[R-18]あの部屋

60.悲鳴1

怖いほど丁寧で優しく柏木は朔の何も反応していないペニスに触れ続けた。朔は次に何をされるのか、どうなるのか、不安でその手から視線を外せなかった。


｢すごい期待されてるなぁ。お詫びだから野坂の好きな所から舐めてあげるよ。どこからがいい？先っぽ？玉？裏筋？｣

｢っ…嫌だ…。離して…ほしい｣

｢いつも同じことしか言わないね。その割にしっかり勃ってきたし｣

弱い刺激を受け続け、朔のそこは生理現象で少しずつ反応を示し始めた。


｢ぅ…っ、触る…なっ｣

柏木は朔の言葉を無視して楽しそうにそこに触れ続け、反応する朔の屹立の先端に優しく唇で触れた。


｢ッ！｣

思わず腰が跳ねたが、声は何とか我慢した。
柏木は先端から今度は根元の方へと唇でペニスへ優しい愛撫を行う。


｢ンっ｣

柔らかい唇でなぞるだけの擽ったい優しい刺激からも受け取ってしまう弱い快楽から逃れるように朔は身を捩る。
朔のペニスの根元に柏木の唇が辿り着くと、そこに先程つけられた傷に今度は舌を這わせた。


｢ひッ｣

ピリッとした痛みと、粘膜で擦られる甘い悦楽に朔の太腿はビクッと跳ねてから小さく痙攣する。
傷口を優しく癒すように舐める舌の動きと、そこから突然その傷を捩るような強い舌の動きを柏木は交互に繰り返した。


｢や…っぁあッ…痛つッ…く…ぅ｣

痛みと快楽が繰り返し襲ってくる状況に朔の思考は翻弄され身体は勝手に昂っていく。

朔が自身の下半身に顔を寄せる柏木へと視線を向けると、柏木も朔を見上げていて視線がぶつかった。
柏木は猫が笑ったような目を細めたニッとした笑顔を見せる。その唇がおそらく朔の傷から溢れた血でうっすら赤く染まっている様を見ると恐怖心と同時に背徳的な快楽が朔を襲い、信じたくなくて慌てて目をきつく閉じた。

そのまま柏木は顔を上げると今度は先端から怒張を口内へと含んでいった。


｢うっ！…ぅ…ッ…ん｣

感じたくなくても押し迫るように与えられる深い快楽に朔は必死に抗おうと、左手の甲を噛んで声を抑え、痛みで快楽を打ち消そうとする。
じゅぼじゅぼと窪みを満たす湿った音と飲み込まれるような悦楽。思考が快感以外のものを受け付けなくなり始める。


｢ふ…んっ…ぁ…っく…ぅっ…ッ｣

｢ん、…腰揺れてるね｣

柏木が口を離し言葉をかけながら、指を2本朔の胎内へと忍ばせる。


｢うっ、ぅんんっ…ぐ…｣

｢ぐちょぐちょってすごい音。あ、隙間からまたザーメン溢れてきた。えろいまんこだね｣

胎内を好き勝手弄られて辱められ朔は屈辱と快楽で身体を震わせる。一通り胎内を掻き回した後柏木が指を引き抜くと、胎内の白濁が溢れ出し柏木の指を白い粘液が汚した。


｢えろ。ほら、野坂口開けて。これも綺麗にしてよ｣

朔が抵抗する前に柏木は顎を掴み固定して無理やり口の中に汚れた指を突っ込んだ。


｢んん゛っンんーっ｣

自分の中を苛み柏木の白濁で汚れる指を口内に含まされ朔は嫌悪感に涙ぐみ吐き気を噛み殺す。


｢うん、これだけ勃ってれば大丈夫かな｣

朔の反応するペニスに視線を向けてからそう言うと柏木は指を朔の口から抜きそのまま浴室から出ていった。

中途半端に高められた身体が疼き、居なくなった柏木を待ちわびるような考えが頭の中に湧きそうになり朔は小さくかぶりを振った。そして自由な左手に視線を向けて、躊躇いがちに指を小さく動かしてから手をぎゅっと握りしめる。

熱に浮かされた身体を慰めたく、快楽を求める行動を抑止できないまま自然とその左手を自身の下半身へと伸ばした瞬間、浴室のドアが再び開かれた。


｢…自分でオナらなくてもちゃんと気持ち良くしてあげるから大丈夫だよ｣

柏木は朔を見下ろし優しく微笑んだ。
朔は驚き一瞬行動が遅れてから、一気に襲ってきた羞恥心にその手を咄嗟に太腿に移動させそこに爪を立てた。


｢気持ちいいことは悪いことじゃないよ。素直に受け取っていいからね。素直な野坂は可愛いよ｣

柏木はしゃがみ朔の顔を覗き見てから唇を奪い一方的に口腔に舌を侵入させ朔の舌を絡め取り嬲る。いきなり視界の大半を柏木の整った顔面が占めて朔は気づけなかった。柏木が両手に持っている物に。

煽るような柏木の執拗な口付けに朔は為す術なく受け入れていたが、次第に腰が痺れるような感覚に襲われ下半身を庇うように腰を引こうとする。


｢はは、キス気持ちいい？また勃っちゃうね。でも勃たないとツライのは野坂だから沢山感じていいよ｣

柏木は片手に持っていた手のひらより少し大きめなチューブの容器のキャップを緩めた。朔はその時初めて柏木が手にしているものに視線を向ける。
そのまま自由な朔の左太腿を床の上に押さえ付けて開脚させた状態でそのチューブの中身を朔の怒張へと垂らした。


｢ひっ！冷た…｣

容器の中身は粘度の高い透明なゼリー状の液体で、朔の怒張を伝いゆっくり下半身を濡らしていく。


｢医療用のローションにちょっと気持ちよくなるお薬を混ぜた野坂専用のローションだよ。気に入ってくれるかな｣

ローションと薬という言葉を聞いて一気に不安が襲ってくる。ただ散々玄関先でイかされた今、生理現象で勃起はするが学校の時ほど狂おしいもどかしい快楽は避けられるような気がした。まだ今の方が冷静でいられた。


｢気持ち悪…いっ、拭け！離せ！変態野郎！｣

｢そうやって威勢良く叫べるのも今だけだね。この後あんあん善がり狂っちゃうんだろうなー…｣

柏木は朔の罵声に余裕の微笑みを返し楽しそうに、そしてどこか陶酔したような表情でローションで濡れ光る朔の屹立を見つめていた。

柏木は左手で押さえていた朔の左太腿を自身の膝で押さえつけ手を離す。朔はその膝で押さえつけられた脚の拘束を解こうと力を込め柏木を蹴り付けようと抵抗した。


｢動いたら危ないよ。野坂のちんぽ使い物にならなくなるかも｣

｢は？｣

朔が睨みつけるように柏木を見上げると、先程持っていたチューブでは無く見慣れない機械のような物が代わりに柏木の手の中に収まっていた。そして逆の手にはその機械からコードで伸びる直径3、4ミリほどの細長い鉄の棒のような物が握られていた。


｢……な…に…｣

朔は何とか言葉を振り絞ったが背筋を駆け上がるような寒気に襲われた。その見慣れない物体から視線を逸らせなかった。頭の中に警鐘が鳴り響き言い知れない嫌な予感に冷や汗が止まらない。


｢ふふ、いい表情かお。野坂は俺を興奮させるのが上手だね｣

柏木はその細い棒を朔の目の前にチラつかせながらゆっくり朔の下半身へと近づけた。


｢い…嫌だっ！なに…何だよ、それ…っ！離せ 離せッッ！！｣

朔は身体の底から沸いてくるような恐怖心から、全身を大きく揺すぶり、脚に力を込めて柏木から逃げようとする。


｢俺の忠告聞こえなかった？野坂のちんぽ本気で無くなることになるよ｣

柏木は先程より強い力で朔の左太腿を押しつぶすように膝に体重をかける。そして下半身に近づけていた細い棒の目的の場所が明確に朔のペニスであると分かるほどそこに近づけ、棒の先端をペニスの先に軽く押し当てた。


｢ヒっ、な…。嫌…ぃ……っ…や……だ……っ｣

ローションに塗れた怒張の先端に無機質な冷たい棒の存在を感じると朔はさすがに身体の動きを止めざるを得なかった。
ただ意識して動かす身体の動きは止められるが、無意識の動き、恐怖からくる震えは抑えることが出来なかった。


｢そんなに怖がらないで。ちゃんと大人しくしてたら今までの何倍も気持ち良くしてあげられるからね。野坂の大好きな前立腺。ここから直接刺激してあげるよ｣

柏木はペニスから視線を逸らさず、でも朔を安心させるような優しい口調で言葉をかける。


｢直接……って……何……な…んだ……っ｣

知りたくない…嘘だ…と思いながら、朔はこれからされることを信じたくなくて、現実逃避をしたくて縋るように柏木へ確認する。


｢この棒を野坂の尿道の中に入れてちんぽの中から前立腺を刺激してあげるんだよ。ケツの中からサンドイッチみたいに前立腺を挟んで刺激したら野坂どうなっちゃうかな。それも試そうね｣

柏木は朔のペニスからゆっくり視線を外し朔の恐怖が張り付いた双眸を覗き込みながら恐ろしいことを言い放つ。その表情は爽やかな笑顔の下にドロドロの欲と熱を隠し切れていなかった。


｢嫌だ…いやだいやだ…っ、やめて……嘘だろ……む……り…っ｣

朔は恐怖のあまりその棒を挿入される前から自然に溢れてくる涙を抑えることが出来なかった。


｢…そう、その表情だよ。野坂の絶望する顔が好きなんだ。ゾクゾクする｣

柏木は目を細め愛おしいそうに涙で濡れる朔の顔を見つめる。そしてその表情を見つめて自身に湧く嗜虐心を確認して安心していた。


｢ちなみにこの機械ね、野坂の大好きな電気責めがしてあげられるからこれを選んだんだよ。棒の先端が前立腺まで届いたらいっぱい電気流してあげるからね。このボタンで色々な電流流してあげられるから1番気持ち良かったやつ後で教えてね｣

恐怖と絶望に追い打ちをかけるような情報に朔の身体の震えはより大きくなる。


｢やめて…やめてくれ……無理……む…り……っ｣

｢挿れるよ｣

細かい凹凸が施されたその金属棒は、どろどろのローションを纏いながら朔の肉茎の先端をゆっくり割開きながら飲み込まれていった。