[R-18]あの部屋

まお

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28.合宿4

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柏木は手に持ったままだった針をまたケースへと戻した。


「じゃあ今日は乳首ピアスはやめてあげるけど、野坂の躾は終わってないからね。続きしようか」

そう言い終わる前に柏木は朔の脚を両肩に担ぎ、半身を無理やり天井に向かせた状態で腰を突き落とすように激しい抽挿を始める。


「い゛ァア…ッんん、ンンッ!」

配慮のない突き上げと体勢が変わることで角度も変わり朔は苦しさに必死に耐える。


「ほら、もっと気持ちいい顔して。このまま中に出すからね」

わざわざ宣言されると余計に男としてのプライドを傷つけられ朔の屈辱感は増した。柏木もそれが分かってて朔に中出しを宣言し、動きを強める。


「あっ、ンン…ひ、痛ッ……ぐ」

朔は朝から屋上で犯され、部屋に監禁され、屈辱感に何度も犯され、身体も心も疲弊しきっていた。そこに来ての容赦のない攻めに身体が悲鳴を上げる。

パンパンと乾いた音が大きく響いていたと思えば、急に柏木は動きを止めた。その直後に胎内に熱が広がった。


「野坂のケツマン最高だね」

柏木が朔の胎内から怒張を引き抜くと、後を追うように朔の窄まりからは柏木の白濁液がどろどろと溢れ出す。
柏木は用済みとばかりに朔の脚を肩から下ろし身体を投げ捨てるように乱暴にベッドへと戻す。


「一旦出したし、風呂行こうか。そこでまたいっぱい可愛がってあげるよ。あー、野坂はどんな苦しそうな顔見せてくれるのかな?想像したら興奮止まらないよ」

朔の力の入らない身体を今度は起こしベッドに座らせる。


「……腕、解いて……」

朔は未だに後ろ手に拘束されてる腕が不自由で、さらにずっと拘束されているせいで指先や関節が痺れているのも不快で柏木に懇願する。

「まだダメ。信頼関係がもう少し深まったら外してあげるよ」

朔は俯いたまま、そんな瞬間は一生来ないと心の中で反論した。


そのまま上半身は不自由でも、足は拘束されていないため、無理やり立たされて歩かされた。
ベッドから立ち上がると、自分の足で歩くのが久しぶりで上手く動かなくて腰から崩れ落ちそうになる。何とか歩き出してすぐ、下半身から自分のではない体液が太腿に大量に流れ伝い、気持ち悪さと悔しさに歯を食いしばる。


「は、エロいね。俺の精液そんな垂れ流して。妊娠しちゃうかな?」

朔は柏木の言葉を理解しないように何も考えないようにしながら、ただ先に歩く柏木の後をついていく。
柏木がガチャっと部屋の扉を開ける。


「え…、待って…。このまま………」

朔に何も衣服を身につけさせないまま部屋の外に出ようとする柏木に、朔は冷静になり慌てて歩みを止めて抵抗する。外には柏木の家族や、─家庭教師がいるかもしれない。


「あー、今誰も居ないから安心して」

柏木は大したことない事のようにさらっと答えてその朔の肩を掴み部屋の外へと引きずり出す。
部屋の外に出ると、そこには普通の家ではあまり見ない長い廊下が続いていた。廊下の突き当たり右手側には1階へと続く階段、突き当たりには室内用のエレベーターがあった。

その光景を視界に入れて、朔は既視感でまた歩みを止める。その光景を見て、過去の記憶が溢れだしてくる。

朔は、過去にこの家に来たことがあった。

この家の、拓先生の部屋に何度か来ていた。
そして、その右手側の階段の手前、左側にある扉に自然と視線を向ける。その部屋は、当時のままであれば、拓先生の部屋だった。


「野坂」

先を歩く柏木が、歩みを止めたままの朔を振り返る。
朔の顔色は悪く、足は小刻みに震えていた。

「兄貴も居ないよ」

柏木が声をかけても、朔は柏木を通り越したその部屋のドアから視線を外さずただ立ち止まったままいた。


「…でも意外だな。俺は中学からずっと野坂を調べてたから大体野坂の事は把握してるつもりだったけど、まさか兄貴との記憶が無いなんて。敢えて遠ざけてるだけだと思ってたけど」

柏木は朔の元まで話しながら戻ってくる。
朔は未だに部屋を見ただけで身体が動かなくなり、動悸が激しくなる程恐怖を感じている自分に驚いていた。そして目の前まで迫っていた柏木が片手に持っていたビニール袋から取り出した何かが首に触れた瞬間、暗示が解けたようにやっと柏木に視線を向けることが出来た。


「……まだ兄貴に勝てないかぁ。ま、いいや。ほら似合うね。かわいいよ」

柏木にそう言われて首の違和感を確認するために俯くと、顎の下から鎖のような物が伸びていて、その先端は柏木が握っていた。

朔は柏木に赤い革製の首輪を取り付けられていた。そこから伸びた鎖をぐっと乱暴に引かれ、首が反る。


「ゔッ」

「ほら、また首に新しい首輪の跡付けられたくなかったら大人しく歩きな」

柏木はそのまま手網を引きながら歩き進める。
朔も大人しくそれについて行った。拓先生の部屋をできるだけ見ないように、感じないように俯きながらそこを通過した。

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