまう。

 今日は寒いからビーフシチュー。煮込みの段階で、ジャガイモとにんじんだけ取り出し、すり鉢でつぶす。鉄平の離乳食の完成だ。

 まだ少し形が残る程度の物しか食べられないけど、食いつきは良い。
 母乳の出も良いので、よく飲む。
 発育が良いのはそのせいかな。

 バスタオルを持って鉄平のお迎えに行くと、ホカホカに茹でられた鉄平が渡された。

「わ~、ホカホカだね~! きれいにしてもらって良かったね~」

 うっとりと大人しくなった鉄平。本当に可愛い。
 湯冷ましを飲ませて、さあご飯だ。

 専用の椅子に座らせて、食べさせていると亮平がルームウェアを着て出てきた。

「お! ビーフシチューか! 美味そうだなぁ~!」

 亮平、好きだもんね、ビーフシチュー。
 最近は、離乳食を食べさせながら、自分も少しずつ食べられるようになってきた。鉄平がぐずらず食べてくれるからとても助かる。

 ゆっくりビーフシチューを食べ進めていると、2皿目を食べ始めた亮平が言った。

「鉄平、6ヶ月健診どうするんだ?」

 6ヶ月健診は任意だ。でも、初めての子供だし、私は受けに行こうと思っている。

「受けるよ。来週、予約も入れてる」
「そうか! ちゃんと、俺の予約に入れたか?」
「うん。藤田先生でお願いします、って伝えたよ。水曜日に行くから」

 亮平の外来は水曜日の午後だけだから。
 多分、本当は検診ばかりの日に行かないといけないはずなんだけど、身内だとすぐ分かったのか、水曜日の午後で予約が取れた。

 亮平も、毎日接しているんだから、異常がないのはわかってるはず。身体測定がメインになるだろう。

 実は、妊娠してすぐに行った産婦人科医院は転院し、亮平の勤める大学附属病院で出産した。

 理由は、30週を過ぎた頃に、私が早期破水で急遽入院することになったからだ。
 何も問題がなければ元の産婦人科医院で大丈夫だった。でも、早期破水はかなり危険。30週だ。まだまだ生まれてくるには早すぎる。

 このまま出産になる可能性を考慮して、NICUのある病院に転院することに。亮平が大学附属病院に転院出来るように動いてくれた。
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