[R-18]あの部屋

まお

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55.惑乱2

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音楽の授業中、朔がイっても柏木はローターの振動を最弱にしながら動かし続けた。絶頂してすぐは苦しそうに息をしていた朔だが、暫くすると呼吸は落ち着いていった。柏木がその振動を完全に切らなかった理由は、朔の昂りから結んだ紐が取れないためで、イかせるつもりはなかった。

逆にその弱い刺激はより朔を追い詰めた。イきたくてもイけなくて、完全に熱を冷ますことも出来ず柏木の思惑通り、精を放っていない肉芯は怒張を続けたままだった。さらに中だけでイったことにより、身体はより過敏になってしまい、理性では望んでいないのに脳はより強い刺激を求め始めた。

朔が何か訴えるように目元を赤く染め柏木を見上げた時に、授業終了のチャイムが鳴り響いた。朔は柏木から何かアクションがあると思いすぐに動き出さずにいたが、柏木はそのまま音楽室を出て行ってしまった。

朔は呆気に取られていたが、そのまま座っていてもしょうがないのでまだ熱くて怠い身体を持ち上げ教室を後にした。

歩く度に中の異物が動き、予想していない弱い刺激があちこちに与えられ朔は歩きながら声を我慢するのに必死だった。

ゆっくり覚束無い足取りで廊下を歩いている時に、このまま授業をサボって柏木から逃げようかという考えが頭を掠めた。
朔は廊下にあるトイレの前で足を止めた。このローターを抜いて、ペニスに巻き付く紐を外してしまいたい。身体が辛い。ちゃんと昂りから精を放ちたい。そんな欲がふつふつと沸いてくる。
焦らされすぎて朔の思考はもう情欲に支配されて正常な判断が出来なくなっていた。

自然と教室へ向かっていた足をトイレの方に向けた瞬間、肩を思いっきり引かれた。


「ひぁッ」

「どこ行く気?…てか、なんつー声出してるんだよ」

肩を引いたのは柏木だった。朔は辛そうに身体を引きずり耐えるようにゆっくり歩いていたせいで、休み時間も終了に近づき廊下に人影は殆ど無くなっていた。


「音楽室ですごい物欲しそうな顔で俺の事見てたね。この授業終わったらちゃんとその紐解いてあげるし、野坂の欲しいものあげるから教室戻るよ」

「ッ…ぅ、つ…ら……ぃっ」

朔は肩を抱かれたまま、柏木に縋るように身体を預けた。


「俺も相当我慢してるんだよ。死ぬ程犯してやるからあと少し我慢してね」

「…ぅう……っ、嫌……だ」

その拒否は犯されることに対してか、現状を我慢させられることに対してか、朔自身も理解できないまま呟いた。

そのまま教室へと引き戻され朔は高ぶった身体を持て余したまま6時間目の授業を受けた。

授業が終わる頃には、朔は相変わらず止められることが無かったローターに好き勝手胎内を刺激され、再度ドライオーガズムを迎え意識を失うように眠っていた。
授業が終わった後に朔は身体を揺すられ起こされる。


「野坂、起きて」

「ぅっ…ん……」

朔はぼやける視界の隅に起こした人物の姿を捉えると、一気に現実に押し戻されたような気にさせられた。そこに居たのは柏木だった。
慌てて身体を起こし辺りを見回すと、授業が終わって暫く寝てしまっていたのか、教室内の人は疎らだった。


「野坂、うちと体育館倉庫、どっちがいい?」

笑顔の柏木に問われた内容は、傍から聞けばよく分からない質問だったが、朔はすぐに理解できてしまう。


「……」

どちらも選択したくなかった。結局、選んだ場所で朔は辱められる。朔は答えられず黙り込んでしまった。暫くすると教室内は2人だけになる。


「また授業中に雌イキして気持ちよくなって寝ちゃってたんでしょ?野坂が厭らしすぎて勃起止まらなかったんだよ」

「ッ…ぁ……」

柏木は朔の耳元で囁いた。忘れていた身体の疼きが蘇り朔の身体は熱を持つ。


「…うちでいいね?いっぱい野坂の淫乱おまんこ犯してあげるからね」

笑顔の柏木に言われたことが暗示のように朔の頭の中に響いていく。言葉を返せずに柏木を見上げていた朔の腕を掴み無理やり引きずるように教室を後にした。

柏木に連れられて校門を出て歩いている途中に止められていた胎内のローターの振動が始まった。

「くッ…ぁ」

外ということもあり遠慮の無い強い振動を与えられ朔は上手く歩く事ができず立ち竦んだ。そんな朔の腕を柏木は乱暴に掴み、文字通り引きずるように腕を引き歩いた。


「とっ…めろッ」

「素直じゃないなあ。気持ちよくて嬉しくてもっとやって欲しいくせに」

朔は足が絡まり転びそうになりながら前を歩く柏木を睨みつける。
柏木はそんな朔を振り返ること無く歩きながらタクシーを止めた。


「歩く時間も惜しいね。早くうちで愛し合おう」

顔を覗き込まれて優しい笑顔で言われた後に朔が反論する隙を与えず柏木は開いたタクシーの後部座席に思いっきり朔の身体を突き飛ばした。


「ッてぇ…っおい!」

その横に柏木が乗り込むと行く先を告げてタクシーは動き出す。あまりにも無駄なく朔は柏木の家へと連れ去られた。

タクシーの後部座席で、柏木はさらにローターの強さを強めて朔の様子を観察していた。


「うッ…く………っ!」

密室とはいえ、第三者がいる手前朔は必死に声を抑えることしか出来なかった。柏木は冷や汗をかき顔を紅潮させ震えている朔に優しい笑みを向けて静かに視姦した。


タクシーが柏木の家に到着すると、朔はまた乱暴に柏木に腕を掴まれタクシーから引きずり降ろされた。
ひたすら責められ続けた身体はもう触れられるだけでも辛くて喘ぎのような吐息が抑えられなかった。
そのまま腕を引かれ玄関に入ると玄関先の土間にいきなり押し倒された。

「痛!ちょっ……ぁ、や…めろよ!こんな所…」

「その言い方、ここじゃなければいいって誘ってるみたいだね。玄関って興奮するだろ?行為中に誰か帰ってくるかもしれないね」

朔が力のない瞳に動揺を浮かべたまま柏木を見上げると、柏木はいつもより余裕の無いような興奮した表情と笑顔を浮かべて朔を見下ろしていた。広い玄関のタイル上に腕を上から強い力で柏木に押さえつけられて朔は痛みと恐怖で顔を顰める。


「痛いっ…」

「野坂を沢山焦らそうと思ってたけど、メスイキしまくって予想以上の淫乱で俺も当てられちゃったからな…。酷く犯されても文句言えないね」

話しながら朔を見下げる柏木の瞳は、先程より欲望の火を強く燃やしそれを隠そうともせずに朔を見つめる。朔はその瞳に映る感情に恐怖とぴりぴり背筋を駆け上がる様な小さな疼きを感じ強い抵抗も出来ず見返すだけだった。

柏木は朔の両腕を纏めて頭上で押さえると、反対の手で朔の制服のスラックスと下着をひざ下までずり下げた。


「やめ!…っ」

「…えっろ」

柏木は何も身につけない朔の下半身と、下ろした下着に視線を向け嘲笑混じりに言った。

朔の下半身は勃起が収まらず熱を持ち反り返っていたがその根元は可愛らしい赤い紐で結われていて、視覚のギャップが淫靡に映り、その奥の秘所からはピンク色のローターの紐が飛び出ており咥え込むその周辺がローションでてらてらと光を反射し濡れそぼっていた。そして脱がされた下着の前の部分は朔の先走りが染みこんで重量を増しており、脱がすタイミングで昂りの先端と下着に透明な糸を引いていた。


「なんだよこれ。イったみたいにちんぽ濡らして後ろもどろどろにしてどうせまんこの中もぐねぐね蠢かせて期待してんだろ?こんなの見せられたら誰だって野坂のおまんこ犯してたくて仕方なくなるよね。こんな変態でビッチな奴見たことないよ。酷いね」

「ッ…ち…が…」

罵られて羞恥で朔は目を逸らし身体を震わせる。
柏木はそのままローターに手をかけ朔の胎内から思い切り引き抜きた。


「ぅあァッ」

「穴もぐちゃぐちゃだ」

ローターが引き抜かれた朔の後孔はぽっかり口を開いて、次の侵入者を心待ちにしているかのように小さな水音を響かせながら伸縮を繰り返した。そこをじっとり見据えられると、恥ずかしさからキュッと締まり余計に柏木を楽しませた。

その期待に応えるようにその空洞に、窄まりよりも何倍もの質量と太さがある血管が浮き出て反り返り先走りでぬめる柏木の巨大な男根の先端が押し当てられ、くちゅりと厭らしい音が鳴る。


「…アっ…!…ぁ、…あ」

「期待で言葉も出ないね?」

何も返せない朔の代わりに押し当てられたその後ろの口はまるで早くと強請るように柏木の怒張の先端を飲み込もうと吸い付く。

柏木は中途半端に脱がされたスラックスと下着で拘束されている朔の両脚を抱えあげ、促されるようにひくつく朔の後孔の肉壁を反り立つペニスでこじ開け侵入していく。


「──っァッあぁァアッ…─ンンッ!」

朔の身体は電流のような強烈な刺激に支配され、背をグッと仰け反らせ強すぎる快楽に抗おうとする。
何時間も高められ続けた身体に否応無しに挿入される怒張は、まるで砂漠を歩き回ってやと見つけたオアシスの清潔な水かのように全身に染み渡り満たすような感覚を覚える。


「…っ、野坂の厭らしいメス声、外に聞こえちゃうよ」

「ァッあ、ぁ……ひ、ぁあッン─ッ!」

柏木に揶揄されても、そこに反論できる余裕は無かった。
快楽に溶かされる思考の中で受け取るのは背筋をゾクゾクとさせる背徳感。

他人の家の、玄関で、柏木の、拓先生の家の、誰かに見られるかもしれない場所で。犯されている─

その背徳感に朔は悔しさと知りたくない認めたくない悦楽、そして次第に自分が自分で無くなるような恐怖に身体の震えを止めることが出来なかった。

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