20 / 82
結衣子食われる(大学時代)
結衣子食われる④
しおりを挟む
「でも、くじ運良かったのか、俺王様ばっかで。このまま終われるんじゃないかと思ったんだけどな……来たんだよ、次で終わりって時に」
♪ピコン~
ん? メッセージかな?
私じゃない。亮平だな。
「亮平、見なくていいの?」
「……廣澤だ。――――――うっ‼︎」
メッセージを見るなりスマホを放り投げて、トイレに駆け込む亮平。
な、何事っ?
画面が開いたままのスマホを取り上げると、そこには……。
「うわっ! こ、これ――」
亮平と、おそらく廣澤君と思われる男性との強烈なキスシーン!
「この角度、これ絶対舌入ってるよね」
もう吐くものもないだろうに、また吐きに行ってる理由がわかった。
これはキツいなぁ。でも女の人じゃなかったんだ……。
しばらくして亮平がトイレから出てきた。また歯を磨いてる。
「俺、アイツの友達やめる……」
「い、いやでも、ゲームでのおふざけでしょう? きっと盛り上げたかったんだよね?」
「そもそも、あの合コンに行く義理は全くなかった。クッソー! ミュータンス菌うつったらアイツの舌ちょんぎってやる!」
あーあ、怒りが治らないみたいだな。
「とりあえず、水分補給しなさい。ね?」
そう言って水を飲ませる。やっぱり喉が乾いてたんだな。一気に500ml飲み干した。
「ちょっと横になったら? ご休憩って2時間らしいから、起こしてあげるよ」
世話焼きの私は亮平の体調が気になって仕方ない。弱っている人を放っておけない。
「熱はないよね?」
トラウマの元になる事件の時は高熱が出た。さすがにこんなに大人になって知恵熱もないと思うんだけど……。
「……俺、まさか結衣子にラブホへ連れ込まれると思わなかった」
「ちょっ……人聞きの悪いこと言わないで! 仕方ないじゃない。外で吐くし、私のGジャンダメになったんだよ。髪にも付いたし。散々だよ!」
「悪かったな……」
「いいよ、もう。ほら、横になって」
亮平を寝かせ……ん? 腕を離さない?
「寝るわけないだろ。お前が連れ込んだんだから合意だよな。大学入るまでは我慢してたけど、限界だ」
え? え?
「まずは上書き」
えぇ、いつの間にか押し倒されてる?
体勢、入れ替わってるよ?
「ん、ちょ、……んんん……」
キスはいつもされてるけど、ちょっとこの場所では……あれ?
私、ちょっとヤバいんじゃない?
「やっぱ、お前じゃないと……はぁ~、落ち着く――」
そ、そんなドキッとするようなこと言わないで!
「……あれ? 私、廣澤君と間接キス?」
わぁ、私のバカ! 何動揺して余計なこと言っちゃってるの!
「は? お前何言ってんの? ……ありえねぇ。ムカつくこと言うな」
思い出させちゃった?
あ、歯磨いたから間接キスじゃないってことか。
「ご、ごめ……ん、ん、んー!」
怒りに任せた噛みつくようなキスが降ってきた。もう、これは喰われてるって言っても過言じゃない。息も絶え絶えに、受け止めていると……。
「俺、もう止まんねーわ。ここならアレもあるしな。結衣子、覚悟決めろ!」
「あ、アレ? 覚悟⁇ 」
「俺に食われろ」
そうして、私は本当に食べられてしまった。
♪ピコン~
ん? メッセージかな?
私じゃない。亮平だな。
「亮平、見なくていいの?」
「……廣澤だ。――――――うっ‼︎」
メッセージを見るなりスマホを放り投げて、トイレに駆け込む亮平。
な、何事っ?
画面が開いたままのスマホを取り上げると、そこには……。
「うわっ! こ、これ――」
亮平と、おそらく廣澤君と思われる男性との強烈なキスシーン!
「この角度、これ絶対舌入ってるよね」
もう吐くものもないだろうに、また吐きに行ってる理由がわかった。
これはキツいなぁ。でも女の人じゃなかったんだ……。
しばらくして亮平がトイレから出てきた。また歯を磨いてる。
「俺、アイツの友達やめる……」
「い、いやでも、ゲームでのおふざけでしょう? きっと盛り上げたかったんだよね?」
「そもそも、あの合コンに行く義理は全くなかった。クッソー! ミュータンス菌うつったらアイツの舌ちょんぎってやる!」
あーあ、怒りが治らないみたいだな。
「とりあえず、水分補給しなさい。ね?」
そう言って水を飲ませる。やっぱり喉が乾いてたんだな。一気に500ml飲み干した。
「ちょっと横になったら? ご休憩って2時間らしいから、起こしてあげるよ」
世話焼きの私は亮平の体調が気になって仕方ない。弱っている人を放っておけない。
「熱はないよね?」
トラウマの元になる事件の時は高熱が出た。さすがにこんなに大人になって知恵熱もないと思うんだけど……。
「……俺、まさか結衣子にラブホへ連れ込まれると思わなかった」
「ちょっ……人聞きの悪いこと言わないで! 仕方ないじゃない。外で吐くし、私のGジャンダメになったんだよ。髪にも付いたし。散々だよ!」
「悪かったな……」
「いいよ、もう。ほら、横になって」
亮平を寝かせ……ん? 腕を離さない?
「寝るわけないだろ。お前が連れ込んだんだから合意だよな。大学入るまでは我慢してたけど、限界だ」
え? え?
「まずは上書き」
えぇ、いつの間にか押し倒されてる?
体勢、入れ替わってるよ?
「ん、ちょ、……んんん……」
キスはいつもされてるけど、ちょっとこの場所では……あれ?
私、ちょっとヤバいんじゃない?
「やっぱ、お前じゃないと……はぁ~、落ち着く――」
そ、そんなドキッとするようなこと言わないで!
「……あれ? 私、廣澤君と間接キス?」
わぁ、私のバカ! 何動揺して余計なこと言っちゃってるの!
「は? お前何言ってんの? ……ありえねぇ。ムカつくこと言うな」
思い出させちゃった?
あ、歯磨いたから間接キスじゃないってことか。
「ご、ごめ……ん、ん、んー!」
怒りに任せた噛みつくようなキスが降ってきた。もう、これは喰われてるって言っても過言じゃない。息も絶え絶えに、受け止めていると……。
「俺、もう止まんねーわ。ここならアレもあるしな。結衣子、覚悟決めろ!」
「あ、アレ? 覚悟⁇ 」
「俺に食われろ」
そうして、私は本当に食べられてしまった。
0
お気に入りに追加
499
あなたにおすすめの小説
再会したスパダリ社長は強引なプロポーズで私を離す気はないようです
星空永遠
恋愛
6年前、ホームレスだった藤堂樹と出会い、一緒に暮らしていた。しかし、ある日突然、藤堂は桜井千夏の前から姿を消した。それから6年ぶりに再会した藤堂は藤堂ブランド化粧品の社長になっていた!?結婚を前提に交際した二人は45階建てのタマワン最上階で再び同棲を始める。千夏が知らない世界を藤堂は教え、藤堂のスパダリ加減に沼っていく千夏。藤堂は千夏が好きすぎる故に溺愛を超える執着愛で毎日のように愛を囁き続けた。
2024年4月21日 公開
2024年4月21日 完結
☆ベリーズカフェ、魔法のiらんどにて同作品掲載中。
人違いラブレターに慣れていたので今回の手紙もスルーしたら、片思いしていた男の子に告白されました。この手紙が、間違いじゃないって本当ですか?
石河 翠
恋愛
クラス内に「ワタナベ」がふたりいるため、「可愛いほうのワタナベさん」宛のラブレターをしょっちゅう受け取ってしまう「そうじゃないほうのワタナベさん」こと主人公の「わたし」。
ある日「わたし」は下駄箱で、万年筆で丁寧に宛名を書いたラブレターを見つける。またかとがっかりした「わたし」は、その手紙をもうひとりの「ワタナベ」の下駄箱へ入れる。
ところが、その話を聞いた隣のクラスのサイトウくんは、「わたし」が驚くほど動揺してしまう。 実はその手紙は本当に彼女宛だったことが判明する。そしてその手紙を書いた「地味なほうのサイトウくん」にも大きな秘密があって……。
「真面目」以外にとりえがないと思っている「わたし」と、そんな彼女を見守るサイトウくんの少女マンガのような恋のおはなし。
小説家になろう及びエブリスタにも投稿しています。
扉絵は汐の音さまに描いていただきました。
イケメン御曹司、地味子へのストーカー始めました 〜マイナス余命1日〜
和泉杏咲
恋愛
表紙イラストは「帳カオル」様に描いていただきました……!眼福です(´ω`)
https://twitter.com/tobari_kaoru
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私は間も無く死ぬ。だから、彼に別れを告げたいのだ。それなのに……
なぜ、私だけがこんな目に遭うのか。
なぜ、私だけにこんなに執着するのか。
私は間も無く死んでしまう。
どうか、私のことは忘れて……。
だから私は、あえて言うの。
バイバイって。
死を覚悟した少女と、彼女を一途(?)に追いかけた少年の追いかけっこの終わりの始まりのお話。
<登場人物>
矢部雪穂:ガリ勉してエリート中学校に入学した努力少女。小説家志望
悠木 清:雪穂のクラスメイト。金持ち&ギフテッドと呼ばれるほどの天才奇人イケメン御曹司
山田:清に仕えるスーパー執事
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ねぇ…私じゃダメですか?
アイネ
恋愛
大好きだった恋人に裏切られ、恋に臆病になった少女ユミ。
彼には酷いことをされたはずなのに、ユミはその人のことが好きなまま。
いつしかユミは恋をすることが出来なくなっていたのだ。
そんな少女の前に現れたのは大好きだった恋人を事故で亡くした少年ショウ。
ショウは特別な誰かを作るのが怖くなっていた。
いつしか少年も少女と同じように恋をすることが出来なくなっていたのだ。
二人の時間と心は恋人が消えた時間から止まっている。
二人は止まっていた時間を動き出させることが出来るのか…?
これは恋をすることが出来なくなった二人の切ないラブストーリー。
羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。
泉野あおい
恋愛
人の気持ちに重い軽いがあるなんて変だと思ってた。
でも今、確かに思ってる。
―――この愛は、重い。
------------------------------------------
羽柴健人(30)
羽柴法律事務所所長 鳳凰グループ法律顧問
座右の銘『危ない橋ほど渡りたい。』
好き:柊みゆ
嫌い:褒められること
×
柊 みゆ(28)
弱小飲料メーカー→鳳凰グループ・ホウオウ総務部
座右の銘『石橋は叩いて渡りたい。』
好き:走ること
苦手:羽柴健人
------------------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる